妊婦にチョコレートはいいの?妊娠中でも量を守れば得られる良い効果!

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2016/08/04

チョコレートを食べている妊婦

妊娠中は食べ物に気を遣いますが、特に甘いものに対して抵抗がある方が多いように感じます。

普段チョコレートが大好物なのに「カロリーが高いし…」「カフェインも心配だし…」と食べることを我慢している人もいるでしょう。

しかし、実はチョコレートは摂取量さえ守れば妊娠中にも良い効果があるとされています。

どんな効果があるのか知り、妊娠中も美味しく賢くチョコレートを食べられるようにしましょう。

チョコレート摂取は良いことずくし!5つのメリット

チョコレートを食べることによって生じるメリットは、大きく分けて5つあります。

  • 妊娠高血圧症の抑止
  • 便秘解消
  • 食べ過ぎ防止
  • リラックス
  • 赤ちゃんの情緒安定

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

妊娠高血圧症を抑止することができる!

チョコレートは嗜好食品なので、高血圧が心配な場合はあまり食べない方が良いと考えがちです。

しかし、アメリカのエール大学の研究チームより、妊娠中にチョコレートを食べることによって妊娠高血圧症のリスクを下げることができると判明しました。

妊娠後期にビターチョコレートを週5回以上食べた女性は、週1回未満食べた女性よりも妊娠高血圧症の発症がなんと40パーセントも下がったというのです。

この結果は、チョコレートに含まれるカカオポリフェノール、テオブロミン、マグネシウムなどの成分が血流を改善し、血圧の降下を促したことがその理由です。

ただし、これらの成分はチョコレートの加工商品ではなく、チョコレートそのものを楽しむビターチョコレートに多く含まれているため、特にビターチョコレートの場合にのみ有効な作用だそうです。

ただし、たくさん食べれば何でも良いというわけではありません。後述しますがリスクも伴いますので、妊娠高血圧症対策にはチョコレートを食べる量と生活習慣に注意しましょう。

妊娠中の大敵・便秘の解消を促せる!

チョコレートには、タンニン、ポリフェノールといった成分が含まれており、これらは腸内環境を整える効果があると言われています。

また、チョコレートの原料のカカオには食物繊維がもともと豊富に含まれており、カカオバターは腸を活発にすると言われている栄養のうちオレイン酸の一種です。

つまり、カカオの含有量が多いチョコレートほど、食物繊維が豊富で便秘に効果的と言えます。

満腹中枢を刺激して食べ過ぎをストップ!

私たちが満腹を感じる際に働くのは、脳の中にある「満腹中枢」と呼ばれる部分です。

満腹中枢は胃の中の食べ物の量で満腹かどうかを判断せず、食べ物を食べることで上がる血糖値によって判断しています。

血糖値が上がると満腹だと感じ、血糖値が下がると空腹だと感じるのです。

さらに、血糖値の上がる速さによっても満腹の感じ方が変わります。

急激に血糖値が上がってしまうと急にお腹がいっぱいになる代わりに、満腹だと感じなくなるのも早くなります。

反対に、ゆっくり血糖値が上がればお腹いっぱいになるのも緩やかですが、満腹だと感じる時間も長く保てます。

チョコレートの場合は、ゆっくりと血糖値を上げる効果があるのです。

この効果を利用する方法で、食前や間食にチョコレートを摂取して満腹中枢を刺激し、食事中満腹の感覚を継続させることで食べ過ぎを防ぐことができます。

ただし、チョコレートが糖分であることには変わりないので食べ過ぎには注意しましょう。

またチョコレートだけ食べて食事を抜くというのも絶対に避けましょう。

ストレス解消にも役立つ!リラックス効果

フィンランドの大学の調査で、妊娠中にチョコレートを食べた女性は食べていない女性よりもストレスレベルが明らかに低いことが発表されました。

チョコレートに含まれるデオブロミンという成分が自律神経を調節する役割を果たし、リラックスに向いているということです。

妊娠中は食事面での制限も多くちょっとしたことで自分を責めたり、自己嫌悪に陥ったりとストレスを感じやすいです。

なので、うまくチョコレート取り入れることでリラックス効果が得られると良いですね。

出産後にも良い影響!赤ちゃんがよく笑う効果

上記のフィンランドの大学の研究では、妊娠中にチョコレートを食べた女性の赤ちゃんがよく笑うという研究結果も報告されています。

妊娠中にチョコレートを食べたお母さんから生まれた赤ちゃんは、チョコレートを食べていないお母さんから生まれた赤ちゃんに比べて、よく笑い、新しい環境への恐怖感を抱きにくいということです。

