赤ちゃんが大好きな抱っこは、自己肯定感を育むしつけに繋がる!
育児は時代によって変わります。昔と今の抱っこの捉え方も大きく違います。一昔前はお母さんは子供に抱き癖をつけないように抱っこをしない子育てが流行りました。
現代の育児はママやパパが子供を抱っこをしている光景が多く見られます。
抱っこの密着感が子供に安心感を与え、安心感はしつけに繋がる自己肯定感を育みます。
赤ちゃんが大好きな”抱っこ”の力を借りて、生後すぐから上手に出来るしつけに繋がる自己肯定感を育む方法をご紹介します。
抱っこが大切な理由!ホルモンが関係している
抱っこは、見つめ合う・声掛けするなどの愛着行動の中でも、ママの体温・におい・心音・声・表情を強く感じることが出来るものです。
抱っこの密着感は子供だけでなく、ママやパパにもとっても良い影響をもたらします。良い影響をもたらすのは抱っこをすると”あるホルモン”が作用するからです。
子供に安心感を与える愛情ホルモン「オキシトシン」について
抱っこをすると脳の下垂体後葉から「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。
オキシトシンは出産の時に子宮を収縮させて分娩を促したり、母乳を出すなどの働きがあ
ります。
オキシトシンは別名「幸せホルモン」と呼ばれ、心を癒す効果があります。オキシトシンが分泌され安心感に包まれると、不安な気持ちが和らいできます。
抱っこは赤ちゃんが「この世界は安心できるところなんだ!」と思える最初の手段です。
赤ちゃんの頃から「自分は愛されている」「自分は必要とされている」と思えるようになります。
安心感を与えることで子供の精神が強くなり、自己肯定感が育まれる
安心出来ると自信がつき「自分は大丈夫なんだ!」と自分自身を肯定できるようになって
いきます。
自分自身を肯定できる自己肯定感は「自分を大切にする気持ち」「自分の価値観を否定しない」と自分で思える感情です。
自分で自分の嫌だなと思うところも、好きなところも全部含めて自分を大切に思えると、子供自身の精神も強くなり、健全な自己肯定感が育まれます。
自己肯定感が弱いと、相手に自分を受け入れてもらう事で自分の存在意を無意識に確認する
ようになります。
例えば、筆箱を忘れてしまったお友達に鉛筆を貸してあげたとしましょう。
でもお友達は「いいよ。」と言って受け取りませんでした。その時あなたはどう思ったでしょうか。
「せっかく貸してあげたのに、何で受け取らないのかしら!?」と思った場合は、自己肯定感が低い可能性があります。
親切は場合によっては押し付けになってしまうこともあります。
それに気づかず貸してあげることによって、お友達に「ありがとう。」と言ってもらえることを期待してしまっていただけなのかもしれません。
自己肯定感が育っていると、「もしかして予備の鉛筆を持っているのかな?お友達に鉛筆を貸す必要はなかったのかもしれない。」と思うことが出来るでしょう。
自己肯定感が育っていると自分のことだけでなく、相手の気持ちもくみ取って考えることが出来ます。
自己肯定感は子供が大きくなってからでも十分育まれる
子供が大きくなってしまったからもう抱っこが出来ないな… と思っても大丈夫!抱っこが出来なければハグをしましょう!
ハグは抱っこが出来ない腰痛持ちのママやパパにもおすすめです。
ママもパパにハグをしてもらって「いつもありがとう」「子育てで疲れているのにご飯を用意してくれてありがとう」と言ってもらえたら嬉しいですよね。
嬉しいと思えると自信に繋がり、自己肯定感を高めていきます。
自己肯定感は大人でも育ちます。自己肯定感は子供が大きくなってからでも十分育まれていくものなのです。
たくさんハグをしよう!ママの気持ちを伝え自己肯定感を育もう!
