夏は妊婦さんにとって注意が必要な季節…負けずに乗り切る方法

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2017/06/06

夏を過ごしている妊婦さん

気温が高くなる夏は汗をかきやすく体調管理が大変です。夏バテになって食事がとれなくなるという経験をされたことがある方も多いのではないでしょうか。

特にお腹に赤ちゃんのいる妊婦さんは、体のケアに気を使う季節ですね。まして妊娠初期や臨月のママの疲労感は大きいでしょう。

夏に妊娠を経験するママはどのように毎日を過ごせばいいのでしょうか。暑さに負けずにお腹の赤ちゃんを守る対策方法を見てきましょう。

夏の妊婦さんは体温の調節が大事

妊娠することで妊婦さんは体温がいつもより上がっています。そんな中熱い夏を乗り切ることは大変ですよね。

あまり体温が上がり汗をたくさんかくと、熱中症になりかねません。クーラーで室温を調節して脱水を起こす事を防がなくてはなりませんね。

しかし、熱中症予防のために室温を低く設定しすぎると、却って体を冷やすことにつながります。

夏場の熱中症は命にも係わりかねない深刻な問題ですが、妊婦さんにとっては体を冷やすことも大きな問題です。

冷えにより血流が悪くなることで、つわりが酷くなったり、逆子になるリスクが高まるようなのです。

安全安心に妊娠生活を過ごして、健康な子供を出産することはプレママの何よりの願いですよね。

そのため、夏ばてせず、体を冷やしすぎないようにするために、日常生活で出来る上手な体温調節の仕方を見て行きましょう。

湯船にゆっくりつかってみて!妊婦に嬉しい3つの効果が得られます

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暑い夏の入浴は、シャワーでさっぱりと汗を流すだけという妊婦さんもいらっしゃると思います。湯船につかると汗をかきますし、意外と体力を消耗するものです。

ですが、温度を38度前後のぬるめに設定して、ゆっくりと湯船につかることで、以下のような効果が期待できます。

  • リラックス効果
  • 安眠
  • 冷えの解消
就寝時間の一時間前ぐらいの入浴が理想的です。ただし、浴室は滑りやすいので転倒には十分に気をつけてください。

夏場は、どこへ行ってもクーラーがきいていて、自分でも気がつかないうちに身体が冷えていたりするものです。ぬるめのお湯にゆっくりとつかることは、手足の指先まで温めるにはとても良いことです。

