認可保育園と認可外保育園の違いなど特徴を紹介。園選びの参考に!

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2017/02/15

子供を保育園に入れる際、どんな点に注目をして園選びをしますか?多くの方は、自宅や職場の近くの園をいくつかリサーチし、その中から候補を上げていかれると思います。

しかし、「○○保育園」と外から見るとどこも同じように見える保育園でも、まず大きく二つに区分されているということをご存知でしょうか?
  • 認可保育園
  • 認可外保育園(無認可保育園)

それぞれの保育園についてリサーチを始める前に、まずはこの二つについて、違いや特徴を知っておきましょう!

入園の願書の出し方や費用面等、さまざまな違いのある認可保育園と認可外保育園について良く知った上で、パパ・ママの希望やお子さんに合いそうな保育園を選んでくださいね。

ちなみに筆者は元保育士で、認可保育園、認可外保育園それぞれ短期間ですが勤務をした経験があります。

数ある保育園のほんの一部の保育園ですが、その時の経験も交えて、認可保育園・認可外保育園それぞれについて詳しく紹介したいと思います。保育園選びの参考にしてください。

認可保育園と認可外保育園の違いは“国の認可”の有無

それぞれの特色を紹介する前に、まずは言葉の意味から説明します。

「認可」という言葉は、硬いイメージの言葉で日常会話ではあまり使いませんが、私たちの生活に密着した言葉に置き換えると「許可」という言葉が近いでしょうか。ここでは行政からもらう「許可」が「認可」だという解釈で良いと思います。

私たちが何かをしようと計画した際、国の機関(行政)が基準を設けて、その基準をクリアしたことが証明された場合、それが「認可された」というような使い方をします。

社会福祉法人から個人まで、誰かが「保育園をつくろう」と計画した際に、国が「保育園をオープンさせるためには○○しなくてはいけない」といった基準をいくつか設けているわけですね。例えば以下のようなポイントにおいてです。

  • 園児一人あたりの保育士の人数の基準
  • 園児一人に対しての保育室の広さの基準
  • 調理室の設置の基準

このように、他にももっとたくさんの細かい決まりがあり、それらをすべて満たして初めて、子供を“預かるのに適した環境の保育園”だと国に認められるわけです。

国が定めた条件を満たしている園が認可保育園として、運営されているわけですね。

このように、国が定めた基準に基づき認可を受けて運営されている保育園を「認可保育園」、それに当てはまらない保育園を「認可外保育園(無認可保育園)」と呼びます。

この説明だけを見ると、「認可外保育園」は認可されなかった(どこか至らなかった)というネガティブなイメージになってしまうかもしれませんね。

しかし、後に詳しく書きますが、「認可外保育園」は独自のシステムで運営をしていくために敢えて認可保育園とならない場合や、「認可外保育園」ならではのメリットがある場合も多いです。

一概にどちらが良いか、というのは決められないわけですね。

では、それぞれの違いと特徴を見ていきましょう。

認可保育園は保育環境が整っている!一方受け入れ条件が厳しい実態も!

認可保育園は、上で説明したような厳しい基準をクリアした安心な保育園ということで、「よし、我が子を認可保育園に入れよう」と思われたママも多いかもしれませんね。

しかし、「うまい話には裏がある」でもないですが…、そう簡単に入ることができないというのが、まず認可保育園の特徴だということを覚えておきましょう。

まずは認可保育園についての詳細と、なぜ難点を伴うのかについて見ていきましょう。。

認可保育園は児童福祉法に基づいた機関で諸手続きは大半が役所

保育園に入園を希望する場合には、「その保育園に願書を出したり面談に行くものだ」という認識はありませんか?

「え?違うの?」と驚かれるかもしれませんが、認可保育園の場合、このステップはすべて役所を通じて行うということを、認可保育園のまず初めの特徴だと捉えていただければと思います。

認可保育園は、児童福祉法に基づき国が設けた基準をクリアし、都道府県(または政令指定都市等)が設置をした“福祉の機関”ということになります。

“福祉”が何かということになると難しい話になってしまいますが、国や自治体が設置する機関では、基本的に「困っている人から優先的にサポートする」といったイメージをもっていただくと、この場合はわかりやすくなると思います。

なので、認可保育園に子供が入園を希望する場合には(入園を希望するのは実際には保護者ですが、以下このように表現します)、役所が「この子には保育が必要か、優先度(後に説明します)は高いか」を判断することになります。

そして、認可保育園は、国や自治体の助成を受けて運営されているため、保育料は比較的安くなっています。

しかし、一律で「○歳児=月△円」と決まっているわけではなく、世帯の状況や所得を考慮しながら各子供の保育料が決まるシステムになっています。

なので、同じ年齢の子供でも、生活の自立が厳しかったり兄弟が多い等さまざまな理由で保育料が0円の子供から、所得が高い世帯だと月5万円以上の保育料となる子供まで、保育料は複数の階層に分けられているのです。

(もちろん、世帯の状況は変わっていくことも多いため、定期的に保育料の見直しや調整は行われます。)

困っている家庭には無償で、支払い能力が高い家庭でももう一方の認可外保育園と比較するとありがたい料金体系となっているのも、認可保育園が公的な福祉の機関であるがゆえですね。

このように、認可保育園に入園をする場合は、自治体によって世帯の状況を把握し、福祉の優先度(後に説明します)や保育料を決定をする必要があるため、願書やその他諸々の書類の提出や面談等は、すべて役所で行うことになるのです。

「子供を入園させたい」希望だけでは認可保育園には入れない!?

認可保育園の特徴として、次に覚えておきたいことは、認可保育園に入園をするためには条件があるということです。

認可保育園は、上のように国に認可をされた保育園ということで、安全への配慮や子供一人ひとりへのスペースの確保ができているという考え方から、やはり人気が高く、子供を入れたい保護者が多いです。

このように、認可保育園では需要(入園を希望する子供の数)が供給(認可保育園の数・定員)を大きく上回ります。

上の説明の通り、子供が入園を希望する場合、その子供が保育園の力を必要としているかどうかを役所が判断することになりますね。

そして、必要な子供が多い場合、次は「どの子がより保育園を必要とする家庭環境か」という優先度を判断することになるのです。

では、どのように入園できる子供を決めるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

認可保育園に入れるのは“保育に欠ける子供”

保育園は、家庭での保育に欠ける子供(後に説明します)を家庭に代わって預かり保育をするための施設です。

入園を希望する子供の家庭の状況を考慮しながら、役所が入園する子供を決めていくという方法で、優先度の高い子供から入園が決まっていきます。

「優先度の高い子供」というのは、上に書いた「保育に欠ける子供」というわけですが、「保育に欠ける」子供とは、以下のような家庭環境にある子供です。

以下のような理由で、「日中家で見てもらうことが難しい子供」という捉え方をしてください。

  • 親が働いているため(就労)
  • 親が病気・障がいであるため(疾病・障がい)
  • 親が看護・介護をしているため(看護・介護)
  • 親が学校(職業訓練学校含)に通っているため(就学)
  • 親が災害の復旧にあたっているため(災害)
  • ママが産前産後(主に前後各8週)のため(出産)