子供が大きくなってからのハグは、毎日学校で気を張って頑張っている子供の緊張をほぐ
すこともできる優れたパワーも持っています。
思春期になり、コミュニケーションを取りづらい時期が来ても、ママの方からハグをしてあげましょう。
「普段は恥ずかしくてあまり口には出さないでいるけど、あなたを愛しているよ。」とママの素直な気持ちを言葉に出して伝えてみてください。
さっきまで不機嫌だった子も、気づけば機嫌が直り、学校での様子を話しているかもしれ ませんよ。
抱っこ育児について!昔と今の「抱っこ」の捉え方
抱っこの捉え方は一昔前と今とでは大きく違います。
昔は、抱き癖をつけずに我慢強い子に育てるという育児法
1960、1970年代は我慢強い子にするため、抱き癖をつけないようにあえて抱っこ
をしない育児法でした。
抱き癖をつけさせないとは「泣いたらお母さんが抱っこをしてくれる。」と赤ちゃんに覚
えさせないようにするためです。
「抱っこして赤ちゃんを甘やかせないために抱き癖がついてしまう」と心配されており、抱き癖はいい意味では使われてはいませんでした。
そして当時はかわいい我が子を思って自立を促すためのしつけでもありました。
抱き癖を心配し抱っこをしなかったことで起こっている問題
赤ちゃんは抱っこをしてもらえないことを悟ると、自分の意思で泣くのを諦めます。
- 泣かない赤ちゃん「サイレントベビー」
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泣かない赤ちゃんをサイレント・ベビーと言います。
サイレント・ベビーは泣かずに我慢しているのではなく、泣くことを諦めてしまったのです。 泣く事を諦めただけではなく、「あー、うー」と声を出したり、笑顔も見せなくなってしまいます。
本能で泣いても抱っこしてもらえず、自分をアピールする手段を身に着けられなかったサイレント・ベビーは、自分の気持ちを持つことが出来ません。
「自分はこう思う。」とか「人とは違う考えを持っている。」と自分自身で認識が出来ないため、自我が育ちません。
サイレント・ベビーは自我が育たないまま子供に成長していきます。
自我のない子供は自分の意見を持たない代わりに、親の言うことをしっかり守ることで親に好かれよう、認められようとします。
そんな我が子を見て、「我慢強い子に育ってくれた。」「親の言うことをよく聞くいい子 に育った」「私の子育ては正しかった!」とお母さんたちは安堵したことでしょう。
そんなサイレント・ベビーが大人になってからの親子関係は、今でも上手くいっているの でしょうか?
- 毒親とアダルトチルドレン(AC)
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親だからというだけで子供を自分の所有物扱いをし、子供が大人になっても親と違う意見を言うことを許さない親を毒親と言います。
「(あなたは私の子供なんだから)黙って私の話を聞いていればいいの!」「とにかく謝りなさい!」と子供を黙らせ、理由も言わずに急に不機嫌になる毒親。
親の不機嫌を察知しては「こんな自分がいけないんだ。」「親と違う意見を持ってしまう私がいけないんだ。」と自分を責めることで無理やり納得しようとするアダルトチルドレン(AC)。
毒親、アダルトチルドレン(AC)という言葉を多く耳にするようになった背景には、サイレント・ベビーの存在が少なからずあるからではないでしょうか?
親の言う事をしっかり守っていればよかった学生時代とは違い、社会に出て仕事に就く と、自分で考えていかなくてなりません。
自分で考える習慣が身についていないため自分の意見が言えず、もどかしさやいらだちを
感じます。
そのような状況になって初めて自我が育ってないこと、社会では生きにくいいことをアダ
ルトチルドレンは自身で痛感します。
こんな子供の状況を知りながら、母親は戸惑いはするもののどうやって手を差し伸べて良
いのか手助けの方法を知りません。
「いい大人なんだからちゃんとしなさい!」と親の威厳を見せて厳しくお説教をするだけ。
なぜお母さんはそのような状況になっても手を差し伸べなられないのでしょうか?
