育児もう嫌…産後うつかもしれないなら早めに対策。受診の目安も知って!

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2018/08/20

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妊娠中から出産後まではホルモンバランスが乱れます。産後すぐに突然悲しくなって物凄く落ち込んだ経験があるという方も。

「うつかもしれない」と思ったら、早急に対策が必要です。

そもそもなぜ産後にうつになってしまうの?主な原因

産後うつは産後1か月以降に出てくるというのが特徴のよう。

産後は、産前とは違い体にも心にも生活にも変化が訪れます。この変化に対応できずうつになってしまうのです。

ホルモンバランスが崩れるのはみな同じなので、誰もが産後うつになる可能性があります。また、慣れない育児に振り回されるストレス。社会と自分との繋がりを感じられなくなる、などの原因がきっかけで発症します。

ホルモンバランスの変化や乱れが不安を引き起こす

産後、赤ちゃんがいなくなった女性の体は急激に変化します。

まず、赤ちゃんを育てるために約10ヶ月かけてゆっくりと大きくなった子宮が、わずか1ヶ月という短期間で収縮を繰り返しながら、元も大きさにまで小さくなります。

急激に縮むので下腹部から腰にかけて、後陣痛という痛みを伴います。更に妊娠中は、多量に分泌されていたエストロゲンという女性ホルモンの分泌が急に減っていきます。

ホルモンバランスの乱れが産後鬱を引き起こす

こうした体内の急減な変化やホルモンバランスの乱れが、精神不安を引き起こしやすくするため、うつ病になりやすいとされています。

孤独感や赤ちゃん育児への自信喪失からも…

赤ちゃんと2人っきりで家に閉じこもっていると、世間から取り残されたような孤独感に苛まれることもあります。

赤ちゃんがぐずったり、泣き止まないとお世話の仕方が悪いのではないかと自分自身を責めることもあるでしょう。

また旦那さんが育児に協力してくれないと、どうして自分だけが辛い思いをするのかとイライラしたり、不満が募っていきます。

孤独感や赤ちゃん育児への自信喪失

更に、里帰り中の場合は親に自分の育児について口出しされると、母親としての自信をなくして落ち込むということもあるでしょう。

赤ちゃんとの生活は想像以上に過酷!今までの生活リズムとの違いも大きい

赤ちゃんとの生活、昼夜を問わない育児など、自由な時間もゆとりもなくなります。

生後1、2ヶ月の新生児の頃は、授乳は2時間から3時間おきに行います。昼も夜も関係なく24時間体制で毎日授乳するので、ママさんはまとまった睡眠をとることができません。

