【徹底比較】特徴を知って選ぼう!主要6社の粉ミルク成分の違い

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2015/10/15

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赤ちゃんは生まれてからの栄養を母乳かミルクから吸収します。母乳だけで育てるのはなかなか難しいもの。ママが母乳をあげられない場合には粉ミルクが赤ちゃんの栄養源となります。

この粉ミルク。皆さんはどうやって選んでいますか?一番多いのが『産院で使っていたものだから』という理由。

でも意外と粉ミルクって製品によって成分が少しずつ違うんです。そこで主要6社の製品の特長をまとめました。粉ミルクを選ぶ時の参考にしてくださいね!

どれも同じだと思っていませんか?6商品のラインナップをご紹介

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今回比較するのはアレルギー対応のものやフォローアップミルクではなく、生後すぐから飲めるごく一般的な、こちらの粉ミルク6商品です。

  1. はぐぐみ (森永乳業)
  2. ほほえみ (明治)
  3. はいはい (和光堂)
  4. アイクレオのバランスミルク (グリコ)
  5. すこやか (ビーンスターク・スノー)
  6. ぴゅあ (雪印メグミルク)

※成分については全て2015年8月現在の情報です。

実は粉ミルクは厚生労働省が定めた『母乳および乳児用調製粉乳の成分組成と表示の許可基準』という長い名前の基準(エネルギー、ビタミン、ミネラルなど細かく20種類について定められています)をクリアしていなければいけません。

もちろん市販されているものはこの基準をクリアしていますので、どれを選んでも問題ない品質であることは間違いありません。ただその基準をクリアして+αで何を売りにしているのかというのが各社違ってくるわけですね。

でも名前だけでは特徴は何も分かりませんね。一つ一つ詳しく見ていきましょう。

1.「はぐくみ」脳の発達に重要なアラキドン酸とDHAを配合

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「はぐくみ」の特徴はアラキドン酸(ARA)プラスDHA、ラクトフェリン、オリゴ糖3種が含まれること。産院でもよく使われていて「良く飲むから」とそのまま使うママが多いようです。

頭が良くなる!ARA+DHAを母乳に近い比率で配合

DHAといえば、青魚などに多く含まれ「頭が良くなる」栄養素としてご存知の方も多いと思います。

それに加えて、最近注目を浴びているのがARA。こちらも脳の発達に重要な働きをしています。どちらも母乳に含まれる成分。これが「はぐくみ」には母乳に近い比率で配合されています。

この二つは、こちらも最近よく耳にする「オメガ脂肪酸」なんです。そしてこのオメガ脂肪酸は「必須脂肪酸」と呼ばれ、体の中では作り出すことができず食事などで補う必要があるものなんですね。

でも「頭が良くなる」ってホント?と思ったあなた。ちゃんと世界で研究されているんですよ。

多くの研究でARAを摂ることで、赤ちゃんの学習・記憶能力や精神面の成長が期待できることが判明しました。

さらに臨床試験でDHAだけではなくARAも配合したミルクで育ったグループは、普通のミルクで育ったグループに比べて記憶、単純な問題の解決力、言語能力が高い値をしめしました。

DHAに加えてARA。脳の成長が著しい0歳の間にしっかりと赤ちゃんに与えたいですね。

赤ちゃんを病気から守るタンパク質!ラクトフェリン

森永乳業では粉ミルクを母乳に近づけるために母乳の成分を調べる中で、初乳に多く含まれるラクトフェリンに着目し、1960年ごろから本格的に研究を始めました。

そして熱に弱いこのラクトフェリンを世界で初めて配合した粉ミルクを発売しました。

このラクトフェリン、非常に感染力の強いノロウイルスやインフルエンザの予防にも効果的と言われる程。病気から体を守るためにしっかり赤ちゃんにも与えていきたいですね。

母乳育ちに近いウンチを目指そう!オリゴ糖3種の役割

「良いお通じのためには腸内環境を整えることが大切」というのはご存知ではないでしょうか?この腸内環境を整えるのがオリゴ糖。

オリゴ糖は善玉菌であるビフィズス菌を増やす役割をしています。赤ちゃんはミルクだけでも(もちろんドロドロですが)ウンチはしっかり出ます。このウンチが赤ちゃんの体調を知る手段でもありますよね。良いお通じはママも安心できますね。

実際、私の子供たちが小さな頃(上の子が3歳、下の子が1歳)に結構ひどい便秘に悩まされた時があり、オリゴ糖が良いと知り飲み物に混ぜて飲ませたところ、効果てきめん!すっかり便秘が解消されたということがありました。

実はオリゴ糖の含有量は他の商品と比べると少ない方なのですが「はぐくみを使い始めてウンチがよく出るようになった」という声は多いです。「3種」とこだわっていることが良いのかも。便通に悩んでいるなら試してみては?

