赤ちゃんが生後6ヵ月で38度以上の熱…初の発熱に焦らず対処しよう!

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2017/04/15

ママが初めて経験する赤ちゃんの高熱。その時あなたはどう対処しますか?

大人であれば安静にする、水を飲む、薬を飲むなど自分で対処できますが、赤ちゃんはそうもいきませんね。症状を訴える事もできません。

「頭を冷やしたほうがいい?」「汗をかかせたほうがいい?」と赤ちゃんと大人は同じ対処方法でよいのかと悩んでしまう事も多いです。

もちろん、大人と赤ちゃんの対処方法は異なります。無理に汗をかいたり厚着をしたりと常識だと思っていた行為が、赤ちゃんには逆効果になることも!

適切な対処方法を知って、初めての発熱にも焦らず対応できるようにしていきましょう。

2017.4.15加筆修正

生後6ヶ月を過ぎていきなり熱が出る理由

生まれた時から一度も病気にならなかった子も生後6ヶ月前後でガラっと変化し、いきなり熱が出る事があります。

まずは、生後6ヶ月から発症する理由と発熱のメカニズムを知る事から始めましょう。

母親由来の抗体がなくなるから病気になる

生まれて間もない頃に病気にならないのは、お腹の中で胎盤を通して母親から抗体を移行してもらっていたからです。

そのために、生まれてから約半年は病気にかかりずらく比較的安全に過ごす事ができます。

しかし、生後6ヶ月を過ぎる頃には母親由来の抗体は徐々になくなっていきます。すると、次は自分で抗体を作っていく作業を始めていくため病気にかかる事が多くなるのです。

病気と戦う抗体を作るために発熱する

子供が発熱をすると病魔に蝕まれている…というイメージを持ちやすいですが、発熱が起きるのは体の免疫が正常に働いている証拠。

菌やウイルスが体に入ると、免疫細胞が働きだし、熱を発生させて体から追い出そうとします。

そして、その細胞の働きから抗体が作られるので、体はまた一段と強くなります。発熱している時は、体が病気と戦っている最中なのです。

ですので、ママが子供の発熱と向き合う時は「熱を下げてあげる」というよりも「熱に耐えられるようにフォローしてあげる」という目線が大切になってきます。

38度以上の熱が出た時の母親が取るべき行動

子供が発熱した場合、病院に行くか自宅で様子を見るか迷うママも多いですよね。初めての発熱で38度以上あれば、積極的に病院に連れて行っていいでしょう。

しかし、ママ自身でも赤ちゃんの様子を観察できる知識は必要。焦らず適切な対応ができるように、病気の重症度を測る判断基準を知っておきましょう。

熱があっても遊んでいたり機嫌が良ければ焦る必要はない

熱が38度以上あっても、遊んでいるまたは遊ぼうとする意欲がある場合は焦る必要はありません。

また、嘔吐・下痢・咳などの症状もなく、元気があるのであれば、症状は重症化していないと思われます。

しかし初めての発熱、または2、3日熱が下がらない状況や、熱の他にも症状がある場合は時間をつくって病院に出向きましょう。

泣き止まないのであれば他の理由があるかも

食欲がない、泣き止まないなどの症状がある場合は、発熱以外に症状がなくても痛みや不快感を感じている可能性があります。

その場合は自宅で対処しきれない病気が隠れている事もあるため、早めに病院で受診しましょう。

ぐったりしていればすぐに病院に

顔色が悪い・呼吸が早い・反応が鈍い・泣かないなどの症状があれば、すぐに病院に行きましょう。

状況によっては、重い病気である事もあり緊急を要する場合もあります。夜間であれば、救急車をお願いして処置をしてもらった方がいい時もあります。

正しく対応するために発熱から回復の経過を知ろう

赤ちゃんが発熱をしてから回復まで、どのような経過を辿るのかを知る事も大切。病原体が侵入してから治るまでにはどのような体の変化があるのでしょうか。

一般的な菌やウイルスに感染して発熱した時の経過を説明します。

  1. 菌やウイルスが鼻や口を通して体に侵入する
  2. 体の中でウイルスが増えだす(この時はまだ元気な状態)
  3. 免疫細胞が動き出し、脳が熱を上げる指令を出す
  4. ブルブルと震えて熱を出す(この時に寒さを感じる)
  5. 熱が上がりピークに達し、だるさ、暑さ、その他症状(頭痛、鼻水、せきなど)が出る
  6. 熱が少しずつ下がる
  7. 治る
このように、発熱時の大きな特徴は「熱の上がり始めは寒く、ピークに達すると暑い」という事。

