ボーイスカウトとは?活動内容やメリットで子供の習い事の選択肢に!

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2016/09/19

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自分の息子・娘には逞しく育って欲しいという願いを持つママは多いと思います。そのため、習い事にボーイスカウトを考えるママもいらっしゃるのではないでしょうか。

何となくイメージは分かっていても、いざ検討しようとなると、知らないことが多かったりします。

  • そもそもボーイスカウトってどんな団体?
  • 何歳から何歳くらいまで続けるもの?
  • どんな活動をしているの?
  • 費用はどれくらいかかるの?
  • 女の子でも参加できるの?

これらの疑問にお答えしつつ、ボーイスカウトに参加することのメリットや、入る前に確認した方が良いことについてお伝えしていきます。

ボーイスカウトはどんな団体か?入隊する前に知っておきたいこと!

「ボーイスカウト」という言葉の意味を皆さんはご存知でしょうか?そもそも「スカウト」って何?!と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その意味や、どんな団体か、何歳から参加できるか、気になる費用等についてまずはお伝えします。

ボーイスカウトの意味と団体について知っておこう

ボーイスカウトは、1907年にロバート・べーテン パウエル卿が始めたものです。

イギリスのブラウンシー島で、20人の少年たちを集めてキャンプを行ったのが最初の活動とされています。

日本に伝わったのは1908年で、当時は各地に少年団という形で多くの団体ができていましたが、それが統一され、ボーイスカウト国際事務局に加盟し、現在に至ります。

「スカウト」とは「先駆者」という意味で、「ボーイ」はそのまま少年という意味です。

何の先駆者かというと、「幸せな人生」と「社会の発展」です。

自らの幸せになることに加えて、社会貢献も大切に考えていることが、ボーイスカウトという呼び名に込められていることが分かります。

公益財団法人ボーイスカウト日本連盟のホームページによるとこのように解説されています。

「ボーイスカウト」とは……スカウトとは、「先駆者」のことで、ボーイスカウトとは「自ら率先して幸福な人生を切り開き、社会の発展の先頭に立とうとする少年」という意味を持っています。

団体としては、まず、ボーイスカウト日本連盟という大きな団体があります。その下に、47都道府県ごとに県連盟事務局が配置されています。

そして、おおよそ行政ごとに地区が決められ、その下に団・隊が組織されています。具体的な活動は、団や隊ごとに行われています。

子供がボーイスカウトを始めるときに、直接問い合わせをするのは、各都道府県連盟になります。そこで住んでいる地域の活動団体を紹介してもらうという流れになります。

世界的に見ると163の国と地域で約4,000万人が参加しているとのことで、日本だけでも156,628人(2010年3月31日時点)が加盟している世界最大の青少年団体です。

(公益財団法人 ボーイスカウト日本連盟 ホームページ参照)

とても大きな世界的運動であることが分かります。

活動の目的は、端的にいうと「よき社会人」の育成とされています。

対象年齢は何歳から?参加できる年齢と構成

ボーイスカウトを始めることができるのは、幼稚園の年長さんの9月からです。つまり、6歳になる年の9月からとなっています。

正確に言うと、ビーバースカウト(ビーバー隊)という呼ばれ方をします。

ただし、団によって、年長の1月から仮入隊ができるなどの規定があり、少し早めに始めることができるところもあります。自分の地域の団に確認をしてみることがおすすめです。

こちらも団によるのですが、上は25歳くらいまでとなっています。こちらはベンチャースカウトと呼ばれます。

ボーイスカウトは子どもたちの年齢に応じて5つの部門に分かれて活動しており、それぞれの部門によって活動がちがいますし、制服も異なります。

正確に言うとボーイスカウトは小学校6年生4月中学3年生の3月までの部門を指しますが、その言葉が団体全体を呼ぶときに一般的に使われるようです。

それぞれの対象年齢と部門がこちらです。

期間 隊の名前
小学校1年生の直前の1月~小学2年生の3月まで ビーバースカウト
小学校3年生4月~小学5年生の3月まで カブスカウト
小学校6年生4月中学3年生の3月まで ボーイスカウト
中学校3年生9月(もしくは高校1年生の4月)~高校3年生まで ベンチャースカウト
大学生年齢(18歳以上)~25歳 ローバースカウト

