出産の痛みがどんなものかを知って心の準備!不安になり過ぎないで

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2018/07/19

赤ちゃんの誕生を心待ちにする一方で、産婦さんを不安にさせるもの…それは、出産の痛みです。
「鼻からスイカ」に代表される、出産の痛みの例え。小さな穴に大きなものを無理やり通す、そのイメージはできても、そこに一体どんな痛みが伴うのか、具体的には想像できませんよね。

「出産の痛みにはどんな種類があるの?」「どんな風に例えられるの?」あらかじめ知識を身につけるだけでも、ずいぶんと心構えが変わってくるはず。

経産婦さんが陣痛の痛みをどんな風に語っているのかを知って、少しでも出産の不安を取り除きましょう!

出産の痛みは「陣痛」と「分娩時の痛み」の2種類

出産に際して感じる痛みは、「陣痛」と「分娩時の痛み」の2種類と言えるでしょう。それぞれについてご説明します。

陣痛とは

陣痛とは、赤ちゃんを外に出すために子宮が収縮するときに感じる痛みのことです。
はじめは前駆陣痛という弱く不規則な痛みから、本陣痛(分娩陣痛)と呼ばれる強く規則的な痛みへと変化していきます。

▼陣痛の痛みについてはコチラも参考にしてみて!

前駆陣痛の痛みを例えると?
前駆陣痛は、出産の数日前から起こるという人もいれば、本陣痛の直前に起こるという人も。比較的弱い痛みが、不規則な周期で訪れます。

  • お腹の張り程度の弱い痛み
  • 生理痛に似た痛み
本陣痛の痛みを例えると?
分娩陣痛では、強い痛みが規則的に現れます。時間の経過とともに痛みの強さも範囲も増していき、その間隔もどんどん短くなっていきます。

陣痛の始まりの頃…下腹部と腰

  • ひどい生理痛のような痛み
  • 下腹部が強く締め付けられるような痛み
  • お腹を壊した時のような痛み

子宮口が半分ほど開いてきた頃…下腹部から腰の広範囲

  • 下腹部と同じくらい、腰にも強い痛みがある
  • 子宮を握りつぶされるような痛み
  • 息が止まるほどの痛み
  • 立てないほどの痛み
  • うめき声が出るほどの痛み

子宮口が全開になる頃の痛み…下腹部・腰・外陰部から肛門にかけて

  • それまでとは明らかに違うレベルの痛み
  • 叫び声が抑えられないほどの痛み
  • 腰をトラックでひかれているかのような痛み
  • ひどい下痢で今すぐにでも排泄したいのに、それを我慢しなければいけない感じ
  • 体の中から膣に向かって巨人が思い切り拳を打ち付けてくる感じ

前駆陣痛と本陣痛の違いを判別できるか心配な方も多いと思います。見分けるポイントは、痛みの波が規則的に訪れるかどうか。ストップウォッチや陣痛アプリを使って判断してくださいね。

▼前駆陣痛と本陣痛の違いについてはコチラも参考にしてみて!

分娩時の痛みとは

いわゆる「鼻からスイカ」の痛みがこれです。赤ちゃんが骨盤や外陰部を押し広げながら出てくる時に感じるもので、陣痛のように体の内側から感じるものというよりは、物理的に体がダメージを受けている痛みです。

ここに陣痛も加わるのでかなりの壮絶さです。でも、ここまで来ればゴールが見えるので意外と耐えられたという人も多いようです。

分娩時の痛みを例えると?

  • 体が引き裂かれそうな痛み
  • 体に電流を流されているような痛み
  • 骨盤をねじられ、ハンマーで殴られるような痛み
  • 肛門からボーリングの球を押し出す感じ
  • 会陰がメリメリと裂けるのが分かる感じ(会陰切開をしなかった人)

ちなみに「分娩時に行う会陰切開が痛そう」と不安に思うかもしれませんが、その他の痛みが強いため、切られた瞬間はさほど痛みを感じない人が多いようです。

痛みを軽減させる方法

痛みの例えばかり見ていると、怖くなってきてしまいますよね。大丈夫、先輩産婦さんたちが数々の痛み軽減法を編み出してくれています!