▼森永乳業 はぐくみ 公式サイトはコチラ
http://www.hagukumi.ne.jp/brand/hagukumi/hagukumi.shtml#pLink01

2.「ほほえみ」らくらくキューブが人気!DHAとARAも配合

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「ほほえみ」の特徴はDHAプラスARA、セレン含むこと。また、成分ではありませんが手軽に作れる形状の「らくらくキューブ」が大人気です。

DHAとARAを日本で初めて母乳のレベルまで配合

DHAとARAの詳しい説明は、1のはぐくみの項目をご覧ください。ほほえみにはこの2つが日本で初めて母乳の範囲まで多く配合しました。

今回比較する6商品の中でDHAとARAのどちらも含まれているのは、1の「はぐくみ」とこの「ほほえみ」だけ。

赤ちゃんの脳の発達に欠かせないこの2成分。赤ちゃんにぜひ与えたいですね。

日本で唯一!母乳中に含まれる「セレン」を配合

「セレン」という栄養素はあまり耳にしたことがないですよね。でも母乳中には含まれています。どんな働きをするんでしょうか?

セレンはカツオやイワシ、玄米などに多く含まれ、ガンや老化を予防する栄養素として注目されています。抗酸化作用があり免疫力を高めてくれます。

赤ちゃんの健康を守るために重要な役割をするこのセレンが日本で含まれるのは「ほほえみ」だけ。母乳の範囲まで配合されています。

世界初!量らなくていいから作るの簡単「らくらくキューブ」

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こちらは成分のお話ではないんですが、はぐくみを選ぶ理由として多くの方がこの「らくらくキューブ」を挙げていることからご紹介することにしました。

粉ミルクと言えば、名前の通り粉。大きな缶に入った粉をスプーンで量り、お出かけの時にはスティック状の包みを持っていく…というのが当たり前だったんですが、らくらくキューブがこの常識を覆しました!

粉ミルクがキューブ状に固められており、一つが40ml分。簡単に二つに割れるので20ml刻みでお好みの量のミルクを作ることが出来ます。

作り方は簡単。必要な分だけキューブを哺乳瓶に入れたら、あとは粉ミルクと同じように溶かすだけ。キューブの表面にくぼみを作ることで粉ミルクと変わらない溶けやすさを実現しました。

キューブが5つ(少量サイズは4つ)で一袋に入っていて衛生的ですし、お出かけの際も持ち運びしやすくとっても便利!

ママの間ではこの手軽さが大評判!パパやばあばでも創りやすく、外出先でも便利、片手で作れるといった声が上がっています。普段は母乳という粉ミルク作りに慣れないママでも使いやすいですよ。

▼明治 ほほえみ 公式サイトはコチラ
http://www.meiji-hohoemi.com/products/brand/?page=hohoemi

3.「はいはい」ラクトフェリンで病気予防!お値段も手ごろ

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「はいはい」の特徴はラクトフェリン、DHA、オリゴ糖の含有量が多いこと。主要成分をバランスよく含み、お値段も手ごろで使いやすいミルクです。

