インフルエンザ対策!1歳未満の赤ちゃんの予防接種や特効薬

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2015/11/10

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冬の感染症の代表といえばインフルエンザですよね。最近は特効薬も開発されていますが、その分新型のウイルスも猛威をふるうなど、毎年不安は尽きません。特に赤ちゃんがいる家庭では、注意が必要です。

赤ちゃんは体も免疫も未成熟で、大人と同じようには病気から自分の体を守ることができません。また、薬や予防接種なども、使用可能な月齢が決まっています。

赤ちゃんをインフルエンザから守るために、家族はどのようにインフルエンザシーズンを過ごせばいいのでしょうか。赤ちゃんの予防接種や感染後の治療、また授乳中のママの予防接種や薬の服用について調べてみました。

赤ちゃんにインフルエンザ予防接種をする前に知っておくべき6つのこと

現在では、多くの人がインフルエンザの予防接種を受けています。赤ちゃんはいつから予防接種を受けることができるのでしょうか。また、気になる最近の報道についてもご紹介します。

1.【いつから打てるの?】赤ちゃんに接種OKなのは、生後6ヶ月から!

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赤ちゃんも、インフルエンザワクチンを接種できます。ただし、接種するときに満6ヶ月以上になっていることが条件ですので、6ヶ月未満の赤ちゃんは、残念ながら受けることができません。

さらに、赤ちゃんは4種混合をはじめとする予防接種のラッシュがあります。ワクチンによっては、次の接種まで4週間あけなければいけないものもあります。インフルエンザワクチンもワクチン接種スケジュールにきちんと組み込みましょう。

不活性ワクチンを打った場合、次のワクチンを打てるようになるのは一週間後からになります。

インフルエンザワクチンを打ちたいと思っているのであれば、不活性ワクチンは最低でも一週間前には打たなければなりませんね。

不活性ワクチンの主な例

  • 【定期接種】ヒブワクチン(生後2ヶ月~)
  • 【定期接種】小児用肺炎球菌(生後2ヶ月~)
  • 【定期接種】四種混合(生後3ヶ月~)
  • 【定期接種】日本脳炎(生後6ヶ月~)
  • 【任意接種】B型肝炎(新生児~)
  • 【任意接種】インフルエンザ(6ヶ月~)

生ワクチンを打った場合、次に別のワクチンを打てるようになるのは4週間後からです。

インフルエンザワクチンの前に打つと、インフルエンザが打てなくなったり、2回目が遅くなるので、なるべくスケジュールがずれないよう注意しながら予定を組みましょう。

生ワクチンの主な例

  • 【定期接種】BCG(新生児~)
  • 【定期接種】MR(1ヶ月~)
  • 【定期接種】水ぼうそう(1歳~)
  • 【任意接種】ロタウイルス(2ヶ月~)
  • 【任意接種】おたふくかぜ(1歳~)

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンと呼ばれるもので、接種後は1週間以上間隔をあけなければ次の接種が受けられません。1週間は中6日なので、月曜日に接種したら、翌週の月曜日から別の接種が受けられるようになります。

【回数】子どものインフルエンザワクチンは、2回接種が推奨されている!

インフルエンザワクチンは、子どもの場合は抗体がつきにくいため、2回接種が推奨されていて、接種間隔は2週間から4週間となっています。

小さな子どもの場合は特に、できるだけ4週間以内に接種した方が良いそうです。

万一4週間以内に接種できなかった場合も、なるべく早めに2回目を接種しましょう。周囲でインフルエンザが猛威をふるっていなければ、間に合うかもしれません。

インフルエンザの予防接種は、大体の病院で秋頃からスタートします。多くの病院で10月中に接種がスタートし、年内は受け付けているようです。予約ができるところもあるので、予約制の場合は早めに問い合わせておきましょう。

インフルエンザの流行は秋から翌年春にかけて断続的に続きます。いつ、どこで流行が始まるかわからないのですが、もっとも流行するのは12月から2月くらいの寒い時期です。近年では3月に入っての大流行もありました。

インフルエンザワクチンは、1回目の接種から抗体がつくられはじめます。1ヶ月後くらいにしっかりつくられるので、子どもの場合は2回目の接種から1ヶ月後くらいが一番強くワクチンの効果が出ている状態になります。

そこで、1回目を11月中旬まで、12月中には2回目の接種も終わるように調整しておくとよいでしょう。他のワクチン接種との兼ね合いを見て、医師や保健師さんに相談しながら予防接種スケジュールを立てましょう。