1時間ないし2時間の睡眠を細切れで取るしかないので、いつも睡眠不足の状態…。

更に、赤ちゃんがまだ小さいと外出もできずに、家にこもりっきりでおむつと授乳をひたすら繰り返すという生活になり、息が詰まってしまうこともあるでしょう。

赤ちゃんとの生活は想像以上に過酷

旦那さんの仕事が忙しく、近くに親や親戚など頼る人もいない場合はほぼ1人でお世話をすることになり、体の疲れがどんどん溜まっていきます。

育児にかかりっきりになると家事がどうしても満足にできなくて、家族に申し訳ないという気持ちになる人もいるでしょう。

他にも里帰り中などで、友人や親戚などが入れ替わり訪ねてくる機会も増えると、相手をすることで少しもゆっくり休めないということでストレスを感じることもあります。

これまでとはがらりと生活スタイルが変わるので、戸惑う場面も多いでしょう。こういった様々な変化が原因となって、産後うつになるママさんが増えています。

産後うつの主な症状は?様々な変化を見逃さないで

大概の方はそう深刻な事態にはならず、徐々に回復傾向が見られるので特に治療を要さないようです。

赤ちゃんとの生活にも慣れ、自分のホルモンバランスも次第に戻ってくるからです。

しかし、中には出産後数か月経過しても体だけでなく、やる気も起きないなどの症状がある場合には、自然に治る可能性が低くなります。

赤ちゃんがいるとなかなか病院へ行かれないと思いますが、そこは家族や友達を頼って早めに受診を心がけましょう。早めの受診のほうが早く良くなります。

産後うつを放置して、どんどん深刻になると自分を追い詰めてしまいママも赤ちゃんも危険な状態になります。

できるだけ早めに気づくことが大事なので、産後うつになっていないか、当てはまる症状があるかまずはチェックしてみましょう。

ママ自身の心の変化

うつになると色々なことへの興味が薄れたり、頭がぼんやりして思考能力が低下してきます。

  • ご飯のメニューがなかなか決まらないなど、考える力が低下した
  • 集中力がなくなり、家事や育児が段取りよく上手にできなくなった
  • 物を置いた場所を探したり、聞いたことが思い出せないなど忘れっぽくなった
  • 気持ちがどうしょうもなく落ち込んで、すぐに涙が出てくる
  • 以前は好きだったテレビ番組や音楽などへの興味が薄れる
  • 外出したいと思わなくなり、家にこもるようになる
  • 可愛い洋服やバックへの興味もなく、メイクやヘアスタイルにも無関心

ママ自身の心の変化

母としての気持ちの変化

育児に息づまってしまい、赤ちゃんが嫌いになったり、逆に過剰に心配しすぎたります。

  • 育児が嫌になり、イライラした気分が続く
  • 病気や成長度合いなど、赤ちゃんのことが心配でたまらない
  • 逆に赤ちゃんが可愛く思えず、泣いていても長時間放置している
  • 母親としての自信がなく、不安な気持ちが募る

母としての気持ちの変化

旦那さんへの感情の変化

自分の肩に家事や育児全てが重くのしかかっているという気持ちが強くなり、周りの家族、特に同じ親である旦那さんへの不満が強くなります。

  • 旦那さんへの愛情を感じなくなった
  • 旦那さんへの不満や怒りが爆発し、いい争いや口をきかない日が増えた
  • 家の中に赤ちゃんと二人でいると、孤独感が強くなる

旦那さんへの感情の変化

体の不調

精神面が辛くなると、体にも不調が出始めます。

  • 胃がキリキリに痛む
  • 食欲がなくなる
  • 便秘や下痢が続く
  • 体はすごく疲れているのに、全然眠れない

産後うつになりやすい人の特徴を知ろう!

産後うつはママなら誰でもなる可能性があります。ただ、ママの性格や育児環境などによって特に陥りやすい場合もあるので注意が必要です。

性格が超真面目

産後うつに限らず、うつ病は一般的に性格が真面目な人が陥りやすいとされています。

主婦なんだから家事も育児もしっかりやらなければと、体にムチをうって無理をしすぎてしまう傾向にあります。

産後はまだ体もしっかり回復していないのに、普段以上に体に負担をかけることで疲れきってしまいます。

真面目だからこそ、思うようにできないと自分はダメな母親、妻だと自分自身を責めて落ち込んでうつになる場合もあります。

性格が真面目なママ

何でも完璧を求める人

ママとして、妻としての理想が高く、育児も家事も全てを毎日完璧にこなさなければならないと思い込んでいると、心身ともに疲れ果ててしまいます。

初めての赤ちゃんだと育児も慣れていなくて、上手くできないこともあるでしょう。

できない自分が情けなくなり、かといってプライドがあるので誰かに助けてもらうこともできず、一人で抱え込んでしまうとやがてうつを発症します。

完璧主義のママ

ほぼ1人で育児をこなしている

親や旦那さんなどを頼ることができず、自分一人で育児をこなさなければならない環境にあるママ。

ワンオペ育児をされているママですね。こういった方は思う通りにいかない育児にイライラして、ストレスを抱えやすいと言えます。

誰にも預けることができないので、気分転換の時間もないのでストレスがどんどん溜まってしまいます。

ワンオペ育児

里帰り出産をした

里帰り出産をして、しばらくは実家で親に育児を手伝ってもらっていたのに、自宅に帰ったら全て自分でやらなければならなくなります。

そうなると途端に、育児に自信をなくして気分が落ち込むママも多いでしょう。また、自分が休める時間も減るので体も疲れやすくなります。

里帰り出産をしたママ

もしかしてうつかも?ここをチェックしてみて!

