子供と自分の性格が合わない…相性のせい?子供のタイプを知って解決

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2017/02/09

我が子と性格と言うか相性と言うか空気感と言うか・・・何となく馬が合わないと感じてしまうことはありませんか?

他に兄弟姉妹がいるとしたら「あの子とはうまくいくのにこの子とは合わない」と比較してしまい、合わない子を他の子と比べて育てにくいと感じてしまうかもしれません。

親としての自分の愛情が偏ってしまうことに、罪悪感を抱いてしまっているでしょうか。

でも、そんな風に諦めてしまう必要はありません。私たちは「合わない、違う」という感覚に、過剰に反応してしまうものです。

その感覚を発端にして虐待、喧嘩、戦争といった根深い不幸を生み出してしまうことさえあります。

現在、心理セラピーの数あるツールの中でも最も切れ味鮮やかで、絶大な効果を上げているNLPのテクニックを使って自分と相手の「何が違う?」を明らかにしていきます。

違いが具体的になればそれは脅威ではなく理解になります。さあ、ここからが新しい親子関係のスタートです!

相性の問題で片付けないで!私たちは3つのタイプに分けられる

相性ってなんでしょう?空気感でしょうか。波調でしょうか。なんとなく漠然としていますね。

そんな漠然としたもので我が子との関係に見切りをつけてしまう代わりに、私たちのタイプとそれぞれの特徴を具体的に見てみましょう。

あっという間に鮮やかな効果!最先端の心理学のツールNLP

NLPとは、1970年代にアメリカのカリフォルニア大学の教授リチャード・バンドラーと、その生徒ジョン・グリンダーによって体系化された心理学のツールです。

Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)の頭文字をとってNLPと呼ばれてます。

もともとセラピーのツールとして使われていたのですが、その効果がとても短期間に現れて絶大であることから、今ではビジネス、コーチング、スポーツ選手のトレーニング、教育や医療の現場と言った幅広い分野で世界中の人に活用されています。

あなたはどのタイプ?NLPで分類する私たちの3つのタイプ

私たちは、物事を「視覚」「聴覚」「体感覚(味覚、触覚、嗅覚)」の3つの感覚でとらえていて、それを他者に表現する時もこの3つの感覚を使っています。

5感と言われているところの、味覚、触覚、嗅覚をNLPではひとくくりに「体感覚」としています。

視覚はVisual、聴覚はAuditory、体感覚はKinesthetic。それぞれの頭文字をとって、「V」「A」「K」と呼びます。

私たちに利き手や利き足があるのと同じで、「V」「A」「K」のどの感覚が使い慣れているのかは人によって異なります。

その人にとって一番使い慣れている感覚を、その人の『代表システム』と呼びます。

代表システムが同じ者同士は、「息が合う」「話が合う」と感じることが多く、逆に代表システムが異なる者同士では「ペースが合わない」「馬が合わない」と感じることが多いでしょう。

それぞれの代表システムについて見てみましょう。

例えば、お祭りに行った感想を代表システムが異なる3人に尋ねてみたら、以下のような答えが返って来るかもしれません。

  • V:色とりどりの屋台やちょうちんの明かりがすっごくきれいだった!
  • A:笛や太鼓の音、祭囃子がずっと耳に残っているよ
  • K:屋台のたこ焼き、焼きそばが最高に美味しかった!あの匂いがたまらないよ~