一般的な対処法として「体(脇の下や足の付け根部分など)を冷やしながら汗をかかせる」という処理が広く知られていますが、正しくは『タイミング』によって方法が異なります。

発熱し始めは、体を冷やす必要はなく逆に温かくしてあげます。

そして熱の上昇のピークに達し暑そうにしていれば、今度は熱を逃がしてあげます。無理に暖かい格好をさせて汗をかかせるのではなく、熱を発散させてあげましょう。

自宅での対応、発熱した時の自宅での過ごし方

発熱した赤ちゃんが自宅で過ごす場合は、大人が熱を出した時とは異なる対処が必要になります。熱がある赤ちゃんの看病の仕方について紹介します。

悪寒時は体を冷やさない

発熱する前またはしている最中で、汗をかかずに手足が冷たい状態であれば、体を冷やさないようにします。むしろ暖かい環境にしてあげましょう。

大人もそうですが熱が出る前は悪寒がありますよね。寒さを感じている時は十分に暖めてあげる事が必要です。

暑そうなら熱を逃がす

発熱がピークに達し赤ちゃんが暑そうであれば、今度は熱を逃がすように手助けをします。発熱は血液が熱くなっているため、太い血管が通っている箇所を冷やしてあげるといいと言われています。

脇の下や首の付け根・足の付け根のリンパ節を冷やしてあげると楽になります。ただ、嫌がるようであれば無理にする必要はありません。また冷やし過ぎにも注意しましょう。
体の冷やし方
冷えピタや氷枕でも良いですが嫌がる赤ちゃんも多いです。その際は、濡らしたタオルを軽く当てるか、保冷剤をタオルに巻いて冷やしてあげましょう。

保冷剤はかなり冷たくなるので、厚めのタオルで包んであげます。脇の下に挟んでから、軽くタオルを結ぶと取れにくくなります。

汗をかいていたらこまめに着替えをさせましょう。その際は綿100%で吸湿性が高く、風通しの良いものを着せます。38度以上で体温が上昇し切っている時は、熱を逃がしやすい格好にします。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、自分で上手く熱を発散させる事ができません。厚着をさせたり布団をたっぷり掛けたままの状態でいると、熱が体にこもり余計に体温を上昇させてしまいます。

薬は医師の指示に従って適切に使用する

病院で受診すれば薬を処方されます。解熱剤・抗生物質・座薬などを処方される事が多いでしょう。その場合は医師の指示に従って適切に服用します。

そしてよく処方される一般的な解熱剤は服用が難しい薬のひとつ。38.5度以上で元気がない場合に服用させる薬なので、パパやママの判断で使用するかしないかを決める薬です。

赤ちゃんの体力の消耗が激しい時、夜寝つけなくて苦しそうな時は、解熱剤で一時的に熱を下げてあげる方が良い時もあります。しかし、機嫌が良ければ飲ませずに発熱させて病原体と戦った方がいいと考えられています。

発熱するのは病原体と戦って免疫細胞を活発化させているからです。無理に薬で熱を下げると免疫細胞の働きも弱くなります。

元気があれば自然治癒するまで見守る方が早く治る場合もあります。

水分補給に気を付ける

発熱時に奪われた水分を補給するためにも、水分はしっかりと補給しましょう。

水分を多く摂る事で血液の循環が良くなり免疫細胞が働きやすくなります。さらに、その免疫細胞が発熱を促し病原体と戦いやすくなります。水分補給は熱を下げるためにも有効な手段です。

生後6ヶ月であれば、母乳やミルクをたっぷりあげましょう。その際、赤ちゃんは体力を消耗し体温を上昇させるので、不快そうであれば暑さを和らげてあげると飲みやすくなります。

