妊活の第一歩に婦人科検査を!検査内容と服装や持ち物などの注意点

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2017/06/07

妊活を始めるにあたり婦人科検査を受けている女性

妊娠を希望するなら、まずは自分が妊娠しやすい体なのかを知ることが大切です。「自分が子どもを授かれる体なのだろうか」と気になることでしょう。

特に、自然妊娠を望んで何度かチャレンジをしても妊娠につながらない場合には、自分の体に異常があるのではないか、と不安になってしまいますよね。

そこで、妊活の第一歩として受けてもらいたいのが、子宮や卵巣の状態がわかる『婦人科検査』です。

「婦人科検査ではどんな検査を行うのか」「何がわかるのか」を知り、受診の大切さに気付きましょう。

また服装や持ち物など、受診する上で気をつけるべきポイントもご紹介しますね。

婦人科検査・・・最初に行う基本検査

婦人科検査は、会社の健康診断などには組み込まれていない、女性特有の検査です。自分が妊娠できるかどうかを知りたいなら、産婦人科を受診しましょう。

早い段階で検査を受けることで、異常がなければ安心して自然妊娠を望むことができますし、異常が見つかった場合でも、早期発見なら治療も短期間で済ませることができます。

産婦人科では、「妊娠を希望している」と伝えて検査を受けるのがよいでしょう。あくまでも不妊治療ではなく、検査のみを希望していることを明確に伝えるのがポイントです。

ただし、受けられる婦人科検査の内容は病院によって異なります。検査内容や料金が不安な場合は、事前に受診予定の産婦人科に電話で問い合わせておくとよいでしょう。

婦人科検診では、まず「問診」「内診」「超音波検査」が行われます。そして、これらの検査の結果から、その後、どのような検査を行うかを決めていきます。

ここでは、産婦人科で最初に行われる、「問診」「内診」「超音波検査」について説明しましょう。

問診・・・問診票をみながら自覚症状などについて聞かれる

病院の受付を尋ねると、問診票の記入を求められます。病院によって記入項目が異なりますが、代表的なのは次のような項目です。

  • 来院目的
  • 生年月日
  • 身長・体重
  • 腹痛やおりもの、不正出血、かゆみなどの症状の有無
  • 月経について
  • 性体験の有無
  • 妊娠・出産経験の有無
  • ホルモン剤の服用歴
  • アレルギーの有無
  • 既往歴
特に、月経については詳しく記入する場合が多く、最終生理の開始日と月経日数、生理周期、月経痛、経血量などが問われます。

また、妊娠・出産の経験では、妊娠回数とともに、流産や中絶の回数も記入する必要があります。

答えにくい部分がある場合でも、今後の検査や診察に必要なことですので、正確に記入するようにしましょう。

診察では、この問診票をみながら、医師とお話しする時間が設けられます。月経症状や日常生活についての問診があり、どのような検査を希望するのかを伝えることができます。

また、妊娠を希望している場合は、基礎体温表を持参するとよいでしょう。基礎体温表を見ることで、女性のからだのリズムが整っているかを確認してもらうことができます。

妊活を始めたばかりで基礎体温をつけていない場合は、まずは毎朝体温を測り、3ヶ月ほど基礎体温表をつけてから受診することをお勧めします。

問診は、今後どんな検査を行っていくかを決める場でもありますので、不調や気になることがあれば、その場で相談をするようにしましょう。

▼基礎体温の正しい測り方についてはコチラも参考にしてみて!

内診・・・膣や子宮の入口を調べる検査

問診が終わると、内診台に上がるように言われます。内診台とは、リクライニングチェアのようになっている、産婦人科でよく見られる診察台です。

下着をぬいで椅子に腰掛け、所定の位置に両足の太股を置きます。準備ができると背もたれが倒れながら内診台がゆっくり上昇し、両足が左右に開いて開脚した姿勢で止まります。