こんな風に、私たちは自分の得意な代表システムを使って世の中を捉え、捉えたものを誰かに表現するときも、その代表システムを使って表現しています。

Vの人、Aの人、Kの人それぞれどんな特徴があるのでしょう。

Vタイプ
  • 自分が受け止めた出来事を絵として記憶し、その絵を思い出しながら表現するので、情報量が多い。
  • 早口。おしゃべり。
  • 聞かれたことに対しての応答が最も早いタイプ。
  • 頭の回転が速い。
  • 時に早とちりをしたり、不確かなことも口にしてしまう傾向がある。
  • 「話が見えてこない」「お先真っ暗!」など視覚的な表現が多い。
  • お洒落。コーディネート上手で色彩感覚やバランスにこだわる。
Aタイプ
  • 理論的で、理屈っぽい。
  • 小さな物音でも気になる、気が付きやすい。
  • 音にこだわりがあるので、声の綺麗な人が多い。
  • 誤字脱字を見つけやすい。
  • 人の名前や土地の名前などをすぐ記憶する。
  • 暗記が得意
  • 外国語の発音がいい
  • 聞かれたことに対する応答のスピードは普通
Kタイプ
  • 自分の身体の感覚を味わい、確かめながら物事理解したり表現したりするので思っていることを口にするのに時間がかかる。応答が最も遅いタイプ。
  • 口数は少ないが、確かな事しか口にしないタイプ。
  • 発言に重みがあり、信用できる。
  • 体に落とし込んで理解するタイプなので、理解にも時間がかかるが、揺るがない。「腑に落ちる」という言葉をそのまま具現化しているタイプ。
  • 体を使ってパフォーマンスすることの多いスポーツマンに多い。
  • 洋服はファッション性よりも着心地重視。
  • 周りに流されず自分のペースを大切にする。
  • 表現に擬音語、擬態語が多い。「バーッとやって、それでバン!ってやって・・それで・・・」

いかがでしょうか?自分のタイプとお子さんのタイプがなんとなく分類できるでしょうか。Vの人が最も多く、その次がK、一番少ないのがAと言われています。

代表システムは、その人が今最も使い慣れている機能です。状況や立場が変われば今まであまり使ってこなかった機能が開発されてくることもあります。

例えば、若いころはVでお洒落もしてバリバリ仕事をこなしていたOLだったのに、結婚して子供を産んだらお洒落そっちのけに…なんてこともあるでしょう。

育児をしていると、子供のうんちのにおいにすぐ気が付いたり、自分のてのひらがまるで体温計のようになり、子供のおでこをさわると体温がおよそ把握できたり。

今まであまり使ってこなかった「K」がすごく開発されてきた!という方もいるかもしれませんね。

目の動きでタイプが分かる!相手のタイプを見分ける方法

相手の代表システムを見分けるときに有力な助けになるのは『相手の目の動き』です。

相手の目の動きを観察して、相手のタイプと心理状態を読み取るNLPのテクニック『アイ・アクセシング・キュー』をご紹介します。

図1を見てみましょう。これは相手と自分が対面している状態の、相手の顔を表しています。右側が時間軸で言うと未来で左側が過去になります。

相手の視線が右上、左上、右横、左横、右下、左下に動く場合を、図1と合わせて見てみましょう。

  • 右上:相手が作り出した未来のイメージを見ている時です。(例)「ピンクのイルカを想像してみてください」
  • 左上:相手が既に知っていたり過去の記憶のイメージを思い起している時です。(例)「あなたが育った家の玄関を思い出してください」
  • 右横:聞いたことのない音に耳を傾けている時です。(例)「キリンの泣き声を想像してみてください」
  • 左横:記憶された音を聴いている時です。(例)「あなたがその頃聞いてた音楽を思い出してください」
  • 右下:体の感覚を味わおうとしている時です。(例)「寒い夜、温かいお風呂につかっている感覚を感じてみてください」
  • 左下:デジタル聴覚と言うのは、「1、2、3、4、、、」と心の中でカウントしていたり、「今、これをやるべきか、いや、こっちが先か、、、」と自分の内側で会話をしているような時です。(例)「頭の中で九九の八の段を唱えてみてください」

ぜひ、お子さんやご家族、身近な人との会話で試してみて相手の目の動きを観察してみてくださいね。

私たちの多くは、過去のことを話すとき左側に目が動き、未来について話すときは右側に動きます。

あなたがご主人に「昨日は何していたの?」と質問して視線が左に動いたら本当のことを話してくれていそうです。

もし視線が右側に動いたとしたら、話を作っていたり、ちょっぴり誤魔化そうとしている?!なんてことも読み取れるかもしれませんよ。

アイ・アクセシング・キューを使ってよく相手を観察してみると、相手の代表システムも見分けることができます。それぞれのタイプの目の動きには以下のような特徴があります。

  • Vの人:目が上に動く。過去の事も未来のことも、描いたイメージを見ながら話をする。
  • Aの人:目が耳を見るように横に動く。過去の出来事をテープレコーダーを再生するかのように思い起こすので耳を見る。
  • Kの人:視線が下に落ちる。自分の身体の感覚と対話しながら言葉にする。