病気の予防に効果的!ラクトフェリン含有量No.1

ラクトフェリンの効果については1の「はぐくみ」の項目をご覧ください。

「はいはい」は6商品の中でラクトフェリンを一番多く含みます。赤ちゃんの健康を守るために重要な栄養素ですから、しっかり摂らせてあげたいですね。

脳の発達に重要!DHAを多く含む

DHAについては6商品全て(4のバランスミルクのみα-リノレン酸として含む)に含まれるんですが、その中で「ほほえみ」に次いで含有量が多いんです。

ARAは含まれていないのですが、DHAだけでも脳の発達に重要な働きをします。

タンパク質は予備消化で吸収しやすい!バランスも重視

やはり粉ミルクのお手本は母乳。赤ちゃんの体にとって負担にならない工夫はとても大切ですよね。

「はいはい」は母乳に近い値で含まれたタンパク質を予備消化することで吸収しやすくしています。

また赤ちゃんにとって重要なエネルギー源である乳糖を母乳とほぼ同じ割合に調整し、全体の糖質量も母乳に近い値です。甘みが少ないため母乳・ミルク混合のママでも安心。

こうしてバランスに配慮された「はいはい」は6の「ぴゅあ」と並んで6商品の中で比較的安く手に入ります。完全ミルクのママにとっても嬉しい商品です。

▼和光堂 はいはい 公式サイトはコチラ
http://www.wakodo.co.jp/product/milk/product/index.html

4.「アイクレオのバランスミルク」母乳に近い色・味・香り

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「バランスミルク」の特徴は色・味・香りが母乳に近い、DHAを他の商品とは違いα-リノレン酸として含むことです。

黄色っぽいのはβ-カロテンの色!成長期にはしっかり摂りたい

バランスミルクの一番の特徴がその色。初乳のように黄色っぽいためビックリするママも多いようです。

この色の正体は人参など緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテン。バランスミルクは他の商品と比べてダントツで多く入っています。このβ-カロテンは体内で必要なだけビタミンAに変換されるのでビタミンAが過剰になる心配もありません。その効果はコチラ。

  • ガンの予防に効果的な抗酸化作用
  • 強い骨づくりをサポートし体の成長を促進する
  • 粘膜を丈夫にし病原体の侵入を防ぎ病気を予防
  • 視力を正常に保つ

たくさんありますね。足りないと色々な症状が現れてくる可能性があります。

ビタミンA の典型的な欠乏症として、乳幼児では角膜乾燥症から失明に至ることもあり、成人では夜盲症を発症する。その他、成長阻害、骨及び神経系の発達抑制もみられ、上皮細胞の分化・増殖の障害、皮膚の乾燥・肥厚・角質化、免疫能の低下や粘膜上皮の乾燥などから感染症にかかりやすくなる。

成長期は特に重要な栄養素ですね。しっかりβ-カロテンを摂らせて元気な体作りをサポートしていきましょう。

母乳に近い味と香りを実現!原料一つ一つへのこだわり

バランスミルクは乳製品や油脂などの原材料一つ一つにこだわり、母乳に近い味と香りを実現しました。母乳と混合で与える場合にも安心ですね。

ナトリウムの量も母乳と同じにしてあり、キュッと引き締った育ちをサポート。ミルク太りしないと評判です。

このようなこだわりを実現させるため、バランスミルクは6商品の中で一番高価です。産院で薦められたけれど、そんなにお金を出せないと他のミルクを選んでいるママも。もちろん「それだけお金を出す価値がある!」という声もあります。

「赤ちゃんのために母乳に近いミルクを作ろう!」と小児科医グループが開発したのが始まりというだけあって、こだわりの強さを感じるミルクです。

▼グリコ アイクレオのバランスミルク 公式サイトはコチラ
http://www.icreo.co.jp/product/balance.html

5.「すこやか」シアル酸とガングリオシドを配合

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「すこやか」の特徴は他の商品には入っていないシアル酸とガングリオシドが含まれていること。どちらも聞き慣れないですが、詳しく見ていきましょう。

「病原体と結びつき体内への侵入を防ぐ」シアル酸を唯一配合

シアル酸は母乳に含まれる成分。病気の原因となる菌やウイルスと結びつき、赤ちゃんの小腸などの消化器官から体内へ入るのを防いでいます。

インフルエンザウイルスが喉の粘膜から体に入り込まないようにブロックすることから、シアル酸を含むのど飴がインフルエンザの予防に効果があると期待されているほど。母乳の高い免疫力の源となる成分の一つですね。

脳の機能を高めると注目!ガングリオシドを唯一配合

脳や神経組織に多く含まれるガングリオシドは神経伝達に重要な役割を持っていることで注目され、IQを高めたり認知症を予防する効果が期待され様々なサプリメントも販売されています。

「すこやか」にはこのガングリオシドが唯一含まれます。赤ちゃんの脳の発達のサポートが期待できますよ。

またオリゴ糖の含有量はNo.1。オリゴ糖をミルクに入れたのは何と「すこやか」が世界初なんです。産院で使っていたとの声も多く、確かな品質に定評があるミルクです。

▼ビーンスターク・スノー すこやか 公式サイトはコチラ
http://www.beanstalksnow.co.jp/product/sukoyaka/

6.「ぴゅあ」安いのにこの品質!含まれる成分が豊富

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「ぴゅあ」の特徴はラクトフェリンに加えて、ラクトアドヘリンを含むこと。DHAやオリゴ糖といった成分もしっかり入ったバランスの良いミルクです。

ラクトフェリン+ラクトアドヘリンで病気予防!

