常位胎盤早期剥離の徴候。見逃さないように知っておいて!

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2017/08/25

常置胎盤早期剥離かも?と徴候を疑っている妊婦さん

胎盤剥離、または常位胎盤早期剥離は、発症すると赤ちゃんの死亡率が高くなり、母体にも負担が掛かります。

危険を避けるために、徴候を早く掴むことが重要です。胎盤剥離の徴候が分かれば、早く処置することが出来ます。そうすれば赤ちゃんが助かる確率も上がります。

ママの体に現れる常位胎盤早期剥離の徴候をまとめました。一つでも当てはまるものがあったら、すぐに病院に行きましょう。

胎盤剥離が起きる前、胎盤後血腫という血の塊ができる

胎盤剥離が起きる前、子宮の中には胎盤後血腫という血の塊が出来ています。これは、胎盤と子宮の壁の間に出来ている血の塊です。

この血の塊は、通常のお産の場合、いらなくなった胎盤を外に出すよう促すため作られます。

これを後産と言います。後産がうまく行かない場合は、胎盤と子宮が癒着し過ぎていて、こちらも危険な状態です。

後産が起こる時は、胎盤と子宮壁との間に血の塊が入り込み、カッターの役割をして二つを切り離します。

しかし分娩前に胎盤後血腫が出来てしまうと、早剥の原因になってしまいます。

▼胎盤剥離の原因についてはコチラも参考にしてみて!

血腫が起きる原因は胚膜の炎症

胎盤後血腫が起きる原因の一つに、絨毛膜羊膜炎という病気があります。

子宮の中の胎児は、羊水とともに胚膜という膜の中ですっぽりとくるまれています。そして出産まで守られています。

胚膜は内側から、脱落膜、絨毛膜、羊膜と呼び、最も内側の脱落膜が胎盤と密着して、酸素の交換を行っています。

絨毛膜羊膜炎
赤ちゃんを包んでいる膜である絨毛膜と羊膜に炎症が起きる病気。子宮外から入り込んだ雑菌などに感染することで起こる。
絨毛膜と羊膜はお腹の中の赤ちゃんをくるんで、外からの菌や刺激から守っています。炎症が起きると胎児に直接害がおよびます。

その害の1つが、胎盤の中に血が溜まってしまう胎盤後血腫です。しかし血腫が出来ていても出血が起きていなければ、まだ胎盤剥離は起きません。

受診の基準になる胎盤剥離の前兆。主な症例は5つと注意しておきたい徴候

胎盤剥離は原因がよくわからないため、前兆を掴むことは難しいです。そのため、手遅れな時期にようやく気付くという場合もあります。

前兆とされているものは臨床データからいくつか挙げられています。胎盤剥離は妊娠32週ごろから起こりやすくなります。

軽症の内に対処すれば、赤ちゃんの命を救い妊娠継続できます。よって徴候について詳しく知ることが重要です。

代表的な症例5つ

症状の現れ方には個人差が見られます。急に起きたりゆっくり進行したりなど、人によってそれぞれです。

胎盤剥離が起きる前の代表的な徴候例

  • お腹が張ってがちがちに固くなる
  • 赤ちゃんの動きが弱くなるか、まったく動かなくなる
  • 激しい下腹部痛がして止まらなくなる
  • 不正出血が起きる
  • 切迫早産の徴候が見られる

このような症状が見られたら、すぐに病院に行き、胎児心拍数モニターや超音波検査などで診察をしてもらいましょう。

敏感にならなくてはいけないのが、下腹部の痛みです。胎盤剥離の時の腹痛は、休むことなく痛み続けるのが最大の特徴です。

急にお腹が痛くなって、それが長い時間治まらないことが、胎盤剥離の一番の特徴と言えます。

下腹部の痛みは、最初は軽い痛みから始まって、徐々に激痛に変わって行きます。その変化を見逃さないでください。

腹痛以外の補足的な徴候

腹痛が治まらないことが、胎盤が剥がれ始めていることの一番の予兆です。でもそれ以外にも気を付けておくべき前兆があります。

妊娠中、妊婦さんの体には様々なアクシデントが現れます。その中には早剥の徴候の可能性を持っているものも多いです。

以下に述べる徴候をしっかり頭に入れておいてください。早く対処するには、どんな些細なことにも敏感になるのが重要です。

下腹部痛と併せて注意しておきたい胎盤剥離が起きる前の徴候例

  • 吐き気がする
  • 背中に不快感を感じる
  • お腹の上の方にも痛みを感じる
  • めまいがする
  • エコー検査で子宮壁と胎盤の間に血腫が見られる
  • 血圧が高いまま下がらない
  • 赤ちゃんの心拍が低くなっているか、感じられない
  • 子宮収縮が起こっていて破水にいたる