スポーツ選手のインタビューで、視線を下に落としながらポツリポツリと話す選手をよく目にします。

体の感覚で自分の微細なコンディションを感じ取りプレイをしている選手ならではですね。

コミュニケーションの出発地点は相手を知ること

コミュニケーションにおいて、『知る』ことはとても大切です。

理由が分かれば、それだけで心は落ち着く

例えばご主人がある朝、あなたにはよく理由はわからないけれど不機嫌だとしたらあなたは「私、何か怒らせるようなことしたかしら?」「仕事で何かあったのかしら」と気をもむことでしょう。

でも、ご主人が「今日は朝から頭痛がするんだ」と打ち明けてくれると、「そうなんだ、だから機嫌が悪いんだ」と納得しますね。

タイプについても同じです。「この子と何となく合わない…」と合わない理由が漠然としていると、関係を変える事は難しいのです。

具体的にそれぞれのタイプの特性を知ることで「そうか、だから私とあの子はペースが違うのだ」と分かれば、改善のためのステップを踏むことができます。

知ることと好きになることは密接に関係している

知ることにはもうひとつ素敵な事があります。私たちは知ることで好きになることができます。

例えば、テレビでいつか訪れた町が出てきたら嬉しくなるような体験はありませんか?

見ず知らずの町がテレビに映るのに比べたら、なんだかとても嬉しくて親近感が湧くのは、その町を実際に歩いて知っているからです。

人についても同じことが言えます。私たちは知らない人のことを好きにはなれません。その人を具体的に知ることで、だんだんと好きになることができます。

VAK、3つの代表システムのうち、どのタイプが優れていて劣っているということはありません。それぞれに強みと課題点があります。

親であるあなたは、お子さんがどのタイプでどんな宝物を持っているのかを確認してみましょう。その上で、お子さんの課題点を具体的にしていきましょう。

全ては知ることから始まります。

子供がこのタイプなら何に気を付ける?タイプ別かかわり方

親であるあなたとお子さんが同じ代表システムの場合、異なる場合、どんなことに気を付ければよいのでしょう。次の表をもとにタイプ別に見ていきましょう。

子供V 子供A 子供K
あなたV
あなたA
あなたK

Vの子供とのかかわりで気を付けること

Vの子はとにかくおしゃべりで言葉も早い子が多いでしょう。幼児期から洋服や持ち物にこだわりがあり、毎朝のコーディネートを自分でしたがります。

応答が早くおしゃべり上手なので、大人からは賢い子と見られることも多いかもしれません。どちらかと言うと、女の子に多いタイプです。

①(あなたがV/子供がVの場合)

おしゃべりの絶えない仲良し親子になりそうですね。あなたのハイペースなおしゃべりにもテンポよく応答してくれたりと期待通りの反応をしてくれるのがVの子です。

注意点としては、会話が表面的になりがちです。出来事レベルのお話を、感情や考え方レベルまで掘り下げていきましょう。

お子さん感情や考えを引き出す聴き方を心がけると、より深く親密な関係を作っていくことができます。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「その時、あなたはどう感じたの?どんな気持ちがした?」
  • 「それで、あなたはどう思うの?」
  • 「あなたは○○のどんなところが好きなの?」

お互いに心の深いところまで安心して打ち明けられる信頼関係を作っていきましょう。幼少期のママとの関係が、お子さんのこれから人間関係のベースとなります。

②(あなたがA/子供がVの場合)

あなたがAだとしたら、お子さんの話の曖昧な点、不確かな点を具体的にするためにとても大きな力になることができます。

あなたは、話の一貫性を大切にするので、主語や話の一部が飛んでいることにすぐ気が付くことができるタイプです。

お子さんのお話は、時系列もめちゃめちゃで、時に主語も飛んで一体誰の何のお話なのか不明瞭なことがあるかもしれません。

そんな時あなたは、得意なAと使ってお話を具体的にすることができます。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「そう言ったのは、誰なのかな?」
  • 「みんなって誰のこと?」
  • 「それは、いつ?」
  • 「みんなっていうのは、○○ちゃんと△△くんのことなのね。他のお友達はそこにはいなっかったの?」
  • 「□□ってあなたが思ったのね。」