自分が「うつかもしれない」と思った方は、一度こちらのチェックシートをご確認ください。

  • 朝、なかなか起きられなくなった
  • 常に体がだるい気がする
  • 今まで楽しかった事も楽しいと感じられなくなった
  • よく眠れない。もしくは寝つきが悪くなった
  • 人の話を聞いても上の空になったと思う
  • 赤ちゃんがかわいいと感じない
  • ついイライラして、赤ちゃんを叩きたくなる(叩く)
  • 食事したいと思わない(食べる量が減った)
  • 身なりや恰好に対して全く興味がなくなった
  • 毎日がつまらない

たくさん該当する場合は、一度受診を考えてみてください。その前に一日くらいのんびりさせてもらい、そこで改善出来そうかを見極めるのも良いと思います。

うつに対する解決策!自分に合ったものを探そう

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自分が「うつかもしれない」と思ったら、自然に治るまで待っていても完治しない事はよくあるようです。

体を休めよう

昼夜問わず育児に追われていると、慢性的な寝不足に陥り、体がぐったりと疲れてしまい疲れもなかなか取れない日々が続きます。

判断力や集中力も低下して、いつしか気持ちも落ち込んでしまいます。まずは少しでも体を休めるようにしましょう。

体を休めよう

赤ちゃんが眠っている時は、少しでも家事を済ませたいと動き回るママさんも多いでしょうが、せめて生後半年位までは家事は最低限のことだけを手早く済ませ、あとの時間は横になって眠れなくてもいいので目を閉じましょう。

仕事と違って育児には休日がないため、自分で休憩時間を見つけてこまめに休むことが大事です。

周りに相談・話を聞いてもらおう!

育児が思うようにいかない、しっかりできない自分が情けないという辛い気持ちを自分の心の中に抱え込みすぎてしまうと、いつしか爆発する時があります。

そうならない前にしんどいなと感じたら、誰かに聞いてほしいなと思ったら先輩ママの友人とお茶したり、自治体の保健師さんなどに連絡して、悩みを打ち明けてみましょう。

相談・話を聞いてもらう

聞いてもらうだけでも心がすっきりすることもあるし、何かアドバイスしてもらえることもあります。 辛い気持ちをしまい込まないで、思い切って話してみましょう。

心も休めてあげよう!

産後は育児も家事もしっかりやらなければと思っても、ママ1人では完璧にこなすなんてどんなに要領がいい人でも到底無理なのです。

できないからといって、自分を責める必要なんてありません。少し位手抜きでも、赤ちゃんに手がかかる今は仕方ないと割り切って、頑張りすぎないようにしましょう。

そして少しの時間でもよいので、心をリフレッシュできることを生活に取り入れましょう。 好きな音楽をかけて歌を口ずさんでみたり、美味しいお菓子でティータイムを楽しんだり、ちょっとしたことで心が癒されるものです。

心も休めてあげる

病院で治療を!精神科・心療内科のどちらを選べばいい?

自分でどうにもならない…家族の助けでも解消されない…2週間以上気分が落ち込んでいるなどの場合は、迅速に病院へ行く事をお勧めします。

とはいえ、未だに日本では精神的な病院へ行く事に対して自分や周囲が偏見を持っているケースが少なくありません。

産婦人科や自治体の子育支援の部署などで産後うつによい心療内科などを紹介してもらうなどして、早めに専門医を受診しましょう。

精神科でのカウンセリング

「行きにくい…」と思う事が病を悪化させる可能性を生みだしています。今は「心の風邪」をひくのは良くある事です。うつだと思えば自分で治すのが困難ですので、専門家を頼りましょう。

精神科と心療内科、両方メンタルな部分を診察してくれる病院です。どうも精神科という名前はイメージが悪い気がして、抵抗がある方もいるかもしれませんね。

いきなり精神科へ行くのが嫌だな、と思えば心療内科を受診してみてはいかがでしょうか。心療内科のほうが来ている患者さんが常連という雰囲気が少ないかもしれません。

うつだけでなく、不眠症など誰でもかかりやすい病気は心療内科を受診して、完治まで時間がかかるようなものは精神科という感じでいいと思います。とにかく入りやすい雰囲気の所が一番です。