インフルエンザワクチンの効果は3ヶ月~4ヶ月くらいといわれているので、春まで充分効果が期待できると考えられます。パパママも子どもに合わせて接種しておくと良いですね。

インフルエンザワクチンは、だいたい大人で1回2千円から3千円程度です。子どもの場合助成制度があるので変化します。ワクチンの値段自体も年によって変化することがあるので、必ず事前に問い合わせておきましょう。

2015年の秋冬はワクチンが不足しているという情報もあり、例年よりも1千円強ほど高くなっているようです。

【持ち物】予防接種を受ける時は忘れずに!必要な物をチェック

インフルエンザワクチン接種に必要なものをピックアップしてみました。

  • 母子手帳
  • 健康保険証
  • 費用(大人で1回2~3千円前後・病院によって変化あり)
  • 乳幼児・子ども医療費受給者証などの証明書
  • 印鑑
  • 問診票(事前に貰っていた場合)
  • 接種助成金に関する書類(ある場合)

インフルエンザに関わらず、ワクチン接種に母子手帳や健康保険証は不可欠です。絶対に忘れないように心がけましょう。また、地域によって、または会社の健康組合によっては子どものワクチン接種に関して一部助成金が出るケースもあります。

事前に申請が必要な場合もあるため、念のため自治体やパパママの会社に問い合わせておきましょう。

我が家が接種している病院では、病院で問診票と一緒に書類をもらい、その場で記入するようになっています。印鑑も必要になる場合がありますので一応持参しておいてくださいね。

【接種NGはどんなとき?】ワクチンを赤ちゃんに接種できないケース

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インフルエンザワクチンは、6ヶ月以降の赤ちゃんでも接種できない場合があります。

  • 37.5度以上の発熱がある
  • 心臓や肝臓・腎臓などに重い疾患がある
  • 重度の卵アレルギー

卵アレルギーがある場合は医師に必ず相談。場合によっては接種が拒否される場合も。

離乳食スタート後まだ卵を食べさせていない赤ちゃんや、アレルギー体質を指摘されている赤ちゃんは、医師に相談してみましょう。

予防接種は、ケアのためにも基本的にかかりつけの病院で行います。まだ病気にかかったことがない場合は、健診や他の予防接種を受けている病院や、ママが出産した産婦人科で接種を受け付けていないか調べてみましょう。

しかし、子どもの成長に、信頼できるかかりつけの小児科は必要不可欠な存在です。この機会に他のママの口コミなどを健診時に聞くなどして、我が家のかかりつけ小児科を探してみてくださいね。

その他、生ワクチンの場合はガンマグロブリン投与から半年間は接種できません。

インフルエンザワクチンは不活性ワクチンですが、川崎病などでガンマグロブリンを投与された場合は一応主治医に確認してから接種しましょう。

【効果について】赤ちゃんには効果がないという最近の研究結果について

つい最近、生後1年未満の赤ちゃんにはインフルエンザワクチンの効果があまり期待できない、という研究結果がメディアで紹介されました。その後うやむやになってしまいましたが、実際のところはどうなのでしょうか。

赤ちゃんのインフルエンザワクチン接種についての考え方は、医師によっても異なります。抗体が付きにくいという医師もいれば、免疫力が低い赤ちゃんを守るために接種した方が良いと考える医師もいるようです。

とはいえ、まったく効果がない、というわけではないようです。特に心臓病やぜんそくなど、インフルエンザに感染すると危険が心配される持病を持つ赤ちゃんに関しては、できるだけ感染を防げるように、医師とよく相談しましょう。

赤ちゃんは大人に比べて抗体がつきにくいということは事実ですので、特に小さな赤ちゃんがいる家庭では、家族が予防接種を受けるなどして、赤ちゃんへの感染を周囲から防ぎましょう。

【副反応・副作用】アレルギー反応についてチェック!