お子さんが一生懸命にあなたに話しかけているときに、いちいち話の腰を折ってまで質問をはさむ必要はありません。

お話がひと段落してから、あるいは間があるときに、タイミングを見て質問してみましょう。お子さんの返してきた言葉を繰り返して行きましょう。

③(あなたがK/子供がVの場合)

あなたはお子さんのお話に少しついていけないな…と感じることがあるかもしれません。話題がコロコロ変わるし、なんだか表面的に思えて面白みを感じないかもしれません。

それはあなたが、ひとつのことを深くじっくり味わい、身体に落とし込んで考えるタイプだからです。

お子さんが話しかけてきたことについて、どんな返事をしようか一生懸命に考えているうちに、お子さんはもう別の話をしているかもしれません。

お子さんがあなたにしてくるお話しひとつひとつに言葉を返す必要はありません。

お子さんがあなたに話すことを、ただひたすらシャワーを浴びるようにあいづちを打ちながら、受け止めていきます。

Kのあなたは、ものごとを受けとめて感じるための素晴らしいセンサーを持っています。

あなたに話しかけるお子さんの言葉だけでなく表情、息遣い、声のトーン、しぐさをよく観察して、感じ取っていきましょう。表情や声のトーンが大きく変わった時をチェックしていきます。

お子さんが話している途中に声をかけるのが難しければ、お話がひと段落してから言葉がけしてみましょう。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「あなたは、その時どんな風に感じていたの?どんな気持ちがした?」
  • 「○○のお話をしている時、とっても嬉しそうだったわね。(すごく怒っているみたいだったわね)」
  • 「そのことの、何が一番楽しかったの?」

Kのあなたは、お子さんがまだ言葉にできていない気持ちや感じ方、考えを言語化するのを助けてあげましょう。

あなたがお子さんのお話を体で感じながら一緒に聴いてあげることで、お子さんは自分の感情に気づいたり、自分の考えをまとめたりと自己理解を深めていくことができます。

Aの子供とのかかわりで気を付けること

Aのタイプの子供に話をするときは主語を明確にして原因と結果をしっかり示して、説得力を持って話すことが大切です。話の一部が飛躍すると理解してもらえないこともあるでしょう。

またAの子はとても耳がいいので、あなたがぼそっとつぶやいたことにも細かく反応を示すことがあります。

言葉の意味がとても気になるので、あなたのお話でまだ知らない言葉が出てきたら「○○ってなあに?」とひとつひとつあなたに確認をするでしょう。
④(あなたがV/子供がAの場合)

もしあなたがVの人なら、あなたが時々お話の中で省略してしまうところをつっこまれることもあります。

その子がもし兄弟の上の子だとしたら、「生意気だな、可愛くないな」と感じてしまうこともあるかもしれません。

そして、まだおしゃべりのままならない下の子が可愛く思えてしまうこともあるでしょう。

育児のバタバタの中でAのお子さんに細かい質問をされると、あなたは煩わしく感じてしまうこともあるかもしれません。そんな時は心の中でゆっくり10を数えましょう。

そして無理にそこに立ち会わず、時間を改めてそのことについて話すことを告げ、約束します。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「ちょっと待っていてね。○○が終わったらそのお話ししようね。」
  • 「△△の時に、ゆっくりそのことお話ししようか。」

あなたが落ち着いてAの子と話せる時間を決めましょう。そして、その約束は必ず守りましょう。Aの子は特に言葉を大切にするので、あなたが約束を守ることは親子関係において重要です。

Aのお子さんとかかわることで、Vタイプのあなたは自分の課題点を改善していくことができるでしょう。

育児に忙殺されている生活の中で、冷静さや地に足を付ける時間を持つことができます。

⑤(あなたがA/子供がAの場合)

あなたが同じAの人ならお子さんの質問を煩わしく感じることなく、丁寧に答えていくことができるでしょう。

まっすぐにあなたの目を見て話を聴くお子さんはあなたから毎日たくさん学んでいきます。

あなたもお子さんもロジカルに物事を捉えるのが得意な分、気づくと左脳的なお勉強タイムや家でゲームの時間が増えてしまっていませんか?

