妊婦の骨盤の痛みを放っておくと難産につながる…すぐできる改善方法

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2017/06/26

あぐらをかいて座って骨盤のゆがみに対策している妊婦さん

妊娠中は出産に向けて骨盤が開いていくため、骨盤付近の痛みに襲われることはよくあることです。

しかし、その痛みに対して間違った方法でアプローチをしてしまうと、難産にもつながる恐れも出てきます。

妊娠中の骨盤の痛みに対して、難産につながらないようにするには、生活習慣の中で気を付けるべきことがあります。

そのポイントをしっかりと押さえることで、骨盤の痛みの改善だけでなく、安産につながる取り組みにもなりますので紹介していきます。

危険な骨盤の痛みを見極めて!生活習慣を見直して改善

妊娠中、出産の時に赤ちゃんが産道を通りやすくするためにママの骨盤は徐々に開いていきます。

骨盤の開きとともに痛みが生じやすいのは自然な事ですが、もし骨盤回りの痛みと一緒に股関節が詰まっている感じや骨盤がきしんでいる、動きにくい違和感などがあるようだと、要注意の骨盤の状態です。

これは骨盤の構造と子宮頸管つまり産道を歪ませて、子宮圧を高めてしまっている状態です。

どうしよう…と不安になられる方もいるかもしれませんが、これは生活習慣の中で動作を改善していくことで痛みも徐々に治まっていくことが期待されます。

さらに、難産にならないように安産への取り組みにもなり、赤ちゃんを守る事にもつながります。

では、実際にどのような生活習慣の中の改善方法があるのでしょうか。

  • 床の座り方
  • 椅子の座り方
  • 座る時間
  • 寝方

この4つのポイントをしっかり押さえましょう。ひとつずつ詳しく見ていきます。

床で横座り、ぺしゃんこ座りは絶対NG!正座かあぐらで着座

床に座る際に、横座りまたはお姉さん座りと言われるヒザを左右どちらかに同時に向ける座り方は行わないようにしましょう。

この座り方をすると、骨盤内の仙腸関節という部分を歪めることにつながり、骨盤のゆがみを招くだけでなく腰痛の原因にもなります。

背骨もS字型にゆがむ原因となり、腰痛だけでなく背中の痛みにもつながります。

さらに、子宮頸管にもねじる力がはたらくといわれていますので、産道への負荷がかかるということになります。

また、ぺしゃんこ座り(アヒル座り)と呼ばれる、正座から足を両側に開いてお尻を床にぺったりつけた座り方は胎児に悪影響を及ぼしてしまう座り方です。

ぺしゃんこ座りで座っていると骨盤の不用意な緩みの原因となりかねず、胎児が下がりやすくなってしまいます。

妊娠中に床に座る場合は、正座にするかあぐらをかくかのどちらかにすることで、骨盤への負荷やゆがみの原因を極力抑えることが出来ます。

椅子では座面を沈ませない…背筋をまっすぐにする意識

椅子に座る時、特にソファなど柔らかい椅子に座る際にやりがちなのが、背面に体を預けつつ前かがみになる座り方です。

イメージとしては、ソファに身を任せつつスマホなどをいじっている人に多い姿勢だと思います。

この座り方は骨盤を圧迫し、骨盤がむやみに開く原因となります。

さらに、上半身が猫背になってしまうのは不用意な腹圧をかけやすくなりますので、骨盤の内部にある子宮への圧力も高まり、赤ちゃんにも負荷がかかります。

猫背の予防だけでなく赤ちゃんのためにも、ソファに骨盤ごと沈ませるような座り方は避けましょう。

さらに、足を組んで座るのは骨盤のずれを生じさせてしまいますので、デスクワークや電車の座席などでも足を組むのは避けましょう。

妊娠中椅子に座る時は、背筋をまっすぐにして背もたれと距離を離して座ることがおすすめです。

さらに、尾てい骨部分にタオルを敷いて座ると背筋がまっすぐになるので、骨盤を正しい位置に矯正して着席できる効果があります。

長時間座り続けず立って休憩

座る方が立っているよりも楽だと考える人が多いですが、ずっと座っているのも体に負担がかかりますので、長時間ずっと座ることは控えましょう。

長時間座りっぱなしでいると脚の血管が圧迫されてしまい、足のしびれやむくみの原因となったり、時には胎児への血液供給の阻害にもなりかねません。

目安として、1時間に1回でよいので、5分ほど席を立ち、足腰を伸ばして休憩するようにしてください。

電車や新幹線での移動の際は長時間座ることも多いと思いますので、意識的にデッキに立つ時間を作るなど工夫をすると良いでしょう。

横向きで寝る時の姿勢…体ごと横を向く

妊娠中はお腹が大きくなってくると仰向けで寝るのがきつくなるので、横向きで寝る人も多いと思います。

横向きで寝る際に、上半身だけ横を向いて下半身があおむけの状態になってしまったり、骨盤部分から下の足の部分だけ違う方向へ向いていたりすると、骨盤のゆがみにつながります。

