通学路の危険箇所は?新一年生になる前に親子で通学エリア安全マップ作りで対策

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2017/03/24

幼稚園や保育所時代は保護者の送迎があったり、バス通園だったりして途中の事故などは心配ありませんが、新一年生になったとたん付き添いなしで学校に通い始めます。

交通量が多くて危険な場所、人目につかない公園や駐車場など、気になる危険箇所を事前に親子で確認しておくことは大切です。

入学前に通学路を点検し、安全マップを作ってみてはいかがでしょう。マップ作成時に連れ去り対策も含めた注意点やポイントを紹介します。

安全マップを親子で作るメリット

小学校入学前に通学路の安全マップを親子で作ることは、子どもが交通事故や犯罪に巻き込まれないためにはとても有効なんです。

親子で通学路を歩きながら、危険と思われる箇所の写真を撮ったり、いざという時に駆け込める110番の家を確認したりと、実際に目で見て言葉にしながら頭に入れる体験型であることがポイントなんです。

いつも歩く道を信号や駐車場で立ち止まり、その周辺を360度「安全確認、防犯対策」の視点でじっくり考えてみましょう。

いつもなら全く気にもかけないことを発見できたりします。もし、ここで誰かに声をかけられたらどういった行動をしなければいけないのか…。

一体どんな声掛けをしてくるのか、どちらの方向に逃げればいいのか、防犯ブザーを鳴らすタイミングはいつなのかなど、様々なことを想定しながら安全マップを作るとより頭に入ります。