恥ずかしい姿勢と感じますが、お腹のあたりでカーテンがひかれ、患者と医師が顔を合わせないように工夫されています。

内診で行われる診察には、「視診」「触診」「クスコ診」があります。

視診
炎症やおりものの匂いなどから、感染症の有無を確認します。
触診
片方の指を膣内に入れ、もう一方の手でお腹を押されます。子宮の大きさや位置、硬さを確認し筋腫が無いかをチェックします。また、卵巣の腫れの有無を確認します。
クスコ診・膣鏡診
「膣鏡=クスコ」と呼ばれる金属製の器具を膣の中に入れて膣内を広げ、膣の壁や子宮の入口を確認します。子宮の入口のポリープやびらんの有無を診断できる検査です。

また、必要に応じ、クスコで膣壁を広げた状態で膣分泌物や細胞を採取して、おりもの検査や子宮頸がん検査を行うこともあります。

クスコにはサイズがあり、患者さんに合わせて医師が適切な大きさを選んでいるので安心しましょう。

内診台での診察は、不安や緊張を強く感じてしまうものですが、力を入れてしまうと膣が締まってしまい、痛みを感じやすくなります。リラックスした状態で臨みましょう。

超音波検査・・・子宮や卵巣の状態を映像で確認する検査

内診台に上がった時、視診・触診の後にそのまま行われることが多いのが、超音波検査です。

超音波検査とはエコー検査ともよばれ、「プローブ」と呼ばれる超音波を発生する器具を使った検査です。

超音波の反射の性質を利用し、体内に送った超音波の反射波を捉えて、体内の様子を映像として見ることができる仕組みになっています。

リアルタイムで多方向から画像の観察ができ、また、放射線ではないので、被爆の心配もなく、安心して検査を受けることができます。

産婦人科の超音波検査では、妊娠中の胎児の様子だけでなく、非妊娠時の子宮や卵巣の状態、卵胞の数や大きさ、子宮内膜の厚みなどを知ることができます。

超音波検査には、「経膣超音波検査」と「経腹超音波検査」があり、内診台で行われるのは「経膣超音波検査」です。

経膣超音波検査
膣内に細い棒状の経膣プローブを挿入して行う検査です。子宮や卵巣の様子を、鮮明にみることができます。

子宮の位置や形に異常がないかを確認し、ポリープや子宮筋腫、子宮内膜症を起こしていないかをチェックします。

また、卵巣の状態を観察し、卵巣のう腫の有無や、卵巣内にある卵胞の大きさを知ることができます。

経腹エコーと違い、尿を済ませた後でも検査が可能です。ただし、膣から遠くなるほど、観察が難しくなり、大きな筋腫は観察できないのがデメリットです。

経腹超音波検査
お腹の上からプローブを当て、子宮や卵巣の状態を確認する方法です。広い範囲に自由に超音波を当てることができ、大きな筋腫でも位置や大きさを特定することができます。

子宮内で成長する赤ちゃんの様子を観察することができるので、妊娠中期以降の胎児の発育状況の確認にも役立ちます。

ただし、経膣での超音波検査に比べ、おなかの脂肪や筋肉が邪魔になり、鮮明な画像が見られないことがあります。

経腹法のエコーは、膀胱に尿がたまった状態の方が画像の写りが良くなるため、検査の前には排尿を控えるように言われることもあるでしょう。

血液検査・・・全身疾患やのホルモンバランスなどがわかる

問診や内診台での基本検査のあとは、症状や本人の希望に合わせて、その他の検査を行います。

特に、血液検査では、採取した血液から、からだの様々なことがわかります。糖尿病などの全身疾患がないか、ホルモンバランスなどを知ることができます。

また、妊娠を希望する場合には、妊娠の妨げとなるようなホルモンの異常や疾患がないかどうかを調べるために、採取した血液を何種類かの検査に使用することがあります。

血液検査で行われる検査には、以下のようなものがあります。ただし、受診者全員がすべての検査を行うわけではなく、必要に応じて検査内容を選んで行います。

ホルモン検査

卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、プロラクチン、甲状腺ホルモン、エストラジオール(エストロゲン)、プロゲステロンなど、妊娠に関するホルモンの値が正常かを調べます。