女医さんもだいぶいるようなので、話しやすそうな医師にするとか通いやすい場所などで選ぶと良いと思います。

家事や育児を家族に頼んで自分の時間を作るようにしよう

真面目な方は家事も育児も完璧にこなそうとしたり、一人で片付けようと考えがちです。でもそれでは自分が辛くなります。

家族や自分の両親に頼ってみましょう。長期的には無理でも、半日とか一日などの単位で家事と育児を誰かに任せる時間を作り、少し心も体もリラックスする事は必要です。

家事や育児を家族に頼む

寛ぐ時間は短時間でも作るという作戦をお勧めします。

家事や育児がママ1人の肩に重くのしかかってしまっていては、タフな人でも疲れ果ててしまいます。旦那さんや両親、親戚など助けを借りられる存在があれば、遠慮しないで協力してもらいましょう。

特に上に幼い子がいる場合は、全てを自分一人でこなすのはとても大変です。夫婦2人の子供でもあるので、産後早い段階から旦那さんに手伝ってもらって育児や家事に慣れておいてもらうとよいでしょう。

身内で頼れる人がいなければ、民間の託児サービスや家事代行サービスなどを使うことも検討しましょう。

プロのベビーシッターさんなどの外部サービスにお任せしてみて!

家族に頼れない、というケースでしたら行政に問い合わせをするという方法も有効です。

育児のストレスから児童虐待に繋がるケースもありますので、行政の対策も少しずつ改善されています。

行政に対して完璧な対応を求めるのは難しい部分もあるので、お金に余裕があるならばベビーシッターや家事代行を頼んでみてはいかがでしょうか。

外部サービスにお任せする

赤ちゃんの世話をお願いするという方法もあります。赤ちゃんの世話を頼むだけで、ちょっと精神的に気楽になるのも事実です。

赤ちゃんはかわいくても、やはり小さいですし気を遣うのは間違いありません。少しでも安心してお任せ出来る方にお願い出来たら、ぐっすり寝たり買い物へ行ったり、マッサージを受けたりするなど定期的に行うと良いでしょう。

うつを治すのは休養、精神療法、薬物療法が大事だと言われています。一人で抱え込まず、自分の体の事を大切にしましょう。そのために、周りに頼ることは決して悪いことではありません。

頑張り過ぎかも!と立ち止まり、無理をしないことが大事

産後うつは特別なものではなく、特に一生懸命育児も家事もこなそうとするママなら誰でも陥りやすいものです。

産後うつかな?と感じたら、それはあなたが母として、妻として頑張りすぎているということになのです。十分しっかりやれてる、自信をもって大丈夫です。

深呼吸して、まずは一息つきましょう。家事など簡単に済ませられることは少々手を抜き、まずは自分の心と体を休めましょう。

また、自分だけで解決しようと思わないで、家族や市の保健師さんなど誰かに頼ったり、助けを求めることも大切なのです。

育児はこれから先もずっと続いていきます。無理しすぎないで、肩の力を抜いて自分のペースでやっていきましょう。

頑張りすぎず自分のペースで育児を

恥ずかしいことではない!うつが軽いうちに受診しましょう

うつかもしれないと思っても「病院へ行くのが恥ずかしい」と考えて行かない事が、後々大変苦労すると世間では言われています。実際に心の病は軽いうちに治療に入ると治る時間が短くすむと言われています。

実は昔、自律神経が乱れて不眠症になり神経内科へ通った経験があるのですが、そこで医師から「この手の病気は完治まで時間がかかる。良くなったと思ったらリバウンドする事も多い。だからこそ早いうちに診察してもらったほうがいい」と言われました。

恥ずかしいなどの抵抗する気持ちがなかったので、比較的早く受診しましたが、それでも二年程度は通院していたと思います。

産後鬱は早めの受診を

治療が意外と長くかかるかもしれないので、出来るだけ軽いうちにかかる。これが大原則です。
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