産後の頭痛が辛いけど原因は?薬は飲める?対処法や受診目安も解説

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2018/05/17

産後に頭痛で悩んでいるママ

産後に多くのママ達を悩ませる頭痛。待望の赤ちゃんとの生活を楽しみにしていたのに、頭痛がひどいと赤ちゃんのお世話も大変になりますね。

頭痛薬を飲みたいけど、母乳に影響はあるのか不安になり我慢してしまうママも少なくありません。

なぜ産後に頭痛が起こるのか、原因や頭痛の種類について知っておきましょう。併せて対処法などについても解説します。

産後に起きやすい頭痛の種類と見分け方

産後に頭痛の症状が現れるのは意外と多く、ひとことに「頭痛」といっても、産後に起こりやすい頭痛というのがあります。

大きく3つに分けられ、「緊張性頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」で頭痛全体の80%がこれにあたります。この3つのそれぞれの特徴をわかりやすくまとめてみました。

緊張性頭痛
頭全体や後頭部、首筋が締め付けられるような痛みで、同じような痛みが30分〜7日間続きます。。頭痛以外の症状としては、めまい、ふらつき、全身のだるさ、肩や首のコリなどがあります。
片頭痛

頭の片側のこめかみから、目の辺りが脈を打つように痛むことが多いが、両側や後頭部が痛む場合もある。痛みは1〜2時間でピークに達し、数時間から3日間続きます。吐気や嘔吐を伴うことがあります。

群発頭痛
頭の片側の痛みが群発的に起こり、15分〜3時間続きます。1〜2か月間に集中して、目の奥がえぐられるような激痛がほぼ毎日起こります。目の充血や涙、鼻水などを伴うこと場合もあります。

産後に頭痛が起きやすい原因

大変なお産が終わり、赤ちゃんのお世話に追われる日々の中で、ママは家事もこなし、休む暇などなく動き回っていなければならないのに、頭痛で体調不良になってしまうママも少なくありません。

その頭痛の原因はさまざまです。

赤ちゃん育児はバッタバタで忙しいし睡眠不足で大変…

なかなか規則的に寝てくれないこの時期は、ママも授乳やおむつ替え、寝かしつけなどで、とっても忙しく、どうしても睡眠不足になってしまいますよね。

育児の疲労が溜まって、頭痛を引き起こしやすくなります。

骨盤の歪みや肩こり

妊娠中は女性ホルモンの影響により、骨盤が緩んでしまいます。出産により、さらに緩み、神経や血管を圧迫するため、頭痛を引き起こしやすくなってしまいます。

また、抱っこや授乳により、腕・肩に負担がかかって、血液の循環が悪くなるので、肩がこり頭痛が起きやすくなってしまいます。

ホルモンバランスの乱れ

妊娠中に、女性ホルモンは大量に分泌されますが、産後はそれが急激に減少し、さらに母乳を作る女性ホルモンの分泌量が増えることで、ホルモンバランスが乱れます。

その乱れが原因となって、血管が拡張されてしまい頭痛を引き起こします。

貧血・水分不足

おっぱいをあげることで、ママの鉄分を赤ちゃんに送っています。そのため、ママは貧血になりやすく、鉄分が不足すると血流が悪くなるので頭痛を引き起こします。

また授乳中は、水分が不足するため、代謝や血流が悪くなり頭痛が起こりやすくなってしまいます。

もともと頭痛持ちである場合、悪化する可能性も…

月経が始まる2日前から3日目まで片頭痛の発作が起こることが多いことからもわかるように、片頭痛は月経と関連して起こる場合が多いです。

女性ホルモンのエストロゲン分泌量の急激な変化が、頭痛の発作に大きく関係しているため、妊娠中はその分泌量が少なくなるので、一時的に頭痛が起こりにくくなりますが、もともと頭痛持ちの場合、産後は睡眠不足やホルモンバランスの乱れなどから頭痛が再発し悪化する場合があります。

産後の頭痛をセルフでどうにかしたい!具体的な対処法

頭痛の種類や原因を知ったうえで、おウチにいながら赤ちゃんのお世話の合間にセルフでできる改善方法を試してみるのもいいですね。

少しの工夫や、簡単に取り入れられるものもあるので、具体的にご紹介します。

質の良い睡眠を!お昼寝やお休みの時を利用して

赤ちゃんが生まれる前までのように、夜から朝までゆっくり寝るというのは産後は難しいです。

昼間赤ちゃんが寝るたびに一緒にママも睡眠をとったり、家族の協力が得られる場合も、思い切って赤ちゃんを見ててもらい、こまめに休んでみましょう。

骨盤の歪みを矯正しよう!