手やテニスボールを使ってマッサージ
旦那さんや自分の手を使って、押すと痛みが和らぐと感じる部分をマッサージします。腰や背中という人が多いようですね。テニスボールで肛門を圧迫するのも効果的です。
楽な体勢を探す
四つん這い、横向きに寝る、椅子に座るなど、一番痛みを逃がせる体勢をとりましょう。
何かを握る
手で思いっきり何かを握ると痛みが和らぐそうです。タオルやベッドの柵などを利用しましょう。旦那さんに手を握ってもらうと精神的にも楽になる人が多いようです。
とにかくリラックス!
体に力が入ると赤ちゃんにも苦しい思いをさせてしまいます。痛い時こそ、体の力を抜くことを意識しましょう。
腹式呼吸
鼻から短く吸って、口から長く吐く。腹式呼吸をすることで、体の無駄な力を抜きやすくなります。
体を温める
お腹や腰回りの血行を良くするのが効果的です。ホッカイロを使ったり、旦那さんにさすってもらったりしましょう。

実は産んだ後も痛い!

出産の痛みに注目が集まりがちですが、実は赤ちゃんを産んだ後にも痛みが待っています。

  • 胎盤の排出の際、お腹を圧迫されたり、胎盤が膣を通るのが痛い
  • 会陰切開の縫合が痛い
  • 会陰切開の傷が治るまでが痛い
  • 会陰の縫合部分の抜糸が痛い
  • 後陣痛が辛い
後陣痛とは、妊娠で大きくなった子宮が、産後元の大きさに戻ろうと収縮する時に感じる痛みです。程度は人それぞれで、全く痛みを感じない・生理痛のような痛みを感じる・陣痛と同程度の強い痛みを感じるなど様々です。

初産婦より経産婦の方が強い痛みを感じる傾向にあり、中には出産より後陣痛の方が辛かった、という人も。お産が終わった後も、女性には試練がたくさんなんですね…。

男性は出産の痛みに耐えられない?

「もし男性が出産の痛みを経験したら死ぬ」という話を聞いたことがありませんか?男性は女性に比べて痛みに弱いという理由だそうなのですが、これは本当なのでしょうか?

実は、生物学的には男性の方が女性より痛みに強いとされています。これは「テストステロン」という男性ホルモンに痛みを鈍くする作用があるからだそう。

それを証明するかのように、痛みへの耐性に関する実験や調査で、「女性の方が男性より痛みを我慢できない」という結果が続々と報告されています。

では男性は女性より出産の痛みにも強いのか、という新たな疑問が生じます。

その答えを教えてくれるのが「陣痛シミュレーター」なるもの。腹部に付けた電極に電流を流し、出産と同等の痛みを体験できる機器だそうです。

実際にこれを体験した男性も多数います。もちろん痛みのせいで死に至るということはありませんが、叫び声をあげたり取り乱したり、途中でリタイアする人もいるそう。実際の陣痛のように、10時間以上も痛みに耐えられる人なんて一人もいません。

生物学的に痛みに強いはずの男性が陣痛シミュレーターの痛さに耐えられなかったのはなぜなのでしょう?それは、痛みの先に得るものが無いからではないでしょうか。

産婦さんが陣痛の痛みに耐えられるのは、痛みに強いからではなく、その先に愛する我が子との対面が待っているからだと思います。正に「母は強し」ですね。

痛みは人それぞれ。「出産が怖い」と不安になり過ぎないで!

この記事でご紹介した例えが人によって様々なことからも分かるように、出産の痛みは、個人の体質はもちろんのこと、産婦さんや赤ちゃんの体格、痛みへの耐性、その時の心理状況など様々な要因によって異なります。

「想像を絶する痛さだった」という人もいれば、「予想していたほど痛くなかった」という人もいます。

どんな痛みなのかを知り、想像することは、不安を増大させるためにやるべきではありません。知ることによって少しでも気持ちを楽にできるなら、ぜひ色々な意見を参考にしてみてください。

最終的には文字通り「案ずるより産むが易し」です!きっとあなたの赤ちゃんも、あなたが耐えられないほどの痛みを与えることはありません。

不安になり過ぎず、出産を楽しむ気持ちで臨みましょう!

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