※団によって多少違いがあります

費用はいくらくらいかかるのか

気になる費用の相場について見ていきましょう。

できる限り少ない費用負担で活動ができるように設定されています。こちらも、隊によって金額や支払い方法が異なります。相場としてはこのような費用になります。

費目 金額(円)
入団費・入隊金(初年度のみ) 3,000~5,000
年会費・登録費 年間4,000~5,000
活動費 月1,000~2,000 (年間約20,000)
キャンプ活動などの積立金 月1,000~2,000
制服・キャップ・ベルトなどの費用 隊が変わるごとに4,000~14,000

※その他、合宿などで別途費用が発生する場合もあります。

子供がボーイスカウトをやっているママの感想だと、月に換算すると数千円で、いろいろと活動を楽しむことができ、格安に感じるそうです。

制服に関しては、購入する場合、少し割高な印象があります。ただ、こちらも団によって貸してもらえたり、上の年齢の子のお古を使わせてもらう場合もあるとのことです。

ボーイスカウトの活動内容について

ボーイスカウトの活動は、団や隊によって異なりますが、主にアウトドアの活動を行っています。

活動日は、勉強の妨げにならないように土日や、休日になっています。回数は月に2~3回です。遠出をする以外は1回の活動は数時間となります。

ボーイスカウトの具体的な活動内容

こちらも各団や、隊によって違いがありますが、このような活動が多いようです。

  • 手旗やロープの練習をする
  • キャンプ生活の基本を押さえる
  • 救急法を学ぶ
  • ボランティアをする
  • 清掃活動
  • スポーツをする
  • ハイキング
  • 果物狩り
  • スキー・スケート教室
  • クリスマス会
  • 工作
  • ゲーム
  • 歌をうたう
  • 演劇

ボーイスカウトと聞くと、キャンプや手旗信号のイメージが強いですが、その他にもレクリエーション活動が多いことが分かります。

キャンプは夏休みなどの長い休暇を利用して行われます。

努力しスキルアップしていく! 進歩制度

進歩制度はこちらの2種類に分かれていて、それぞれの科目を学習すると進級章がもらえます。

修得科目

全員共通のもので、少年が身につけるべきとされているもの

選択科目

個人の得意なことや、趣味に合わせてえらべるもの、それぞれのカブ部門などの部門に合わせて、およそ40科目~68科目の選択科目がある

ボーイスカウトは宗教団体と関係があるのか 実際のところ

ボーイスカウトが何かの宗教に関係があるのかということを気にするママもいらっしゃることと思います。実際にはどうなのかお伝えします。

ボーイスカウトは宗教を信仰することを推奨していますが、特定の宗教を勧めるものではありません。それぞれ個人がどんな宗教を信仰してもいいとされています。

ボーイスカウトには「ちかい」と「おきて」と呼ばれる、目標のような決まりごとがあります。

活動する際の基盤とされるものです。

ちかい

「ちかい」は自分に対して誓うものです。神様や仏様、そして国に忠誠をつくすという内容が入っています。加えて、他の人を助けること、体と心を鍛え、道徳心を大切にするということも書かれています。

おきて

その中にある「おきて」とは、日常の自分の行動目標となるものです。自分自身が誠実・快活・質素・勇敢でいることや、友情・礼儀・感謝の心を大切にすること、人に親切にすることがあげられています。

どれも人として大切なことが盛り込まれています。

【ちかい】
私は、名誉にかけて、次の3条の実行をちかいます。

1.神(仏)と国とに誠を尽くしおきてを守ります。
1.いつも、他の人々をたすけます。
1.からだを強くし、心をすこやかに、徳を養います。

【おきて】

  1. スカウトは誠実である。
  2. スカウトは友情にあつい。
  3. スカウトは礼儀正しい。
  4. スカウトは親切である。
  5. スカウトは快活である。
  6. スカウトは質素である。
  7. スカウトは勇敢である。
  8. スカウトは感謝の心をもつ。