(出産の理由以外は、パパ・ママどちらがどう該当するかは家庭ごとに異なるため「親」と表記しています。)

このように、親が子供を日中家で見ることが難しい状況が発生して初めて、役所に「認可保育園に我が子を入園させたい」と申し込みに行くことができるのですね。

両親どちらかが、健康で家にいる(仕事をしていない)けれど、「子育てが大変」「何となく」といった理由で願書を出すことは可能ですが、ほとんどの場合、「保育の欠ける理由」に該当しない場合はまず入園OKという結果はもらえないでしょう。

幼い子供と家で二人きりで自分の時間がほぼないママの事情を考えると、つらい現実ですが、認可保育園は受け入れOKを出す基準も厳しいのです。

世帯の状況を点数化して優先度を決めるという仕組み

さらに、現実は厳しいもので、上のような「保育を必要とする」条件の子供だけにしぼっても、まだ認可保育園では「需要>供給」という不等式が成り立ってしまうのです。

このような家庭の子供たちの中から、さらに「より(家庭保育に欠ける)深刻な状況」下にある子供から認可保育園に入れるということになります。

各家庭ごとさまざまである事情をどのように役所の方が優先度の高低を決めるかというと、自治体ごとに定めた「保育利用調整点」というものに当てはめて、点数の高い子供から入園を決定させていくわけです。

たとえば、同じ「就労」という条件でも、以下のような判断ポイントによって点数の高低が決まります。

就労時間
  • 点数高…フルタイム勤務
  • 点数低…フルタイム未満の勤務時間(パートタイム等)
就労場所
  • 点数高…家庭外での勤務(会社勤め等)
  • 点数低…家庭内での勤務(自営業等)
上の結果から見た「就労」の優先順位
  1. 家庭外でのフルタイム勤務
  2. 家庭外でのフルタイム以外の勤務・家庭内でのフルタイム勤務(※1)
  3. 家庭内でのフルタイム以外の勤務
    (※1:自治体や詳細条件によりどちらが優先か変わる)

産休・育休から復帰を望んだり、これから働きたいママには非常に酷なのですが、同じ「就労」という条件一つをとっても、就労時間や場所によって、このように点数が変わってきてしまうのです。

他にも、「疾病」」や「介護」等の条件にも、パパ・ママそれぞれの状況に点数が付き、その合計点数が高い家庭の子供が優先的に入園できる仕組みとなっているわけです。(ひとり親の場合は別途加点等があります。)

これから仕事を探すために「求職」を理由として願書を出すこともできますが、「求職」はとても点数が低く設定されていたり、もしくは点数が付かない自治体もあります。

また、産前産後の定められた期間以外は、「上の子(下の子)のお世話が大変だから、下の子(上の子)を保育園に入れたい」といった理由は、「保育が必要な状況」だと公的には認められないのです…。

認可保育園に子供を入園させるためには高得点が必要

このように、仕事に復帰するという条件だけを見ても、短時間の場合や自営業の場合は「点数が低くなってしまう=優先度が低い」と判断されてしまいます。

また、「激戦区」と呼ばれる入園希望の子供がとても多い地域では、両親フルタイム共働きでも入園ができない状況になることもあります。

また、上の「就労」「疾病」…等以外でも、1点等細かい加点となる条件が自治体ごとにいろいろとあります。一部の例ですが、以下のような加点条件です。

  • パパ・ママどちらかが単身赴任をしている場合
  • 双子以上が同時に願書を出す場合
  • 認可保育園の入園を待つ間も認可外保育園等に子供を預けて働いている場合

同じ点数の子供がいた場合、このような細かい状況を加味しながら順位を決めていくわけですね。

その1点があるかどうかで、順位が何十・何百番と変わってくることもあるということです。

また、自治体によっては、逆に1点等細かい減点となる条件もあります。

  • 自営業でパパ・ママ共に自宅で働いている場合
  • 健康な祖父母が近所に住んでいる場合

このような場合は、「自宅や祖父母宅で子供を見ることができるでしょ」と判断・減点されてしまうわけですね…。

筆者の住む自治体では、我が家の細かい調査票に加え、祖父母の居住地や年齢、仕事や健康の状況などの書類も提出しました…。本当に子供の身の回りのすべてを判断材料とされている感じです…。

「働いているから保育園(認可保育園)に子供を入れられるだろう」といった考えは、保育所不足・保育士不足が深刻な現代には通用しなくなってしまっているのです。

認可保育園を希望する場合は待機児童になってしまう可能性も

こうして優先度が低いと判断された子供は保育園に入ることができず、いわゆる「待機児童」となってしまうわけです。

子供が保育園に入れないと、もちろん仕事の復帰だってできません…。そして働いていないとさらに保育園には入りにくくなります。悪循環ですが、これが認可保育園の現実なのです。

よって、子供を保育園に入園させたい場合は、1点でも多くの点数を獲得しようとママたちは皆、いわゆる「保活」に必死になるのです。

今回は、具体的な点数の獲得の仕方や保活のノウハウは割愛しますが、園見学や情報収集は早めからしっかりと行っておいた方が良いことは想像が付きますね。

このように、特に都市部で認可保育園への入園を希望する場合は、「保育園に入園できないかもしれない」という最悪の事態も想定しつつ、他の手段と合わせて保活を進めていかなければなりません。

国の基準を満たし魅力的な認可保育園ですが、そこに子供を入園させるためには、ママには多くの精神力と行動力が必要になってくるのです。

無事入園しても安心できない一面も!?

厳しい保活を乗り越え、無事子供が認可保育園に入園できると、ほっとしそうですよね。

子供を日中見てもらえる安心な環境を確保でき、ママはこれから仕事復帰に次の妊娠に…!とママ自身の目標に向かいやすくなりますよね。

しかし、ここでも福祉の認可保育園ならではのシビアな一面が垣間見えてしまいます…。

それは、子供が無事入園を果たしても、意図しない退園となってしまう場合もある、ということです。

ママが仕事を辞めてしまった場合(次の赤ちゃんを授かって、産休を取れなかった場合にも)には、「求職期間」「産前産後期間」と猶予を与えられる数ヶ月を超えて復職できなかった場合、残念ながら「保育の必要が無くなった」という判断をされてしまい…。

多くの場合、子供は親しくなった先生やお友だちとのさよならを強制され、次に行く保育園もない、という状況(途中退園)になってしまうのです。

「多くの場合」としたのは、各園の園長や役所職員の配慮で、マニュアルである基準にない部分で通園を継続させてもらえるケースもあるようですが、本来であれば「決まりは決まり」と退園になってしまっても仕方のない状況であることからです。

「介護」等、他の条件で入園できた場合でも、その介護が必要となくなった場合等条件に変化が出た場合は、指定期間内に新たに働き始めるる等をしないと、基本的には子供は退園となってしまいます。

黙っていればわからないような気もしますが、状況が変わった場合にはすぐに役所に変更通知を出す義務があり、後でバレた方がペナルティも大きいので、やはりそこは正直に申し出をしておきたいところです。

逆にこの制度は、一度入園が決まったら働き続けている限りは安心できる、という良い一面とも取れるのですけれどね…。

役所や保育園が非情なわけではなく、その間にも待っている子供(保育が必要な待機児童)に入園の枠をあげたいという苦渋の決断なのでしょうが…。

無事入園できても、「子供の保育園生活を続けさせてあげるためには、常にパパ・ママ共に役所の示す条件を満たしておく必要がある」というのも認可保育園の特徴と言えますね。

認可保育園にも公立と私立がある!特徴を紹介します!