ホルモン値は、月経の周期によって変化するため、生理の前後に計測して排卵の有無や黄体機能不全について検査します。

全身疾患の有無

次のような病気にかかっていると、妊娠しにくくなったり、妊娠中のトラブルを引き起こしたりする可能性があります。

  • 糖尿病・・・排卵障害、月経不順が起こりやすい
  • 貧血(ヘモグロビン値を測定)・・・血液が十分でないと子宮や卵巣の機能に影響がある
  • B型肝炎・・・出産時に胎児への感染対策が必要
  • 甲状腺異常・膠原病・リウマチ・・・不妊、流産や早産、妊娠中のトラブルが増えるリスクがある
  • 風疹(抗体値を測定)・・・妊娠中にかかると胎児に感染し、障害を引き起こす可能性がある

血液検査によって、妊娠のトラブルとなり得る疾患を調べ、今後の治療に役立てていきます。

感染症の有無

血液中の成分を調べることで、これまでに性感染症にかかったことがないかを知ることができます。

性感染症の経験は、妊娠の継続が困難になる場合や、胎児へ感染・発症させてしまうリスクがあります。

不妊症の可能性となる原因を調べ、妊娠したときに胎児への感染を防ぐためにも、感染症の検査は重要になります。

  • クラミジア抗体検査・・・卵管性不妊症のリスクが上がるクラミジア感染の経験があるかを検査
  • 梅毒検査・・・胎児に感染すると、流早産や先天梅毒の危険性がある
  • HIV抗体検査・・・陽性の場合、赤ちゃんへのウイルス感染を防ぐためにも投薬治療が必要

血液検査によるクラミジア検査は、これまでにクラミジアに感染したことがあるかを調べる検査になります。

ただし、クラミジア抗体検査で陽性であっても、今現在は感染していないこともあります。実際にクラミジア菌がいるかどうかは、子宮頸管粘液を採取して調べます。

AMH(アンチミュラーホルモン検査)

AMHは、卵巣の中にどれくらい卵子が残っているかを調べる検査です。検査結果から、自分に妊娠できる期間がどの程度あるかを知ることができます。

卵子は卵巣で作られているわけではないことをご存じですか?浅田レディースクリニック(愛知県)によると、卵巣にある卵子は、生まれる前に作られたものが保存されているだけなのだそうです。

つまり、排卵ごとに卵子が排出されていくだけなので、年齢とともに卵子の数が減ってしまうのです。

AMHで卵子の数の目安を知ることは、閉経までの期間を知ることができろ、その後の不妊治療の方針を決めるのに役立ちます。

ただし、AMHは比較的新しい検査であり、保険適用外となります。5,000~10,000円ほどの費用を、実費で支払うことが求められます。

抗精子抗体検査(精子不動化試験)

精子不動化試験では、採取した血液の血清に精子を加えて、子宮や卵管で精子の運動を止めたり、受精を邪魔する働きをする「抗精子抗体」がないかを調べます。

抗精子抗体は不妊女性の数%に見つかるといい、自然妊娠が難しく、不妊の原因となってしまいます。

もしも抗精子抗体が見つかった場合には、体外受精も一つの選択肢となってくるでしょう。

腫瘍マーカー検査

血液中の腫瘍マーカーとよばれる数値が高くなっていると、子宮内膜症や卵巣のう腫、卵巣がんなどを患っている可能性が疑われます。

これらの疾患は不妊症とも関係があり、数値の異常は、女性の体が妊娠しにくくなっていることを表していると考えられます。

ただし、良性の腫瘍の場合でも数値が高くなることがあるので、他の検査とも合わせた総合的な診断を待つことが大切です。

症状や希望に応じて行う検査・・・がん検診・おりもの検査

女性のからだに異常がないか、不調の原因となっていることはないかを調べる検査は沢山ありますが、最初に受けておくとよいのが、がん検診とおりもの検査です。

子宮がんや乳がんは女性特有のがんであり、発症するとその後の妊娠や出産に大きく影響してきます。

また、性感染症であるクラミジアに感染していると、不妊症の原因になってしまうことがあります。

ここでは、妊活の初期段階で受けておきたい次の3つの検査について、一つずつ、詳しくみていきましょう。

  • 子宮がん検診
  • 乳がん検診
  • 膣分泌物検査・子宮顕官粘液検査(おりもの検査)

子宮がん検診・・・子宮頸がん検診の補助券が手元ある場合はぜひ利用して!

