赤ちゃんの寝返りはいつから?遅い子の特徴や早い子の注意点

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2017/06/02

寝返りの準備段階の赤ちゃん

寝返りは、産まれてからずっと寝てばかりだった赤ちゃんが、初めて起こす大きなアクションです。母子手帳や育児日記にも「初めて寝返りをした日」を書き込む欄がありますね。

赤ちゃん本人はもちろん、パパやママにとっても、わが子の初めての寝返りは成長を感じられるうれしいものです。「うちの子はいつかな」と心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。

しかし、実は寝返りは非常に個人差が大きいもの。筆者も小児科や地域の支援センター、集団検診などで同じ月齢の子たちを見て「うちの子はまだなのに、もう寝返りしてる」と驚いたことがあります。

個人差が大きい分、ついつい他の子と比較してしまう寝返りですが、早くに始まったから良い、遅いから悪いというものではありません。

寝返りが始まるのはいつからなのか、赤ちゃんが寝返りをしない原因や親の対応を知り、わが子の成長を見守りましょう。

寝返りを始める5・6か月頃の赤ちゃんの身体の成長

赤ちゃんが寝返りを始めるのは、だいたい5か月から6か月頃とされています。この頃の赤ちゃんは身体だけでなく感情も豊かに発達していきます。

  • 筋肉がついて、うつぶせの姿勢で頭をあげるのが安定してくる
  • 興味のあるものに積極的に手を伸ばす
  • 泣くだけでなく、笑ったり怒ったりと感情が豊かになってくる
  • 離乳食が始まり、早い子は歯が生え始める
  • 人見知りをする子もいる

泣く・寝るを繰り返していた新生児期から大きく成長し、パパやママも「しっかりしてきたな」と感じられる時期ですね。

さらに、おっぱいやミルクを飲む量も増え、授乳間隔も開いてくる頃。パパやママも赤ちゃんとの生活に慣れて、お世話に必死だった新生児期に比べ、楽しむ余裕が出てきたのではないでしょうか。

赤ちゃんが寝返りをしなくてもあまり心配しないで

赤ちゃんは5・6か月頃から寝返りをする子が見られ、7か月になると多くの子が寝返りをするようになります。ですが、7か月までに寝返りをしなくても心配はいりません。

寝返りを始める時期は赤ちゃんによってバラバラ

初めにお話ししたように寝返りの開始はとても個人差が大きく、標準的な月齢に当てはまらない赤ちゃんもたくさんいます。

筆者の息子も6か月で寝返りをせずに心配しましたが、小児科で健診を受けた際、「8か月頃までにはできるでしょう」「もし、それでも寝返りができなくても異常ではない」と言われました。

一方で、生後たった3か月で寝返りに成功する赤ちゃんもいます。3か月というと、やっと首がすわったかどうかという頃ですよね。

早い子、遅い子で寝返りをするのに5か月以上の差がある場合もあります。5・6か月頃のスタートというのも、あくまでも平均と考え、のんびり見守ってあげましょう。

寝返りをせずに次のステップに進む子もいます

首がすわった後の成長過程は、育児書などで見たことのある人も多いと思います。

寝返り→お座り→ハイハイ→つかまり立ち→伝い歩き→たっち→あんよ

もっと詳細に書かれていたり、ざっくりと書かれていたりすることもありますが、だいたいこのような順番ですね。

ただ、全ての赤ちゃんがこの順番通りのステップを踏むわけではありません。赤ちゃんによっては、寝返りをしないでお座りを始めたり、そこからつかまり立ち、あんよへと進んでいく子もいます。

順番通りのステップを踏まずに、飛び越して発達していくのは珍しいことではありません。「できるけどやらないだけ」と考えましょう。

赤ちゃんが寝返りをしない理由!

