出生前診断のメリットは?病気の早期発見が命を救うことも!

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2017/08/24

出生前診断を受けている妊婦さん

出生前診断を受けようと考えた時、まず頭によぎるのが「もしも、赤ちゃんに何らかの異常がある場合に受け止められるだろうか?」ということ。

診断を受けること自体に、罪の意識を感じる方もいるかもしれません。しかし、出生前診断は生まれてくる赤ちゃんの命の選別をする事が前提の検査ではありません。

あくまでも、命を守るための検査です。もしもの場合、調べることによって重篤な病を抱えた赤ちゃんを守る事ができる可能性があるのです。

ここでは、診断を受けてよかった!という声や診断を受けるメリットについて紹介します。

出生前診断で赤ちゃんの染色体異常が分かる

出生前診断では、お腹の中に赤ちゃんがいながら赤ちゃんの染色体異常がわかります。

染色体は通常2本で対になっていますが、場合によっては1本だったり、3本になっていることがあります。

1本だと「モノソミー」3本であれば、「トリソミー」と呼ばれ、21番目の染色体であれば、「21トリソミー」という呼ばれ方をします。

染色体に異常があると、体の形成や脳などにも異常が見られるようになります。

出生前診断では検査をすることで、一部の染色体への異常や先天性の異常を見分けることができます。

中には、生活が困難な症状であったり、生存率が低くなってしまう染色体異常もあるので、予め検査で分かっていれば、何らかの対策をとることができる可能性があります。

▼出生前診断の種類についてはコチラも参考にしてみて!

診断できる染色体異常や先天性の病

出生前診断は、お腹に赤ちゃんがいるうちに、赤ちゃんの障害について調べることが出る!というメリットがあります。

主に検査でわかる障害はこちらです。

流産の可能性が高い。「13トリソミー」
症状は、口唇裂・口蓋裂・頭皮部分欠損・多指が見られることがあり、脳や心臓などの臓器にも異常が見られることもあります。
13トリソミーは症状が重く、多くの場合、流産してしまうといわれています。

▼13トリソミーについてはコチラも参考にしてみて!

生存率が低い…「18トリソミー」
妊娠中に胎動微弱や羊水過多・胎盤矮小・単一臍動脈の症状がみられます。
子宮内で死亡するケースも多いと言われている先天性の疾患です。

▼18トリソミーについてはコチラも参考にしてみて!

800人~1000人の割合で生まれる 「21トリソミー(ダウン症候群)」
ダウン症という名称で特知られており、日本ダウン症協会によると800人~1000人に一人の割合で生まれてきます。

21番目の染色体異常によっておこる先天性の疾患です。お腹の中の環境がよくないと、流産しやすいのが特徴です。

▼21トリソミーについてはコチラも参考にしてみて!

男性のみに起こる染色体異常「クラインフェルター症候群」
クラインフェルター症候群とは、男性の染色体にXが一つ多くみられる染色体の異常で、男の子のみに起きる先天性の疾患です。

▼クラインフェルター症候群についてはコチラも参考にしてみて!

女性のみに起こる染色体異常「ターナー症候群」
女の子のみに起こる染色体異常です。先天性の循環器の疾患がある事があり、大動脈瘤の解離に注意が必要です。治療に方法が進歩してきている病です。

▼ターナー症候群についてはコチラも参考にしてみて!

