3歳児検診で弱視かもと言われた!弱視の基礎知識と治療方法

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2015/05/03

子供の目の発達は6,7歳で完成を迎えます。それまではモノを見ることを繰り返すことで視る力が鍛えられてきます。

しかし、その目の成長が止まってしまうことがあります。それが「弱視」です。子供本人が「何か見えづらい」と気づくことはないので、周りの大人が気づいてあげる必要があります。

そこで、弱視の基礎知識やもし弱視と診断されたときの治療法や子供用眼鏡を選ぶ際のポイントなどをご紹介します。


「弱視」について

まずは「弱視」とはどういう状態のことを指すのかをみていきましょう。

人間の視力は赤ちゃんの頃は明るいか暗いか、または近いモノもぼんやりとしか見えていません。周りからの視覚的刺激により段々と「見る力」がついてきます。

視力でいうと1歳で0.3、2歳で0.6、3歳で0.8が平均といわれています。4~6歳のうちに1.0になり、小学生になる頃には目の機能が完成します。

生まれてから、6,7歳になるまで間は目の成長のまっただ中であり、この時期に目の成長が何らかの原因で妨げられる弱視になりやすくなります。

弱視は目の発達が止まったままの状態のこと。両目とも弱視になる子もいれば、片目だけ弱視になる子もいます。

「あれ?近視や遠視とは違うの?」と思う方もいると思いますが、弱視の場合、眼科医のもとで処方された眼鏡でなければ視力が1.0以上にならないので、眼鏡で矯正できる近視・遠視とは異なるのです。

弱視になる原因は大きく3つ

弱視になる原因は大きく分けて3つあります。

斜視

斜視の目では、物が二重に見えます。そのため、脳が混乱しないように斜視ではないほうの目だけでモノを見るようになり、片目の成長が止まってしまいます。

※斜視は赤ちゃん期に、ライトを当てたり、赤ちゃんの鼻のつけ根をつまんでみたりして、寄り目になるか否かで判断できます。

遠視

遠視と言うと遠くが見えないイメージですが、強度の遠視の場合、近くも遠くも見えづらいので、目も成長できず弱視になります。

病気など
先天性白内障や眼瞼下垂や感染症やケガによって眼帯を3日以上した経験があると弱視になりやすいです。

弱視治療は早期発見が重要

どんな病気でも早期発見が大切と言われますが、それは弱視も同じこと。

3歳児検診でひっかかったら即眼科に!早く見つかると治る確率が高くなる

3歳児健診で見つかるケースが多く、その治癒率は9割近くです。

6歳以降になっても7割が治ると言われますが、やはり3~5歳のときに発見されたほうがいいですよね。

ただ、3歳児健診で全ての弱視の子が完璧に発見されるとは限りません。そこで、大切なのがおうちでの普段の子供の様子を見ることです。

子供のこんな仕草に要注意

おうちでこんな仕草をしていたら弱視かもしれません。是非チェックしてみて下さいね。

  • テレビや絵本を見るとき頭を傾げたり、首を曲げたりしている
  • つまずきやすい、転びやすい
  • 絵本でも何でも何かを見るとき、異常に近い
  • 視力検査などで目を隠すのを極端に嫌がる
  • 視力検査で左右の視力の差が大きい

子供は自分では目の異変については気づいてない場合が多く、もし気づいていても自分から言い出すことはほとんどないでしょう。

思い当たることがある場合は速やかに眼科を受診しましょう。

おうちで視力検査をしてみよう

自治体によっては、3歳児健診等のときにおうちで視力検査をすることがあります。

取り扱い説明書はもれなくついてくると思いますが、おうちで視力検査をする際の注意点をいくつかご紹介します。

まず、部屋は明るくする

測るときにはテレビを消して、なるべく周りに物がないところで行うと子供の気が散らないですよね。

検査を始める前に・・・

まずおうちの方がお手本を見せるといいでしょう。

片目ずつ測りましょう

できることなら素手で片目を隠すのではなく、ハンカチやガーゼを使いましょう。子供だと指と指の隙間から覗いちゃって正確に検査することができないからです。

夜よりも午前中に!

目の疲れや子供の気分的な面から見ても、夜よりも午前中に検査することをオススメします。機嫌が悪いときは日を改めて行いましょう。

弱視の治療方法

弱視は原因や弱視の傾向やタイプによって治療方法が異なってきます。定期的にきちんと検査することが大切です。

アイパッチ

片方だけ視力が良くて、片方が悪いとこの方法が取り入れられることがあります。

アイパッチと呼ばれる、簡単にいうと眼帯みたいなもので視力のいい方を隠して弱視の目でものを見る訓練を半ば強制的に行う方法です。

「それなら家でできそう」と思いますが、家で眼帯などをするとかえって悪化する恐れがあるので、絶対に自己判断は止めて必ず眼科を受診して指示を仰ぎましょう。

専用眼鏡をかける

弱視の治療で多いのが、眼科医による弱視専用の眼鏡を常にかけることです。

先ほども言いましたが、弱視は近視や遠視とは異なります。近視や遠視は見るための“道具”ですが、弱視の眼鏡は“薬”的意味合いの眼鏡になります。

弱視の治療の最大の目的は目の成長発達を促すことなので、医師によって処方された眼鏡をなるべく常にかけることが重要です。

「子供は眼鏡を嫌がらない?」と思う方もいらっしゃると思います。確かに嫌がる子もいますが、以前より鮮明に周りが見えると分かると、結構普通にかけていられる子も多いです。

嫌がる子の多くは、眼鏡がずれてくることに煩わしさを感じています。大人に比べて鼻が低いので当然ずれます。最初の眼鏡を選ぶ際には、動いてどの程度ずれるのかその場で確認してから決めましょう。

目にいいことをすることで弱視を改善していこう!

弱視は生活習慣が悪いことで起こる病気ではありませんが、やはり目に優しい生活を送ることは大切です。

  • 長時間のテレビの視聴は控え、時間を決めて休みながら観ること
  • 部屋を明るくして離れて観る
  • なるべく遠くを見る

どれもごくごく当たり前のことに気を付けるだけで十分です。

「遠くを見よう」と言っても子供にはピンとこないので、「あっ、飛行機!」や「あの雲おいしそう」など子供の気を引くように工夫してみましょう。

我が子が弱視になると慌てたり心配になったりする気持ちはわかりますが、早期発見にとって治る確率がかなり高いので、まずはかかりつけの眼科医に相談してみましょう。

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