認可保育園の入園・継続に関して、かなりシビアな現状を先にお伝えしてしまいましたが…。

一部の激戦区以外では、おおよその場合パパ・ママ共にフルタイムで働いていれば子供が入園できる可能性は高いでしょう。

そこで、できることなら子供を「より理想に近い認可保育園に入れてあげたい」となるのが親心ですよね。

細かい保育目標・内容等はもちろん園によってさまざまですが、認可保育園は“公立と私立”と大きく二つに区分でき、それぞれ特徴があります。

詳しく見ていきましょう。

どちらももちろん基準を満たした環境

まず、一般的に、「公立と私立」という言葉を聞くと、多くの方は以下のようなイメージを持たれるのではないでしょうか。

  • 小学校等教育機関では、公立小学校と私立小学校では全然教育内容や校風が違うといったイメージ
  • 私立小学校では、入学当初には簡単な読み・書き・計算ができることが前提となり、高学年になると受験を意識した授業が主となったり、独自の基準を設けているイメージ
簡単にまとめると、「公立はのびのび、私立はきびきび」といった漠然としたイメージが強いですよね。

しかし、保育園の場合は、公立と私立でこういった違いはありません。

認可保育園の場合、独自のやり方以前に「国の基準に基づいた保育をしてください」ということになっていますからね。

また、「私立は高そう」といった保育料の不安も、認可保育園の場合は心配無用です。

認可保育園の場合、公立でも私立でも保育料は同じです。

細かく見ていくと公立と私立ではやはり異なる点もいろいろ

しかし、公立・私立を比較すると、やはり“国の基準を満たした中での特色や差”はあり、その二つは体質のことなるものだと言える部分もあります。

公立保育園と私立保育園では、運営主体(設置者)が異なります。運営主体は以下の通りです。

  • 公立保育園…地方公共団体
  • 私立保育園…上以外、制限なし(社会福祉法人・株式会社・個人等)

よって、以下のような点においては、少し公立・私立で違いが出てくる場合もあります。

公立認可保育園 私立認可保育園
先生の異動 数年ごとに有り 基本的に無し
(系列園がある場合等例外も)
園行事 自治体ごとに概ね統一された園行事 独自の園行事も有り
(運営母体や園の方針により設けられた行事。宗教行事等)
PTA・保護者活動 一般的に多い ※2

※2:私立認可保育園では、一般的には公立より先生が運営の主力となり保護者負担を減らそうとしている園が多いです。その一方、保育園行事や運営に対して熱の入った保護者が多く頻繁に保護者会の案内や役割がまわってくる園もあり、両極端といえます。

運営をしている大元が同じである点や、地域の園に先生が順に異動(交代)をしている公立保育園は、どこも内容の統一・ベテランの先生が必ずいるといった安定感がありますね。

一方、園ごとに保育目標や内容を決め、若い先生が中心となってオリジナリティやフレッシュな活気がある園が多いのは、私立保育園の方でしょう。

私たちの祖父母位の世代の方は、保育園に子供を預けることも少なく、預ける場合も公立がきちんとしていた(安心できた)という考えをお持ちで、「預けるなら公立に入れなさい」と言われる方も多いかもしれません。

しかし、現代では公立・私立共に安全・安心の保育を行える環境が整っています。(整ったと認められた保育園が“認可保育園”として運営することを許されています。)

まずは、パパ・ママがどのような特色の保育園に子供を預けたいか、という視点で園選びをされると良いでしょう。

メリット・デメリット・注意点を知ってピックアップを始めよう

公立・私立それぞれの特色は、上でお伝えしたとおりです。

今度は、それぞれのメリット・デメリットを知り、具体的に願書を出すために行動を始める際注意をして見ておきたいポイントを含め、表にまとめました。参考にしてください。

メリット デメリット 園選びの際の際の注意点
公立保育園 伝統ある園で安定した保育環境がある場合が多い 先生の異動が定期的にあるため、先生に重きを置いて園選びをした場合希望が叶わない場合も多い 民営化が進み、公立園の数は年々減少しているため倍率がより高くなりがち
私立保育園 各園特色を出すべく、新しい保育システム・アイテムの導入や独自の取り組みに積極的 独自の行事や行事が多すぎる等、パパ・ママの考え方や都合が合わず負担となる場合もある 経費が高額となる園もある(※3)

※3:保育料には公立・私立による差はないですが、豪華な保育内容を目玉としている一部の私立保育園では、絵画・リトミック・通園バス等、保育料以外の月々の経費が高額となる場合もあります。

公立保育園の実態
また、筆者が保育士経験者として聞いたことのある余談にはなりますが、公立保育園には、もう一つ存在意義があります。

公立保育園は、表向きは保護者会の活動も盛んで行事にもたくさんのパパ・ママが出席していて、と一見子育てや園行事に積極的な一般家庭の子供の居場所であり、実際大半はそうです。

しかし、育児放棄や生活保護等、十分な食事の提供や送迎をしてもらうことすらままならない、本当にしんどい家庭の子供たちを優先的に受け入れるのも、公立保育園の役割です。

公立保育園では、制服や保育に必要なものを保護者が購入する必要を無くし(必要なものは公費で園の備品に)金銭負担は実際ほとんどありません。

「公立保育園の方が経費がかからずラッキー」という考えだけで公立保育園を選ぶのは、公立保育園の意義と事情を考えると、少し安易すぎる考えかもしれませんね。

公立保育園を選ばれるのはもちろん自由なのですが、このような強い福祉の意義も持っている公立保育園を希望した場合、入れない可能性や(一般家庭のパパ・ママにかかる)役員等の負担が大きくなる可能性は高いと思っておいた方が良いでしょう。

この話に関しては、地域性等によって実情が大きく変わってくる面でもあるので、実際に地域の保育園の情報は、地域の役所や先輩ママたちから教えてもらうのが一番だと思います。

公立・私立についてそれぞれの良し悪しを比較しながら、子供にとって良い環境で、そしてこれから送迎や行事等でたくさん関わっていくパパ・ママ自身が納得できる園を探してくださいね。

認可保育園に4月入園したい場合は前夏終盤からが勝負!