お天気のいい日は外に出て一緒に体を動かしたり、親子で自由なお絵かきタイムやお料理を一緒に楽しむなどしてみましょう。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「あの雲、なんの形に見える? ママはちょっとソフトクリームみたいに見えるよ」
  • 「見て!あの木の葉っぱの黄色と赤色、すっごくきれいだね~」
  • 「○○のいい匂いがするね~」

またご主人があなたと違うパターンだとしたら、お休みの日に行動パターンの違うパパとの時間をたくさん取るのもいいでしょう。

⑥(あなたがK/子供がAの場合)

もしあなたがKの人なら、Aのお子さんとは意外と息が合っているかもしれません。

Aの子は相手のお話を一生懸命に聴こうとするので、比較的応答の緩やかなあなたの言葉をじっと待っていてくれます。

ゆっくりと自分を表現するあなたの言葉ひとつひとつを、お子さんは安心感をもって聴くことでしょう。

「親の立場として、正しいことを言わなければならない。間違ってはいけない」と自分自身にプレッシャーをかけてしまわないように気を付けましょう。

お子さんは、あなたにそんなことは期待していないのです。

お子さんはあなたの誠実さが大好きで、自分と真摯に向き合ってくれるあなたの存在に安心します。

お子さんの質問にすぐに答えが見つからない時は、こんな風に接してみましょう。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「ちょっと待ってね。ママ、少し考えてみていい? ママが思うに・・・」
  • 「それ、ママはあんまり詳しく知らないな。どういうことなのか、一緒に調べてみようか?」

また、Aの子は自分で音を出したり音楽を聴くことが大好きです。Kのあなたも同様にリズムに合わせながら楽しむことが得意のようです。

お子さんと一緒に、歌を歌ったりリズム遊びをしながら素敵な時間を過ごすことが出来そうですね。

Kの子供とのかかわりで気を付けること

Kの子は、マイペースで周りに流されない独自の世界観を持っています。比較的、男の子に多いタイプです。

凝り性で、ひとたび自分のツボにはまった遊びを延々と続けることもあるでしょう。何事においても自分の身体にじっくりと落とし込んで味わうタイプなので、反応や応答が緩やかです。

情報量が多いと疲れてしまうため、静かな場所を好みます。長時間テレビがついていることを嫌がる場合もあるでしょう。

洋服など身に付けるものは、見た目より着心地重視です。

既に小さくなってしまった洋服も、ひとたび気に入ったものならばずっと着たがります。洋服のタグが気になって、嫌がることがあります。

⑦(あなたがV/子供がKの場合)

もしあなたがVのタイプだとしたら、少し注意が必要です。

Vのあなたは、頭の回転が速く応答も速いので、Kの子のペースや行動が理解できないことが多いかもしれません。

応答やペースの緩やかなお子さんにイライラしてしまうこともあるでしょう。

Kの子は、あなたの問いかけに対してあなたが期待するような反応をしてくれません。答えが返ってこなかったり、返ってきたとしても単語ひとつふたつをポツリ、という感じかもしれません。

あなたは、「もしかしたらこの子、頭が悪いんじゃないの?何か普通の子と違うんじゃないかしら」と考えてしまうこともあるでしょう。

今一緒にあなたと取り組んでいることに、やる気がないのか興味がないかのように感じられるかもしれません。

どうか、Kの子にせっついて答えを引き出そうとする代わりに、お子さんが自分の内側を自分のペースで探るのをゆっくりと見守り、待ってあげてください。

お子さんは、あなたの問いかけの意味が分からないのではありません。あなたに心を閉ざしているのでも反抗的な態度をとっているのでもなく、むしろあなたの期待に応えようと必死です。

あなたが何かひとつお子さんに言葉をかけたら、Kの子は一生懸命に自分の身体に落とし込み、考え、どの言葉で表現したらしっくりくるのかを丹念に探します。

やっとの思いで見つけた言葉を口にしようとした瞬間に、またあなたから別のことを言われてしまうことがあります。

せかされ、早い応答を求められることでKの子は焦り、自信を失ってしまいます。どのように自己表現をすればいいのかが分からなくなってしまいます。こういったことが重なると、お子さんが『どもり』を起こしてしまう場合もあります。

自分のことを表現したいのだけれど、どのように出していいのかが分からなくなります。表現しようとするたびに受け入れてもらえないことで、表現が出来なくなってしまいます。