婦人科で受けられる子宮がん検診には、「子宮頸がん検査」と「子宮体がん検査」があります。

これらのがんは女性特有のものであり、妊娠や出産に関わるものです。「検査をしよう」という気持ちにならなければ、発見が遅れてしまうこともあります。

「子宮頸がん」「乳がん」は自治体によっては、年齢に応じて公費を補助してくれる場合もあります。検診の補助券が送られてきたら、忘れずに受診するようにしましょう。

子宮頸がん検査
子宮の入口(膣に近い側)にできるがんを「子宮頸がん」といいます。野村産婦人科(滋賀県)のHPによると、子宮全体に発症するがんのうち、6~7割が子宮頸がんだといいます。

子宮頸がんが最も発症しやすい年齢は40~50代ですが、20~30代でも発症するため、若いうちからの定期的な検診が大切です。また、早期発見すれば完治する可能性が高く、今後の妊娠も望めます。

子宮頸がんの発症原因と考えられるのは、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」の感染です。HPVは性交渉のある人なら誰でも感染の可能性があります。

検査方法は、ブラシなどで子宮頸部の細胞をこすって採取し、顕微鏡でがん細胞の有無を調べます。初期の病変を見つけることができるので、がんの早期発見につながります。

子宮体がん検査(子宮内膜病理検査)
子宮内膜(子宮の奥の方)に発生するがんを「子宮体がん」といいます。月経ごとに分厚くなる子宮内膜に異常な細胞(異型細胞)が発生し、がんに進行したものです。

月経が定期的に起きていれば、子宮内膜は数週間ごとに剥がれ落ちるため、異型細胞ができても「がん」に進行することは少ないです。

しかし、排卵が起こりにくいと子宮内膜がリセットされず、「子宮内膜増殖症」という子宮体がんに進行する恐れのある病気になりやすくなります。

特に、「生理不順や不正出血がある」「更年期で月経周期が乱れている」などの場合には、子宮体がん検診の受診を勧められることがあるでしょう。

検査では、子宮の奥の方までブラシを挿入し、細胞をこすり採って調べます。子宮頸がんに比べ、痛みや出血を伴うことがあります。

乳がん検診・・・検査を希望する場合は、設備が整った病院を探そう

女性がかかりやすいがんの一つに、乳房のがんがあります。東京女子医科大学東医療センターのホームページでは、現在、日本人女性の12人に1人が乳がんにかかっており患者数は増加する傾向にある、と記されています。

特に、乳がんになりやすい年齢が妊娠や出産と重なるため、妊娠を希望する女性にとって、自分が乳がんを患っているかどうかは重要な問題です。

乳がんの治療に使う抗がん剤は、胎児に影響を及す可能性があります。また、薬物治療中は母乳育児も控えるようにいわれます。

妊娠希望の場合、抗がん剤の副作用により、排卵や月経が止まってしまうことがあるため、状況によっては卵子や受精卵の凍結保存などの手段も選択肢にあげられるようになります。

しかし、乳がんの治療後には一般の方と同じように、妊娠・出産が可能になります。ですから色んなケースを想定し、乳がん検診をしておくことは重要になります。

乳がん検診には、X線を使って撮影する「マンモグラフィ」と、超音波を使って診断する「エコー」があります。

ただし、すべての産婦人科に乳がん検診を行える設備が整っているとは限りません。乳がん検診を希望する場合は、受診可能かどうかを調べてみるとよいでしょう。

膣分泌物検査・子宮頸管粘液検査(おりもの検査)

膣分泌液は、子宮頸管粘液といくつかの分泌液が混ざり合ったものです。体内への細菌侵入を防ぐ、精子が侵入やすいようにする、などの働きがあります。

膣分泌物検査・子宮頸管粘液検査は、膣や子宮頸管の中にある分泌物を綿棒で採取して調べる検査です。

卵管性不妊症の原因となるクラミジア・マイコプラズマ・ウレアプラズマなどの細菌が棲息していないかを調べます。

特に、クラミジア菌は子宮頸管や卵管、卵巣の炎症を引き起こします。血液検査で陽性反応があった場合には、粘液を採って、今現在クラミジア菌がいるかどうかを調べます。(抗原検査)

また、子宮頸管粘液は、ホルモンの作用により、排卵期が近づくと分泌量が増え、排卵直前には透明度が高く粘り気が強くなります。

妊娠希望でタイミング法を取り入れる場合には、この検査で排卵日を予測し、妊娠しやすい時期を知ることができます。

検診時のポイント・・・受診のタイミングや持ち物など

婦人科検診の大切さはわかったけど、私にはまだ早いんじゃないかな?と思っている方はいませんか?