認可・認可外問わず、保育園というものは、本来保育が必要となった時に子供を入れ、必要がなくなれば自宅保育に戻す(退園)という頼り方をする場所です。

なので本来は、家庭の代わりとなり保育を行う保育園には、「入園」「卒園」といった概念はないのですね。

しかし、そうはいっても、現代ではやはり「年度」という考え方が大きく、保育園でも入園式・卒園式が行われ、大量に園児の募集がかかるのは4月入園(4月1日付)の際ということになっています。

年中いつからでも願書を出して空きを探したり枠が空くのを待つこともできますが、育休からの復職時期が調整できる場合や新たに仕事を探したい場合等は、できるだけ園児の募集が多い4月入園を狙う方が、入園できる可能性が高くなります。

認可保育園の4月入園は秋口の一斉入所申込で!

4月入園に向けた各園からの募集が出揃い、願書の申込の受け付けが始まるのは、多くの自治体ではおよそ秋頃(9月~11月頃)です。この期間のことを「一斉入所申込期間」と呼ぶことが多いです。

この時期の役所には、認可保育園関連の資料や掲示が多く出、保育園の手続き関係の窓口の前には幼い子どもを連れたママたちで長蛇の列ができる光景が多く見られます。

願書は、必要書類を用意して一斉入所の締め切り日までに提出をすれば、出すのが早い・遅いで優先度に差がつくことはありません。

締め切りまでに集まった全資料から、役所の方々が世帯の状況等を点数化していき優先度が高い順番に並べ、各子供の園希望と兼ね合いを見ながら順に入園の決定を出していく作業が始まります。

職場に書いてもらう書類等、期限に間に合わなさそうな場合でも、それ以外の書類を出しにきちんと期日内に役所に行って事情を説明しましょう。対応してもらえる場合もあります。

この期間を知らなかった、逃してしまった等で、一斉入所申込期間の締め切り以降に願書を出しに行った場合も、保育園の申し込みをすること自体は可能です。

しかし、その場合は一斉入所申込者で埋まらなかった保育園しか選択肢が無くなる場合や、希望の園がある場合は途方もない順番待ちをすることになってしまう場合が多いので、やはり期間内に願書を出せるよう努めることが必要です。

保活の情報収集は夏からが勝負!

このように、毎年秋に行われる一斉入所申込ですが、多くの自治体では例年実施期間に多少のばらつきがあるので、まずはその期間を知る(情報収集をする)ことから保活は始まることになります。

大体は夏の終盤頃から、さまざまな情報が出始めることが多いです。一斉入所に関する情報を得る方法はいろいろあります。

  • 役所の方に聞く、ホームページを確認する
  • 地域の広報誌、メールマガジン等をチェックする
  • 地域の認可保育園の掲示板に掲示されたものを確認する
  • 子育て支援センターや子供関係の施設に掲示されたものを確認する
  • ママ友から情報を聞く
  • 認可保育園の交流行事参加や見学の際に先生に聞く

筆者の住んでいる地域では、少なくともこれだけ豊富な情報源がありました。この他にも、自治体や地域ごとにさまざまな情報収集の方法があると思います。

よって、子供が生後間もなく近所以外に外出できない場合や役所が遠い場合でも、インターネットや近所の認可保育園からでも情報収集ができるので安心ですね。

一方、遅くとも9月中位には一斉入所のことを意識しておかないと、いくら街中に掲示物や情報があったとしても、見逃してしまう可能性の方が高くなってしまうでしょう。

「4月なんでまだまだ…」という感じですが、4月入園のための保活は夏終盤からだという意識を持っておきましょう。

また、こちらは具体的な時期の決まりはなく任意ですが、この頃から園見学も予定をしておくと良いでしょう。

「公立・私立の特徴」の際にも述べた通り、各園ごとに特色や雰囲気が違いますよね。役所に願書を出す際には、希望の園を書いて提出することになります。

我が子を長く通わせる園選びとなるので、通いやすさや園の雰囲気等、実際にママの目で見てこられることをおすすめします。

一斉入所申込期間開始後の流れ

認可保育園に子供を入園させる場合は、以下の行動や手続きが必要です。実際に一斉入所申込期間が始ったら、早めに取りかかるようにしましょう。

  1. 役所に願書を取に行く
  2. 書類を書きながら、添付が必要な書類を揃えていく(※4)
  3. 書類の不足、記入漏れがないかを確認し、役所に提出に行く
  4. その日もしくは後日、役所の方と子供や家庭の状況について面談を行う
  5. 入園もしくは保留(待機児童となる)の決定通知が届く

※4:必要書類の例です。入手に時間がかかる場合もあるので、早めに用意をしましょう。

  • 就労証明書(「就労」の場合。内定・育休中等の場合はいつから勤務するかを書いてもらう)
  • 介護・病気・障がい等に関わる書類(それらを理由に願書を出す場合)

このようなステップを踏み、結果を待つことになります。秋頃と早めに始まる申込期間ですが、調整に時間がかかるようで実際に結果が出るのは1月以降であることが多いです。

その間は無事入園できるのかハラハラ待つ期間となってしまいますが、先輩ママたちは皆、このようにさまざまな課題や手続きを一つずつクリアしながら、認可保育園に子供を入園せているのです。

認可保育園の特徴のまとめ!問題解決の施策も紹介!

認可保育園にはさまざまな特徴がありましたね。以下、まとめとします。

特徴をリストアップ

各項目、詳細についてはこれまでの記事を見てくださいね。

  • 国が設けた安全・良い環境となる基準を満たした保育園である
  • 児童福祉法に基づいた、福祉の施設である
  • 助成を受けているため、保育料は安い
  • 入園するためには条件があり、入園後も条件を満たさなくなると途中退園となる
  • 入園の決定は各園ではなく役所が行う・手続きもすべて役所で行う
  • 入園希望者の多い地域では、保育の必要度を点数化・順位付けをされる
  • 公立・私立があり、それぞれ特徴がある(しかしその差以上に各園ごとの特徴の方が希望園を決定する際には大切)
  • 4月入園を希望する場合には夏終盤から保活を始める必要がある
  • 認可外保育園のような園ごとの入園のための必須条件(後に説明します)はないため、役所の定めた流れに沿って保活を行えば良いため、忙しさはあるが精神面では楽なことが多い

この先の「認可外保育園」についての記事と比較しながら、保育園選びの参考にしてくださいね。

近年認可保育園の受け皿を増やすために新施策が続々登場!