夏に体調を崩さないための妊娠中の過ごし方

妊婦さんはホルモンの影響で体温が高くなるので夏は特に過ごしにくいですよね。暑さに負けて食事がとれなくなると、お腹の赤ちゃんへの影響も心配です。

そんな時、暑さに耐えつつ同時に冷え症にもならないようにするために、妊婦さんが気を付けるべき点を見てきましょう。

エアコンの温度は高めに設定

妊娠中に夏を過ごす時、室内のエアコン設定温度は28度が最適です。このくらいだとあまり涼しさは感じません。

お部屋にいるとちょっと汗ばむ程度の温度でしょうか。しかし、このちょっと汗ばむというのが大事なのです。

お母さんの身体が冷えると、体を巡っている血液も冷えてしまうので胎盤を通してその血をもらう赤ちゃんも冷えてしまいます。

冷えは万病の元といわれますが、お腹の赤ちゃんもそれは同じことです。お母さんの身体もお腹の赤ちゃんも冷やさないために、28度の室温がちょうどいいのです。

でもそれでは暑さを我慢できない、と言う方は、カーテンを閉めたりして外光が入ってくるのを防ぎましょう。

日差しを遮るだけでも体感温度がかなり変わってきますよ。夏場の少し薄暗い部屋は案外過ごしやすいものです。

余計な刺激をさえぎってくれるので、体を休めるのにはいい環境が作れると思います。特につわりで苦しいママにはおすすめです。

脱水症状に気を付ける

夏場は汗をたくさんかくので普段の時でも水分補給は大切です。ですが妊娠中は特に多めの水分補給が必要になります。

それはお腹の赤ちゃんと、それを守っている羊水のせいです。お腹にいる赤ちゃんへ血液を送るために、羊水を作り出すために、ママの体は通常よりも水分を失っているのです。

そんな時にママの体が脱水症状になると

  • 老廃物の排出がうまく行かなくなる
  • 酸素や栄養の巡りが滞る
  • 体温調節がうまくいかなくなる
  • 意識がもうろうとする

などの症状が起きます。どれをとってもお腹の赤ちゃんのためには心配なことばかりですね。そこで、こまめな水分補給を心がけましょう。

加えて塩分の補給も重要です。汗をかくことによって体内のミネラルが失わると、神経の働きが阻害されてしまいます。

汗をかいた時のための塩味の飴などがおすすめです。また経口保水液などでも体に必要なミネラルを補うことが来ます。

暑いからと言ってあまり冷たい物ばかり飲んでいるのは要注意です。東日本震災以降、節電が叫ばれるようになって全国的にエアコンの設定温度が高くなりました。

そのため反動で冷たいものをたくさん取る人が増え、体の内側から冷えてしまう人が増加しているそうです。「節電反動冷え」と呼ばれているそうです。

妊婦さんも同じことです。体の内部を冷やさないために、妊娠中の水分補給は常温のお水が望ましいです。

また温かいお白湯などで水分補給すると、内臓が温まるともに上がった体温を下げようとする働きが活発になって涼しさを感じられるようになります。

このように室温の管理と水分補給に気を付けることで、夏場特に上がりがちな体温をうまくコントロールすることが出来ます。

体が苦しくならないように服装を工夫する

妊娠5か月ごろからお腹も目立って大きくなり始めます。この時気を付けなくてはならないのはお腹を締め付けてしまうことです。

かつ、暑さ対策の方法として、通気性がよくゆったりとした服装をするのがいいですね。そのため妊婦さんの夏服はワンピースがおすすめです。

ゆったりとしたサイズ感のワンピースなら、体を締め付けず体まとわりつかず清涼感を得ることが出来ます。

フレアなデザインでかわいいもの選んでおけば、マタニティ服を買わなくても産後も普通に着られて無駄がありません。

素材は汗をかいてもすぐに乾いてくれる綿がおすすめ。裏地が無くて一枚きりで着られるものの方が、べたつき感を無くしてくれて快適に過ごせますよ。

外出時は屋外と屋内の温度差に気を付けましょう

買い物などで外出したり、外でランチをするときは、屋外と屋内の気温差が妊婦さんの体の負担になります。

屋外は気温が高いので、歩いて外出するときは水分補給のためのお茶や飲み物を持って出かけるといいでしょう。そしてこまめに休憩しましょう。

逆にお店の中に入ってしまうとクーラーが利きすぎてお腹を冷やしてしまいます。対策として、タオルを一枚鞄に入れておくと役に立ちます。

タオルは外を歩く時は汗を拭いて不快感を取り除けます。食事をしていて、お店の中を寒いなと感じたらお腹に掛けておくと冷えを防げます。

他にも散歩の途中で休憩するときに、頭にちょっと掛けておくだけで日よけ代わりになります。タオルは夏に必須のアイテムです。外出時には忘れず準備しましょう。

暑さで食欲がなくなったときの食事のとり方

妊娠3ヶ月までの胎児はお母さんの身体に蓄積されたエネルギーだけで充分大きく育つことが出来ます。

しかし、それ以降の週数に夏を迎えることで夏バテになってしまい、食事がとれなくなると心配です。赤ちゃんが大きくなれないかもしれません。

夏バテを乗り越えて上手に栄養補給するにはどんな方法があるのでしょうか。妊娠中に出来る工夫を紹介します。

飲食の基本は「常温」消化機能を低下させないために!

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夏と言えば、アイスやかき氷など冷たい食べ物を連想しますよね。つわりのある妊婦さんであれば、冷たくてのどごしの良い食品を好んで食べたくなるかもしれません。

ですが、キンキンに冷えすぎた食べ物はできれば避けたいもの。内臓が急激に冷やされることで、消化器官の機能が低下されることが心配されます。

消化機能が低下すると、下記のような症状が起こりやすくなってしまいます。

  • 下痢
  • 食欲が落ちる
  • むくみやすくなる
特に食欲の低下は、つわりが重く、食べ物を食べられない妊婦さんにとっては危険が伴いますので、注意が必要です。

妊婦さん自身の体力低下のほか、胎児への影響も心配されますので、あまりにも重症な場合には、入院の必要も出てきてしまいます。

また、むくみは妊婦さんの大敵であるとも言われています。妊娠すると、胎児へ血液を送るために血流が増えてむくみが起こりやすくなりますし、ホルモンの作用や胎児の成長によってもむくみを生じやすくなるのです。

