産後の尾てい骨の痛みはいつまで続く?原因と解消法をチェック!

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2018/10/05

産後の尾てい骨痛を知っていますか?痛くて立てない、トイレに時間がかかる、眠れない…など。

出産時は、尾てい骨や股関節、恥骨にかけて強い圧迫があり、過度の負担がかかってしまいます。最大に開いた骨盤は時間をかけてゆっくり徐々に元の位置に戻っていきます。

しかしまだ骨盤が緩い時に、悪い姿勢を取り続けていると、骨盤が緩んだまま固定され痛みの原因になったりします。

簡単に痛みと言っても、痛みが発生する時期やパターンはひとそれぞれ。ご自分に当てはまる症状や痛みの種類などをよく確かめてみましょう。

将来、お子さんを持ちたいとお思いの方も、尾てい骨痛を未然に防いだりすぐに改善させる対処法などをチェックしてみて下さい。

尾てい骨痛の症状は?妊娠中から始まるケースもある

実際に尾てい骨痛ってどのような痛みがあるのでしょうか?もし、出産後どうも腰痛やお尻のあたりが痛いと思っていたら、尾てい骨痛かもしれません。当てはまる症状をチェックしてみましょう。

  • 産後からお尻あたりが痛い…おしり割れ目の斜め横部分
  • 座っている時痛い
  • くしゃみして痛い
  • 動き出す時に痛い…ぐらつき感がある
  • トイレで息むと痛い…何時間もかかってしまう
  • 仰向けで寝ると痛い
  • 寝返り・起き上がる時に痛い…ピキッと腰が痛くなる
  • 固い椅子には座れない
  • 固い床に、仰向けで寝られない
  • 歩行していても痛い…ペンギンさんのようなよちよち歩きに
当てはまる項目はありますでしょうか?では尾てい骨痛はどこが痛みの発生源でしょう?

尾てい骨は、人間がサルだった時代の名残、動物で言うと「しっぽ」の部分のことです。「尾てい骨」と言っていますが、正式には「尾骨」と呼ばれるのが正しいです。

お尻の真ん中の位置にあたる背骨の一番下の骨で、人間がサルから進化した過程でシッポが退化し、3~6個の尾椎が塊になって尾骨になったといわれています。

産後尾てい骨痛の原因は?痛む場所を解説

この尾てい骨痛の原因として考えられるのが、女性の場合は妊娠すると「リラキシン」というホルモンが分泌され、その影響が少なからずあります。

このホルモンは出産をスムーズにするよう、骨盤周辺の靭帯を緩めます。そのせいで骨盤が安定しなくなり、赤ちゃんや胎盤の重みを支えようと骨盤周辺の尾てい骨、股関節、恥骨にはいつもより並外れたレベルの負担がかかることになります。

出産時はさらに負荷が加速し、人によっては出産後尾てい骨が骨折している場合もあるそうです。

負傷パターンをチェックしてみて下さい。

  • 尾てい骨:尾椎自体が痛んでいる。尾椎と仙椎との間のトラブルの可能性も
  • 靭帯や骨盤底筋群:骨ではなく、筋肉群が傷んで尾骨周辺の痛みに繋がっている

しかし、痛みのケースや時期は人それぞれで、原因もまたそれぞれです。そのパターンは大きく分けて3つに分けられます。

  • 妊娠中から痛みが始まったケース
  • 出産直後に痛み出したケース
  • 産後しばらくたってから痛み出したケース

これらの原因もパターン別に考えられます。

妊娠中から痛みが始まったケース
リラキシンの影響、胎児の重さから来る負荷、反り腰などよる歪み、骨盤底筋群の機能の偏り(硬い、弱い)などが原因として考えられます。こちらの原因は、今までとは違う負荷がかかって、それを支えきれず、体から痛みが出てきてしまっています。痛みの原因は切迫早産の可能性もありますので、注意しましょう。
出産直後に痛み出したケース
自然分娩で尾骨あたりに赤ちゃんのお顔が通過する瞬間、尾てい骨は赤ちゃんの前頭部でグイっと圧迫されます。尾てい骨は少し動くので、赤ちゃんからの圧迫と共に動きます。その際に、捻れなどが起こって痛めてしまうと同時に、骨盤底筋群や靭帯などが弱かったり硬かったりすると少なからず影響が出るとか。
産後しばらくたってから痛み出したケース
このパターンで痛み出した場合は、尾てい骨というより骨盤底筋群への負担が大きかったと想像出来ます。それに加え、産後の赤ちゃんとの過ごし方、無理な体勢での座り方や抱っこ、悪い姿勢を取り続けていると原因になりかねません。

産後尾てい骨痛の対処法は沢山ある。予防法もチェック

尾てい骨痛にはストレッチや体操、骨盤矯正、骨盤ベルトなど、様々な対処法があります。妊娠出産前後の傷的要因、体の内部からの要因以前に、姿勢の悪さから尾てい骨痛を引き起こす場合もあります。