「車に気をつけなさいよ」と、出かける時の声掛けだけでは新一年生には不十分です。今まではいつも親と一緒だったのが、急に行動範囲も広がり一人で出歩くことが増えます。

家から学校まで、また親しくしている友達の家まで、いつも遊ぶ公園までと、せめていつも使うエリアを決めて安全対策をしたいですね。

親子で通学路の危険箇所を点検

子どもの毎日歩く通学路を親子で歩いてみましょう。写真を撮ること、メモをすることを忘れないようにしましょう。

十分時間をかけて周りを見渡しましょう。その時、子どもの背丈や視界を考慮して安全か危険かを確かめるといいですね。

どこに気をつけるのか子どもに考えさせるのがポイント

自分で考え言葉にしたことは記憶に残ります。気になる場所では子どもに「何に気をつければいいと思う?」と問いかけてください。

どこがどういう風に危ないのか、言葉にしてみましょう。そして忘れず撮影し要点をメモして安全マップに使う資料を作ります。

歩道の状態や、歩道がなければ路肩の幅なども気になりますね。ガードレールはありますか?交通量はどうでしょう。登校時間と下校時間では車の量もスピードも違うはずです。

見通しの悪い交差点ではどの様にすればいいか子どもに聞いてみましょう。急に飛び出さずに立ち止まって車が来ていないか確認することができるでしょうか。

狭い道路では車に接触するかもしれません。最近では歩道でも歩行者に車両が突っ込んでくることがあります。車の音に注意して出来るだけ端を歩くよう指導しましょう。

また、児童の交通事故防止のために設けられているスクールゾーンの看板設置がなされていたり、道路の歩行部分にカラー舗装がされていたりしますね。

交通ルールや地域の道路標識にも注目してみましょう。学校からも指導がなされますが、地元のよく使う道については家庭でも教えておきましょう。

駐車場の出入り口も急に車が出てきたりするため危険ですね。通学路近辺に川やため池、水田の農業用水路など子どもが寄りたくなるようなところはないでしょうか。

踏切はありませんか。警報音が鳴っていたり、遮断棒が降りているのに無理して渡らないようキツく注意しておきましょう。

明るい昼間と暗い夜道の両方を点検しましょう

明るい時間に歩く通学路と、暗くなってからでは全く印象が変わります。冬場は「遊んでいて気が付けばあたりが暗くなっていた」という経験は親の私たちにもありますよね。

暗くなってから通学路を歩いてみましょう。街頭が少なくて薄暗くはないですか。足元が暗くて水路や溝にはまってしまう危険はないですか。

いざという時駆け込む「こども110番の家」の看板は確認できますか。人通りは多いですか。人気のない空家近辺は危険ですから近寄らないようにしましょう。

通学路だけでなく、よく使う公園や親しい友達の家までの道も親子で歩いて点検しておくと安心ですね。

子どもを狙う不審者の声かけ対策

うちの子に限って…と親は皆思いますが、子どもを狙った不審者の声かけ、連れ去りは年々増加しているのが現状なのです。

小さな子どもは、急に大人に話しかけられて言われるがままになってしまったり、うまい言葉に騙されたりすることは十分考えられます。

マップを作成するにあたり、信号や道路、横断歩道といったハード面を気にするだけでなく、不審者対策のソフト面も十分に子どもと練習しておきましょう。

まず親が不審者対策について具体的な内容を知っておくことが大切です。声をかけられ、連れ去られ、性犯罪に巻き込まれることもないとは言えません。

実際、13歳未満の子どもが性犯罪の被害者となる事案は増えているようなんです。平成27年度の警察白書によれば、13歳未満の子どもが犯罪に巻き込まれた認知件数は24,707件で、一番多いのが「強制わいせつ」なんです。

強制わいせつとは、子どもに抱きついたり、体を触ったり、服を脱がせたり、逆に不審者が自分の局所を見せたりすることもよく聞く話です。

もし、子どもがこんな目にあったらと思うと胸が張り裂けそうです。そうならないよう子どもにと一緒にしっかり防犯教育に取り組みましょう。

不審者の声掛けやそのタイミングは巧妙!

いつも同じ時間に通る通学路は犯人に狙われやすいのです。そして、子どもがすっかり騙されてしまう、信じてしまうセリフを巧みに使います。

犯人は人目につかない死角になる場所や時間帯を狙います。また、車から声をかけ強引に車内に引こんだりもします。

行き慣れた近所のスーパーなどの商業施設でも、目を離さず一人にさせないようにしましょう。

言葉巧みに信じさせ、手をつないで連れ去ったり、体重の軽い小さい子は、抱き抱えられて連れ去られることもありますね。

「こんなことを言われたらすぐ逃げなさい」というわかりやすい例をあげておきますので参考にしてみてください。

【子どもに教える時に役立つ具体的なセリフの例】

子どもの好きなもので誘いをかける
「○○○をあげるからうちに遊びに来ない?」
「一緒に来たらゲームが出来るよ。」

子どもの親切につけこむ
「小学校はどこかな、道を教えてくれる?」
「お腹が痛いから病院まで連れて行ってくれる?」

恐怖を植え付けるように脅す
「警察だ。君さっき悪いことをしただろう。一緒に来なさい。」
「車を傷つけただろう。親に連絡するから車に乗りなさい。」

タレントスカウトを装う
「君可愛いね。モデルの素質があるよ。写真撮らせてくれないかい」
「近くでドラマのロケをしているんだけど子役で出演してくれる?」

緊急事態といって混乱させる
「お母さんが事故にあったから病院まで連れて行ってあげる」
「家が火事になってるから一緒に行こう!」

いかにも子どもが引っかかりやすそうなセリフばかりです。顔を見て知らない人なら絶対ついて行ってはダメですが、顔を見たことある人の場合もありますから、見たことある人だからといって安心はできません。

「すみません」や「ねえ、ちょっと」と何か呼び止められると反射的に足が止まって相手の顔を見ますが、咄嗟に相手との距離を取ることが大切だと教えましょう。

大人が手を伸ばしても届かない距離を保つことが大切です。車からの声掛けでは、どんなことを言われても絶体車に近づいてはいけないと教えましょう。

車からの声掛けでは、自動車の向きと反対の方向に走って逃げるよう教えてください。そして近くのこども110番の家やお店に飛び込んで事情を説明できるようにしておきましょう。

相手がさらに近づいてきたり、車を降りてそばに来るようなら迷わず防犯ブザーを鳴らすことも教えておきましょう。

声をかけられないようにするには、一人で歩かないことです。外では友達と一緒に行動させましょう。集団登校がない場合は一人でなく複数で行かせるようにしましょう。

工夫を凝らした安全マップ作りのコツ

親子で実際に通学路を確認できたらいよいよマップ作りに取り掛かります。事前に撮影した写真や危険箇所についてのメモ書きなどを活用しましょう。

【準備するもの】

  • 適当なサイズの用紙(持ち歩くならA4サイズ、壁に貼るならA3サイズくらいが適当)
  • ハサミ
  • のり・セロハンテープ
  • カラーマジックや色鉛筆
  • 鉛筆・消しゴム
  • 定規
  • 写真・メモ書き

