地震や災害時に子供に役立つアイテムと、日頃からの対策で減災を!

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2018/09/05

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阪神・淡路大震災や東日本大震災などを経て、私たちは「防災、減災」という言葉を身近に使うようになりました。備えあれば憂いなし。日頃からの準備・心構えが大切ですよね。

実際に被災したからこそ困ったことが見えてくるのであって、なかなか想像だけでは気づかないことは多いものです。

これを知っていたからこそ、とっさの時に助かった!避難所でも役に立った!など最小限の被害に留める努力は今からでもできます。

小さな子供を抱えての被災は並大抵のことではありません。私は、阪神・淡路大震災発生時、ものすごい揺れでとっさに子供を抱き抱えました。私の娘は4ヶ月の赤ちゃんでした。娘は震災と同じ年月を歩んでいるわけです。

幸い避難所へ行くことなく自宅で過ごせましたが、もし、自分たちも避難所生活となったなら大変なことだったに違いないと想像するだけでも恐怖です。

阪神・淡路大震災の被災県である兵庫県が、経験と教訓を生かし作成した「母と子の防災・減災ハンドブック」を参考にしながら、地震を想定した時に子供に役立つアイテムをご紹介していきます。

「母と子の防災・減災ハンドブック」
http://www.hyogo-even.jp/handbook_2014.pdf

減災には「知識・準備・訓練」が大切な要素です!

「減災」とは、災害時に被害を最小限に食い止めることです。地震発生時から数日は個人、ご近所レベルでしか動けないのが実情です。
そのためには事前の「知識、準備、訓練」が大切な要素となります。

家庭内においても耐震補強や家具の固定などハード面と、少しでも日常生活に近い形の衣食住の確保などソフト面が課題となります。

日常に近いといっても非常事態の中でのことですから十分とは言えませんが、わずかなことであっても精神的にはかなり救われます。

親子で練習しておこう!すぐに役立つ減災トレーニング

何度でも定期的に練習しておきたい親子の身の守り方。家にあるもので即席手作り日用品など、実践してみてその効果や使い勝手を確かめておくと安心です。

災害時はライフラインが止まりますので、復旧までは手元にあるものを使って知恵と工夫で乗り切りましょう。

減災に役立つ知恵や工夫を紹介していきます。

  • 揺れたらダンゴムシの姿勢(ポーズ)
  • 簡易おむつの作り方
  • クシャクシャにした新聞紙で防寒対策
  • いざという時のトイレ対策
  • ラップフィルムとビニール袋の役立て方

揺れたらダンゴムシ!とっさに赤ちゃんを守る姿勢をとる

抱き方によっては腕の中から飛び出してしまう危険性があります。

「子供と向い合わせになり、親のお腹辺りに子供の頭を置き、親は子供のお尻を抱き抱えるように体を丸めます。」

ダンゴムシのポーズ

この訓練を遊びに取り入れると、いざという時に子供が嫌がりません。

少し練習しておかないと子供が嫌がりそうなポーズかもしれません。上からものが落ちてくることを想定した身の守り方ですね。

マーチ内にこのダンゴムシのポーズの詳しい記事があるので参考にしてみてくださいね。

地震時に子供の命を守る!ダンゴムシポーズを普段から教えて
http://kosodate-march.jp/wp/saigai-kodomo36956/

なくなってしまうかも…簡易おむつの作り方を頭に入れておいて!

おむつが不足すると本当に困ります。無理に長時間おむつを替えずに我慢させると、お尻がかぶれたりで、かえって薬が必要になったりして手当に手がかかります。

ここは即席にできる簡易おむつで乗り切りましょう。

用意するもの…スーパーのレジ袋、タオル、ハサミ

  1. レジ袋の持ち手の部分と側面部分の4箇所を切り、平面に開くようにします。
  2. 開いた中央部分にタオルを敷きます。
  3. お尻をのせたら大きさに合わせて余分な部分を折り返します。
  4. 袋の持ち手の部分を左右腰の部分で結びます。

※生理用ナプキンにも応用できますよ!

簡易おむつの作り方1

簡易おむつの作り方2

簡易おむつはビニールがガサガサしたりしてフィット感にはかけますが、緊急用としてとりあえず物資が届くまで凌ぐことができます。

実際に子供のサイズに合わせて作ってみるのが良いと思います。スーパーのレジ袋も大小あると思いますので、大きさを把握しておくと準備が早いです。

赤ちゃんのサイズに合わせて10101

クシャクシャにした新聞紙で防寒対策!必ず防災バックに入れておこう

新聞紙はよく揉みほぐしてクシャクシャにすると、空気の層ができて保温効果が高まります。

防災バックに必ず新聞紙を入れておいて、いざという時に役立てられるようにしておきましょう。

防災バッグの中には必ず新聞紙を入れよう

様々な使い方で、新聞紙は保温アイテムに変身しますよ!

