離乳って?離乳食の基本って?初めての離乳食の進め方について解説!

母乳やミルクだけで育っていた赤ちゃんも、少しずつ離乳食へと移行していきます。

初めての子育てだと、「離乳は上手くいくかな」「離乳食はちゃんと食べてくれるかな」と心配事が出てくるのではないでしょうか。

でも大丈夫です!離乳の基本とポイントを今から押さえて、安心して離乳期の赤ちゃんの成長を見守っていきましょう。

赤ちゃんの離乳とは?母乳やミルクなどから幼児食に移る段階のこと

厚生労働省は、「離乳とは、母乳または育児用ミルク等の乳汁栄養から幼児食に以降する過程をいう」と定めています。

食べ物から栄養を取れるようにするために、少しずつ食べ方の練習をしていきます。

どうして赤ちゃんには離乳食が必要なの?

赤ちゃんは、産まれながらに母乳やミルクを飲むことができます。

赤ちゃんには原始反射というものがあり、口の中に入ってきたものに吸いつくという行動もそのひとつであるため、産まれてすぐに母乳やミルクを飲むことができるのです。

赤ちゃんが成長していくと、母乳やミルクでは足りなくなってくる栄養を食事からとるようになります。

家族と同じごはんが食べられるようになるための練習期間が離乳食です。

はじめての離乳食に食べるおかゆは「10倍粥」

おかゆには10倍粥、7倍粥、全粥などの種類があります。10倍粥は、米1に対して水10の割合で作るおかゆのことです。

米大さじ1なら、水は大さじ10。7倍粥とは、米1に対して水が7、全粥とは5倍粥のことなので、米1に対して水5です。

お米からおかゆを作ると時間がかかるし、赤ちゃんが最初に食べる量はほんの少しですから、ごはんから作るのがおすすめですよ。

ごはんからできる10倍粥の作り方
材料

  • ごはん 大さじ1
  • 水   大さじ5
  1. ごはんと水を厚手の鍋に入れ、軽くかきまぜる
  2. 沸騰したら火を弱め、ふたをして10分煮る
  3. 火を消して10分蒸らす
  4. すり鉢に入れ、なめらかにすりつぶす

ごはんからおかゆを作る場合は、ごはん1に対して水は5です。

食器等は、消毒をして清潔なものを使うと安心ですね。おかゆを毎回作るのはとても大変だし、赤ちゃんが食べてくれるとは限りません。

残った分は冷凍しておくと、ママの負担も減りますね。

おかゆの便利な冷凍の方法
  1. 小さめの製氷皿に10倍粥を大さじ1ずつ入れる
  2. ラップをして冷凍する
  3. 凍ったら保存袋に入れておく

次に使う時は、レンジでよく温めましょう。赤ちゃんにあげるときは、人肌にさましてくださいね。

冷凍したおかゆを食べさせるのは、1週間くらいまでにしましょう。保存袋に作った日付を書いておくとわかりやすくていいですね。

離乳の時期の基本情報!開始から完了について

離乳食の開始は5か月から1歳6か月くらいを目安に約1年かけてゆっくり進めていきます。

体の準備はOKでしょうか?スタート前にチェックしてみましょう。

  • 首の座りがしっかりしている
  • 支えがあったり赤ちゃん用の椅子に座ることができる
  • 食物に興味を示す
  • よだれの量が増えてきたかどうか?
  • スプーンを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる

これらが、始めるときの発達の目安になります。

ただし、その時期がきたからすぐ離乳食を始めなくちゃと無理に食べさせたり、食べたさそうなのにアレルギーが心配だからと先送りするのはどうでしょうか?