婦人科検診を受ける時期に、「早すぎる」ということはありません。最初に受ける検査は簡単なものだけにすることもできますし、まずは一歩を踏み出してみませんか?

ここでは、婦人科検査を受けるタイミングや、受診するうえでの注意事項をご紹介していきましょう。

検査を受けるタイミング

婦人科検診を受けるタイミングは、「妊活しよう!」と思ったときがベストです。きっと、妊活を始めようと思うには、その人なりのきっかけがあったからだと思います。

  • 自然妊娠を望んでから1年以上が経過している、
  • 月経不順など、生理のリズムに不安を感じている
  • 年齢的に不安を感じている

たとえば、上のようなことをきっかけに妊活をしようかな、と考えることが多いのではないでしょうか。ぜひ、そのタイミングで婦人科検診を受診されることをお勧めします。

特に、生理痛が重い、生理期間が長い、子宮筋腫の既往歴があるなどの場合には、早めに検査を受けるのがよいでしょう。

▼生理不順と不妊の関係についてはコチラも参考にしてみて!

ブライダルチェックを活用しよう

最近では、「ブライダルチェック」といって、結婚前に妊娠や出産にまつわる検査をしておくことが新しい常識になっているようです。

ブライダルチェックは婦人科で行われている検査で、「自分の体が妊娠できる状態であるのか」を確認するためのものです。

病院により、女性だけが受診可能な場合と、男性も一緒に受診できるところがあり、産婦人科や不妊治療をおこなっているクリニックなどで受けることができます。

たとえば、カップルで結婚前に検査を受けることで、妊娠・出産に影響する病気がないかを知ることができ、異常が見つかった場合でも、子どもを望んだときに授かれるよう治療をすることができます。

もちろん、ブライダルチェックは希望すれば既婚者でも受診可能です。必要な検査がセットになっているので、金額も明確ですし、効率的に診断を受けることができます。

ブライダルチェックは保険の適用がないため、全額自己負担となります。費用は病院や検査内容によって異なりますが、20,000円~40,000円くらいが相場なようです。

基礎体温をつけておく

問診のところでも少し触れましたが、婦人科検診を受診する前には、基礎体温表を付けおくことをオススメします。

毎朝、基礎体温を計測してグラフにすることで、低温期と高温期のリズムの有無がわかったり、月経日数や月経周期を知ることができます。

基礎体温を計測せずに婦人科を受診すると、大抵、「では、基礎体温を測って、次のときに持ってきて下さい」などと言われます。

基礎体温をつけることは、受診前のセルフチェックとしてできることです。ご自身のリズムを知るためにも、ぜひチャレンジしてみてください。

また、婦人科検診を受ける日は月経の期間と重ならないようにしましょう。出血があると、正確な検査結果がでないことがあります。

そのためにも、基礎体温を付けることで月経周期を把握し、次の生理が始まる日を予測することは大切なことなのです。

持ち物、お金、服装、日常生活の注意事項

では、実際に受診日が決まったら、どのような準備をしておくのがよいのでしょうか。特に、初めて婦人科を受診する人にとっては、不安を感じることでしょう。

検査に保険が適用されない、また、内診があることから、持ち物や服装には注意が必要です。
  • 持ち物
  • お金
  • 服装
  • 日常生活の注意事項

「手持ちが少なくてお金が足りなかった」「下半身を全部脱いで恥ずかしかった」などの思いをしないためにも、上記の4項目について、みていきましょう。

持ち物
婦人科検診を受けるうえで、ぜひ用意しておいてもらいたいものは、以下の4つです。

健康保険証 検査自体は保険適用外です。
ただし、異常が見つかって治療や投薬があった場合には、
保険が使えるようになります。
基礎体温表 あなたの体のリズムをお医者様に知ってもらうことができます。
ナプキン 内診後に出血する場合に備えて用意しておくと◎。
お金 2~4万円はお財布に入れておくとよいでしょう。