「寝返りをしない子もいる」と、ひとくくりに言っても、その理由は実にさまざま。

赤ちゃん自身の性格や好みの問題もありますが、生活の中に寝返りを妨げる要因がある可能性もあります。

ここではいくつか、寝返りをしない原因を挙げて見ていきます。ご自分のお子さんに当てはまるものがないか、チェックしてみてください。

ぽっちゃり大きめ赤ちゃんは身体の重さが原因

同じ月齢でも小柄な子、大きめな子と赤ちゃんによって体格もかなり差がありますが、ぽっちゃりとした大きめ赤ちゃんは寝返りが遅くなる傾向があります。

寝返りは、背中や腰など全身を使う動作です。小柄な子に比べて身体が重たいぶん、赤ちゃんの筋力が必要になってきます。

そのため、重たい身体を支えてコロンと回転させられるようになる力がつくまで、少し時間がかかってしまうのです。

うつぶせが嫌いな子は寝返りも好きじゃない

仰向け寝が好きな子、うつぶせ寝が嫌いな子も、寝返りをするのが遅くなったり、しないままになることがあります。

赤ちゃんにも好きな体勢・嫌いな体勢があるので、うつぶせになるのが嫌だからやりたくないという理由で寝返りをしないということですね。これは赤ちゃんの好みの問題です。

もし寝返りをしなくても、その後の発育に支障が出るわけではないので過剰に心配しなくても大丈夫。「寝返りするかな~?しないかな~?」と気楽に見守りましょう。

服の着せすぎで、寝返りしたくてもできない場合も

パパ・ママが寝返りを待っていても、やりたくなくてやらない子もいれば、赤ちゃんが寝返りをしたくてもパパ・ママが無意識のうちに邪魔してしまっている場合もあります。

特に、寒い季節は風邪をひかないか心配で、ついつい厚着をさせてしまいがち。何枚も重ね着してモコモコの状態では、赤ちゃんは上手く身体を動かすことはできません。

なかには「冬の間は全く寝返りしなかったけれど、暖かくなって薄着になったとたんにコロコロ転がり始めた!」という経験をした先輩ママもいます。

  • 肌着やカバーオールなどを何枚も着ている
  • 室内でも靴下をはかせている
  • 顔を引っ掻くのでミトンをつけている

赤ちゃんは手足が冷たくても、機嫌が良ければ「寒い」と感じていません。本当に寒いときは、泣いたりご機嫌ナナメになります。

厚着の服は身体の動きを邪魔し、靴下やミトンは身体を支える際に手足の指が床を蹴ったりつかんだりするのを邪魔してしまいます。心当たりのあるパパ・ママは、赤ちゃんの室内での服装を軽くしてあげましょう。

抱っこ大好きな赤ちゃんは床で遊ぶ時間が少ないせいかも

抱っこやバウンサーが好きで、一日のほとんどをそこで過ごしていることも、寝返りをなかなかしない理由のひとつ。

抱っこやバウンサーで過ごすことが多い場合は、パパやママが意識して床で一緒に遊ぶ時間をつくってみましょう。ただし、寝返りをしなくても今後の発達には支障が無いので、嫌がるのに無理をすることはありません。

赤ちゃんがご機嫌なときに床に降ろしてみて、機嫌を見ながら一緒に遊んでみましょう。このとき、パパやママは「絶対に寝返りさせるぞ!」と気合を入れすぎないようにしましょう。

うつぶせが苦手な子や、仰向けに寝かせてもいつもと違う空気を察して緊張する子もいます。無理やり床に寝かせ続けて大泣き、なんていうことになると、パパやママも疲れてしまいます。

赤ちゃんは最初から思うように動いてはくれません。床に降ろして嫌がる素振りを見せても焦らず、まずは本人のペースで遊ばせてみましょう。

早ければ3・4か月!寝返りが早い子に注意してあげたいこと

なかなか寝返りをしてくれないのはパパ・ママにとって気になることですが、逆に寝返りが早くから始まった赤ちゃんに対しても気をつけてあげないといけないことがあります。

「こんなに早く寝返りしてくれた!」とうれしい気持ちになりますが、行動範囲の広がった赤ちゃんの安全を確保するため、パパ・ママはしっかり対策をとりましょう。

乳幼児突然死症候群に注意!夜は寝返り防止対策を

「乳幼児突然死症候群(SIDS)」という病名を聞いたことがあるでしょうか。産院や小児科で注意喚起のリーフレットなども見かけますが、睡眠中に赤ちゃんが突然亡くなってしまうという恐ろしい病気です。

原因不明なので確実な予防法はありませんが、以下のポイントに気をつけると発症率が低くなるとされています。

  1. 1歳になるまでは仰向けに寝かせる
  2. できるだけ母乳で育てる
  3. 喫煙をしない・赤ちゃんにたばこを近づけない

寝返りを始めた赤ちゃんは、睡眠中もコロンと寝返りをします。そして、うつぶせになったまま寝てしまうこともあります。

パパ・ママは大変ですが、お昼寝をしているときや夜寝ているときなど、赤ちゃんが眠っているときはできるだけ同じ部屋にいて、こまめに様子を見てあげましょう。

また、寝返り防止まくらやクッションなども販売されているので、パパ・ママが眠っている間はそういったグッズを利用したり、赤ちゃんの両脇に硬く巻いたバスタオルを置いて、寝返りを防止しましょう。

