高齢出産のリスク・デメリット11つ…産後の回復や病気の心配など

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2017/07/31

高齢出産のリスク・デメリットについて考えている妊婦さん

妊娠適齢期と言われる20~34歳を過ぎ、高齢出産(35歳以上の出産)する割合は、年々増えていて全体の約30%が高齢出産であると言われています。

医療が発達して比較的安全に出産ができるようになっていますが、高齢出産は歳を重ねるほどデメリットが多くなります。

本記事では、高齢出産における9つのデメリットについてご紹介いたします。

1.出産を計画していても妊娠できない

不妊治療の精度や成功確率が高まり、利用するご夫婦も増々増えていますが、もともと不妊症で悩んでいるご夫婦ばかりではありません。

20代の時は妊娠できる体質であっても歳を重ねて不妊症になってしまった方が多いのです。

不妊症である1/3のご夫婦が原因不明であるとされていますが、そのほとんどは加齢が原因ではないかと言われています。

歳を重ねるごとに卵子と精子は機能が低下していきますので、妊娠しづらい身体になっていきます。

年齢別に自然妊娠できる妊娠率を見てみましょう。

年齢 妊娠率
25歳~34歳 約25~30%
35歳~39歳 約18%
40歳~44歳 約5%
45歳以上 約1%

35歳を境に自然妊娠できる確率はガクッと下がり、45歳をすぎると10人に1人の女性しか妊娠することができない現状があります。

自然妊娠を望む女性がどの過程で妊娠が滞ってしまうのかは個人差があり、受精卵が着床せずに生理がきてしまったり、妊娠してもお腹で胎児が育たない不育症も存在します。

2.妊娠できても流産・早産の確率が高い

流産は20代の妊娠でも10~15%の確率で発生すると言われていて、その原因はほとんどが染色体異常です。

高齢出産では加齢によって染色体異常が起きやすくなるために、流産の確率が高くなると言われています。

そのため40歳以上の妊娠の場合、流産率が40%にも跳ね上がります。

早産は、例えば妊娠中毒症などが原因で帝王切開による早産を余儀なくされたり、疲れや免疫力低下などが原因で前期破水を引き起こし早産になってしまうケースがあります。

他にも早産には様々な原因があり、高齢出産は早産を引き起こす確率がぐんと高まります。

3.体重管理が若い頃より難しくなって分娩の妨げになる

女性の体は30歳以降から年々筋肉の量が減っていって代謝が悪くなっていきます。それに伴って体重がふえやすくなります。

妊娠中は特に体重の管理が大変で、あまり体重が増えてしまうと体を動かすのが辛くなってしまって運動不足にもつながってしまいます。

運動不足のまま出産を迎えると、子宮のまわりの筋肉が硬くなってしまっていて子宮口がなかなか開かずに、陣痛が弱くなってしまうという危険があります。
その場合帝王切開になることもあるのですが、太りすぎでお腹まわりに脂肪がつきすぎていると開腹手術自体も困難になります。