インフルエンザの予防接種について、多くのママが不安に感じているのが副反応・副作用ですよね。インフルエンザワクチンは、副反応が少ないと言われています。特にはっきりとした因果関係がある重病が起きる心配はほとんどないそうです。

一時期インフルエンザワクチンが自閉症の発症に関係するのではないか、といううわさが流れました。しかしその後、自閉症とはまったく関係が無いという研究結果が出ているので、心配はいらないようです。

ただし、アレルギー反応が起きる場合もあります。卵アレルギーがある人がインフルエンザワクチンを接種すると、アレルギー反応が起きることがあります。まれに呼吸困難などのアナフィラキシーショックが起きるケースもあります。

そこで、接種後は決められた時間、きちんと病院内で待機するように心がけましょう。重篤なアレルギー反応が起きるケースはごくまれですが、よく見かけられるのは、接種部位が赤く腫れる反応です。

これも人によっては肩からひじまでパンパンに腫れたりしますが、しばらくするとおさまっていきます。あまりにも腫れて痛いようなら医師に相談しましょう。発熱や頭痛などもきわめてまれですが、不安な場合は受診しましょう。

インフルエンザワクチンで副反応が起きた、という話をネットなどでもよく見かけます。しかし、インフルエンザワクチンとの因果関係がはっきりしているものはほとんどありません。不安な点は医師や看護師にきちんと質問し、納得してから接種しましょう。

赤ちゃんがインフルエンザにかかってしまった時の、対処法と治療

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赤ちゃんがインフルエンザに感染したら、パパママはとても不安ですよね。インフルエンザの症状を見逃さないように、シーズンに入ったら注意して体調を見てあげましょう。

ママが知るべき!赤ちゃんのインフルエンザの要因と症状

赤ちゃんがインフルエンザに感染すると、どんな症状が出るのでしょうか。インフルエンザの基本的な症状をあげてみましょう。

  • 38度以上の高熱
  • 悪寒やふるえなど
  • 関節痛
  • 鼻水やのどの痛みなど、強い風邪症状
  • 吐き気や下痢などお腹の症状

特に顕著なのは、高熱と悪寒、関節痛と言われています。インフルエンザにかかったことがあるパパママなら、よくわかるのではないでしょうか。全身の関節が痛くて、だるくなりますよね。

しかし、高熱は体温計ではかればわかりますが、悪寒や関節痛などは自覚症状なので、言葉を話すことができない赤ちゃんの苦痛はわかりません。そこで、インフルエンザかもしれない、というママの勘をしっかり働かせましょう。下記のポイントをしっかりと見てあげて下さい。

  • いつもより機嫌が悪く、ぐったりしている
  • あやしても泣き続ける
  • 空腹のはずなのにおっぱい・ミルクを飲まない
  • 抱き上げたらひどく熱い

インフルエンザに感染すると、このようにいつもの風邪とは違った反応を見せることもあります。こうした、「いつもと違う、おかしい」というサインを見逃さないようにしましょう。

また、環境面からも感染を疑うことができます。

  • 家族が感染した
  • 地域で流行している
  • イベントなど、人ごみに連れ出した

このように、インフルエンザに感染する可能性が高い環境にいて、これまでになかったような高熱やぐったりとした症状があれば、インフルエンザかもしれません。ミルクの飲みが悪くなると脱水の不安もあるので、早めに受診しましょう。

「夜中に発熱した!」インフルエンザかも、と思った時の対処

夜中に発熱した場合は、翌朝まで様子を見ても大丈夫な場合が多いでしょう。一夜明けて、翌朝一番にかかりつけ医に連れていきましょう。

ただし、けいれんや意識がはっきりしない場合などは脳症の危険があり、緊急事態です。救急へ急ぎましょう。

またパパママの目から見て赤ちゃんの状態が悪く、不安な場合は、夜間診療を行っている総合病院の救急へ連れて行ってもよいでしょう。その判断がつけられない場合は、小児救急電話相談【#8000】に相談してみましょう。

小児救急電話相談【#8000】
全国どこからでもかけられる電話です。お近くの都道府県の窓口に転送されて、小児科医や看護師といったプロの医療従事者に相談できる、便利な電話です。携帯電話などに番号を入れておくと安心ですよ。

日中で、脳症が疑われるような緊急性の高い症状がなければ、一般の小児科を受診すれば大丈夫です。ただし、悪化することも多い病気なので、なるべく早めに受診しましょう。

特効薬について…生後6ヶ月未満の赤ちゃんには処方されない!