チョコレートを食べたことによる妊婦自身のリラックス効果でストレスレベルが低下したためか、チョコレートの香りの成分であるテオプロミンがアロマテラピー効果をもたらし、ホルモンに働きかけたためと考えられています。

または、チョコレートには積極的な気分になる化学物質が含まれており、それがお母さんから胎盤を通して赤ちゃんへ伝えられた結果とも考えられています。

良い事ばかりと言って食べ過ぎは厳禁!知っておくべき注意点

チョコレートを食べると妊娠中の生活に良い効果があるからと言って、食べ過ぎは禁物です。
極端にチョコレートを食べる量は増やさないようにしましょう。

チョコレート摂取の際に注意するべき点、留意する事は主に3つあります。

  • カフェインの過剰摂取
  • 脂肪分・糖質
  • 子供のアレルギーや病気との関係

1つずつ詳しく見ていきましょう。

様々な悪影響…カフェインの過剰摂取に注意

妊娠中にチョコレートを食べるデメリットとして、チョコレートに含まれるカフェインがあります。

妊娠中のカフェイン食品の摂取は推奨されておらず、ノンカフェインのコーヒー豆や紅茶がママ達の間では人気です。

カフェインの過剰摂取のデメリット

  • 胎盤を通して赤ちゃんへ十分な酸素を送ることができなくなる危険性
  • 未熟な赤ちゃんの内臓への負担
  • 低出生体重児、異常出産のリスク
  • 胎児の発育に影響を与えてしまう可能性
  • 胎児の将来的な白血病リスクの上昇の可能性

これらは必ず起こるというわけではない上に、原因もまだはっきりとは解明されていません。

しかし有力な一説として、妊娠中のカフェインの分解に時間がかかるためであるという話があります。

分解に時間がかかると胎盤を通じてカフェインが母体からお腹の赤ちゃんに移行しやすく、まだ未熟な赤ちゃんの内臓がカフェインを分解できずに停滞してしまうとも考えられています。