これはVのお母さんとKの男の子の間で、特に起こりやすいことです。

お子さんにどもりが起こっていてもいなくても、Vのお母さんはKのお子さんと接するときにこんなことに気を付けていきましょう。

お子さんを信じる
お子さんは頭が悪いのでもやる気がないのでもありません。あなたが期待するクイックな応答は得られなくても、自分の中で確かな答えを見つけようとする誠実さを信じてあげてください。
お子さんのペースに合わせて、ただ待つ
お子さんが視線を下に落とし、黙っている時は、一生懸命自分の内側の探っている時です。
お子さんの存在をまるごと受け止める
もし何も答えが出てこなかったとしても、それはそれでいいんだよ、ということを言葉で伝えお子さんをまるごと受容してあげてください。

何かひとつでも言葉が出てきたら、その言葉をそのまま繰り返し鏡に映すように返していきます。

お子さんを注意深く観察して待つ間、お子さんの身体の感覚を一緒に味わう時間を持ってみましょう。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「今、お腹(頭、胸)のあたりはどんな感じがする?」
  • 「前にも、おんなじような感じがしたこと、あるかな?」
  • 「今、手をぎゅってしてるね。どんな感じがするのかな?」

Vのあなたからすると、忍耐力が必要なかかわりかもせれませんね。根気強く続けることで、お子さんの自己表現を促し、自己肯定感を養っていくことができます。

Vのお子さんに今必要なことは、あなたにどんな自分もまるごと受け止めてもらう事です。

⑧(あなたがA/子供がKの場合)

あなたがAのタイプの人だとしたら、Kのお子さんが自分の内側を探り、言語表現するために、大きな手助けをすることができます。

Aのあなたは、ボキャブラリーが豊富で漠然とした感情や感覚にぴたっとあてはまる言葉を見つけることが得意です。また、お子さんの矛盾した言動にもすぐに気が付きます。

これは、Kのお子さんが自己表現力を高めていくためにとても役に立ちます。

あなたのロジカルな部分はあなたの長所ですが、時に共感性に欠けてしまうこともあります。Kのお子さんに寄り添い、お子さんの内側で起こっていることを共に味わってみましょう。

その姿勢を忘れてしまうと、お子さんの気持ちや体感覚をあなた目線で推測し決めつけてしまうことになり、Kのお子さんの自分洞察を妨げてしまいます。

Kのお子さんの内側の体験を言語化していくときには、それが必ず共感に基づいていることが大切です。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「あなたは、さっき『もういいんだ』っていっていたけれど、お顔はとても我慢をしているみたいだね。」
  • 「あなたは本当に○○が好きなのね。○○していると、どんな気持ち?」
  • 「運動会、かけっこで思うように走れなくて、すごく悔しかったんだね」
⑨(あなたがK/子供がKの場合)

あなたが同じKのタイプなら、お子さんの世界観をそのまま受け入れることができ、どのようにお子さんに接するべきかも心得ているでしょう。

あなたはこれまでの人生で、自分の行動パターンを他人から理解されずに悩んできたかもしれません。

自分とよく似たお子さんが、将来同じことで悩むのではないかと心配に思っているかもしれませんね。

あなたがまず、自分に自信を持つことから始めましょう。

Kの人の誠実さ、確かさは人に安心感と信頼を与えるものです。あなたがそのことに気づき、あなたの体感覚が自然や宇宙と一体化した時、底知れぬパワーを発揮することができるのです。

お子さんにも、ありのままの自分でよいことを伝えていきましょう。

【こんな話し方をしてみましょう!】

  • 「慌てないで、ゆっくりでいいんだよ。あなたのペースでやってごらん」
  • 「それは、体のどのあたりで感じるの?」(お子さんが、ワクワク、ドキドキなど感覚的な言葉を口にしたとき)
  • 「今、とっても嬉しそうな(悲しそうな)お顔しているね」

粘土遊びやお料理など、一緒に何かを作る時間を楽しみながら、感覚を言葉にする練習をするのもよいでしょう。

お子さんが前よりも上手にできるようになっていることを見つけたら、具体的にフィードバックして伝え、勇気づけていきましょう。

両親との関係で充分受容され自己肯定感を持つことができれば、お子さんのKは今後の人間関係の中で素晴らしい強みになっていきます。

どんなタイプにも合わせられる、NLPの魔法のコミュニケーションスキル

私たちは相手と信頼関係を結ぶために無意識にやっている行動があります。NLPにはそれを具体的にして、意識的にやってみることでいち早く信頼関係を結べるテクニックがあります。