ただ、団ごとに活動の母体が異なります。そのため、団の中には、活動の母体が神社や教会などの宗教団体であることがあります。

その場合、集合場所・集会場所が神社や教会であったり、活動でミサに参加するなどがあります。

海外から入ってきている活動のため、私は無宗教ですという人も多い日本では少し新しい感覚があるかもしれません。

気になるようでしたら、入団予定の団に問い合わせるときに聞いてみたり、ボーイスカウトを始めている人に話を聞くようにしましょう。

親が一緒に参加することは?どんなことを手伝うか

ボーイスカウトでは、指導者と呼ばれるボランティアの人が子供たちの先生として、指導にあたります。しかし、その他に親の手伝いが必要になることが多いので、覚えておきましょう。

まず、ボーイスカウトを始められる年齢のカブスカウト隊のうちは、親の同伴が基本となります。

小学生の低学年うちは、活動に親もずっと付き添うことが必要なので、覚えておきましょう。送り迎えも親が行います。

その時期以外も、必要に応じて、遠出するときの引率や、作業の補助に参加が必要になります。大きい行事の時には特にお手伝いを頼まれます。

また、デンリーダーと呼ばれる指導者を頼まれることがあります。カブ隊の活動に毎回制服を着て参加し、子供たちを率います。

イベントによりますが、歌やゲームの仕切りなど、その活動を指導します。任期は1年となっています。

このほかにも、役員がスカウトたちの保護者たちのボランティアという形で選ばれます。

ママ達が参加することによって、費用を格安に抑えることができているのです。

女の子には、ガールスカウトもある!

ボーイスカウトというと、男の子がやるものという印象があります。

ですが、近年、規定が見直され、団によって異なるのですが、条件が合えば女の子も参加できるようになりました。

例えば、このような条件があります。

  • 女性の指導員がいるか
  • 女子更衣室があるか
  • 汚れたり、多少の危険が伴う活動も平気か
  • 兄弟がボーイスカウトをやっているか
    (例えば、長男が入隊していて、その後長女が入隊するときなど)

そして、ボーイスカウトという団体とは別にガールスカウトという団体があります。

こちらも146か国にまたがる世界的な団体で、47都道府県に活動拠点があります。始められるのは就学1年前からで、成人女性も参加できます。

こちらは基本的に女性のみの参加となり、インドアでの活動が多くなります。

活発な女の子がボーイスカウトに興味をもったら、この両方を検討してみてはいかがでしょうか。

ボーイスカウトを習うと子供が成長する メリット3つ!

では子供たちがスカウトに参加するとどのような良い点があるのでしょうか。主に3つあります。

  • アウトドア活動やボランティア活動で心と体が鍛えられる
  • キャンプの実践によって野外生活の技術が身につく
  • 集団で活動することで、規律を守り、協調性も身につく

