産後のつらい便秘!食事・体操・排便姿勢を正すことで解消を目指そう

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2018/09/21

産前産後、便秘に悩まされるお母さんは多いです。

出産という大仕事を終えた体で、休む間もなく赤ちゃんのお世話をし、今までの生活習慣も崩れてストレスが掛かることも一因です。

赤ちゃんのお世話で手いっぱいで、なかなか自分の体のことが後回しになってしまいがちですが、食事や軽い運動などで便秘の予防や解消を目指しましょう。

産後便秘になるメカニズム

妊娠中・産後は、体の変化や生活リズムの変化によって便秘がちになってしまいます。

妊娠中からの便秘が解消されない

妊娠中に便秘に悩まされる原因の一つには、子宮が赤ちゃんのサイズに合わせて大きくなっていき、胃腸が圧迫されることがあります。

また、プロゲステロンという黄体ホルモンが大量に分泌されて、その影響で腸の動きが鈍くなり排便が滞る原因となります。

産後は、子宮のサイズも元に戻り、黄体ホルモンの分泌も減少していくのですが、そのまま便秘体質が続いてしまうことも。

産後すぐは便意を感じにくい

出産後、2~3日ほどで排便が起こる人が多いですが、中には1週間近く便意を感じずに排便がない人も。

出産で、お腹まわりの筋肉が伸びることで、胃腸の働きが鈍くなり、便意を感じにくくなってしまいます。

帝王切開や会陰切開の傷が心配で、うまくいきめないことも便秘の原因となります。いきんで裂けることはありませんが、いきみすぎるとお尻が切れて痔になることもあるので、お通じを良くしてお尻に負担を掛けないことが大切です。

産後の生活環境の変化が便秘の原因に

母乳育児で水分不足
赤ちゃんに母乳をあげていると、水分不足になります。完全母乳だと1リットルほどの水分が出ていくので、水分補給をしないと便の中の水分も不足して、固く排出されにくくなります。
運動不足
産後は、なかなか運動するのが難しいですが、筋力が低下すると腸の蠕動運動が低下して便秘の原因となります。
赤ちゃんのお世話で睡眠不足
昼夜を問わずの授乳や赤ちゃんのお世話で、ママは睡眠不足になってしまいます。自律神経が乱れて、排便が上手くいかなくなる原因になります。

産褥期の便秘は子宮復古のさまたげに

出産後、ママの体が元に戻っていく産後6週から8週の産褥期。この時期の便秘は、子宮復古の妨げの一因となります。

溜まった便に圧迫されて、子宮の戻りが悪くなってしまうのです。体の回復のためにも、便秘は解消したいですね。

ママが1か月検診を迎える頃には、会陰切開の傷も治って排便への恐怖が減ったり、体調が回復することでストレスが減り便秘が治ったという人もいます。

それでもなかなか治らない便秘には、食事や運動で解消を目指します。

便秘に効果のある食べ物

腸内環境を整えたり、腸の蠕動運動をうながす食品を積極的に食事に取り入れて、便秘の解消を目指します。

水溶性食物繊維は腸を刺激する

食べ物に含まれる食物繊維のうち、水に溶けやすい水溶性の食物繊維は、水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して排便を促します。

