妊娠中に受けられる予防接種の内容。打ってもいいか確認を!

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2017/10/02

予防接種を受けている妊婦さん

妊娠中の体調管理は誰しもが気を付けることですが、重症化しやすい疾患に対して有効な予防接種については、お腹の胎児への影響やリスクなどを考えて慎重になる方も多いのではないでしょうか。

妊娠中にかかりたくない病気の予防として、ワクチンの接種は有効なのは確かですが、実は条件により妊娠中に接種可能なものと出来ないものがあります。

違いは何なのでしょうか。

妊娠中でも接種可能な予防接種の種類とその内容を理由とともに見ていきましょう。

妊婦さんの予防接種可否の判断は「有益性」で決まる!

妊婦さんへの注射は「有益性投与」という考え方に基づいて、接種可能かどうかは判断されます。

有益性投与とは、お薬による有効性(効き目)と安全性が病気や副作用による危険性を上回ると判断された場合に摂取が可能である、という考え方です。

つまり「100%安全だとは断言できないが、病気にかかるよりは安全なので予防接種を受けましょう」という基準です。

では、この有益性投与に基づいて予防接種を見ていった場合、妊娠中でも接種可能なワクチンはどのようなものなのでしょうか。

  • 接種可能なワクチン
  • 接種できないワクチン
  • 予防接種の時期
  • 防腐剤の影響

それぞれ詳しく見ていきましょう。

妊婦さんは不活性化ワクチンなら大丈夫…インフルエンザワクチンは接種可能

実はワクチンは大きく分けて2種類存在します。「不活性化ワクチン」と「生ワクチン」です。

それぞれにメリットとデメリットがありますし産婦人科の先生に事前に相談することが大前提となりますが、妊娠中の予防接種は不活性化ワクチンならば接種が可能なことが多いです。

不活性化ワクチンは、別名「死ワクチン」とも言われるもので、言葉通り死んだウイルスや細菌を元にして作られたワクチンのことを指します。そのメリットとデメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • 生ワクチンと比べて毒性が少ない。
  • 副作用が軽度で済むことが多い。
【デメリット】

  • 抗体を作って免疫を保持できる期間が短い。
  • 免疫のつき方によっては複数回接種する場合もある。

※不活性化ワクチンの代表的な予防接種…季節性インフルエンザ、日本脳炎、B型肝炎など

一般的に、冬になると毎年流行るインフルエンザウイルスの予防接種を特に迷う女性が多いですが、不活性化ワクチンですので妊娠中でも接種が可能です。

もしインフルエンザになった場合はインフルエンザ薬であるタミフルやリレンザが投与されますが、これらの妊婦さんへの安全性がはっきり確認されていないことから予防接種の有効性が危険性を上回るということで接種が可能なのです。

生ワクチンの接種は禁忌…風疹はしかは特に注意

生ワクチンは文字通り、生きたワクチンの毒性を弱くしたもので、妊娠中のママへの接種は禁忌です。

もし予防接種を希望するのであれば、妊娠前、妊娠を考え始めたら早めに接種しておくようにしましょう。

生ワクチン接種のメリットとデメリットは以下の通りです。

【メリット】
免疫が比較的長く保持できる場合が多い。
【デメリット】
副作用が強く出ることもある。

※生ワクチンの代表的な予防接種…風疹ワクチン、麻疹ワクチン(MR含む)、おたふく風邪のワクチン、水痘(水疱瘡)ワクチンなど

風疹麻疹、水疱瘡は妊娠中のママが感染するとお腹の中の赤ちゃんに影響が出る可能性がある病気ですので、特に予防接種による予防が望ましいです。

もしも抗体がないまま妊娠した時、妊娠中に予防接種は出来ませんので、なるべく人込みを避ける、外出時にはマスクをするなどの対策を取りましょう。

旦那さんや子供をはじめとする周りの家族に予防接種を打ってもらって感染を出来るだけ予防するのも有効な手です。

もしこれらの病気に罹患したら重症化する前に速やかに病院に連絡し、指示を仰いで治療を受けるようにして下さい。風疹の場合は先天性風疹症候群の可能性があるなど、母子感染の心配があるからです。

また、風疹のワクチンは接種後2ヶ月は避妊する必要があるので、その点も留意するようにしましょう。

予防接種の効果が出るのは接種から2週間後以降

予防接種を受ける時期については、接種可能なものであれば基本的にいつ予防接種をしても赤ちゃんへの影響はないとされています。

しかし、妊娠初期は予防接種の有無にかかわらず自然流産の可能性があるため、慎重になって安定期に入ってからの接種を勧める病院の医師も多いようです。

接種を希望する場合は、接種予定の予防接種の種類とともに、あらかじめ先生に相談と確認をしておくようにしましょう。

また、どのワクチンの場合も、接種してから効果が出るには2週間から3週間程度はかかります。

妊娠初期を過ぎてから接種を…と思っていたら、ワクチンの効果が出る頃には流行のピークだったということもあり得ますので、病院側との相談で問題がなければ早めに接種のスケジュールを立てたほうが良いでしょう。

防腐剤の影響はなしという報告…気になる人は相談を

ワクチンの中には、防腐剤は含まれるタイプと含まれないタイプがあります。含まれるものは防腐剤として有機水銀(チメロサール)が入っています。

チメロサールは赤ちゃんにも妊婦さんにも問題がないとされていますが、心配な方はクリニックに相談することでワクチンの防腐剤の有無を選択できることもあります。

料金や接種時期に差が出てくることもありますが、チメロサールの影響について心配がある方は、事前に先生に相談をしたり防腐剤について確認すると良いでしょう。

妊娠中の予防接種を安心して受けるために事前に相談を

妊娠中に薬を使う場合に、妊娠中であることをお医者さんに伝えておくことが大前提であるように、予防接種を受ける場合も必ず妊娠中であることや妊娠周期を医師に伝えた上で確認を行いましょう。

また、インフルエンザなどの感染症の予防は、予防接種だけでなく誰でも出来るインフルエンザ対策も合わせて行うようにしましょう。

例えば、人混みはなるべく避ける、外出時には必ずマスクをする、うがいと手洗いを徹底するなどの方法は、風邪などの病気にも有効です。妊娠中が抵抗力が下がっていることを念頭に置いて対策を行いましょう。

予防接種を受けることで、妊娠中の罹患を防ぐことはお腹の赤ちゃんを守るためにも有益です。

自分自身の不安をなるべく取り除いた上で安心して接種を受けられると良いですね。

みんなのコメント
  • キャロルさん

    妊活中の35歳です。妊娠超初期に注射を打っても大丈夫だったというコメントを読んで安心しました。お医者さんに大丈夫だと言われても、どこか不安だったので…ありがとうございました。

  • 無記名さんさん

    人によると思いますよ。

  • ちーさん

    妊娠初期ですが
    先生が大丈夫だというので

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