合わせて、乳幼児突然死症候群だけでなく、寝返りによる窒息に対する予防策として、赤ちゃんのねんねスペースにぬいぐるみや柔らかいタオルなどを置かないようにしましょう。

また、大人用の柔らかい布団で寝かせることも危険です。寝かせるときは必ずベビー用布団を敷いて窒息のリスクを軽減しましょう。

高いところから落ちないように、寝かせる場所に気をつけて

これまでは仰向けに寝かせておけば、寝かせた場所から移動することもなかった赤ちゃんですが、一度寝返りを始めるといつコロンと移動するか分かりません。

たとえばソファーの上に寝かせておむつを替え、汚れた紙おむつをゴミ箱に捨てに行く、その間に寝返りをして落ちてしまうということもあり得るのです。

ほんの短い間でも、目を離すときは寝返りしても安全な場所に赤ちゃんを寝かせましょう。ベビーベッドやベビーラック、プレイマットを敷いた床の上など、転げ落ちる心配のない場所を選び、周りに危険な物がないことを確認しておきましょう。

ベビーベッドに寝かせてお世話をするときは、たとえ少しの間でも、目を離すときは柵をしっかり上げておきましょう。

赤ちゃんが足を持ち上げたら寝返りの準備!

首や腕、腰など身体に筋肉がついてくると、赤ちゃんは寝返りの準備を始めます。寝返りの仕草が見られたら、パパやママは見守りつつ、ときどきお手伝いをしてあげましょう。

寝返りのサインは赤ちゃんの足の動きをチェックしよう

仰向けに寝かせている赤ちゃんが、盛んに腕や足を動かし、身体をひねり始めたら寝返りをする準備に入ったと考えられます。

  • 足を持ち上げて膝を触ったり、足をつかむ
  • お尻を左右にコロコロと動かす
  • 腰をぐっとひねり横向きになり、身体を反らせる

こんな仕草が見られたら、いつ寝返りをするか分かりません。必ず安全な場所に寝かせるように注意をしましょう。

少し遠くに置いてあるおもちゃを取ろうとしたり、枕などの傾斜のあるところで身体をひねり、その勢いで寝返りをする子もいるそうです。

コツがつかめず苦戦している子には少しお手伝いしてあげて

寝返りの準備に入り、寝返りの仕草を見せるものの、なかなか自力でコロンと寝返りをすることができない赤ちゃんには、大人が少しお手伝いをしてあげるといいでしょう。

<寝返りの練習方法>

  1. 寝返りする方向と反対側の足を優しく持ち上げる
  2. お尻を支えながら、持ち上げた足をもう一方の足をまたぐように移動させる
  3. 腰をひねった状態になるので、そのままお尻を支える
  4. うつぶせの状態になったら、身体の下敷きになっている腕を抜いて、前に出す

少しお手伝いをしてもらってコツをつかみ、そこから自分一人で寝返りをするようになる赤ちゃんもいます。寝返りの仕草をしたら、優しくお手伝いしてあげましょう。

お手伝いをしてあげるときは、腕や足を無理やり引っ張らないように注意してください。引っ張ると関節が外れてしまうこともあります。あくまでも、優しく手を添えてあげる程度に意識しましょう。

寝返り以外にも発達の遅れが気になったら医師に相談を

始める時期に個人差があり、赤ちゃんによってはしないこともある寝返り。首すわり、おすわり、たっち、あんよができれば、寝返りをしなくても問題はありません。

ただ、寝返りをしないこと以外にも身体の成長で気になる点があったり、他の子供と比べてどうしても成長に遅れを感じて気になる、という場合は、かかりつけの医師に相談をしましょう。

一度診てもらって、何事もなければそれで安心ですし、どこか問題があるのなら早いうちに対処することができます。

何より、わが子が赤ちゃんでいるのは限られた時間。せっかくの成長をモヤモヤとした気持ちで見守るのはもったいないことです。

「寝返りをしないから病気かも」と過剰に心配せず、パパやママもときどきお手伝いをしてあげながら、ゆったりと成長を見守ってあげましょう。

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