赤ちゃんの様子をみながら、あせらず赤ちゃんのペースで離乳食を始めてみるのがおすすめです。

5、6か月頃はゴックン期

離乳食の開始です。まずは1日1回から始めます。時間は午前中にして、毎日できる限り同じ時間を離乳食タイムにしましょう。母乳やミルクは飲みたいだけ与えてください。

10倍がゆを1さじ与えることから始めてください。1週間で2~3さじ食べられるようになるのが目安です。

離乳食を始めて1か月くらい経ったら、豆腐や白身魚などのたんぱく質を1さじから始めてくださいね。この頃には離乳食を1日2回に増やします。2回目は午後から夕方にすると良いでしょう。

この時期は、食べ物に慣れるということが最大の目的です。焦らずにゆっくり進めてくださいね。

大きさ・固さについて
おかゆ:米と水の割合を1:10の10倍がゆ。
にんじん:水から茹で、やわらかくなるまで。裏ごしして、ゆで汁ですりのばす。
白身魚:茹でてすりつぶし、ゆで汁ですりのばす。

7、8か月頃はモグモグ期

1日2回食で食事のリズムをつけていきます。プリンや豆腐くらいの固さが目安です。食べる量は個人差が大きいので、特に心配はいらないでしょう。

味覚も発達してくる頃になります。いろいろな素材の味を体験できるよう、食材のバリエーションを増やしてください。

塩やしょうゆ、味噌は少しなら使用可能ですが、基本薄味を意識しましょう。

大きさ・固さについて
おかゆ:米と水の割合は1:7の7倍がゆ。ポタージュ上に粒が混ざったような状態にする。
にんじん:水から茹でてやわらかくなるまで煮る。3mmくらいに切って少し潰す。
鶏ささみ:茹でた後、繊維に沿って細かく裂き、みじん切りにする。

9~12か月頃はカミカミ期

1日3回食に進めていきます。10時、14時、18時が理想的です。食事の感覚は少なくとも4時間あけるようにしてくださいね。

牛肉や鶏もも肉、レバーなども食べられるようになります。生後9か月以降は鉄分不足になりやすいので、鉄分が取れるよう献立を工夫しましょう。

必要に応じて、フォローアップミルクを取り入れても良いですね。

大きさ・固さについて
おかゆ:米と水の割合は1:5の5倍がゆ。米粒が残っているような状態にする。
にんじん:水から茹でてやわらかくなるまで煮る。5mmくらいに切る。
鶏むね肉:茹でた後、繊維に沿って細かく裂き、粗目に刻む。

12~18か月頃はパクパク期

1日3回という食事のリズムを大切にします。この頃にはほぼ何でも食べることができますが、奥歯が生えていないので、やわらかく調理するようにしてくださいね。

1日2回ほど、おやつを与えてお腹の足しにしても良いでしょう。ただし、おやつは、果物やヨーグルトなど、栄養を補えるようなものを選ぶことをおすすめします。

大きさ・固さについて
おかゆ:米と水の割合は1:2くらいの軟飯。大人のごはんより柔らかいくらいにする。
にんじん:水から茹でてやわらかくなるまで。8mmくらいに切る。
牛肉:加熱し、1cmの大きさに切る。

離乳食の前に練習を!母乳やミルクをスプーンであげてみる

母乳やミルクにはとろみがないので口からこぼれやすいですが、ほんの少しの量をスプーンにすくってあげてみましょう。

いつもの味なので、赤ちゃんはびっくりせずにごっくんしてくれるかもしれませんね。

ミルクがゆをあげてみる

10倍粥に粉ミルクを少し入れてかきまぜたら、ミルクがゆのできあがりです。手軽にできますので、ぜひ試してみてください。

市販のベビーフードを試してみる

5か月頃から使える市販のおかゆを試してみるのもいいかもしれません。どれくらいのドロドロ具合かを参考にするのにも役立ちますよ。はじめての離乳食は市販のものでもOKというママだったら、手軽に使えてとても便利ですよね。

食べる時間を変えてみよう

もしかしたら、今食べさせている時間は、赤ちゃんが食べたくない時間だったのかもしれません。ママと赤ちゃんの都合が合う時間で試しているうちに、タイミングが合うこともあるかもしれませんよ。明日は違う時間帯に食べてみるのもいいかもしれませんね。