母乳やミルクではない場合は、白湯や赤ちゃん用のイオン飲料水・経口補水液を活用しましょう。

嫌がって水分を取ってくれない時は、スプーンに取って少しずつ口に含ませてあげます。脱脂綿に水を含ませて口の辺りを触ってあげる方法もあります。

水分を受け付けない時は、脱水症状の危険性があります。おしっこの回数が少ない時やぐったりとしているのに水分を取らない時は、すぐに病院へ連れて行きましょう。

食事は消化の良いものをあげる

熱がある時の離乳食は、消化の良いおかゆ・柔らかいうどんを主食にし、柔らかく茹でたにんじん、ほうれん草などの緑黄色野菜、たんぱく質は豆腐などが良いでしょう。

食欲がなければ、すりりんごなど子供が食べやすいものをあげます。また脂肪分・油分や乳製品は消化が悪いとされているので控えた方が無難です。

お風呂は38度以下で元気があればOK

お風呂に入った方がいいのかどうかは病院の先生によっても意見が分かれるところです。

一般的にはお風呂は体力を消耗するので、発熱のせいで元気がないのであれば避けた方が良いです。

しかし、お風呂で体を温めリラックスできたり、湯気で鼻やのどが楽になる事もあります。機嫌が良く38度以下であればお風呂に入っても良いと言う先生もいます。詳しくは、担当医に相談しましょう。

空気の入れ替えをする。温度・湿度に気を付ける

子供が病気だからと言って1日中窓を開けずにこもりっぱなしなのは良くありません。適度に綺麗な空気に入れ替えて、快適に過ごせるようにしましょう。

また、むやみに暖房をかけて温かくする必要はありません。子供は体温調整機能がまだ未熟なため、室温が高過ぎると不快に感じる場合もあります。適切な室温は22度だと言われています。

また加湿も意識します。乾燥していると菌やウィルスがどんどん増えてしまう傾向にあります。湿度は50~60%を目標にしましょう。

子供の様子をメモにとっておく

発熱時は子供の様子をメモにとっておく事をおすすめします。万が一、違う病気が隠れていたり病気が長引いた際には、病院で自宅の様子や経過について聞かれる事があります。

その際にはしっかり報告する事が重要です。普段とは異なる様子があるのであれば、細かく記録をしておくと医師から正確な診断を受ける事ができます。

  • 発熱開始の時間帯~継続時間
  • 体温の変化
  • 便の形状や色
  • おしっこの色や回数
  • 咳の仕方
  • 鼻水の量や色
  • 食欲の有無
  • 泣き方の違い など

生後6ヶ月で38度以上の発熱の可能性のある主な病気

生後6ヶ月を過ぎるといきなり病気にかかりやすくなる赤ちゃんもいます。特に保育園に通い出すと、次から次へと病気になってしまう子も。

その時に焦らず対処するために、どんな病気の可能性があるか知識として知っておくだけでも安心です。生後6ヶ月以上の乳幼児がかかりやすい発熱を伴う主な病気を紹介します。

病名 症状
一般的な風邪症候群 発熱の他、鼻水・鼻づまり・のどの痛みなどの症状がある。
突発性発疹 39~40度近く発熱が起きる場合もあり、同時に全身に発疹がでる。
急性中耳炎 風邪による鼻水をきっかけに、鼓膜に菌が入り発熱する。
アデノウイルス プール熱とも言われるウイルス感染。発熱・のどの痛み・結膜炎・吐き気・下痢の症状も。
ヘルパンギーナ 夏風邪の一種でウイルス感染。発熱の他、のどに水疱ができる
溶連菌感染症 細菌感染で扁桃炎を引き起こす。発熱・のどの痛み・稀に発疹がでる
RSウイルス 呼吸器系に感染するウイルスで発熱・鼻水・咳の症状がでる。
インフルエンザ 高熱・咳・鼻水・のどの痛み・胃腸炎。重症化しやすい
ロタウイルス 発熱の他、激しい下痢・嘔吐の症状がでる。

かかりやすい主な病気を挙げましたが、もちろんその他の病気の可能性もあります。また、予防接種の副作用や先天性の病気である事も視野に置きましょう。

熱性けいれんの可能性について

熱性けいれんは稀に起こる症状で、急激に熱が上がるとけいれん・ひきつけを起こす事があります。脳が未発達のために起こるのではないかと言われていますが、詳しい事ははっきりと分かっていないようです。

赤ちゃんがガクガク震えだしたり、手足がピーンと突っ張っているといった症状がでたら熱性けいれんの可能性が高いです。
熱性けいれんの応急処置
  • 慌てずに様子を観察しけいれんの持続時間を確認する
  • 衣服をゆるめる
  • 嘔吐がある場合は体を横にする
  • 大声で呼びかけたりゆすったりしない