この停滞によって胎盤の機能の低下や赤ちゃんの内臓への負担増加、白血病を引き起こす細胞の形成につながると言われているのです。

また、カフェインが持つ大きな特徴に「中枢神経への刺激」があります。眠気覚ましに使われる理由がこれです。

一見良さそうな効果ですが、カフェインの過剰摂取によって中枢神経への刺激も過剰になり、筋緊張や頻脈の症状がみられることもあります。

その結果赤ちゃんの酸素不足をも引き起こすと考えられています。

カフェインを全く摂取してはいけないわけではなく、一般的に1日100mgまでであれば赤ちゃんには影響がないとされています。

では、チョコレートの場合のカフェインの量はどうでしょうか。

チョコレートの中のカフェインの量は、カカオがどれだけ含まれているかによって決まります。カカオの含有量が増えるほど、カフェインの含有量も増えます。

ただし、カカオ含有量が70%以上のチョコレートになると普通の板チョコなどに比べてカフェインの含有量も約2倍となるので注意が必要です。

しかし、一般的に売られているような板チョコなどのチョコレート製品なら、1日1枚(1ケース)程度であれば問題ありません。

目安としては、スーパーやコンビニで売っている市販のチョコレート1つ分(50g程度)までが適量だと考えましょう。

毎日カカオ濃度の高いチョコレートとブラックコーヒーを摂る生活なら改めるべきですが、適切な量であれば問題ないでしょう。

チョコレート以外でも注意…脂肪分と糖分は太る原因

チョコレートは糖分や脂肪分が含まれている菓子です。

実際、チョコレートを食べすぎると体重増加の原因になり得るほか、肌荒れや口内炎などのトラブルが起きることもあります。

妊娠初期の食べづわりでの食べ過ぎや、臨月に入って食欲が増した結果体重が一気に増えてしまう妊婦さんもいます。

妊娠中に体重を増やしすぎてしまうと良いことは全くありません。

  • 検診で指摘される
  • 産道に贅肉がつくために難産になりやすい
  • 妊娠高血圧症の原因になる
  • 産後の体型戻しが大変

これらが起こりやすくなってしまうのです。

チョコレートはお菓子であることを忘れずに、嗜む程度で摂取するようにしましょう。

まだ未解明…妊娠中の食事とアレルギーの関係

妊娠中にアレルゲンの物を食べるとお腹の子供が将来アレルギー持ちになると言われ、食事に過剰に気を遣う妊婦さんがいます。

一昔前までは親の食事でアレルギーが発生すると広く指導されていたそうですが、今は妊娠中の食生活と子供のアレルギーは基本的に関係ないとされています。

しかし「全く関係ない」とは言いきれていません。

妊娠中の食生活が原因なわけではないが、はっきりとした原因はまだ明らかではない、というのが現在の見解です。

そのため、どんな食事でも食べ過ぎずに常識的な量であれば、妊娠中の食生活をアレルギーの原因としては考えないのです。

チョコレートも例外ではなく「チョコレートアレルギー」も実在します。

だからと言って気を遣いすぎてはいけませんが、食べ過ぎないようには注意をしておきましょう。

おすすめのチョコレートと食べ方

注意するべき点を念頭に置いたうえでいざチョコレートを買おうと思うと、たくさんの種類や銘柄があり、どれが妊娠中に食べるのには適切か迷ってしまうかもしれません。

また、お腹がすいた時に毎回食べてしまうと過剰摂取につながるほか、適量を適切に食べるコツを知っておくことも大切です。

では、おすすめのチョコレートの種類と食べ方についてご紹介します。

  • 食べ切りサイズ、高級チョコ
  • ビターチョコレート
  • 食事前に食べる
  • 温かい間食

一つずつを詳しく見ていきますので、選ぶ際の参考にしてください。

食べ過ぎ防止に効果的!買うなら食べ切りサイズか高級チョコ

チョコレートを買う際に絶対に避けたいのは「お徳用パック」「バラエティパック」などのたくさん中身が入っているパッケージです。

袋を開ける瞬間は1粒だけのつもりでも、我慢できずに全部食べてしまった…ということになりかねないからです。

そこでおすすめするのが、食べ切りサイズのチョコレートや高級チョコレートです。

食べ切りサイズ

食べ切りサイズはスーパーよりもコンビニで多く取り扱っています。

一度開けて食べ切ったとしてもさほど多くない量なので、罪悪感もわきにくく、食べ過ぎの心配もありません。

ただし買いだめないように気を付けましょう。

高級チョコレート

高級チョコレートはデパ地下などでバラで1粒ずつ買うことができます。

さらに、高級チョコレートの原材料はこだわりの高品質なものが多く、一粒一粒が高価なのでゆっくりと味わう心理的な働きかけも期待できます。

高級チョコレートはお店によって味が異なり種類も豊富なので、選ぶ楽しみもあります。

購入の際はアルコール分の含まれたチョコレートはNGです。

糖分・脂肪分対策に効果的!ビターチョコレート

ビターチョコレートはミルクチョコレートと比べて糖分や脂肪分が少なく、カロリーも低めなので、体重管理にも適しています。

しかしビターチョコレートは一歩間違えるとカフェインの過剰摂取につながってしまいます。

そこでおすすめなのが、カカオ含有量が40~60%のビターチョコレートです。

このカカオ含有量よりも低いと先述の良い効果が表れにくく、この含有量よりも高いとカフェインの過剰摂取の不安があるためです。

食べるタイミングも重要!食事の前がベスト

食前にチョコレートを一片食べて痩せる、「チョコレート・ダイエット」を聞いたことがありますか?

これは食前にチョコレートを少し食べることで血糖値の緩やかな上昇を促し、食事の食べ過ぎを予防することで痩せるダイエットです。

この原理を念頭に置くと、チョコレートを食べるのに最適なタイミングは食事の前と言えます。

ただし、この場合もビターチョコレートに限りますので、糖分の多いものは避けましょう。

満腹効果と代謝アップに効果あり!温かい間食

冷たく冷やしたチョコレートも確かに美味しいのですが、なるべくは温かい飲み物と一緒に冷やしすぎていないチョコレートを食べましょう。

温かい食事は冷たい食事よりも満腹感が得られやすく、またチョコレートの場合は口の中で溶けるのを楽しみながらゆっくりと味わうことができます。

そのため、温かい飲み物と一緒に摂ると少量のチョコレートでも満足できます。

さらに、温かい間食の方が体の冷えの予防にもなり、代謝をアップさせてくれるともいわれています。

ただしホットココアは脂肪分も多いため、飲む時は少量にとどめた上でチョコレートをその他に摂らないようにしましょう。

無理せずうまく取り入れたい!妊娠中のチョコレート

妊娠中はどうしても自分の管理を徹底しようとして、甘いものを我慢しなければならないという観念にとらわれがちです。

しかし何事にも言えることかもしれませんが、極端ではなく上手に取り入れていくことで無理なく良い効果が期待できます。

注意点に気を付けながら、チョコレートを美味しく賢く食べられるといいですね。

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