ラクトフェリンについては1のはぐくみの項目をご覧ください。

「ぴゅあ」にはラクトフェリンの含有量はそれほど多くありませんが、これに加えてラクトアドヘリンが多く含まれています。これらは母乳に含まれる糖たんぱく質で赤ちゃんの成長にとても重要な成分です。

広告費を抑えることで低価格が実現!お財布に優しいミルク

「ぴゅあ」は3の「はいはい」と並び、価格がグッと安くなっています。これは産院での広告を控えていることで広告費を抑えているため。

完全ミルクのママにとってミルク代はかなりの負担になりますから、良い品質で低価格なのは嬉しいですね。「赤ちゃんの飲みも良くこれで十分!」との声が多いですよ。

▼雪印メグミルク ぴゅあ 公式サイトはコチラ
http://www.snowbaby.jp/pure/

迷ってしまったら、「最も何を重視したいか」で絞り込もう

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色々と特徴を並べてきましたが「余計に迷っちゃう!」という声が聞こえてきそう。こんなことを言うと何ですが「どれもそんなに変わらないよ」と産院で言われたという声も。

でもどれか選ばなくてはいけないので「そんなに変わらない」中でどこを重視するかを決めて選んでいきましょう。

価格が高くてもいい!品質にこだわるなら「4」

どれも母乳に近づけることを重視しているんですが、徹底したこだわりが見えるのが4のバランスミルク。

他よりお値段が高くなっていますが、ウンチからも母乳との近さが感じられると人気です。品質にこだわるならこちらがオススメ。

ARAとDHAの最強タッグ!頭のいい子を育てたいなら「1・2」

ARAとDHAの効果については1でご紹介した通り。脳の発達をバッチリサポートしてくれるこれらが入っているのが1のはぐくみ、2のほほえみです。

販売数も多く、よく比較されるこの2つ。便通の良さは「はぐくみ」に軍配があがりますが、ほほえみのらくらくキューブは使いやすくていいですね!

病気から守りたい!病原体に負けない体をつくる「1・3・5・6」

赤ちゃんが健康に育つことも、もちろん重視していきたいですよね。それにはラクトフェリンを多く含む1、3と6、シアル酸を含む5がオススメ。

赤ちゃんを病気から守るために重要とされる初乳の時期からあまり母乳が出なかったママには特におすすめします。

たくさん飲むから安さ重視!バランスも良い「3・6」

完全ミルクのママにとっては毎日のミルク代は家計の負担になってきます。そんなママには低価格の3と6がおすすめ。

安いと言っても品質は良く、ラクトフェリンやDHA、オリゴ糖といったママがミルクに求める成分がしっかり含まれています。

赤ちゃんの反応が決め手!サンプルも有効利用して判断しよう

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6商品を比べてきましたが、いかがでしたか?初めて聞く成分も多く、何だか混乱してしまったかもしれませんね。

ママがこだわりたいポイントで絞り込んでいくことがおすすめですが、結局決め手となるのは赤ちゃんの反応ですよね。

飲みっぷりや便の状態など、実際に試してみて判断するといいですね。

公式サイトからサンプルに応募できる商品もあります。ベビー用品店、ドラッグストアや産院などでサンプルをもらえることも。赤ちゃんによって反応は変わりますので、積極的に試して合ったものを選んでみて。

各社こだわりを持って研究を重ねていて、どんどん母乳に近いミルクになっています。きっと赤ちゃんが喜んで飲むものが見つかりますよ!たくさん飲んですくすくと元気に育ってほしいですね!

みんなのコメント
  • まえしょーさん

    和光堂のはいはいは安いのでその分品質が悪いのかと思い込んでいましたが、広告費なども費用に関わってくることを知って納得しました。安価なだけで選んではいけないことはわかっているつもりですが、ついついそちらに目を向けてしまっています。きちんと製品の質がわかった上で商品の購入を検討していきたいと思いました。

  • Matthewbestyさん
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