大抵は2~3分でおさまる事が多いようですが、下記のように緊急性がある場合は救急車を呼んで対応します。

  • 5分以上けいれんが続いた
  • 初めてけいれんした
  • けいれんがおさまっても顔色が悪い
  • 意識がはっきりしていない

しかし、熱性けいれんで命にかかわることはないと言われているので落ち着いて対処しましょう。

信頼できるかかりつけ医を見つけよう

母親は医者でない限りプロではないので、子供の病気に対して正確な判断はできません。赤ちゃんを病気から守るためには信頼できるかかりつけ医を見つける事が大切です。

赤ちゃんの性格や病気になった時の特徴や癖を熟知してくれる、かかりつけ医の存在は大きいもの。

私の息子が初めて高熱を出した時は3件の病院を廻りました。それぞれの診断は、突発性発疹、風邪、中耳炎と違うものでした。結局中耳炎だったため自宅で安静にし熱は下がりましたが、このようにすべての病院が適切な対処をしてくれるというわけではありません。

お母さんが自分の目で確かめて信頼できる病院を探す事も、子供を守るために重要です。また小児内科だけでなく耳鼻科・皮膚科など専門医が在籍している病院もチェックしておくと良いでしょう。

信頼できるかかりつけ医を見極めるには、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 子供の性格に応じで丁寧に接してくれる
  • 病気の経過のチェック方法や管理方法を教えてくれる
  • 日頃の健康管理やライフスタイルまで指導してくれる
  • 病気が治った後も継続的に受診するように指導してくれる
  • 病状に応じて、専門医・設備の整った総合病院を紹介してくれる

このようにかかりつけ医は、病状の結果報告や薬の処方のみの病院ではなく、母親にしっかりアドバイスをしてくれる先生が良いでしょう。

チェックしておくべき夜間救急と電話相談窓口

赤ちゃんが夜中に泣き止まなかったり熱が急に上昇した場合は、夜でも病院へ行った方がいい時もあります。いざという時に慌てないためにも、近くの夜間救急病院を事前にチェックしておきましょう。

また、自宅安静か病院へ行くのか迷った時は電話相談がおすすめです。

厚生労働省が運営している小児救急電話相談は「#8000」番で住まい近くの相談窓口へ自動転送されるようになっています。

都道府県で実施時間は異なりますが、主に19:00~翌朝8:00の間に受け付けています。休日や夜間で急な発熱、嘔吐、けいれんなど緊急性のある症状に困った時は迷わず活用してください。

詳しくは厚生労働省の「小児救急電話相談事業」の公式サイトをご確認ください。

赤ちゃんの様子を観察できる力を身につけよう

病院の存在は重要ですが、やはり一番赤ちゃんの側にいるお母さんの観察眼も必要不可欠です。ちょっとした赤ちゃんの変化を早期に発見する事ができるのは、近くにいる親しかいません。

いざという時に焦らず対応するためにも、いつもこまめに赤ちゃんの様子を観察する事も意識するように心がけましょう。

そして病気が発症した時も、対処法を知っていれば焦らずに適切に対応する事ができますね。日ごろから小さな事でも、知識を少しずつ身につけていく事が大切です。

みんなのコメント
  • 無記名さんさん

    生後6ヶ月の赤ちゃんの発熱時に、プリンやゼリーをあげる、というのは危険かと思いました。
    まだ離乳食もはじまったばかりで、卵や牛乳でアレルギーがでるかもしれませんし、大人が食べるゼリーには洋酒も入ってる場合もあります。
    水分補給なら母乳や白湯、赤ちゃん用の麦茶などが妥当かと思うのですが。
    この内容は、小児科医のご意見なのでしょうか?

    • 無記名さんさん

      プリンやゼリーについては大人用のではなく、ベビー用のものだと思います♪

  • ツインママさん

    アイスノンなどで冷やしても大丈夫なのでしょうか?

  • 無記名さんさん

    後は普段買い物したり
    してるんやし、何ヵ月から何がいけるか
    自分で判断でしよ、とにかく水分補給
    飲みたい分飲ませてあげて、
    様子見ながら寝付きのいい環境に
    してあげる、赤ちゃんは一人一人
    違うし、その赤ちゃんに合った対応で
    看病してあげる。どーしても
    わからんことがあるときは病院電話
    夜間病院連れていく、このどれかしかない!

  • ハナさん

    悪寒時は体を冷やさない → 暑そうなら熱を逃がす ってありますが、どうゆう状態が赤ちゃんの暑がっている状態でしょうか。良く布団を蹴る子ですし、熱、咳で寝付きが悪くなっています。観察不足かもしれませんが、参考になる経験があれば助かります。

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