もしも異常があった場合、命を守る準備ができる

出生前診断には、「命の選別をするために受ける検査。」というイメージが無いわけではありません。ですから、倫理的なことに悩む方もいるかもしれません。

しかし、その考え方を「命を守るために受ける診断」と思うと考え方は180度変わります。

近年は、医療技術も進歩しており、赤ちゃんがお腹の中にいる間に手術や治療ができるようになってきました。

出生前診断を受ける事で、もしも異常があるとわかった場合、早い段階で療育のための情報収集や、家族で子育ての体制を考えるなど、命を守る対策がとれるのです。

また、流産の危険を伴っている子供が運よく奇跡的に生まれてきてくれた時、予めわかっていれば治療方針を考えたり、命を守る準備をしておくことができるのです。

治療可能な先天異常を早期に発見し、対応できるというメリット

ごく一部の病ではありますが、お腹の中にいる赤ちゃんに病が見つかった場合、手術を行う動きが、国内でも始まっています。

日本産婦人科学会のHPでも、「超音波の発達により、障害を軽くできる病の存在が明らかになった。」と理由として記されています。

治療できる一つの病が、双胎間輸血症候群です。

これは、双子の赤ちゃんが胎盤を供した状態の時に、吻合欠陥を通して行われる血流移動が、アンバランスになったときに起こる病です。

アンバランスになることで、赤ちゃんの心不全・胎児水腫・低酸素・発達遅延を引き起こします。

24週未満におきてしまうと、きわめて胎児の死亡率が高くなってしまう恐ろしい病です。

今までは救えなかったようなこのような病を、胎児鏡をつかって治療をすることができるのです。しかも成功すれば、病事態の改善につながる手術なのです。

予め出生前診断を受診することで、救える命もあるのです。

障害のある子どもが生まれたら・・・という心の負担を軽くできる

ママはいつでも不安でいっぱいです。

もしも障害がある子が生まれてきたら…。特に、今までに障害のあるお子さんを出産した経験があったり、その病が原因で子供を亡くされているママにとっては尚の事、不安は大きなものでしょう。

診断を受ける事で、その不安から解放される。というメリットもあります。
実際に診断を受けられたママたちの声は、次のようなものでした。

  • 不安なまま過ごすよりも、診断をしてスッキリした
  • 新型出生前診断をうけたら、血液検査だけで陰性とわかりました。35歳を過ぎており、心配していたが陰性とわかりスッキリしました。
  • 以前、流産をしていたのでためらうことなく出生診断を受けました。受けたことで、安心して妊娠生活を送ることができました。

という声が多くありました。特に高齢出産の場合、先天性異常を持つ子供を出産する確率が増えると言われています。

妊娠中悶々と悩むよりも、安心して妊娠生活を過ごすことが精神衛生上安心して生活することができるのがメリットのようです。

重い障害が確実で中絶という辛い選択の場合

赤ちゃんに重い障害があると分かった場合や、母体の安全を守るため、そして赤ちゃんの生存が望めない場合に、医師の勧めによって辛い選択をするパパママもいます

どんなパパママにとっても、この選択は辛いです。そんな辛い選択をした時に、赤ちゃんのためにできることを精一杯してあげることができます。

  • お腹の中の赤ちゃんとお別れをする前に、家族写真を撮り、赤ちゃんとの思い出を残すママ
  • 「お腹の中の赤ちゃんとお別れする前に、たくさん声をかけることができた。」というママ
  • 「食事は美味しい物を沢山を食べて、少しでも赤ちゃんが喜ぶことをしてあげた。」というママ
赤ちゃんの先天性の疾患が予めわかることで、ママの命を守る事ができたり、赤ちゃんと過ごす時間を大切に使うことができる可能性もあります。

また、なかなか次の妊娠について考えることができない状態ではありますが、可能性についてを先に調べることもできます。

▼出生前診断のデメリットについてはコチラも参考にしてみて!

診断することで得られる、心の準備期間

いかがでしたか?大切な赤ちゃんに障害があったときに、サポート体制を作ることができる出生前診断。

診断することで、結果はほっとするようなものではないかもしれません。

たとえ、障害があったという事がわかったとしても、赤ちゃんを迎えるまでの期間、話し合いの時間や心の準備の時間を設けることができます。

考え方はひとそれぞれですが、生まれて来た時にはじめて、障害のある子とわかるのと、予めわかっているのでは違います。

出生前診断を受ける事で、「心の準備期間を設ける事ができる!」というメリットとしてとらえる事も、一つの考え方だと思います。

▼出生前診断の費用についてはコチラも参考にしてみて!

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