防寒着として
服の下(背中、お腹など)に新聞紙をいれると暖かくなります。

防寒着として新聞紙が役立つ

簡易布団として

作り方は、ビニールゴミ袋によく揉みほぐした新聞紙を入れます。床との間のクッションになって腰などを傷めにくくなります。
毛布があれば、さらにその上に新聞紙を広げおおうと、より一層保温効果が高まります。

簡易布団として新聞紙が役立つ

足元の保温対策として
靴底にも折った新聞紙を敷けば、足元も暖かくなります。

足元の保温対策として新聞紙が役立つ

新聞紙やダンボールは、本当に優秀な防寒アイテムなんです。断捨離でいらないものは片付けたいママにとってはちょっと邪魔になるかもしれませんが、少し余分に被災グッズと一緒に備えておきましょう。

いざという時のトイレ対策

阪神・淡路大震災の時は、プールや河川の水が近くで利用できればそれを水洗トイレに使用していました。

また運動場や花壇に穴を掘り囲いをして緊急トイレにしたり、マンホールもフタを外して囲いをしてトイレとしました。

断水時は簡易トイレをつくれるようにしておくのはとても大事なことです。まずはご家庭のトイレで試させてみてください。

用意するもの…ポリ袋、新聞紙、輪ゴム

  1. ポリ袋の中に、新聞紙を内袋状にセットします。
  2. 家庭の便座に、1で作ったポリ袋をかぶせ、新聞の中に用を足します。
  3. 使用後は、ポリ袋ごと引き上げて袋の口を輪ゴムで縛ってゴミとして捨てます。

いざという時のトイレ対策

今の子供たちは洋式トイレやウオシュレットに慣れていて、和式トイレの経験がなかったりします。

家庭や幼稚園以外の初めてのトイレをいろんな場所で経験させておくと、いざ和式トイレや簡易トイレで用を足すことになっても、拒否反応は少なくて済むのではないかと思われます。

いろんなトイレを経験させておく

ごっこ遊びの感覚で、家庭での簡易トイレもトイレトレーニングとして一度試してみるとよいでしょう。

ラップフィルムとビニール袋の役立て方

キッチンに必ずあるラップとビニール袋。いざという時何にでも応用可能な優れもので食品関係に利用するだけではもったいないです。

機密性と衛生面から救急措置にも使えますよ!これらの使い方の工夫を紹介します。

  • ゴミ袋…簡易トイレや簡易おむつに大活躍です
  • レジ袋…手袋代わりに使えます。袖口を輪ゴムで縛ったり、テープで止めると固定して使いやすいです。
  • ダンボール+ビニール袋…給水時、入れ物に困ったときに使えます。臨時の水がめといった感じですね。
  • ラップフィルム…密着性が高いので、ケガをしたとき傷口にハンカチを当て、その上からラップを包帯替わりに巻けば止血に使えます。
  • 食器類+ラップフィルム…水が貴重な時ですので、食器類にはラップを敷いて使えば食器を汚さずラップを捨てるだけで済むため、食器を洗う水と手間が省けます。

ラップとビニールが役に立つ

このような知恵と工夫は、普段家事をこなす女性ならではの発想だと思います。特に子供へのケア用品が不足しますので年齢に応じた準備をされるといいと思います。

防災バッグを用意しよう!

被災グッズについては、子供の成長に見合った服のサイズやミルク、離乳食など、少なくとも半年おきには入れ替えの必要が出てきます。

日常の忙しさでついつい忘れがちになりますので、数ヶ月ごとにカレンダーに書き込みをしておき家族で備えの確認をしましょう。

大規模災害が起これば、まず自分のことは自分で守ることが必要になりますので、絵本が見られる年齢ならば、防災絵本や防災かるたなど楽しみながら学ばせることにもトライしてみましょう。

また、子供用の防災バックを用意してあげることが大事になります。家族の分にも入れておくこと、そして子供専用のものを用意することで、もし子供とはぐれてしまっても大丈夫なようにという対策です。

ただし、子供用には詰め込み過ぎはNGです。一泊分のお泊りの量を目安に両手がふさがらないリュックや斜めがけのかばんに入れ込んで準備しておきましょう。

子供用の防災バックに入れてほしいものを挙げておきます。

  • 下着一式…予備でもう一式入れておくと更に安心
  • 洋服一式
  • 600mlのペットボトル1本
  • 災害用のパンやかんぱんなどの缶詰1つ
  • 余裕があれば雨やガムなどの甘いお菓子…糖の摂取+落ち着き効果もある!
  • 家族の写真をポケットに…裏に集合場所を書いておくと尚良し!
  • ホイッスルと保険証…子供が一人になっても助けを求められて身分証にもなる!
  • 気が紛れる小さいおもちゃ…お絵かき帳や筆記用具など音の出ないものを!

子供用の防災バックに入れるもの1

子供用の防災バックに入れるもの2

「減災」対策は、日々の日常生活で取り組もう

大震災は、いつどんな状況の時に来るか検討もつきません。夜中に来るのか昼に来るのか、自宅で家族みんな揃っている時なのか、通園途中か買い物中か車を運転中かもしれません。

普段から具体的な対策と必要な備えをしっかりすることが重要です。震災直後はライフラインが消失し情報が入ってきません。数日は自力で過ごす覚悟が必要です。

誰もが不安で押しつぶされそうになりますが、怖いのは幼い子供も同じです。なるべく笑顔でしっかり対応してあげてください。親子で震災への備えと心の準備をしておけば、突然やってくる大地震にもひるむことはありません。

「減災」対策をして心の準備を

ご近所に図書館や本屋さんがあれば、減災に役立つ絵本や、親子で身を守るための内容の本がいろいろ揃っていると思いますので、一度探してみてくださいね。

今回ご紹介した親子でお試しいただきたい減災あれこれ。これはあくまでも一部です。一度に何もかもは難しいと思います。

年々、減災に対する学習を上書きしていけば不安も和らぎますし、自信にもつながります。子供の成長に合わせて家族で減災について話し合ってみてくださいね。

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