認可保育園は、パパ・ママが安心して子どもを預け働くことができると非常に人気の保育園です。

それだけ、競争率も高く待機児童問題も深刻となっていますが、現在その課題を克服しようと、国や地域がさまざまな方法で保育園・保育士を増やし待機児童を無くそうと取り組んでいるようです。

最後に、その例を紹介し、認可保育園のまとめとします。

地域型保育園・小規模保育園の増設
待機児童が特に多い0~2歳の受け入れを積極的に行えるよう、マンションやビルの一室など少スペースで運営できる、このように呼ばれる保育園が増えてきています。
認定こども園の増設
認定こども園とは、保育園と幼稚園の両方の良さを併せ持つ施設です。より多くの子供の受け入れができるよう、こちらも増えてきています。
潜在保育士を現場復帰させるための施策
保育士の資格を持っているけれど保育園等の現場で働いていない方々を「潜在保育士」といいます。

保育園は、広いスペースがあっても保育士一人あたりが見れる子供の数以上の園児を受け入れることはできません。保育士さんに現場復帰してもらうことで、受け入れられる子供の数も増え、待機児童解消にも役立つのですね。

そこで、潜在保育士となっている保育士さんに認可保育園に就職・復職をしてもらいやすくなるよう、現場復帰した保育士さんには以下のようなメリットを用意して(一例です)、保育士さんの復職そして保育園の受け入れ可能人数の増大を目指す施策です。

  • 保育士さんの処遇改善(給料や手当のアップ等)
  • 認可保育園に就職をされた保育士さんに手当てが出る
  • 認可保育園で働くパパ・ママの子供は優先的に保育園を利用できる

まだ限られた地域で試行段階の施策も多いですが、このように、一人でも多くの保育士さんが現場に戻ってきてくれることで、この先の待機児童等の問題に対して明るい光が差し込むかもしれませんね。

これらの取り組みが、これからより拡がって、働くパパ・ママ誰もが我が子を希望の認可保育園に入園させることができる世の中になってほしいですね。

認可外保育園は自由度の高い保育園!

認可外保育園は、「無認可保育園」ともいい、現在日本にあって認可保育園に当てはまらないものはすべて認可外保育園ということになります。

「認可外保育園って何?」「認可外保育園は怖いのでは…?」といった疑問から、認可外保育園ならではの特徴まで、順番に見ていきましょう。

認可を受けないのは悪い理由だけじゃない!

冒頭で、認可保育園と認可外保育園の違いは、国の認可を受けているかどうかの違いであることをお伝えしました。

保育士不足が顕著で子供の事故にスタッフが気づけなかったり、狭いスペースにたくさんの子供が寝かされている光景が映ったり、と、ニュース等を見ていると認可外保育園はやはり怖いのではないかと思ってしまわれるかもしれませんね…。

しかし、日本には8000施設以上の認可外保育園があり、20万人以上の子供たちがそこを利用しています。(厚生労働省まとめ資料:平成26年度状況、平成28年発表。)

悪く目立ってしまう施設はその中のほんの一部であり、ほとんどの施設では、認可保育園と同じように安全基準を満たし(認可外保育園にはまた独自の監督基準が設けられています)問題なく運営され、子供たちも楽しく通っています。

認可外保育園が認可保育園になれない、なっていない理由は、大きく分けて以下のどちらかの理由です。

  1. 園庭がない・近くに外遊びができるスペースが不足している等、設備や人材面の基準のどこかで認可される基準を下回っているものがある場合
  2. 英語教育や独自の保育プログラム等、認可園の保育基準を上回った保育内容を提供したい場合

(1.2両方の場合も有ります。)

認可外保育園では不安?しっかりとした園選びで解消!

認可保育園・認可外保育園共に、入園を検討する保育園は事前にママの目でしっかりと雰囲気を確認する(見学する)のがおすすめです。

認可外保育園の場合、一般的にいくつか日時の候補をあげても「忙しい」「見学は受け付けていない」等と断られる場合には、人手不足や見せられない保育環境が顕著である場合が多いようですが…。

実際に見学をし、電話や見学時の先生の対応や、保育室内、子供の様子等に問題がなければ(※5)、「認可外保育園だから」と子供を入園させるのを躊躇する必要はないでしょう。

(※5:見学者が来る時だけ対応や環境を良くしようとしている保育園では、先生は笑っているように見えてもそこの子供がやたら泣いていたり笑顔がなかったり、室内のにおいや危険個所の多さ等が気になるものです。ママの直観を大事にしてくださいね。)

しっかりと運営されている認可外保育園はたくさんあります。通いやすさやニーズと合わせて、認可外保育園の情報もしっかり集めておくと良いでしょう。

基準の枠にはまらないからこそ自由度の高い保育園ともなる!

上の項目で、認可外保育園が認可を受けていない理由を2つに分けました。

1つ目の「園庭がない・近くに外遊びができるスペースが不足している等、設備や人材面の基準のどこかで認可される基準を下回っているものがある場合」に関しては、端的に言えばデメリットととれる部分ですね。

一方、2つ目の「2.英語教育や独自の保育プログラム等、認可園の保育基準を上回った保育内容を提供したい場合」というのは、認可外保育園だからできる多様なサービスもあるということを意味しています。

認可外保育園ならではのメリットなのです。

認可保育園では、預かることのできる子供の条件(世帯の状況)が決まっていたり、基本的には日中の保育だけしか対応していなかったりと、役所を通して厳しくその利用方法が決められているのが特徴でしたよね。

次の見出しにて詳しく説明しますが、認可外保育園の特徴は、認可保育園のような基準の枠にはまらないからこそ、パパ・ママの求めるより自由度の高い保育を提供してくれるということではないかと感じます。

認可外保育園では多様なニーズに合わせた保育が可能!具体例を紹介!

認可保育園の保育が「福祉の保育」と言われる一方、認可外保育園の保育は「保育サービス」と例えられたりもします。

自由度の高い認可外保育園だからこそ、「サービス」といった捉え方をすることができるのですね。

お腹が空いたらレストランに好きな時間に訪れ好きなメニューをオーダーしてその対価を支払うように、保育サービスも必要な時に必要な保育時間とオプションをオーダーして子供を見てもらい、その対価(保育料・利用料金)を支払うイメージで良いと思います。

ニュースになったような一部の園は別として、現在健全に運営されている多くの認可外保育園では、認可外保育園の特徴とも言える独自性のある保育の提供で、多くのパパ・ママに喜ばれています。その一例を紹介します。

“一時保育”でママにも自分の時間を

保育園と言えば、“保育に欠ける子供”を預かるための機関ですよね。よって、健康な専業主婦の方であれば、必然的に子供が幼稚園に入園するまでの数年間、日中はずっと子供と二人きりとなります。

もちろん、多くのママにとって、可愛い我が子とずっと一緒にいること自体は幸せなことでしょう。しかし、毎日休む間のない育児の連続では、時としてママの心や体が悲鳴をあげてしまいますよね。

しかし、認可保育園は「働いていないから」と入れてくれないし、毎日でなくて良い、心や体がしんどいときだけで良いから誰かに助けてほしい。

そんな時に、専業主婦のママも気兼ねなく子供を預けることができる保育園、それが認可外保育園です。

認可外保育園も、基本的には月極保育をベースにしている所が多いですが、理由を問わず一時保育や短期間のを受け入れてくれる園は本当に多いです。

ママはリフレッシュや体調不良の際に一時的に子供と離れて自分の時間を作ることができます。

「子供を産んだのだから美容院や映画なんて行ってはいけない」「子供のために熱が出てもゆっくり寝ているわけにはいけない」こんな、自分や周囲からの気持ちの圧力からママを救ってくれる育児支援の機関とも言えますね。

初めての際に前日や当日の申し込みOKの所は少ないので、気になる園がある場合は事前に見学や登録をしておくと良いでしょう。

“短時間保育”でパートと育児の両立が実現!