上記の他にも、手作りの楽しさアップのために、可愛いシールやフチ取り用のマスキングテープなどを使ってもいいですね。

【作成手順】

  1. 家から目的地(学校・公園など)までの道路を書く
  2. 危ない場所や注意箇所、こども110番の家などを鉛筆書きで下書きする
  3. サイズを考えながら写真を切り貼りする
  4. コンパクトな注意喚起の内容でメモを貼る(あるいは書き込む)
  5. カラーマジックなどで「安全」と「危険」の色分けをする
  6. 重要な部分はフチ取りをして目立たせる
  7. 仕上げに下書き部分をしっかりマジックで書き込む

作り始めるとついつい沢山書き込みすぎてしまいます。絞り込んで重要なポイントだけを書き込みましょう。

危険な場所と安全な場所、逃げ込める場所もちゃんと忘れず書き込みましょう。もしも公衆電話が設置されていればそれも書いておきましょう。

公衆電話はお金を持っていなくても無料で110番通報ができます。公衆電話の使い方も教えておくと完璧です。

我が家オリジナルの安全マップを手作りしてみましょう。

安全マップ+α我が家のルールでさらに安心

地図上に写真を貼り、注意書きをして完成したらハイ終わりではありません。いかに実用性があるかが肝心です。

咄嗟に役に立つように訓練することも必要です。マップに沿って子どもが一人でも危険箇所を確認できるか、危険を事前に察知できるかどうか練習しておきましょう。

また、我が家のルールをプラスアルファして訓練しておきましょう。例えば歩いたことのない道は一人で行かないだとか、暗くなってしまったら親に迎えに来てもらうとか、ルールも合わせてマップと一緒に目につくところに貼るといいですね。

他にも、スピードを出しすぎている自転車にも気を付けないといけません。散歩中の犬に急に触ろうとしないなど、我が家のルールを探してみてください。

急にトイレに行きたくなったりした時は、コンビニやこども110番の家などを利用できることなども教えておくと安心です。

子どもも一度には覚えきれませんので、優先順位の高いものから徐々に覚えるよう、教える時は詰め込まないよう気をつけましょう。

身を守る大切な約束を親子で確認

犯罪は「出入りしやすい」「見えにくい」そんなところで発生します。不安な場所では想像力を発揮して、「もし、悪い人がここに立っていたら…」とイメージしましょう。

「悪い人が隠れているかもしれない…」「この路地は防犯ブザーを手に持って早足で行こう」など注意して通る箇所をしっかり点検しておきたいですね。

【通学路で身を守る基本】

  • 一人にならないようにする
  • 知らない人にはついていかないこと
  • 車の中から声をかけられても近寄らない
  • 後ろにいる人のことも注意する
  • 怖いと感じたら走って逃げる、大声を出す
  • 防犯ブザーはすぐ鳴らせるように持っておく

学校へ行く道だからさほど危険はないだろうと保護者は安心しがちですが、人目につかない物陰や死角という場所は必ずあります。

また、世の中が無関心になっていますし、大人がスマホや音楽に夢中になっていて子どもを見守る目が減っているようにも思います。

「自分の身は自分で守る」が第一です。あまり怖がらせすぎてもいけませんが、「一緒に決めたルールを守ろうね」という気持ちが大切です。

地域でのあいさつや身近な情報を活用して安全な環境づくり

地域では必ず自治体が配信している不審者情報や防犯メール等があります。身近でどんなことが起きているかをタイムリーに知ることができますからぜひ利用しましょう。

また防犯意識が高く熱心な地域では市町村と自治会が連携して、防犯運動やあいさつ運動、スクールガードの配置などに取り組んでいます。

地域住民の見守る目が一番の防犯対策です。毎日の登下校で見守り活動に協力している皆さんに気軽に声をかけて最近の近所の様子を訪ねてみるのもいいですよ。

安全マップを作りながら危険箇所の点検をし、疑似体験をしながら体で覚えるようにしましょう。

なかなかとっさにはできないこともありますから期間をあけて繰り返し意識することが効果的ですね。

入学前に通学路を親子で歩いて街の様子を知ることは、安全対策の第一歩です。「○○家オリジナル安全マップ」が子どもの安心・安全につながりますのでぜひ作成してみてください。

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