このような理由で、若いころに比べて体重の管理が難しくなっている40歳以降に妊娠をすると大きな危険を伴うのです。

4.妊娠糖尿病などのトラブルが多い

高齢出産の場合、胎児にも影響がでる「妊娠糖尿病」や「妊娠高血圧症候群」になる可能性が高くなると言われています。

内臓機能全般の活動低下や血管の老化が原因とされています。特に妊娠高血圧症候群は、重症化しやすく合併症の可能性も高まります。

このようなトラブルは胎児に悪影響であるため、治療しながら妊娠を維持する処置が取られますが場合によっては、早産になるケースもあります。

妊娠高血圧症候群になると出産前に赤ちゃんと母体をつなぐ胎盤が剥がれてしまう、胎盤早期剥離をも引き起こす確率が高まります。

血流が滞ると胎盤と子宮壁に間に傷ができて、血液が溜まりどんどん胎盤が剥がれていってしまうという状態になります。

赤ちゃんは胎盤を通じて、母体から栄養分や酸素をもらっていたので、供給がストップすると命に関わる危険な状態になります。

また、早産や緊急帝王切開の可能性が高まる「前置胎盤」や「子宮筋腫」などのトラブル発生も多くなると言われています。

前置胎盤は35歳異常で通常の1.7倍、40歳以上で2倍の発症率があると言われています。

子宮筋腫は35歳以上で4人に1人の妊婦さんが発症していると言われ、かなり高い確率です。筋腫がある場合は、自然分娩も可能ですが大きさによっては帝王切開になります。

5.先天性の疾患、先天異常のリスクが増える

先天性疾患には、心臓などの内臓に重い障害を抱えたり、成長障害を抱えるダウン症などがあります。

高齢出産になると、卵子や精子の老化などが原因で成長の過程で異常が起こり様々な疾患を引き起こします。

先天性疾患の予防法は確立されていません。ダウン症は出産前の検査が可能ですが、ほとんどの症状は「生まれるまで分からない」のが基本です。

そのため、高齢出産の妊婦さんは妊娠中に不安を抱える事も多くストレスの原因になってしまうケースも多いようです。

関連記事:高齢出産でダウン症になる確率や原因!出産年齢が高いほどリスク大

6.難産になりやすい

高齢出産の場合、体力が低下していたり、子宮口や産道の柔軟性が失われつつあるため、難産になりやすいと言われています。

さらに、陣痛が弱い微弱陣痛も多いと言われていて、分娩時間が異常に長引くケースも多々あります。

子宮口が全開したのに、赤ちゃんがなかなか産道に来ない場合は赤ちゃんが上手に産道を旋回できずに、ひっかかって苦しんでいる可能性もあります。

早く赤ちゃんを外に出してあげることが大事なので、器具を使って引っ張り出す吸引分娩が行われることもあります。

また、分娩時間が長引くほど体力が失われていき、母体がこれ以上耐えられないと判断される事も多く、緊急帝王切開に切り替わるケースもしばしばです。

7.母体の健康リスクが増える

高齢出産は、出産後の回復が遅い傾向にあります。

分娩後、通常ではすぐに子宮は収縮して元に戻ろうとしますが、高齢出産の場合は子宮収縮できずに大量出血を引き起こす事もあります。

その場合は輸血をしたりともうひと難乗り越える必要があり、時には命にかかわります。

分娩後の回復が遅いのは老化や体力不足が原因です。

出産後に体調を崩したままで子育てがまともに出来ない日が続いたり、分娩による傷の治りが遅く長期間痛みと戦わなければならない事もあります。

さらに、出産後の体力的負担によって慢性的な腰痛やひざ痛に悩まされるお母さんも多く、継続的に体調不良を訴えるケースも少なくありません。

8.女性ホルモンの影響で乳がんになりやすい

高齢出産をすると、女性ホルモンが多く分泌されます。本来は加齢と共に女性ホルモンが減少する傾向にありますが、高齢出産すると年齢とは裏腹に女性ホルモンが多い体内環境に変化します。

すると、多く分泌された女性ホルモンのエストロゲンが影響し、乳がんになるリスクが高まってしまうんです。

最近では、妊娠検査の一環で受診した乳がん検査で発覚したり、授乳中に乳腺炎だと思っていたら乳がんのしこりだった…というケースも増えています。

妊娠中や授乳中は女性ホルモンが高まるタイミングであるため、定期的に乳がんのセルフチェックを行いましょう。

9.体力低下で育児が大変

先ほども述べましたが、加齢による体力低下で育児と家事をこなせない…という高齢出産ママが多いようです。

子供は大声で泣き叫び遠慮なくわがままを言ってきます。少し目を離すと部屋は散らかり放題やりたい放題で「危ない!」と冷や汗をかくシーンもしばしば。

その上、家事や買い物をこなさなければならないため、20代のママでも骨が折れるのに35歳以降の高齢出産ママはかなり厳しさを感じるはずです。

高齢出産であるなら、旦那や両親など周囲の人達からのサポートをお願いしたり、食事や睡眠に気を配って、お母さん自身の健康な体作りに努めなければなりません。

10.自分の親の協力が得られない

高齢出産の場合は、自分の親も歳を取っているため、子育ての手伝いを受けられない方もいます。

自分の親が健康で50代60代半ばくらいであれば手伝ってくれる事は多いようですが、70代に差し掛かると、持病があったり体力不足で子供の世話ができる方も少なくなります。

自分の親には甘えたいのが本音ですが、難しい場合はベビーシッターなどを使用するお母さんが多いようです。

11.2人目不妊になりやすい

初産を高齢出産で迎えた場合、もし2人目も計画していたなら早めの対応が重要です。

1人目の時よりも歳をとっているので、1人目で自然妊娠できても2人目は上手くいかないケースも多々あります。

また、1人目の出産時に子宮や卵巣に起きたトラブルが原因で、不妊症になる事もあるそうです。

その場合は、1人目の育児の負担をできるだけ軽くしたり、食生活などの生活習慣を見直したりと、夫と二人で生活を改善して”2人目妊活”を進めていくのが理想です。

デメリットから目を逸らさない事が大切

高齢出産のデメリットを知る事で過剰なストレスを与えるのは良くないですが、敢えて目を逸らすのもよくありません。

妊娠前からリスクについて知り、規則正しい生活をしたり夫婦で協力し合う事で適切に対応する事かできます。

また出産後の事もよく話し合い、万が一のトラブル時の対応やお互いの考えを共有しておく事も大切です。

高齢出産であっても安心して出産を迎えられる環境と心の準備が必要ですね。

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