インフルエンザには、よく知られているように特効薬があります。

  • タミフル
  • リレンザ
  • イナビル

このうち、リレンザとイナビルは吸引薬になります。私自身、タミフルとイナビルを服用したことがあります。

タミフルは、4年ほど前にインフルエンザB型に感染した際に服用しました。イナビルは、今年の冬にインフルエンザA型に感染したときに服用しました。どちらも非常によく効きました。

イナビルは1度の吸引だけで処方が完了します。病院で処方されたらそのまま吸引し、あとは自宅で安静にしていれば軽快していきます。発熱だけ残るケースもあるので、解熱剤が処方されることもあります。

ただし、赤ちゃんに対しては薬が処方されないこともあります。特に生後6ヶ月未満の赤ちゃんには処方されません。病院によっては、生後6ヶ月以降、もしくは生後1年以上の赤ちゃんにのみ、タミフルが処方されます。

リレンザやイナビルは吸引薬ですので、5歳以上になって上手に吸引できると判断されれば処方されますが、それまではタミフルが基本的に処方されます。

赤ちゃんに処方される薬は、このように処方してもよい月齢がきちんと定められています。きょうだいに処方された薬を安易に与えることは絶対にやめましょう。市販の風邪薬や、解熱鎮痛剤も与えないようにしましょう。

赤ちゃんの体調を見て、肺炎などの重症化が心配される場合は、入院になることもあります。大人のように特効薬ですぐに抑えることができない、ということを十分理解し、とにかく感染させないよう、周囲の家族が家庭に持ち込まないように気をつけましょう。

インフルエンザにかかった赤ちゃんの、家庭でできるケア

赤ちゃんがインフルエンザに感染してしまったら、脱水症状に気をつけながら医師の指示に従います。授乳量とおしっこの量に注意し、おしっこが出ていない・肌がかさつき舌が乾く、などの症状があったらすぐに病院へ行ってくださいね。

赤ちゃんのインフルエンザの治療の基本は「安静・水分・栄養補給」です。赤ちゃんの場合は、こまめに母乳やミルクを与えます。イオン飲料は必ず赤ちゃん専用のものを選びましょう。汗をたくさんかくので背中に汗取りパッドを入れ、取り替えるようにしましょう。

離乳食は、無理に食べさせなくても大丈夫です。食べられるようなら1段階前のおかゆなど、食べやすく消化に良いもの、のどごしの良いものを与えましょう。またぬるま湯や麦茶など、水分も与えましょう。

赤ちゃんの様子を見て、顔色が真っ赤になり、熱があがり切ったようなら着せすぎは逆効果です。靴下も脱がせ、熱を逃がして下がりやすくしましょう。もう一度熱があがってきたら、1枚多めに布団をかけて、保温してあげます。

1時間に1度は窓をあけて換気を心がけましょう。また、インフルエンザ感染中は体力を消耗します。赤ちゃんは新陳代謝が激しいのですがお風呂は避けて、汗だけを温タオルで手早く拭いてあげましょう。

覚えておきたい!インフルエンザ脳症や脳炎、肺炎などの重症化

インフルエンザは重症化することもある病気です。特に子どもの場合、注意したいのがインフルエンザ脳症、もしくはインフルエンザ脳炎と呼ばれる病気や肺炎です。また、インフルエンザや風邪の後におきやすい中耳炎もあります。

インフルエンザ脳症・インフルエンザ脳炎

インフルエンザ脳症とインフルエンザ脳炎は、とても似た症状ですが、特に脳症の方が危険だそうです。

インフルエンザ脳症は、ウイルスが直接脳に入ってしまうわけではなく、インフルエンザの毒性によって免疫反応が過剰になり、発症すると考えられているそうです。けいれんや意識障害など、非常に重い症状が出ます。

インフルエンザの特効薬を使っても、防ぐことは難しいともいわれています。また、感染の初期段階では発見が難しいそうで、やはり防ぐためにはインフルエンザに感染させないことが大切ですね。

また、インフルエンザに感染した際、一部の解熱鎮痛剤を使用してはいけないと言われています。これも、インフルエンザ脳症の悪化に関わっています。

子どもの熱が高い場合は、必ず医師が処方した薬を飲ませ、安易に解熱剤を使用しないよう心がけましょう。

肺炎や気管支炎

もうひとつ危険なのが肺炎です。肺炎は特に小さな子どもと高齢者にとって恐ろしい病気ですが、インフルエンザもそのきっかけになります。

赤ちゃんの場合は、あっという間に重症化する危険もあります。咳症状が重い場合は特に注意し、呼吸がおかしいな、顔色が悪いなと感じたら、すぐに医師の診察を受けましょう。