では一つずつ詳しく見ていきましょう。

アウトドア活動やボランティア活動で心と体が鍛えられる

キャンプやハイキングに出かけたり、スポーツやボランティア活動に参加し、体を動かすことで体力がつきます。

そして、しんどいと思っても指導者やスカウト仲間から励まされながら努力し、やりきっていくことで、思いやりの心や忍耐力が身につきます。

親にべったりで泣き虫だった子が活動に参加し、たくましくなったという体験談も。

ボランティアの活動は直接的な社会奉仕活動になるので、社会貢献の精神も小さい頃から養うことができます。

アウトドアが好きな活発なお子さんであれば、楽しみながら心と体の両方を鍛えることができると言えます。仲間が増える楽しみというのもありますね。

キャンプの実践によって野外生活の技術が身につく

手旗やロープの練習、キャンプ生活の基本を押さえる、救急法を学ぶといった活動から、野外で生活できる技術を実践で身につけることができます。

ボーイスカウト経験者の声として、震災に遭遇してライフラインが途絶えたときに、そのとき学んだことを思い出して乗り切れたという話も聞きます。

いざというときに慌てず対処できることは、地震などが気になる今日、とても心強いですね。

集団で活動することで、規律を守り、社会性・協調性も身につく

「ちかい」や「おきて」を基盤にした活動をし、集団行動をする中で、約束事を守る大切さを学んでいきます。

また、隊の仲間と活動していく中で、ときには意見がぶつかったり、自分が困ったときに助けられたり、逆に助けたりと一緒に物事を成し遂げる上で必要なことを学びます。

つまり社会性・協調性が身につくと言えます。

想像と違っていた…もありうる!ボーイスカウト入団前に確認すべきこと

スカウト活動に参加する前に、確認しておいた方が良いことについてもお伝えしたいと思います。主にこちらの3つがあげられます。

  • アウトドアの活発な活動や集団行動が苦手な子は続けづらい
  • 親が参加したり、お手伝いを頼まれることが多い
  • 団や指導者によって違いがあり、活動がしづらいところも

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

アウトドアの活発な活動や集団行動が苦手な子は続けづらい

これまで紹介させてもらったように、ボーイスカウトはアウトドア活動がメインです。泥にまみれたり、火おこしをしたりと多少危険が伴う場合も。

もともと、インドアで楽しむ性格のお子さんであったり、内気で団体行動することが苦手だと、活動に参加することが楽しめない可能性も。

本人が少したっても慣れないようであれば、続けていくのは困難だと言えます。

子供自身が楽しんでできそうか、子供の意見にも耳を傾けましょう。体験入団や見学をして、検討するのも大切です。

親が参加したり、お手伝いを頼まれることが多い

先程上でお伝えしたように、子供が小さいビーバースカウト隊のうちは親が同伴になります。それ以外でも、強制ではないですが、イベントのお手伝いをお願いされたり、指導者を任されることも。

親や家族の負担が思っていたより大きいと感じる場合もあり得ます。

どの習い事にも共通することだとは思いますが、親の出番が増えることで、団によっては大人の人間関係に悩みが出てくるという声も。

もちろん負担という考え方だけでなく、親子一緒に楽しめるというとらえ方もできますし、親同士のコミュニケーションにもつながります。

楽しんで参加している親御さんも多いのですが、お手伝いの機会が多いことは頭に入れておくようにしましょう。

団や指導者によって違いがあり、活動がしづらいところも

それぞれの団によって活動母体がことなり、人数構成、活動内容、費用なども差があります。また、指導者のカラーによって隊の活動に差が出てきます。

また、団によっては子供の人数が少なく、希望していた活動が成立しない場合があるようです。

まずは、問い合わせをする際に、それぞれの隊に子供が何人いて、どんな活動をしているか、費用等と一緒に確認するのをおすすめします。

そして、見学や体験入団を申し込み、実際に充実した活動ができるのかを見るようにしましょう。先に入隊している友達がいたら、ママに話を聞いたりするのもいいですね。

特色を理解して参加し子供が楽しめるようにしよう

ボーイスカウトについて、いかがでしたでしょうか。習い事の一つとして検討していただく参考になればと思います。

学校ではできない沢山の経験を通して視野が広がり、社会人になってからも学んだことが活きるのではないかと筆者は考えています。

ボーイスカウトの特色を分かった上で、自分の子供の性格と合うか、ママ・パパも楽しんで続けることができそうか、一緒に考えてみて下さい。

みんなのコメント
  • 佐藤さん

    孫も高校生以上、初めて行き当たったサイトでした。長い間ボーイスカウトの指導者をしています。適切な説明に脱帽です。少子化に加え、親も子も選択肢が広がり、以前に比べスカウト人口は減っています。「幸せな人生を送れるよう自分で自分を成長させる。そうなることにより人のお役に立て、世界平和につながる。」「指導者はそのお手伝い」です。スカウトを育てているつもりが、スカウトに育ててもらい、すでに大人になっていた自分も育ててもらったと感じています。理解の深い解説、ありがとうございました。

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