どんなタイプにも合わせられて、コミュニケーションがスムーズになる3つのテクニックをご紹介します。

これらの3つのテクニックは、どのタイプの相手とも同じように信頼関係を作ることができます。

私たちが普段無意識にやっていることではありますが、少し意識的にやってみることでコミュニケーションはスムーズになります。

1つずつ詳しくみていきましょう。

相手の表情や動きをそれとなく真似る、ミラーリング

誰かと食事中に、自分が飲み物を飲んだとして、それに合わせるかのように相手も飲みものを口にしたら、相手は自分に好意を持ってくれているという話を聞いたことはありませんか?

レストランで、電車の中で、グループでいる人たちを観察してみると、どのグループにもどことなく似通った雰囲気があるのを感じることができます。

誰かが腕組みをしていたら、相手も腕組みをしていたり、誰かが前のめりに話しかけたら、相手も前のめりになったり。誰もが無意識に行っていることです。

私たちは集団の中で生きている存在なので、このように相手や周りに無意識に合わせることで、「自分は怪しい者ではありませんよ。あなたに好意を持っていますよ。」ということを暗に伝えているのです。

ミラーリングではこれを少し意識的に実践してみます。ミラーとは鏡という英語なので、ミラーリングは相手の表情、行動を鏡のように真似る技法です。

例えば

  • 相手が腕組みをしたら、自分もそれとなく腕組みをしてみる。
  • 相手がため息をついたら、それとなく自分もため息をついて見る。
  • 相手が遠くを見つめたら、自分も相手と同じものを見るように遠くを見やる。
  • 相手が急に真剣な顔をしたら、自分もそれに合わせる。

このように、相手の行動に合わせていきます。ここで大切なのは『それとなく』という点です。

わざとらしくオーバーにならないように相手のペース妨げない程度にそっと真似るのがポイントです。

そうすることで、なんとなく相手との同じ空気感、一体感を作り出すことができ、心の距離を近くすることができるのです。

お子さんが嬉しそうに話しかけてくるとき、ちょっと悲しそうなとき、楽しそうなとき、ぜひ表情やしぐさを合わせてお話を聴いてみましょう。

実際に表情やしぐさをお子さんに合わせながら聴いてみると、不思議なことに目の前の子どもの気持ちが乗り移って来るかのように共感することができますよ。

相手の言葉を繰り返す、バックトラッキング

バックトラッキングは日本語にすると「繰り返し」です。

相手の話したことを繰り返すのですが、ただのおうむがえしにならないように、ポイントをつかんで返すことが大切です。

  1. 相手の語尾を繰り返す
  2. 相手の話の要点をまとめて繰り返す
  3. キーワードとなる単語を繰り返す

以下の例で1.~3.それぞれの返答を見てみましょう。

「今日のプールの進級テスト、うまく出来なかったよ。残念だな・・・。○○くんも、△△ちゃんも合格して次のクラスに行っちゃうんだって。寂しいな。ぼくは全然うまくできないよ。もうずっと合格できない気がするよ。」

【返答例】

  1. 「もうずっと合格できない気がするのね。」
  2. 「進級テスト、うまく出来なくて残念なのね。お友達が進級して寂しいのね。自分はずっと合格できない気がするのね。」
  3. 「合格できなくて残念、お友達が進級して寂しい、合格できない気がするのね。」

言葉をそのまま繰り返すことで、相手に「聴いていますよ」というメッセージを伝えることができます。

また、話を間違って理解していないかの確認にもなります。

お子さんのお話を聴いていると、親として心配な気持ちや、子供の気持ちをなんとか変えてあげたい思いが先に立ち、つい何かしら言葉をかけなくてはいけないような気がするかと思います。