ママがパート等で短時間勤務をしている場合、子供が認可保育園に入園できる可能性はもちろんあります。それが嬉しいママも多いでしょう。

しかし、パートが午前中だけなのに、認可保育園では「お迎えは園でのプログラムが落ち着く16時頃にお願いします」なんて言われてしまうことも多いです。また、午後からパートなのに認可保育園では朝子供を預けなければならないということも…。

一方認可外保育園では、その家庭ごとに必要な時間分だけ子供を預かってもらうことが可能な場合が多く、「毎日午前中だけ」「月水金曜の夕方3時間だけ」と個々のニーズに合わせて保育をお願いすることが可能です。

もちろん、保育が不要な時間分の利用料金を払う必要はありませんし、利用料金も以下のように柔軟に対応してくれる場合が多いです。
  • 週に数回等短時間の利用では一時保育の料金で計算
  • ある程度の時間を超えて月極料金やコース料金の方が安くなればそちらに切り替え計算

一時保育だけでなく、月極コースでも保育園を丸一日利用する子供と数時間の利用の子供では利用料金を調整してくれる等、認可外保育園では多様なコースや料金設定をしてくれる施設も多いです。

お母さまのお仕事やご都合にあわせてコースの設定を行います。料金は個々にお見積もりいたします。お仕事をしている人もしていない人も利用できるのはもちろんのこと、運営時間内で週3日1日3時間以上なら、目的やニーズに合わせて自由に月極保育をご利用頂けます。月に10日以上預けられる方には月極保育をおすすめしています。

この認可外保育園ならではの柔軟な時間の対応で、仕事の時間も子供と過ごす時間も両方を大切にすることができます。

“夜間保育”や“病児保育”で夜勤や忙しいママも安心

夜間保育は、一般的な認可保育園が閉園となる頃~深夜、もしくは朝方まで子供を預かってくれる保育システムです。

パパ・ママ共に夜勤の場合や、ひとり親で夜も働いている場合等、これまでは子供の預け先がなくこのような事情の方々は本当に困っていたようですが、そんなパパ・ママの救世主として近年需要の高まってきている保育施設です。

病児保育は、感染症やよほどの高熱等を除きある程度の体調不良であれば、認可保育園では預かりができない病気の子供も受け入れてもらうことができるシステムです。

本来であれば、子供が病気の時はパパ・ママが一緒にいてあげるのが良いし、そうしたい気持ちは山々でも、働いていると「どうしても仕事を休めない日」というのも出てきますよね。

そんな時に、専門のスタッフの方がパパ・ママに代わって子供をケアしてくれる病児保育があれば、パパ・ママそして子供も安心ですね。

これらのサービスは、認可保育園でも行っている所もあるのですが、割合はかなり低く、通える範囲での有無や必要な時に空きがある可能性を考えると、認可外保育園でのサービスの方が充実している一面と言えるでしょう。

“夜間保育”や“病児保育”がある認可外保育園にずっと子供を通園させるケースと、日中は認可保育園に通園させ、必用な時だけ認可外保育園のこれらのサービスを利用するケースがあるようです。

また、“休日保育”等と呼ばれる日曜・祝日にも子供を預けられるサービスを行っている認可外保育園も多くあります。

認可外保育園には利用時間においてもさまざまなコースが用意されている場合が多く、こちらもニーズに応じた利用方法が可能ですね。

ママの早期復職や卒園後の子供居場所に対応した園も!

一般的に認可保育園では生後6ヵ月頃(早くとも生後5ヶ月頃)から入園が可能になりますが、どうしてもそれ以前に子供を預けなければならない可能性のある家庭もあるでしょう。

ママが早期復職をするだけでなく、家族の病気や介護等、各家庭にあるさまざまな事情に対応してくれるのも、認可外保育園ならではのサービスです。

多認可外保育園では生後4~5ヶ月頃から預かれるという場合が多いですが(それでも認可保育園より早いですね)、一部の園では生後2ヶ月頃から対応しているようです。

また、子供が保育園を卒園し小学生になっても、小学生の月極や一時預かりを行っている認可外保育園であれば、パパ・ママは子供が放課後自宅で一人きりという心配をせず働くことができますね。

子供もこれまで通った保育園の下級生(在園児)のお友だちや、長年お世話になった先生と過ごすことができるので、一人でお留守番ができるようになるまで楽しんで通ってくれるでしょう。

入園が可能な時期や卒園後のことも考慮して、認可外保育園を選ぶという方法もあります。

“多様なプログラム”で子供の可能性をのばしてくれる!

認可外保育園では、認可保育園の基準の枠を超えて、多様なプログラムを展開している園もたくさんあります。

以下、一例ですが、専門のコーチを招いたり近隣の設備の整った場所で指導を行う等、本格的な取り組みを行っている園も多いです。

  • 英会話
  • リトミック
  • 体操・スイミング
  • 絵画

やはり専門性の高いプログラムを導入している園では利用料金も高額となりがちですが、子供が小さい内からさまざまな習い事をさせようと考えている場合には、園でまとめてプログラムとなっている方が経済的なことあるでしょう。

そもそも、「子供に習い事をさせてあげる時間が無い」という悩みを持つパパ・ママも多いようです。

保育時間内にさまざまなプログラムに触れながら子供の可能性を伸ばしてあげられるこのシステムが気に入り、認可外保育園を選んでいる家庭も多いようです。

認可保育園と同水準の安定した保育環境を目指し認められている園も!

多様なサービスを認可外保育園の魅力と感じる方が多い一方、「オプションはいらないから認可保育園のような安定した環境に子供を預けたい」と、認可保育園の空き待ちや併願先として認可外保育園を探されるパパ・ママも多いと思います。

先にも述べた通り、保育園は「ほんの少し保育室の面積が足りない」等小さな理由でも、国の認可を受けられなければ認可外保育園となります。その場合、ほんの少しだけ狭くとも、保育環境や内容は認可保育園と変わらず安定し運営されている園も多いのです。

「夜間保育」「リトミック」といったような看板がなく、一見「これといった特徴のない認可外保育園」は「認可保育園に近い運営をしている」という特徴を持っている場合も多いです。

認可保育園とは保育料がぐんと変わってしまうのがデメリットともなりますが、「認可外保育園だから○○の部分が劣っている」そんなことなく認可保育園同等にパパ・ママそして子供たちの権利を守ってくれる認可外保育園もたくさんありますよ!

