出産手当金はどんな手当金なの?出産一時金との違いを知っておこう

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2017/04/10

出産するには大きな費用が必要になってきます。費用がかかってしまうことで、妊娠をためらう家族や女性も多くいます。ですが、出産に伴い貰える手当金があることを知っていますか?

特に出産手当金は働く女性が安心して出産を迎える為の社会保障です。出産手当金以外にも健康保険に入っていれば必ず受給できる出産一時金もあります。

出産手当金と出産一時金、名前が似ているこの2つの社会保障制度ですが、どのような違いがあるのかを解説します。

出産手当金はどんな手当金?出産一時金との違い

出産手当金と出産一時金は出産に伴い受給できる手当ですが、受給条件や目的が大きく異なります。この二つの手当金の違いを確認してみましょう。

出産手当金 出産一時金
加入保険組合 社会保険組合 社会保険組合
または国民健康保険組合
保険加入者 本人のみ 本人または扶養
受給対象 産前6週間から産後8週間の期間に
産休を取得した時
出産した時
受給金額 標準報酬月額による 一律42万円(※1)

※1 赤ちゃん一人あたり42万円(双子の場合は2倍、三つ子の場合は3倍)。また、産院が産科医療補償制度に未加入の場合、妊娠週数が22週未満での出産の場合は支給額が40.4万円。

出産手当金とは
出産手当金は本人で社会保険に加入しているママが産休を取得した場合に、無給となってしまう期間の給与分を保障するために社会保険から支給される手当です。

ママ本人が社会保険に加入なければならないなど、受給資格が必要になります。また金額も標準報酬月額によって決まるため、一律ではありません。

ただし本人で社会保険に加入していれば必ず貰えるものではないので、出産間近になって焦らないように、支給されるために必要な条件は必ず確認しておきましょう。

出産一時金とは
出産は病気ではないので検診や出産費用がすべて健康保険適応外となり自費で負担しなければなりません。出産一時金はまとまった出費が必要となる出産費用の補助を目的とした助成金です。

出産一時金は出産手当金とは異なり、ママ本人で社会保険に加入している必要がなくパパの扶養内で加入している社会保険や国民健康保険から受給することができます。また、妊娠4ヶ月以降の出産であれば早産・死産であっても支給されます。

そして出産手当金のように給与額で金額が左右されることはなく、実際の出産費用の金額に関わらず一律42万円と決まっています。(双子の場合は2倍、三つ子の場合は3倍の金額が支給されます。)

出産手当金と出産一時金の申請・受給方法

出産手当金も出産一時金も加入している健康保険組合から支給されるものですが、申請方法や受給方法や時期が異なります。

出産手当金 出産一時金
申請先 勤務先または加入先の健康保険組合 産院または自治体または加入先の健康保険組合
申請時期 産後56日経過後 産院により異なる(※1)
受給方法 指定した口座へ振込 申請方法により異なる
受給時期 申請後2週間以降 申請方法により異なる

※1 申請時期については産院で直接支払制度を利用できるかどうかによってかわってきます。直接支払制度が利用できる場合、産院の窓口で出産前に直接支払制度の申請用紙を受取り、必要箇所を記入して産院に提出しておきます。

直接支払制度とは
出産一時金は出産費用の補助を目的としているため、病院によっては出産による費用を清算する際に、出産一時金の42万円分の差額のみで清算することができる制度です。
例:直接支払制度を利用し、出産費用が45万円だった場合。
42万円は保険組合から直接産院に支払われるため、本人は差額の3万円を支払うだけ

直接支払制度を利用できない産院の場合は次のような申請方法となります。

受取代理制度
社会保険組合に加入している場合は加入先の健康保険組合、国民健康保険組合に加入している場合は住民票がある自治体の役所へ申請を行います。

この制度を利用すれば直接支払制度と同様に差額分のみの支払いで済ますことが可能です。尚、申請時期は出産予定日まで2ヶ月を過ぎてからとなります。

産後申請方式
退院時に全額を支払い、退院後に加入先の健康保険組合に申請書を提出し後日出産一時金を振込により受給する方法です。

申請書には出産の証明欄があり、産院で記入してもらう必要があるので出産時に持参しておきましょう。

どの支払方法でも出産費用が42万円以上の場合は本人が差額を負担しなければなりませんが、42万円未満の場合はその差額分を受給することが可能です。(直接支払制度・受取代理制度を利用した場合で42万円未満の場合は差額分の受給に申請が必要になります。)

このように、出産手当金は必要書類を勤務先または加入先の健康保険組合に提出すると振込により受給することができますが、出産一時金は申請方法によって異なります。

出産手当金は働くママの為の社会保障制度

出産手当金と出産一時金の一番の違いは受給資格が必要かどうかです。出産一時金は健康保険に加入していれば必ずもらえますが、出産手当金はママ本人が社会保険に加入していなければ受給資格がありません。

パパの扶養に入らずに、ママ本人が社会保険に加入しているということは、正社員で働いていたりパートでもフルタイムで働いているママが多いのではないでしょうか。

家計の為に共働きしている家庭も多い中で、出産手当金は産休を取得した場合に無給となってしまう期間を安心して過ごす為に大きな助けとなる手当金です。

月給にもよりますが正社員で働いていれば30万円以上支給されることも少なくありませんので、社会保険に加入している場合は受給資格も確認しておきましょう。
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