ただでさえ妊娠するとむくみやすくなるため、冷えすぎた飲食物の摂取は控え、基本的に飲食は、常温でいただくように心がけましょう。

温かい料理も極力取るようにして

もし冷たい物を食べたいという場合は、お供に温かいほうじ茶や麦茶を飲むなどして、体が冷えすぎることを防ぎましょう。

ほうじ茶や麦茶は、カフェインが入っていないので妊娠中には適した飲み物です。カフェインは胎児の発育に影響を与えますから。

それに野菜をたくさん入れたお味噌汁などもおすすめです。私は妊娠中食欲が無い時でも不思議とお味噌汁は食べる気になれました。

お味噌は日本人が昔から長く親しんできた食べ物です。もちろん私たちがお母さんのお腹の中に居る時から摂取しているものでもあります。

そのため、私たちの体質にもっとも適した食材と言えます。それは妊娠中も変わることがありません。

入れる野菜は冷蔵庫の余りもので充分。何も食べられない時はインスタントのお味噌汁にご飯を軽く一善でも、充分栄養補給が出来ますよ。

効率よく栄養を取り入れて!夏バテ防止には「ビタミンB1と鉄分」

食欲が落ちやすい夏は、食事からも効率良く栄養を摂りたいものです。夏バテ防止には、ビタミンB1と鉄分を積極的に摂るように心がけましょう。

ビタミンB1:筋肉にたまった疲労物質の分解を助ける効果があります。
(多く含まれる食材)うなぎ かつお 豚肉 ピーナッツ 大豆など
(一緒に摂りたい食材)にんにく ニラ 玉ねぎ

一緒に摂りたい食材の中には、ビタミンB1の吸収を良くし体内に蓄えやすくする「アリシン」という香り成分が含まれていて、効果があるとされています。

いつもの豚汁に、少量でもニラをプラスすれば、食欲があまりなくても一品で栄養が摂れますので、おすすめです。

鉄分:貧血を予防するための栄養素です。
(多く含まれる食材)レバー ほうれん草 ひじきなど
(一緒に摂りたい食材)まぐろ 牛肉 ブロッコリー 小松菜

一緒に摂りたい食材は、鉄分の吸収力を上げる効果がある「動物性たんぱく質」と「ビタミンC」が含まれているものとなります。いつものひじきの煮物に牛肉と小松菜をプラスすれば、ボリュームも栄養も満点の、メインの一品になります。

台所は火を使いますので、夏場は三度の食事を準備するのも大変ですよね。ひじきの煮物などは作り置きもできるので、体調が良い時に少し多めに作って密閉容器に入れておけば、冷蔵庫で保存できます。

豚汁などは鍋に入れたまま台所に放置せず、残ったら早めに容器に移し替えて、冷蔵庫に入れるようにしましょう。気温が上がる夏場は、食中毒も心配されます。母子共に健康に過ごすためには、普段から清潔を心がけましょう。

また、『夏野菜』も夏バテに効果的です。暑い季節の野菜や果物は体の熱を下げてくれると言われています。

代表格はトマトやナス。そこでこれらの野菜をたっぷり使ったラタトゥイユがおすすめ。大きなお鍋で野菜をぐつぐつ煮込むだけなので作り方もとても簡単。

ラタトゥイユはビタミンが豊富で栄養バランスがよく、冷やしても美味しくいただけるので、暑くて食欲が落ちている時に最適なお料理です。

作り置きやレンジ調理も出来るので、暑くて料理するのが面倒だ、という時に便利なメニューです。カレールーを足すことで簡単夏野菜カレーにもなりますよ。

カレー味なら更に食欲も増して食べやすくなります。栄養もあり家族も食べられる夏野菜料理。是非試してみてください。

暑さ対策と冷え性対策、両方大事な夏の過ごし方

夏を過ごす妊婦さんは、暑さへの対策と、冷え症を防ぐためにもエアコンの設定は高めにしましょう。扇風機を出してきて風に当たっているだけでも気分が違いますよ。

そして、暑い夏を母子共に健康に過ごすポイントは、余計なストレスをためすぎず、リラックスできる時間を作ることだと思います。

出産を迎えると新生児のお世話に追われて、なかなかゆっくりと過ごすことが難しくなりますので、胎児がお腹の中にいる間は、少しでもゆっくりできる時間を過ごしましょう。

食事は食べやすい冷やし麺もいいですが、一日一回は温かい汁物を取って内臓が冷えることを防ぎましょう。

何かと気を使って大変な季節ですが、すべてお腹の赤ちゃんのためです。適切な室温と体温を維持することを心がけましょう。

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