認証保育園
国ではなく各地域が基準を設け、それを満たした認可外保育園を“認証保育園”としているところもあります。認可保育園にかなり近い水準で運営されています。
企業内保育園
その企業で働くスタッフの子供を預かる保育園で、企業のビル内や敷地内にある場合が多いです。こちらも認可外保育施設の一つとなっています。

企業内託児所(事業内保育園・託児所)等と呼ばれる場合も有ります。

他にも、同じ目的で設置された保育園は、その場所によって以下のような名称のものもあります。

  • 院内保育園…病院内に勤務する医師や看護師等スタッフの方の子供を預かる保育園・託児所
  • キャンパス内保育園…在籍する学生の子供を預かる保育園・託児所。大規模であったり、社会人学生が多い大学や専門学校を中心に増えてきている
これらの種類の認可外保育園をはじめ、一定の基準を満たす保育園では、認可外保育園であっても国や自治体からの助成を受けている所も多くあります。

わずかな違いがあるからこそ「認可外保育園」となっていますが、運営の実態は「認可保育園」にかなり近いと言える場合が多いです。

認可保育園の保育環境や内容に魅力を感じ子供の入園を希望されているパパ・ママも「認可外保育園は絶対NG」と心で決めてしまう前に、このような認可外保育園もあるということを知ると視野や選択肢(併願の場合も)が広がるのではないかと思います。

認可外保育園は手続きや料金体系も特徴的!

前半の認可保育園についての記事に目を通していただいたというていで、認可外保育園の入園手続きや料金体系についての特徴を紹介したいと思います。

認可保育園との違う点が多いので、どちらのタイプの園を希望するかをまだ決めていない方や、両方を検討する場合には、考え方や手続き方法がごちゃごちゃにならないよう注意してくださいね!

認可外保育園は比較的入りやすいのが特徴

認可外保育園は、認可保育園と比べると在籍園児数が定員に満たない園や、年度の途中でも空きができやすく、比較的入りやすいのがまず特徴といえるでしょう。

定員割れや途中退所が多いのは、決して悪い理由からばかりではありません。以下のような理由で、園児の入れ替わりが多いのですね。

  • ママが病気や出産前後の期間だけ等、必用な間だけ短期利用している子供が多い
  • 週3日だけ等コース利用をしている子供も多いため、在籍園児数と比較して日々園にいる子供が少なく感じる(※6)
  • 認可外保育園を利用しながら認可保育園の空きをも待つ子供も多く、認可保育園に空きが出たら退園(転園)する

一時保育の受け入れや、子供の入れ替わりが激しく子供が落ち着かないのでは、という懸念もありますが、子供は大人が思っている以上に適応力も高く、お友だちを作るのも上手です。

仕事復帰の時期までに絶対に保育園枠を確保しておきたい場合には、認可保育園と併願をして認可保育園が保留(待機)になってしまった場合に認可外保育園に入園をさせるという手段を取られるママも多いです。

ただし、認可外保育園の場合、併願をして枠を押さえておく場合、手続き料など出費がかさんでしまう場合もあるため、願書を出す前に良く調べておくことが必要です。(ちなみに認可保育園では枠を押さえておくという手段は使えません。)

ちなみに、激戦区と呼ばれる待機児童が多い地域では、この限りではありません。

認可外保育園に入る(もしくは押さえておく)ために、妊娠中から見学や手続きに追われるママも多いようで、認可外保育園は地域によって実態もまちまちです。

都市部にお住いのママは、早めに情報収集を始められた方が良いでしょう。

認可外保育園は立地も特徴的!

認可外保育園は、忙しいパパ・ママが自宅や駅の近くで子供を預けられた方が便利だろうということで、駅前や繁華街・住宅街等の送迎が便利な場所に開設されていることが多いです。

便利である反面、そのような場所では、十分な広さの保育室や園庭がとれなかったり、保育園の入っているビルの目の前が大きな道路であったり、周りが少し騒々しかったりと、デメリットを伴う場合も有ります。

立地に対して細かい基準の少ない認可外保育園だからこそ、自由な場所に園を作ることができるのですね。

特徴的な立地として、駅の中や空港の敷地内で保育園が運営されているという例もあります。

「毎日の送迎の負担を減らしたいから便利な立地の認可外保育園に入れる」という選択肢も有りとなってきそうですね。

しかし、よく調べずに入園させたら、「そこは歓楽街の一画だった」「防音が悪く一日中電車の音が響き子供が眠れないようだ」といった悩みを抱えることになる可能性もあります。

立地は園選びにおいて大切な要素ですが、必ず一度足を運んでみるようにしましょう。

認可外保育園は利用料金が高め!払えるかも視野に入れて検討を

一般的に保育にかかる料金は、認可保育園がそうであるように「保育料」と呼びますが、認可外保育園では保育をサービスと捉える所も多いことは上で述べた通りです。

よって、施設によって「保育料」「利用料金」等呼称に差がありますが、ここでは一般的な「利用料金」という言葉を使いますね。

認可保育園では、国や自治体からの助成での運営が可能なため、各家庭が支払う保育料は安く設定されているのですが、認可外保育園は、各家庭からの利用料金のみで運営をしているのが実態です。

(一部、上で説明したように基準を満たし助成を受けているため利用料金を抑えることができる認可外保育園もありますが、以下一般的な認可外保育園についてです。)

在籍園児の数が50人なら、その50人分の利用料金の中から、施設運営のためのお金(家賃や光熱費)・先生方の給料(人件費)・おもちゃや絵本の購入等(教材費)等すべてをを払っていかなければなりません。

よって、認可外保育園では、運営を成り立たせるためにはどうしても各家庭から高額の利用料金を払ってもらう必要が出てくるのです。

そして、認可外保育園では、認可保育園のように地域の各園の保育料を役所が一律で決めているのではなく、各園ごとに利用料金を定めています。

よって、同じような立地・規模・保育内容の園であっても、認可保育園より少し高い程度のお手頃な利用料金の園と、ものすごく高額な園とが存在する可能性もあるのです。

現代は保活が大変な時代なので、保育園は一刻も早く押さえたいと願うパパ・ママも多いでしょう。

しかし、どんな保育園でも、通園を続ける以上、毎月決まった額の支払いが必要となってきますね。

園選びをする際、「入れるか」ということはもちろん大切なのですが、「我が家で払って行ける利用料金か」ということもきちんと視野に入れて考えていきたいところです。

たとえば、以下は一例ですが、子ども服の有名ブランドの会社が設立した保育園は、そのブランドらしさを活かした独自性のある保育環境や内容と共に、費用の高額さが話題となりました。(掲載はこの園の良し悪しに言及する目的ではありません。)