出産時に尾骨が圧迫されるのも原因の一つですが、いろんな要因をまとめてみました。大きく分けて3つあります。

  • 出産時に尾骨が圧迫される起こる痛み
  • 日頃の悪い姿勢
  • 日頃、骨盤を動かさない
出産時に尾骨が圧迫されて起こる痛みの原因
こちらの原因はすでに述べました。対処法はどんなことでしょうか?
対処法
産後は出来るだけ、ゆったりと安静に過ごす。出産で開き切った骨盤は産後時間をかけて徐々に戻って行きます。まだ戻りかけの時に無理に動かしてしまうと、骨盤はもとに戻りにくくなり、放っておくと歪んだまま固まってしまい痛みが続いてしまいます。
日頃の悪い姿勢の原因
妊娠に関係なく元々姿勢が悪い方が妊娠出産をきっかけに痛みが発生する場合もよくあります。出産後は授乳や抱っこしたままで横座りばかりしていたなど、背骨や骨盤が丸くなってしまい、尾てい骨に体重が乗ってしまい痛みが発生する原因です。
対処法
授乳中にも正座やあぐらの体勢が望ましいです。正座の体勢…骨盤から背骨がまっすぐ立ち、背骨が丸くならないので一番好ましい姿勢です。
  • あぐら…坐骨で座るのを意識すると骨盤がきれいに起き上がります。
  • クッションや座布団の使用…授乳中はどうしても背中が丸くなってしまう場合は、お尻が床に面している半分だけクッションや二つ折りにした座布団座ると姿勢はまっすぐに座れます。専用の骨盤クッションなどもいいですね!
日頃、骨盤を動かさない原因
長時間のデスクワークなどで骨盤から背骨の動きがとても少ない人が多くなっています。骨盤は身体の軸なので、骨盤の動きが悪くなると、背骨、股関節などの周辺部分も動かなくなります。こうなると悪循環になり、骨の弾力がなくなり、筋肉も硬くなりコリや張りに変化します。最終的に尾てい骨周辺も硬くなって動かなくなり尾てい骨に痛みが発生してきます。
対処法
まず、平らなところで四つん這いの体勢になり、背中を丸めます。この時、1つ1つ背骨を動かすようにゆっくり丸めます。その次に、今度は反対に背中を反って下さい。この時も、背骨を1つ1つ動かすように反り返します。これを繰り返してください。

正しい寝方や体操で、尾てい骨痛を和らげよう!

産後の尾てい骨痛のうち、痛くて仰向けで寝られないというケースがあります。必ず、仰向けが良くないかと言えばそうとも限りません。

産後直ぐはしばらくベッドや布団で過ごす時間が増えます。長時間眠っていると骨盤が歪みやすくなったりします。歪んでしまうと骨盤周りのトラブルを招きます。

上手に眠ってトラブルを未然に防ぎましょう。では、骨盤周りの痛みを取るおすすめの寝方をご紹介したいと思います。

経膣分娩ならうつ伏せ寝が気持ちいい

うつ伏せ寝も仰向け寝も骨盤矯正には良い寝方です。というのも、どちらも骨盤が床に面して水平に保たれるので歪み防止になるのです。

寝方:うつぶせ寝は子宮や内臓をフラットに圧迫し正常の位置に戻してくれます。顔をまっすぐに、足を伸ばしてうつ伏せ寝します。

息が苦しいという方はうつぶせ専用の枕を使用しましょう。おっぱいや下腹部に痛みがある時は、大事をとって仰向けに寝ましょう。

帝王切開なら仰向け寝がおすすめ

帝王切開ですと、傷口も完全には塞がっていませんし、痛いです。どうしてもうつ伏せ寝は出来ません。顔はまっすぐ天井を見つめるように正面を向いて、仰向け寝します。

骨盤が歪んでしまう横向き寝に注意しよう

産後ママはついつい授乳しながら、子守唄を歌いながらの添い寝で横をむいたまま眠ってしまうこともありますよね。

この横向き寝は片側の骨盤にだけ負担がかかる一方なので、歪みやすくなってしまいます。このような時は足首から膝にかけてクッションを敷く、または両足の間にクッションを挟み込むと骨盤を水平に保つ事が出来ます。

このように仰向け寝うつぶせ寝についてお話しましたが、この寝方が絶対!という訳ではありません。注意したい横向き寝でも、一工夫して歪み防止に努めてみて下さい。

こまめに寝返りをすればひどく歪むこともありません。ご自分に合った寝方を探してみて下さいね。

自分で出来る骨盤体操

お家で簡単に出来る骨盤体操を2つご紹介します。

【犬と猫のポーズ】

  1. まず猫のポーズを取ります。床に手と膝を付き、四つん這いのポーズ。
  2. 背中を持ち上げ「猫の伸び」の姿勢を取ります。
    →イメージとしては腰に括り付けたロープを天井から引っ張るように。30秒間キープ。
  3. 次に犬の伸びのポーズを取ります。同じように四つん這いのポーズ。
  4. お腹を床に近づけ腕はまっすぐ伸ばし、お尻を突き上げます。30秒間キープ。
  5. 猫と犬のポーズ、一回ずつを1セットとして、1日3セットを目標にやりましょう。