その気持ちを、ぐっと我慢して、まずはお子さんの言葉を繰り返して、お子さんの言葉と存在そのものを受け入れてあげましょう。

そうすることで、お子さんは「どんな自分もママに受け入れてもらえる」という安心感と自己肯定感を育てていくことができます。

いったん相手に合わせてから落ち着かせるペースアンドリード

感情的になっている相手にひとたび合わせて、相手が発散できて一息つけたところで、ゆっくりこちらのペースに持ってくるテクニックです。

実際にはクレーム対応の現場などで有効ですが、お子さんが感情的に何かをあなたに訴えてきたときに役に立ちます。

特にVの子は息つく間もなく話すことがあるので、ペースアンドリードは有効です。以下の例を見てみましょう。

子供:「今日ね、○○ちゃんとけんかしちゃったの。だってね、○○ちゃんがいけないんだよ!私なんにもわるいことしていないのに、急に怒り出したんだよ!だから私もすっごく怒ってるの!○○ちゃんなんて大っ嫌い!もう一緒に遊ばない!!」

まずは回答例を見ていきましょう。

パパやママ:「うんうん!!そっかぁ!あなたは何も悪いことしていないって思うのに、急に?!そうだったんだあ!それはびっくりしたでしょう?!」

例えば、こんなように返答をします。お子さんが感情的に怒って話をして来たら、一緒になってあなたも興奮して、大きな声で同じテンションに合わせます。

自分が興奮して話している時に、相手に淡々と聞かれると「この人は自分のこと全然分かってくれていない」と感じますよね。

同じテンションになって、同じような気持ちで聴いてもらえると、楽しいことはさらに楽しく、悲しいことは分かち合えた気がして癒されますね。

これがペースアンドリードの「ペース」です。相手のペースにまず合わせることで、相手は「この人は自分を分かってくれる」と感じ信頼感を持つことができます。

同じような気持ちで聴いてもらうことで、話し手はひととおり発散できるので心が落ち着きます。

「そうなの」、と相手がいったん落ち着きを見せたところで、今度は少しずつゆっくりと落ち着いた口調に変えていきます。これが「リード」です。

例えば先ほどの女の子との会話の例で、あなたがペースを合わせると女の子はこんな風に返してくるかもしれません。

  • 「うん、そうなの。ほんとに、わたし、何もわるくないのに…。」
  • 「あなたは、自分はなんにも悪いことをしてないのにって思うのね?」

ここでこちらがゆっくりとした口調で話すことで、相手も徐々にそのペースになり落ち着いてきます。

違いは脅威ではない。人間の不幸を断ち切る方法

私たちの脳は、旧脳(古い脳)と新脳(新しい脳)に分けることができます。

  • 旧脳:欲求、自律神経などをつかさどっている。今、ここの判断をする
  • 新脳:アイデンティティーを持ち、記憶し考える

人間と他の動物との一番の違いは、新脳を持ち「アイデンティティー:自己認識」を作ることです。

アイデンティティーは私たち人間がそれぞれ持っている「自分らしさ」の空想です。

アイデンティティーの中で、私たちは、「自分ってこういう人、あの人はこういう人。」「好き、嫌い」などをあれこれを考え、判断しています。

普段のコミュニケーションの食い違いは、全て新脳の空想で起こります。

ところが違うタイプの人を見ると旧脳が作動して、「違う生き物だ!危険だ!」と判断してしまうのです。

動物にとって「違う」ということは「食う、食われる」の命の一大事でからです。

心臓は高鳴り、交感神経が働き攻撃的になります。こんな時、このように思い直してみましょう。

  • 今、この人が私の命を狙っているわけではない。命の危険じゃないから、ここに落ち着いていて大丈夫。
  • 空想の中の違いに、古い脳が誤作動して、過剰反応してしまっているだけ。

このように自分に言い聞かせると、自律神経が落ち着いて脈も整ってきます。

もしお子さんに手をあげたり、行き過ぎた行動に出てしまいそうな自分に気が付いたら、いったんその場を離れましょう。それから深呼吸をしてゆっくり10を数えます。

我が子に手をあげようとする自分を、母親失格などと考えて責める必要もありません。あなたはきちんと子育てをするために、もう十分悩んで力を尽くしてきました。

これまで精いっぱい頑張ってきた自分が、今ここに生きていることを深呼吸しながらゆっくりと感じ取りましょう。

今、お子さんとの関係をもっと幸せなものにしたいと願いながらこの記事を読んでいるあなたは、間違ってなんていないのです。そして今、ちょっと新しいことも学びました。

あなたと違うタイプのお子さんは、あなたに大切なことを教えてくれるためにやって来た天使です。違いを楽しんで、素敵な親子関係を作ってくださいね。

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