めまい(立ち上がってふらふらする)は、子宮の中で出血が起きているために貧血を起こしている可能性があり普通の貧血ではないかもしれません。

子宮収縮はお腹の張りで確認しましょう。固い状態になっているお腹はよい状態ではありません。

お腹が張っている時は、下腹部が重たくなったり固くなります。また、お腹の中で何かがぎゅーっとしぼんでいくような感覚を持つ方もいます。

こういった症状は、流産や切迫早産が起きるときにも見られます。流産は妊娠初期に胎児が子宮からはがら落ちてしまうことなので、胎盤剥離とにた徴候になるのです。

早いうちに徴候に気付くことはとても重要です。これまでに述べた症状が現れたら、胎盤剥離の可能性を先ず疑いましょう。

妊娠中はホルモンのバランスが崩れ、体調もそれまでとは大きく変化します。常に、自分の変化を観察する心を持ちましょう。

そうすればちょっとした変化でもすぐに気付くことが出来ます。赤ちゃんを守ることに繋がる大切なことです。

▼胎盤剥離が起こったときの母子のリスクについてはコチラも参考にしてみて!

妊娠後期に起こりやすい胎盤剥離、徴候を見逃さず赤ちゃんを守りましょう

胎盤剥離とはとても怖い病気です。進行が早ければ赤ちゃんの命だけでなく、ママの体も危険です。

原因もよく分かっていません。なので予防がむずかしく、どんな徴候があるのか知っておくことはとても重要です。

一番の徴候として、強い腹痛を挙げました。妊娠中のお腹の痛みは、胎盤剥離以外でも気にすべきことです。特に、強い腹痛がいつまでも治まらない場合は、万が一のケースを想定して迅速に動いてください。

妊娠後期に入ったら、いざと言う時にすぐ病院に連れて行ってもらえるよう、ご家族と打ち合わせしておきましょう。

胎盤剥離が起きても、軽度のうちに帝王切開を受ければ、赤ちゃんの命を救うことができます。そのため、日々体調の変化には敏感でいてくださいね。

▼胎盤剥離が起きた時の対処方法についてはコチラも参考にしてみて!

▼胎盤剥離の予防についてはコチラも参考にしてみて!

みんなのコメント
  • みみみんさん

    なんだか怖い・・

  • ちーさん

    まさにこれで、先日予定日より一ヶ月以上早くに出産しました。私の場合は異常な張りと出血を確認してすぐに受診したことと、産婦人科の先生の的確な判断により大病院に転院できたことで、母子とも無事に出産を終えることが出来ました。
    定期検診と異常が起こったときの素早い受診は本当に大事です!

  • ももさん

    朝から、下痢の時と似たような下腹部の痛み、薄着で寝てたからお腹冷やしたかなと思っていたが、何時間たっても引かず、お腹はかっちかち…温めたり横になっても治らず、結果かかりつけ医から大病院搬送の末母子助かりました。異変は少しでも感じたら病院に行くべきです

  • ちびさん

    先日同僚がこれで出産。
    間に合わず死産だったと…。
    同僚も輸血をしているとの事。
    産まれてくるまで本当に何があるかわからず
    恐いですね。

  • まなたんさん

    初産なので..
    お話を聞いて
    物凄く怖くなりました..(´・・`; )

  • ゆいさん

    私も後2週間で出産だったのに、突然の大量出血で娘はお腹の中で即死、自分も生死の境をさまよいました。他人様の赤ちゃんを見る度に胸が押し潰されます。怖くて次の妊娠が考えられません。

  • あやさん

    先日、胎盤剥離でサザンいたしました。痛くなる直前まで胎動はありました。

    どうか、どうか、間に合う場合もあります。なので、どうか、どうか異変を感じたら、すぐに受診してください。

    どうか1人でもおおくの赤ちゃんが助かりますように。

  • 無記名さんさん

    私も7月末に胎盤早期剥離で出産しました。 前日からお腹が張って仕方なかった。次の日はやたらとトイレが近く1時間に1回は行っていた。母と旦那と出掛けており お昼ご飯食べてる時になんだかおかしいな…と思ってトイレに行ったら出血 トイレに座ったらシャー!と音を立てて出血が3回。 通っていた病院の近くだったので病院に直行してもらい そのまま緊急帝王切開に。 5週間も早く出産になりましたが 母子ともに無事でした。
    通っていた病院が大学病院だったのでよかったです。