妊娠とお産で歪んでしまった骨盤を、骨盤体操やストレッチで矯正してみましょう。

姿勢なども改善できるので、赤ちゃんが寝ている時や、ご機嫌で起きている時などにママの気分転換にもなるので、やってみてはいかがでしょうか?

  1. 脚を骨盤の幅に開き、大きく円を描くように左右30回程度回す。
  2. 仰向けになり、手は横に置きます。
  3. 両膝をくっつけた状態で左右に倒し、倒した状態を10秒キープ!

適度な運動を!ストレッチなど無理しすぎないように

体を動かすと血液の循環が良くなります。手軽にできるストレッチとしては、首や肩・腕を大きくゆっくり回したり、産後1か月が過ぎていればスクワットもお勧めです。

適度な運動やストレッチは、コリがほぐされて痛みも和らぎやすいので、無理は禁物ですが疲れない程度に実践してみましょう。

血行促進を!体を温めたりマッサージやツボ押しで筋肉をもみほぐし

片頭痛と緊張型頭痛では、対処法が異なります。

  • 片頭痛の場合:冷やします(痛い場所に冷やしたタオルをあてる)
  • 緊張型頭痛の場合:温めます(半身浴などで全身を温めると筋肉の緊張がほぐれ効果的)

マッサージにはオイルを使うとやりやすいです。こめかみにオイルを塗り、中指の腹で円を描くように押したり、肩が凝っている部分は手のひら・指先を使ってもみほぐし、両肩合わせて5分くらいがいいでしょう。

また、頭痛に効くツボがあります。後頭部の首の骨に「風池」というくぼんだツボがあるので、そこをギューっと強く押してみてください。スッキリしますよ。

ホルモンバランスを整えよう

漢方薬やサプリメントでもホルモンバランスを整える効果があります。

  • 代表的な漢方薬:「桂枝茯苓丸」「加味逍遙散」「当帰芍薬散」など
  • 大乗的なサプリメントの成分:「イソフラボン」「ビタミンE」「ビタミンB6」など

また、栄養バランスの良い食事でも効果が期待できます。例えば、イソフラボンでは大豆製品、ビタミンB6では鮭やマグロなどの魚類、ビタミンEではアボカド・パプリカ・かぼちゃ・ナッツ類などです。

予防する食べ物も取り入れてみて!

頭痛を予防する効果がある食べ物として、マグネシウムやビタミンB2が豊富な大豆・ワカメ・ひじき・豆腐などがあります。身近にあるものなので、積極的に取り入れることもできますね。

頭痛を引き起こしやすい代表的な食べ物
チーズ・ワイン・チョコレート・ハムなどの加工肉・インスタント食品・ポテトチップスなどのスナック菓子

アロマでリラックス!日頃のストレスを吹っ飛ばそう

アロマは、副作用の心配もなく心身のバランスを整えてくれます。香りの成分が自律神経・免疫系・内分泌系に影響を与え、リラックス効果が期待できます。

  • ゼラニウム:ストレスを暖和して安心感を呼び起こしてくれる
  • クラリセージ:血行を良くし筋肉のこわばりに効果がある

どちらもホルモンバランスを整える作用や、鎮痛作用もあるのでホルモンバランスを整えながら頭痛にも効果が期待できて一石二鳥ですよね。

母乳に影響が少ない薬もある!病院で相談してみて

赤ちゃんのお世話で忙しいと、病院に行くのは大変だし市販の頭痛薬で早く治したい!と思ってしまいますよね。授乳中に薬の服用は、ちょっとためらってしまいます。

しかし、全体の薬の8割くらいは母乳に移行する量が非常に少なく、赤ちゃんに影響する薬は限られていると言われています。

「アセトアミノフェン」という成分の頭痛薬なら、母乳への影響がとても少ないと報告されていて、乳児にも使われている薬です。

「イヴA錠」「ロキソニン」「バファリン」など、頭痛薬の一般的な市販薬も、用法・用量を守っていれば、赤ちゃんに影響が出たという報告はないとされています。

しかし自己判断は禁物!必ず病院に相談してください。

ずっと続くものではない!産後は特別な体の状態と位置付けて!

頭痛は、日々の行動を妨げてしまうこともあり、忙しいママとしては「いつになったら治るの?」と途方に暮れてしまいますよね。

お産のあとは、本来の体の状態とは違います。妊娠・出産で乱れたホルモンバランスが整えば自然と治っていくものがほとんどです。

妊娠・出産で頑張った自分の体は特別!今回お話しした対処法などを上手に取り入れながら赤ちゃんとの生活にたくさんの笑顔があるといいですね。
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