以下の食品には、水溶性食物繊維が多く含まれています。

  • ワカメなどの海藻類
  • アボカド
  • オクラ
  • 人参
  • 納豆

不溶性食物繊維は摂りすぎに注意

不溶性の食物繊維は、水に溶けにくいという特性があり、便の嵩をましてお通じを助けます。

不溶性食物繊維を多く含む食べ物を摂りすぎると、便の嵩が大きくなりすぎて、腸内をスムーズに進んでいかなくなります。

以下の食品は、不溶性食物繊維を多く含みますが、かえって逆効果になるので、食べ過ぎには注意です。

  • ライ麦
  • 玄米
  • 切り干し大根
  • しいたけ
  • ドライフルーツ
  • ごま
  • 豆類

オリゴ糖は善玉菌を増やしてくれる

オリゴ糖を摂取すると、腸内の善玉菌の餌となってくれます。

善玉菌が増えると、腸内が酸性に保たれて悪玉菌が減ります。

腸内環境を整えることが、便秘の改善への第一歩となります。

オリゴ糖は、ゴボウ玉ねぎなど野菜の中でも根菜に多く含まれます。効率よく摂取するには、市販の液状のオリゴ糖をヨーグルトに混ぜて食べるのがおすすめです。

オリーブオイルは腸の蠕動運動をうながす

オリーブオイルに含まれるオレイン酸が、腸の蠕動運動を促して排便を助けてくれます。

オリーブオイルには、体を温める作用もあります。嫌でなければスープやお味噌汁に少し入れると、お腹が温まり腸が活性化して便秘の解消につながります。

産褥体操で骨盤底筋のゆるみを改善

出産という大仕事により、お母さんの骨盤底筋はゆるんでいます。

骨盤底筋は、文字通り骨盤の下で、子宮や直腸をどっしりと支える筋肉です。これがゆるむと、内臓を支えきれなくなって、腸の機能低下が起こります。

骨盤底筋にも効く産褥体操は、ママの体に支障がなければ産後すぐから行えます。特にキーゲル体操がおすすめです。

  1. 仰向けに寝て、息を吸いながら肛門・膣をキュッと締め10秒キープ
  2. 息を吐きながら、力を緩める。これを、10セット繰り返す。

肛門・膣を締める時に、お腹には力を入れません。キーゲル体操は、骨盤底筋を鍛えることで便秘の他に、尿漏れにも効果があります。

排便姿勢を意識すると効果あり

便秘には、いくつかタイプがあります。最も多いのは、弛緩性便秘と呼ばれる腸の蠕動運動が弱まることで起こる便秘です。

腸の蠕動運動は通常だけれど、肛門のすぐそばで便が溜まっている便秘は、直腸性便秘と呼ばれます。

特に直腸性便秘には、排便姿勢を変えると効果があるかもしれません。

考える人のポーズのように、前傾姿勢で力を抜くことで、肛門付近の排便が促されます。

直腸性便秘は、出そうで出ない状態が自分でもわかるため、ついつい強くいきんで出そうとしますが、いきむと肛門まわりに負担がかかり、切れ痔になる恐れがあります。

排便姿勢を意識して、力を掛けすぎないことが大切です。

授乳中の便秘薬は医師に相談を

なかなか便秘が解消されず、薬を飲む時には医師の処方を受けた方が安心です。ママも産後1か月で検診があるので、そのタイミングで産婦人科の医師に相談することも出来ます。

便秘には市販薬もありますが、授乳中だと母乳を通して赤ちゃんに薬の成分の影響が出るので、病院の処方を受けた方が良いでしょう。

特にセンナ、ダイオウなどの下剤の成分が入っている薬は、授乳中には良くないとされています。

産後便秘と下痢を繰り返す理由

産後は、便秘だけではなく、下痢に悩まされるお母さんも多いと聞きます。

繰り返される便秘と下痢は、過敏性腸症候群が疑われます。主にストレスが原因で、女性の方がなりやすいです。

お通じが出ない状態が続いて、急に腹痛を伴う下痢になるなど辛い症状です。しかし、産後は赤ちゃんのお世話で生活リズムも崩れ、そのストレスをすぐに取り除くことが難しいです。

辛い時は我慢せずに、病院で薬を処方してもらうだけでなく、信頼できる先生に相談することが、ストレスの軽減につながると思います。

自分の体をついつい後回しにしてしまわないように!

産後は、赤ちゃんのお世話で手いっぱいで、ママもトイレに行くタイミングを見つけることも大変な時もあるかもしれません。

真面目な人ほど自分のことを後回しにして、体と心にストレスが掛かってしまいます。パパや両親、ベビーシッターなど頼れる人がいれば頼って、自分の体も大切にいたわって下さい。

便秘の解消には、食事・運動・睡眠など、様々な要因が大切なので、合わせ技で便秘の予防解消を目指しましょう。

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