【入会金・年会費】
入会金:50,000円
年会費(2年目以降)30,000円

【保育プラン(昼食費・おやつ代・教材費込) 月極保育(週5日) 平日(月~金) 8:00~18:00】
1~2歳:230,000円
3~5歳:180,000円

このような高級な保育園や、24時間利用可能な保育園に子供を預けて仕事復帰をする場合、パパ・ママ片方のお給料の大半が利用料金となってしまう可能性のある家庭も多くなるでしょう。

「それでも○○保育園に入れたい」「我が家は払っていける」という場合はもちろん問題がないのですが、「近いから」「とりあえず併願で」とよく調べずに認可外保育施設を決定してしまうのは、利用料金の面でもハイリスクな選択となってしまうでしょう。

本当に料金体系は園ごとにまちまちですが、0~2歳児位の手のかかる年齢(保育士一人あたりが見られる人数が少ない)の子供を平日の日中フルタイムで預けたい場合、利用料金は安くても月5万円程度~と考えておいた方が良いでしょう。

また、逆に「安ければOK」というわけではありませんね。その分保育士が不足しすぎていたり園の環境が悪かったりという場合も残念ながら一部あるようです。(「高いから安心」という考えもNG。)やはり下調べはしっかりと行ってくださいね。

認可外保育園には一斉入所はない!園ごとの情報収集を!

次に、認可外保育園の入園の申し込みについてです。

認可保育園では、4月入園に向けては秋の一斉入所で、その他の時期でも入園の申し込みや手続きは役所で、ということをお伝えしました。

一方、認可外保育園には、このような一斉入所もなければ、入園に際して役所に行く必要はありません。(むしろ、役所に認可外保育園の詳細の情報はありません。)

問い合わせ・申し込み・抽選(待機児童が多い地域等)・手続き・入園まで、全ての行程をその園にて行います。

よって、認可外保育園をいくつか押さえておきたい場合等は、ママはその数だけ問い合わせたり足を運ぶ必要が出てき、その面では役所一か所で済ませられる認可保育園よりも大変な保活となってしまうかもしれませんね。

以下、認可外保育園を検討する際の具体的な第一歩の一例です。

  • 電話やインターネットのフォームで各園に問い合わせや見学の予約をする
  • 上の手段等から資料請求をし、申し込みに必要な書類を入手する
  • 説明会や交流行事等で園を開放している日時を調べ、当日足を運ぶ
認可保育園のように決まった期間内に書類提出の義務がないので(各園ごとにはありますが)直前でも空きがあれば入園できるのはメリットですが、自ら情報収集をし園ごとに必要書類を用意しなければならない大変さもありますね。

認可外保育園の特徴のまとめ!認可保育園との違いもおさらい!

「園ごとに特徴が大きくことなることも特徴」といった感じの認可外保育園ですが、主な特徴をまとめておきます。

  • 基準の枠にはまらないからこその自由度の高さがある
    • 働いていなくても子供を預けることができる
    • 一時的な利用が可能
    • 保育時間がフレキシブル
    • 対象年齢が幅広い
    • 多様なプログラム等
  • 日曜・祝日や夜間、子供が病気の時等、認可保育園が対応できない時間帯の利用も可能
  • 企業内の託児所等も認可外保育所の一部
  • 駅前等便利な立地にある場合が多い
  • 認可保育園に比べると入りやすく、手続き時期にもゆとりがある
  • 認可保育園より利用料金(保育料)が高めで、園ごとに定められている
  • 希望する園ごとに願書を出したり手続きをする必要がある
  • メリットも多いが、料金体系や公式サイトの情報からだけでは見えない部分について、より慎重な園選びをすることが必要
このように、パパ・ママの就労形態やニーズの多様化に応え、待機児童問題のカバーの役割も担っているのが認可外保育園なのです。

併願も考慮しながら先を見通した園選びを!

認可保育園・認可外保育園の特徴や違いは以上となります。

どちらにもメリット・デメリットがあり、どこに重点を置くのかによって園選びのポイントは変わってきますね。

園選びの際着目したいポイントを紹介!

実際に園選びや保活を本格的に行う際には、やはりその時だけでなく何年も通い続けるということを考慮して、以下の点に着目しながら候補を絞ってみてはいかがでしょうか。

  • 通いやすさ…立地、駐車場・駐輪場の有無等
  • 安全性…園のセキュリティ、立地、緊急時の避難場所や対応等
  • 保育料…認可保育園の場合は決まっているが、認可外保育園を検討する際には必ず見ておきたい箇所
  • 諸費用…保育料以外にも、公立認可保育園以外ではさまざまな諸費用(経費)がかかる場合が多い
  • 保育内容・環境…在園児の様子、先生の雰囲気や保育室内の環境等。入園後、大切な我が子に一番関わる部分
  • 求める特徴の有無…主に認可外保育園の場合。時間外や病気時に対応しているか、伸ばしたい能力等を考慮して
これらの点を踏まえながら、パパ・ママ自身、そして何より子供にとってどの園が良いのかを、併願も視野に入れながら考えてみてくださいね。

何より“ママの目”が一番の参考資料!

園選びを行う際に、ほとんどの方は各園ごとの資料を取り寄せたり説明会に行かれることと思います。

それらは、確かに各園のことがよくわかる大切なものなのですが、それらからわかることは、一般的な以下のようなことですね。

  • 園の場所や開園時間などの基本情報
  • 園の大体の広さやつくり
  • 保育理念や年間計画
  • 行事の際の一部の様子(子供が楽しそうにしているものが数枚)

「疑ってかかればよい」というものではありませんが、やはり、園選びとは「入れる園を探す」作業であると同時に「大切な我が子を長く預ける場所を選ぶ」というのが本来の目的です。

表向きに発表されている情報だけでなく、ママ自身の目で園の雰囲気を知っていく姿勢が大切ですね。具体的には、以下のような方法があります。
  • 気になる園に子供が通っている(卒園した)ママ友に情報を聞く
  • 園の公式サイトではなく口コミサイト等を見る(こちらは参考程度にですが)
  • 個別に園見学を申込み、保育中の様子も見せてもらう(その際子供も連れて行き、先生が子供にどのように関わってくれるかを見るのも参考になる)
  • 在園児が園庭で遊ぶ姿やお散歩中の様子を意識して見てみる(怪しまれない程度に…)
  • 未就園の小さな子供たちが集まる場所に積極的に出向く(子育て支援センター等、ママたちとの情報交換できる場では、多くの「生の声」が聞けます)

認可保育園・認可外保育園と、それぞれの特徴や違いを我が家に当てはめて考慮しながらも、これらの「ママの目」を大切に、我が子を安心して長く通わせられそうな園を選んでくださいね。

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