このように間違った寝方で横向けに寝てしまうと、股関節の捻じりと重力による牽引で、骨盤にねじりが発生することが懸念されます。

この予防には、恥骨部への圧迫と仙腸関節のずれを起こさないために、両ひざに枕を挟んで寝るのが効果的です。

横向きに寝ていけないというわけではありませんので、寝方に注意しておくことで骨盤のゆがみを予防し、痛みを改善していくことが大切です。

日常生活の中に取り入れよう!痛みの場所別ストレッチ

ここまで、日常生活の中で普段から行う動作や姿勢についての注意事項を見てきましたが、骨盤回りの腰痛はストレッチを取り入れることでさらに改善していくことが出来ます。

適度なストレッチによって、筋力の向上や運動不足の解消にもつなげられますし、筋肉自体が柔らかくなり凝りを防ぐことで痛みの予防にもつなげられます。

妊娠中の大きなお腹でも簡単に出来る、骨盤周りの痛みが起こる場所別のストレッチをご紹介します。

  • 全体に効く基本のストレッチ
  • 太腿の付け根の痛みに効くストレッチ
  • お尻の痛みに効くストレッチ

それぞれひとつずつ詳しく見ていきましょう。

筋肉を柔らかくすると予防にも効果的…基本のあぐらストレッチ

筋肉が固い状態が続くと、より骨盤まわりの筋肉に負担が生じやすくなるので痛みが起こりやすくなります。

そのような痛みを予防することが出来る、筋肉を柔らかく保つためのストレッチをご紹介します。

どの部位のストレッチでも、お腹が張っている時や疲れている時は無理をしないようにしましょう。日常生活の中で無理なく、負担をかけすぎずに行うのが最も重要な事です。

  1. あぐらの状態で座ります。
  2. 足の裏を合わせて両手で持って、膝を床につけるイメージ(実際につけなくてよい)で上下にユラユラと揺らします。
  3. 脚の力を抜いてストレッチ感を感じ、ほどよく痛気持ち良いところを保つことがポイントです。
  4. これを30秒前後行います。

脚の付け根の痛みに効くストレッチ

脚の付け根の痛みは妊娠中には経験されやすい痛みの場所でもあります。脚の付け根の筋肉をしっかりほぐして少しでも予防改善に努めましょう。

  1. 立て膝になり上半身をまっすぐに立てて体幹を意識します。
  2. 後ろ側にした足のつま先は立てず、足の甲を床にぺたりとつけてしまいましょう(正座している時の足のイメージです)
  3. 上半身の姿勢をまっすぐに維持した状態から前の方へ体重を移動していきます。
  4. 太腿の付け根が伸びているのを意識しながら、左右約30秒を目安に行いましょう。

お尻の痛みを予防するストレッチ

お尻付近の痛みも妊娠中は感じることが多いものです。その痛みの改善や予防に役立つストレッチ方法をご紹介します。

お腹の方に足を引き寄せる動作があるので、難しい場合は無理をせずに出来る範囲で楽な姿勢でのストレッチを心がけるようにしてください。

座って行うストレッチ

  1. 足をのばして座った状態から、片方の膝を外側に倒し、足首を反対側の膝の上に乗せ4の数字の形を作ります。
  2. 伸ばしている方の膝を曲げて、床についているかかとをお尻の方へ引き寄せます。
  3. お尻の筋肉が伸びている感じを保ったまま、深呼吸をしながら30秒程度その姿勢を保ちます。
  4. もう一方の足でも同様に行います。
あおむけの状態で行うストレッチ

  1. 仰向けで横になり、膝を抱え込んで肩の方へと引き上げていきますが、お腹が大きい場合は無理のない範囲で引き上げていきます。
  2. 反対側のお尻が床から離れないように注意しながら、左右30秒くらいずつを目安に行いましょう。

安産を目指して骨盤の痛みを改善!生活習慣を意識しよう

骨盤の痛みは妊娠生活と切り離せないものですが、日々の動作を見直すことで十分に改善が見込めますし、難産を回避することにもつながります。

難しいことや特別な事はありませんので、気軽に出来るところから取り組み、骨盤のゆがみや痛みのもととなる原因から断ち切るようにしましょう。

もし骨盤矯正ベルトがあれば、日常的に装着しておくことで骨盤回りをしっかりとサポートして痛みが出るのを予防することもできます。

妊娠中使える便利なグッズも上手に取り入れながら、腰痛の改善となる生活習慣を実践していくことが安産の近道になりますので、意識しながら妊娠生活を送れると良いですね。

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