このほかにも、待ち時間に読むための本を持参する、日頃気になっている症状についてメモしたものを持って行く、などもよいでしょう。

お金
自覚症状があって病院を受診する場合と異なり、妊活の婦人科検査は「健康かどうかを確認する」ためのものになります。

したがって、検査費用は保険適用にならず、検査代金全額が実費負担となります。もちろん、沢山の検査をすれば、それだけ費用も高額になります。

検査の内容や病院によって費用は異なりますが、20,000円~40,000円ほどかかると考えておきましょう。

なお、不安な場合は、事前に「いくらくらいかかるのか」を病院に問い合わせておくとよいかもしれませんね。

服装
  1. ゆったりとしたスカートスタイルが◎
  2. 脱ぎ履きに時間がかかるタイツやブーツはNG!
  3. 長袖トップスは肘までまくれるものを
  4. お化粧・マニキュアは控えめに

婦人科検診時の服装の最大のポイントは、「内診台で恥ずかしい思いをしないようにすること」です。内診をするときには、靴を脱ぎ、下着(ショーツ)を外して内診台に上がります。

内診時にふさわしいのは、フレアスカート・プリーツスカートなど、お腹のあたりまで持ち上げることのできる、ゆったりとしたスカートです。

スカートなら、脱衣場から内診台に上がるまで、下半身を隠しておくことができます。内診台に上がったあとは、バスタオルなどをかけてくれるところが多いでしょう。

もしも、パンツスタイルで受診すると、内診台に座るまで下半身に何も身につけていない状態になり、恥ずかしい思いをしてしまうかも・・・。

また、診察室の脱衣場はスペースが狭いので、スムーズに着替えができるようにしておくこともポイントです。

タイツやストッキング、ロングブーツなど、着替えに時間がかかったり、しゃがみ込む必要があるような服装は控えた方がよいでしょう。

また、長袖を着る時期には、採血がしやすいように、肘が出しやすいトップスにしておくこともポイントです。

さらに、顔色や爪の様子から、貧血などの症状を観察することもあるため、お化粧やマニキュアも控えて受診しましょう。

日常生活の注意事項
  1. 膣を洗い過ぎない
  2. トイレは病院の指示に従って
  3. 食事のきまりはない

内診に不安を感じ、「下半身をしっかりキレイにしておかなくては」と思いがちですが、検査前に膣を洗いすぎるのはやめましょう。

膣の中まで洗ってしまうと、細菌まで流れてしまい、おりもの検査をしたときに正確な結果がでないことがあります。

また、超音波検査の方法によっては、尿がたまっていた方がいい場合(腹式超音波)と、尿を済ませていた方がよく観察できる場合(経膣超音波)があります。

また、尿検査をすることも考えられますので、自宅でトイレを済ませてから出かけるのではなく、病院の指示に沿ってトイレに行くにしましょう。

検査結果は心の支えに・・・パートナーにも検査を勧めてみて

いずれ妊娠したいなと思っている方、不正出血や生理痛など月経に異常を感じている場合には、婦人科の検査を受けておくことをオススメします。

良好な検査結果は、これから妊活を進めるうえでの心の支えとなるでしょう。もしも、検査をしないまま妊娠できない期間が続くと、不安がつのるばかりです。

検査を受ける時期に早すぎることはありません。妊娠を望んだときに異常がみつかったなら、治療に時間がかかってしまうこともあるのです。

また、検査を受けにいった場合には、病院の言われるままに検査や薬の服用をするのではなく、「何のための検査」で「どんな異常が見つかったのか」をきちんと確認するようにしましょう。

婦人科検査の内容や治療の進め方は病院によって異なります。「有名な病院だから」と受診内容を鵜呑みにせず、不安を感じた場合にはセカンドオピニオンを求めるなども必要となります。

また、妊娠は女性だけの問題ではありません。パートナーにも精液検査などの男性用の検査を受けてもらい、夫婦で一緒に妊活ができるとよいですね。

▼妊活中の男性に受けて欲しい検査についてはコチラも参考にしてみて!

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