一度やめてから再挑戦しよう

何回かあげてみても難しそうなときは、赤ちゃんはまだ離乳食を食べる準備ができていないのかもしれません。あせることはありません。一度離乳食をやめて、母乳やミルクだけに戻しましょう。

離乳食調理セットを準備しよう

離乳食は少しの量を作るので、小さい鍋やフライパンがあると良いでしょう。離乳食用の調理セットがあると、「すりつぶす」「こす」など離乳食作りに必須な作業に対応できますよ。

調理セットはコンパクトにまとめられるようになっていることがほとんどなので、収納もラクラクです。

食材選びや与え方の注意点

離乳食を用意する上で、食材選びや、与え方は注意が必要です。

1歳未満の乳児にはちみつの使用は禁忌

乳児ボツリヌス症(運動神経・筋の麻痺性疾患)の予防のため、1歳を超えるまで使用できません。

魚は白身魚、赤身魚、青皮魚の順番で与えよう

離乳食で魚を与える場合は、脂肪が少なくアレルギーを起こしにくい白身魚、次に鉄分を補える赤身魚、それから脂肪が多くアレルギーを起こしやすい青皮魚の順番で進めましょう。

新しい食材を増やすときは1種類ずつ試そう

2種類以上一度に食材を増やして与えたときにアレルギー症状が出た場合、原因となった食材を特定することができません。

それを避けるため、新しい食材を取り入れるときには1種類ずつ試してください。

アレルギーの症状が出るのは、多くが食事後2時間以内といわれています。万が一の場合に受診できるよう、診療時間内から逆算して与えるようにしておくと安心です。

離乳食の進め方にはポイントがある

離乳食を進める上で、押さえておきたいポイントがあります。

素材の味を生かそう

赤ちゃんは内臓の働きがまだ未発達です。内臓に負担がかからないように、塩分や脂肪分、糖分などの量を調整するようにします。

早いうちから味の濃いものに慣れてしまうと、薄い味を受け付けてくれなくなる可能性もあります。

8か月頃から味付けできますが、素材そのものに塩分や脂肪分は含まれているので、無理に味付けする必要はないでしょう。

食べることを楽しめる雰囲気づくりをしよう

食べる楽しみを赤ちゃんに感じてもらうことはとても大切です。

赤ちゃんが楽しく、おいしく食べられるような雰囲気を作りましょう。

そのためには、ママ自身が気負わず、肩の力を抜いて離乳の手助けをするようにしてくださいね。

ママが心配そうな顔をしてのぞきこんでくるより、ニコニコ笑顔で見てくれていた方が安心することでしょう。優しく話しかけながら、楽しい雰囲気で食べられるようにしてみてくださいね。

ママの時間に余裕がある時に

1日の中で、ママに余裕がある時間を選びましょう。パパやママの食事とは一緒でなくて大丈夫です。赤ちゃんの離乳食のことだけをできる時間がいいですね。

準備は赤ちゃんが寝ている間にしてみると、集中することができるのでおすすめです。ママの状況にあわせて工夫してみましょう。

赤ちゃんが満腹でなく、おなかがすきすぎていない時に

母乳やミルクを満足するまで飲んだ後や、おなかがすいてぐずぐずしている時はさけましょう。

はじめてのことにチャレンジする場合、大人だって落ち着いた気持ちになれる時の方が安心ですよね。赤ちゃんだって同じ事。落ち着いて機嫌がいい時の方が、きっと食べやすいことでしょう。

焦りは禁物!赤ちゃんに合わせたペースで進めよう

赤ちゃんによって、食べる量や進み方はさまざまです。赤ちゃんのペースに合わせて進めてくださいね。ゆったりとした気持ちで取り組みましょう。

食事の時間の習慣をつけはじめるのは、もう少し先でも大丈夫です。はじめは落ち着いてごっくんできる環境を作ることが大切です。

毎日同じ時間でなくても、ママと赤ちゃんが落ち着ける時間帯を探してみてください。

また、少しずつゆっくり取り組むことが大切です。赤ちゃんの様子をみながら徐々に増やしていきましょう。

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