それは抱き癖をつけない育児法を、子供が大人になっても着実に守り抜いているからで す。
子どもを敢えて突き放し、我慢をさせる育児法は知っていても、子供に寄り添い子供の気持ちを理解しようと努力する育児法を、一昔前のお母さんたちは知らないのです。
つらい心境の子供にお説教をして突き放すのは、傷口に塩を塗り付けているようなものです。それではますます親子関係は悪化していきます。
しかし、かわいい赤ちゃん時代に我が子をあまり抱っこできなかったお母さんたちも、内心では寂しかったような気がしてなりません。
その寂しい気持ちを封印するかのように「寂しい気持ちを持つのは親の甘え。」と自分にいい聞 かせているのかもしれません。
言い聞かせて自分自身を我慢させるだけでは何も解決しません。
そのことに親自身が気づき、自分としっかり向き合う事をしないで素直な気持ちを出さなければ、子供とも分かり合えないのは当然のことなのです。
赤ちゃんの頃からたくさん抱っこをしてあやし、子供も泣いたらお母さんが抱っこをし てくれる。
生まれてすぐから親子で信頼関係を築いていけていたら、お母さんの子供への対処の仕方に困らなかったのではないでしょうか。
今では毒親、アダルトチルドレンという言葉で表現されますが、赤ちゃんに抱き癖をつけない間違った育児法が、親子間の信頼関係が築けない結果となって表れてきたのでしょう。
1970年代生まれの私の場合
1977年生まれの私は両親の不仲の中、常に母の肩を持っていました。
またしつけとして、門限が5分でも過ぎただけで張り手を何度も受け、素足のまま中庭に何時間も放り出され、何度泣いて謝っても母親の気が済むまでは許されませんでした。
そんな母親にでも「あなたはいい子ね。」「おなたはお母さんの子供に生まれてきてよかった。って小さいころ言ってくれてたの、覚えてる?」と言われると嬉しくて「お母さんだいすき!」と言って母喜ばせることが私の喜びでした。
大人になり社会に出て自分の気持ちを言うと怒られるのではないか?との罪悪感が常にあ
り、気持ちが言えませでした。
また母がする行動が社会には通用しないこともあることに薄々感じていました。
私が結婚し子供を産むと「私の子育ては正解だった。」と言われ続けるのが苦痛でした。
私が正直に「あなたと考えがすべて同じではなく、違うと思う事もある。」と本心を告げると「娘は病気になったしまった!」と母親は親せきに言いふらしていました。
母は自分が可愛く、自分がよく思われるためには手段を選ばない人でしたので、親戚も「私が病気になってしまった。」と本気で思い込んでいました。
「自分が頑張って育ててきた娘にあだで返された!」と密かにに思っている母は、娘がずっと自分の気持ちを我慢し続けてけてきたつらさに、共感も理解もしていません。
とりあえず娘に「悪かった!」「反省している。」と気づいた素振りを見せるだけで、「おかさんわかるよ。」と昔のように自分の見方でいてくれた娘に戻ってほしいだけなのです。
また母と同じように子供に手を挙げる自分に悩み続けました。
「毒になる親」という本を読み、「母親にされてつらかったこと」「夜素足のまま中庭に放り出されてほんとはすごく怖かったこと」を紙に書きだし全て気持ちを吐き出し続けました。
そして辛かった自分に向って今の私が「つらかったね」「恐かったね」「と心の中で励まし続けました。
それを半年くらい続けて「私はこのままでいいんだ」と思えるようになり、子供にも手を挙げることもなくなりました。
母にはお人形のように溺愛されてきましたが、私の性格や人格そのものは愛してはおらず、娘と言える人物なら誰でもよかったことを理解するのに時間はかかりました。
時間はかかりましたが、毒親やアダルトチルドレンに関する本を読み自己肯定感を持てるようになりました。
今は赤ちゃんの時からたくさん抱っこをすることが推奨
今はママだけではなくパパも子供を抱っこする光景が多くみられます。
抱っこをしてほしい時に抱っこをしてもらえると、赤ちゃんも泣き止み喜びます。 その姿を見るとママやパパも嬉しくなりますね。
また、ベビーマッサージもママの手のぬくもりが伝わり赤ちゃんはご機嫌になります。親子間で気持ちも伝わりあう抱っこは、簡単にできるスキンシップなのです。
赤ちゃんが大好きな抱っこは立派なしつけの一貫
抱っこは子供に安心を与え自信をつけ自己肯定感を育んでいきます。
しつけなきゃ!と意気込む必要がなくても、赤ちゃんが大好きな抱っこをするだけで自己肯定感を育む立派なしつけをしていることになるのです。
抱っこはしつけの一貫です。抱っこの力を借りて、赤ちゃんの時から出来るしつけに繋がる自己肯定感を育んでいきましょう。
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まつんさん
これまでの子育て事情の経緯や、貴重な体験談もあり、読み応えのある充実した記事でした。ありがとうございました。
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筆者さん
ライター初心者の読みづらい文章を最後まで読んでいただいてありがとうございました?
自分の体験、経験がまつんさんのお役に立てたことを嬉しく思います。 -
匿名さん
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