  • 永吉さん

    姉が初産で胎盤剥離で死産しました。前夜に床に落ちるくらい出血していた為、病院に電話をしたら、お知らせなので陣痛が10分間隔になったら、病院に来て下さいと。翌日の午前に病院に行くと、緊急オペで取り出されました。
    大学病院ですが、病院側の判断が間違ってたと思います。
    姉も命を落としてたかもしれません。
    姉夫婦は、自分達ばかりを責め続けてます。
    どうか、姉夫婦達みたいな思いをする人が少しでも無くなる事を祈ります。

  • 経験者さん

    私も妊娠高血圧症からの常位胎盤早期剥離で救急車で運ばれ、緊急帝王切開になりました。
    私の場合、腹痛というより、心臓がえぐり取られるような激痛(心穿痛)が起こり、心臓発作のような感じでした。
    すぐに病院に連絡したところ、一刻を争うので救急車
    で来てください!と言われ、意識朦朧としながら、なんとか救急車を呼び、病院に搬送されました。
    幸い、常位胎盤早期剥離が初期の段階で済んだので、母子共に助かりましたが、危なかったです。
    同じ病室で、同じように常位胎盤早期剥離で緊急帝王切開になった人がいましたが、その人は進行が早くて子供が仮死状態になってしまい、脳に障害が残ってしまいました。
    常位胎盤早期剥離は本当に怖いので、激痛がきたら迷わず、救急車を呼んだ方がいいですよ。

  • りーさん

    私も39週で早剥で女児を出産しました。
    夜中激しい腹痛に襲われ、病院に向かうと痛みは治りましたが、大量に出血し帝王切開になりました。私は辛うじて全て胎盤が剥がれる前に取り出す事が出来たので、母子ともに無事に産む事が出来ました。
    今2人目を妊娠中です。妊娠初期から切迫を繰り返しています。早剥を経験した妊婦は繰り返すということで心配は尽きないですが、無事に出産出来るまで用心していきたいです。

  • さん

    39週、出産予定日3日前に、死産しました。立ち直れていません。私も大量出血で死ぬところでした。医者にもう少しで危なかったと言われました。本当に、死ぬと思いました。。赤ちゃんが死んで、私も死ぬ。。まさか、まさか、こんなこと、想像もしませんでした。私には無縁の話と。。でも、起きたんです。。赤ちゃんの心拍が聞こえなかったんです。。信じられませんでした。悪夢かと思いました。時間が戻って欲しいと思いました。冷たくなった赤ちゃんと抱っこしました。なんで、、こんなつらいこと、人生で私が経験しなきゃいけないんだろう、、。
    全く何の問題もありませんでした。その日は、ちょっとお腹が張ってるなと思ったくらいで、疲れてるのかとお昼寝をしました。普通に夕飯、お風呂、そして早めに寝ましたが、お腹が張って寝返りが出来なかったのです。。でも、まだ出産したくないと、予定日までなるべくお腹にいれていてあげたいと、その腹痛をがまんしてしまいました。朝になったら良くなるだろうと。。でも、朝、やっとの思いでトイレにたった時、ふらっとし、血がひいていくのを感じました。立てないくらい痛かったです。急いで病院に行きましたが、心拍が聞こえませんでした。。。

  • かぼさん

    二人目の時、早期胎盤剥離でした。一人目の時、逆子で帝王切開だったため陣痛を知らなかったので、「この痛みは陣痛か」と思い我慢していました。でもだんだん痛みが強くなって激痛に変わり、しかも波があるはずなのに継続的に痛いんです。私の様子に気付いてくれた看護婦さんが子供の心音を計ってからがもうバッタバタでした。さっきまで私の周りには誰もいなかったのに、院長先生、大人数の看護婦さん達に囲まれて緊急手術になりました。その先生方の早い対応のお陰で子供は無事に産まれてくれました。子供の産声を聞いた先生が大きくため息をついて、「あー助かって良かった!」っておっしゃったあの表情が今でも忘れられないし、よほどの危機的状況だったことと察しました。今こうして生きていることに心から感謝したい。子供を助けてくださって本当にありがとうございましたといつも思います。

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