急性中耳炎

インフルエンザが軽快してきたのに、ぐずってつらそうな場合があります。特に耳の周辺をさわると大泣きする、という場合は、急性中耳炎になっている可能性があります。放置せずに改めて受診してくださいね。

家庭にインフルエンザウイルスを入れない!日頃からできる予防策

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赤ちゃんをインフルエンザから守るためには、「家族が家庭に持ち込まないこと」が鉄則です。特に毎日お勤めでいろいろな人に触れるパパや、学校・幼稚園などの集団生活を送っているきょうだいは注意したいですね。

家に帰ってきたら、まずは手洗い・うがいをする習慣を身につけましょう。手洗いは手首や指の間もしっかり洗い、できれば消毒もプラスすると安心ですね。特に赤ちゃんに触れる前は手洗いをしっかり行い、接触感染を防ぎましょう。

空気感染のリスクを少しでも減らすために、高性能空気清浄機や加湿器などを上手に使って、赤ちゃんが生活する空間を感染しにくい状態に保つことも効果的です。

日頃から外出時にはマスクをつけることも、のどの保湿などに役立ちます。また、インフルエンザの特効薬が使用できない月齢の赤ちゃんは、この季節できるだけ人ごみに連れ出さないよう、気をつけてあげましょう。

授乳中ママの予防接種&特効薬の服薬…どちらもOK!授乳は継続

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赤ちゃんを産んだばかりのママにとって、病気に感染することはとても大きな痛手ですよね。でも、授乳中は薬の服用も制限されるため、予防接種などは打ってもいいのか?など不安に感じるものです。

結論から申しますと、インフルエンザワクチンは、授乳中のママが接種しても大丈夫です。任意の予防接種ではありますが、赤ちゃんを感染から守るために必要だな、と感じたら受けても母乳には影響しません。

また、タミフルなど特効薬も服用して大丈夫です。さらに、特効薬を服用中のインフルエンザに感染したママも、赤ちゃんに授乳して大丈夫だそうですよ。むしろ、赤ちゃんの免疫力を落とさないために、続けた方が良いという医師もいます。

母親がオセルタミビル・ザナミビルなどの投与を受けている期間でも母乳を与えても良いが,搾母乳とするか,直接母乳とするかは,飛沫感染の可能性を考慮し発症している母親の状態により判断する

オセルタミビルとは、「タミフル」のことです。またザナミビルとは「リレンザ」のことです。

基本的にタミフルなどの抗インフルエンザ薬を飲んで授乳しても大丈夫とのようですが、どうしても気になる場合は1日だけ授乳をストップしましょう。

タミフルは、24時間で血中濃度がほとんどゼロになるそうです。そこで、24時間後には母乳にもほとんど影響が無くなっていると考えられます。不安なママは24時間おいて授乳を再開してくださいね。

当院では、授乳中の方でも、基本的には抗インフルエンザ薬を服用していただき、授乳も継続してよい、とお話ししています。なお、母乳への移行が気になる場合は、服薬後約24時間で血中濃度はほぼ0になるので、服用後24時間経過してから再開すれば問題はありません。

実際、私の友人は出産後1ヶ月前後でインフルエンザに感染してしまったのですが、イナビルを処方され、感染中も赤ちゃんに母乳を与え続けました。ママをはじめ、パパもきょうだいも感染しましたが、赤ちゃんだけが感染せずに済んだそうです。

すべての赤ちゃんが母乳の免疫でインフルエンザの脅威から守られるわけではありません。でも、ママの予防接種や特効薬の服用が赤ちゃんに悪影響を及ぼす危険はないそうなので、免疫力が頼みの赤ちゃんのためにも安心して授乳を続けましょう。

赤ちゃんをインフルエンザから守るために、まずは家族が徹底予防!

生まれたばかりの赤ちゃんも、インフルエンザに感染してしまうことがあります。赤ちゃんはママをはじめ、周囲の家族のお世話が必要不可欠。そこで、赤ちゃんを守るためにも、家族がインフルエンザに感染しないように心がけましょう。

赤ちゃんは、あっという間にインフルエンザの諸症状が悪化してしまうこともあります。特効薬が使えない月齢の場合は特に、家庭でしっかり様子を見ながらケアしてあげましょう。

インフルエンザは普通の風邪とは違い、重い症状が特徴です。特効薬が無いなら病院へ行っても意味がないのでは…とは考えず、いつもと違った状態なら、いち早くかかりつけ医の診察を受けましょう。

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