【椅子を使った体操】

  1. 椅子に座ったまま、両手を腰に当てます。
  2. 両手を腰に当てたまま、おへそを前後に動かします。
  3. 骨盤が前後に動いているのを、両手で確認しながら行ってください。

整形外科?整体院?尾てい骨痛を治療してくれる場所や方法をチェック

それでは一度痛めてしまった痛みにはどこで治して貰った良いのでしょうか?整形外科、整体院、接骨院など色々ありますよね。

治療する場所にはどのような違いがあり、どこで治して貰ったらよいかまとめてみました。

骨盤の歪みには整体院

整形外科と整体院の違いは医療機関であるかそうでないかです。整形外科は医療機関であり、整体院などは非医療機関ですが、どちらも骨盤の歪みを診ます。

整体院は日本の骨法や中国医学からの整体師・欧米式のカイロプラティック師などの民間療法です。身体の関節・骨格の歪みを矯正して、代謝や血流をうまく促進していきます。

似たような名称の整骨院・接骨院は国家資格が必要な医療行為を行う施設ですが、メスなどの外科行為なしに、骨折や捻挫、脱臼、挫傷を治療します。

それぞれのメリット、デメリットはこうです。

【メリット】

  • 整形外科:レントゲン・CT・MRIなどの画像検査がある。薬や注射・軟膏・湿布・ギブス・包帯で対応。
  • 整体院:苦痛を訴える患者の為にすぐに施術に入ってくれ、痛みを早く除去してくれる。

【デメリット】

  • 整形外科:医師が診断し、理学療法士や作業療法士が施術を行う。1人の人間が原因追究し、施術を行うわけではないので苦痛を取り除くのに時間が少しかかる。
  • 整体院:レントゲン検査がない。患者の声や触診で診察。
整形外科にとって、骨盤の歪みは重病の範囲に入りませんが、整体院にとって骨盤の歪みはメーンの施術対象になります。

骨盤の歪みにはここがいい!はっきり言うのには、どちらも一長一短があり、判断するのは難しいと思います。まずは実際に行ってみてご自分に合った治療を選んでみて下さい。

ピラティスやヨガも取り入れて

整形外科や整体院は出産後に利用するとしたら、妊娠中にはマタニティピラティスやマタニティヨガを取り入れて、後に予想されるトラブルに備えることも出来ます。

妊娠中だけでなく産後ピラティスにも骨盤にとっていろんな効果が期待できます。是非メリットをチェックしてみて下さい。
  • まっすぐ伸びたいい姿勢改善
  • 血流の改善
  • 骨盤底筋を鍛える
  • インナーマッスルを鍛える
  • 肩凝り腰痛の改善
  • むくみの予防と改善
  • 身体の柔軟性を高める
  • 運動不足の解消
  • 肋骨間痛を改善
  • 安産になりやすい身体作り
  • 産後の回復力を高める
  • 膣のゆるみ、尿漏れ改善
  • 体型を元に戻す
  • スタイルアップ

尾てい骨痛に効果のあるアイテムをご紹介!

尾てい骨痛を効果的に治すのに、便利なアイテムもあります。産婦人科によっては妊娠中から骨盤ベルトなどをお勧めするところもあるくらいです。

骨盤ベルト
産後すぐの骨盤がまだ緩い時期から使用すると、とても効果的。骨盤ベルトで締めると、尾てい骨や股関節に負担がかかるのを防ぐ。トコちゃんベルトなどが有名です。
ドーナツ型円座クッション
産後直ぐの尾てい骨痛に悩まされて、痛さから横座りの姿勢を取り続けるのはNG。骨盤が歪んだまま固まってしまいます。ドーナツ型円座クッションは、お尻の負担を軽くして、正しい姿勢を取り続ける間良いサポートをしてくれます。

トコちゃんベルトⅡという骨盤ベルトは妊娠初期から産後まで使用できる骨盤ケアグッズです。是非、チェックしてみて下さい。

悩まずに悪姿勢を正すなどの簡単なクセを直すことから始めよう!

尾てい骨痛は出産に限らず知らず知らずのうちに取っていた日頃の悪い姿勢からの原因が大きく、痛みが出て来てからそれに気づく人が多いのです。

痛いからと痛みを取る事ばかりに気を取られず、ご自分でストレッチや体操で出来るだけ体のメンテナンスを行い、明るく健やかな日常生活を目指してみましょう。

妊娠前にそのことに気づいて頂けたらとても幸いなことだと思います。第1子で痛めてしまいましたら、第2子の時にレベンジしてみて頂ければとても嬉しいです。

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