母親学級と両親学級は何が違うの?その内容と目的の違い
以前から行われている母親学級に加え、両親学級も行われているところがほとんどですが、その内容や目的の違いが明確でないため、参加をためらったり迷ったりする夫婦が多いのも事実。
母親学級ならなんとなく内容の予想がつくけれど、両親学級って何をするの?わざわざ夫婦の予定を合わせて参加して、内容が母親学級と同じなら意味がないのでは?と不安に思うパパやママもたくさんいます。
そんな母親学級と両親学級の違いについて説明します。
母親学級と両親学級はその目的が違う
母親が対象者の母親学級。「プレママクラス」や「マタニティ教室」などと呼ばれることもあります。
昔から保健センターや病院の産婦人科などで開催されており、なんとなく想像がつくという方もいるかもしれません。
それに対して、夫婦そろっての参加を基本とした両親学級。「パパママ教室」や「父親学級」と呼ばれることもあります。
最近定着してきたクラスなので、母親学級よりも認知度が低くよく分からないという方が多いのも事実です。
【母親学級の目的]妊婦がさまざまな知識を得ること
母親学級の目的は、女性が妊娠・出産・育児を経験する上で必要な知識を身につけることです。
妊婦自身の体について、そして胎児の成長についての勉強をし、安心して健康なお産ができるようサポートをすることが目的です。
妊娠中はその時期によって、女性の体にさまざまな影響が出てきます。さらに胎児の健やかな成長のためにも摂取するべき栄養素が複数あり、それも妊娠時期によって変化します。
そのため母親学級は妊娠前期から中期を経て後期に至るまで、複数回に分かれて開催されることが多いのも特徴です。
【両親学級の目的]夫婦で出産・育児を乗り越えるための手助け
母親が対象の母親学級に対して、両親学級は夫婦2人が対象です。
両親学級の目的は、妊娠・出産・育児という家族にとっての大きな出来事に、夫婦二人で協力して取り組んでいくための知識やきっかけを与えることです。
男性と女性がそれぞれの立場でできることを具体的に学ぶことができます。
しかし女性の体や気持ちの変化を第三者から教えて貰い、学ぶことによって男性も出産をより身近に感じることができるようになります。
男性だからこそできることを具体的に学ぶこともできます。
平日が主流の母親学級に比べて、両親学級は男性の参加しやすさを考慮し土日に開催されることがほとんどです。回数も複数回に渡ることは少なく、一回で終わる場合が多いです。
では具体的にどんなことを学ぶことができるのでしょうか。主催する機関によって多少の差はありますが、それぞれの学級で学べる主な内容を紹介します。
母親学級で学ぶ主な内容
- 妊娠中の母体について
- 妊娠中の食生活について
- 陣痛~出産までの流れと対応の仕方について
- 赤ちゃんの育児についての基本的な情報
- 同時期に出産予定の方々との交流
ひとつずつ見ていきましょう。
妊娠中の母体について
妊娠中はそうでない時に比べてさまざまな体の変化が起こります。妊娠中に起こりやすい病気があったり、常に注意をしておかなければならない症状などもあります。
つわりや気分の変化など妊娠初期に起こるマイナートラブルから、妊娠高血圧症候群のような大きな病気まで、いろいろな知識を保健師さんや助産師さんの講義として聞くことができます。
母親学級では妊娠高血圧症候群になりやすい人の条件や、その予防法などを教えてもらうことができます。
また風疹などに代表される「罹患すると胎児に影響の出やすい病気」についても学びます。
他にも妊娠中は薬を飲むことができないことや、虫歯になりやすいので注意をすることなど、母体や胎児に関するさまざまなお話を聞きます。
妊娠中の食生活について
妊娠中の食事は母体にも胎児にも大切なものです。母体を健康に保つため、そして胎児の健やかな成長を促すために重要な役割を果たすからです。
他にもママの体重を食事でコントロールする時のコツや、糖分・脂肪分の摂りすぎは妊娠高血圧症候群を引き起こしやすいことなど、妊婦ならではの食生活についての知識を取り入れます。
クラスによって差はありますが、栄養士さんの講義や指導を受けることができたり、調理実習などを兼ねているところもあります。
陣痛~出産までの流れと対応の仕方について
いざ陣痛が始まった時に慌てることのないよう、基本的な出産の流れや症状に応じた対処法を助産師さんなどから学びます。
陣痛がはじまった時の特徴や、産院に連絡を入れる目安などを学べるのもこの講義です。
呼吸法を教えてくれたり、マタニティヨガを取り入れてリラックスし、ストレッチで安産を目指すクラスなどもあります。
産院主催で行われるクラスでは、入院のために妊婦が用意する出産準備品と、産院で用意されている用品の説明などがあることもあります。
ストレッチやヨガで体を動かすことも多いので、お腹を締め付けず動きやすい服装で参加した方が良いでしょう。
赤ちゃんの育児についての基本的な情報
赤ちゃんのお世話をするためには、妊娠中に準備をしておかなければならないことがたくさんあります。また知識を身につけておくべきこともあります。
- 妊娠中に準備しておくべき育児用品
- 母乳育児のためのおっぱいのマッサージの仕方
- 新生児をお世話する時に注意しなければならないこと
- オムツの交換体験
- 産後のママのメンタルケア
出産のことばかりが気になってしまってその後の育児のことまで考えられない…という方もいますが、出産を終えたら即座にやって来るのが赤ちゃんのお世話。
いざはじまってから慌てないためにも、分からないことは質問できるようにしておくくらいの余裕を持って講義を聞きたいものです。
複数回に分かれているクラスでは、妊娠中期から後期に行われることの多い内容です。また企業主催のマタニティセミナーでは、講義の後に協賛している企業のサンプル品などを貰えるクラスもあります。興味のある方は参加してみると良いでしょう。
同時期に出産予定の方々との交流
母親学級には他にも妊婦さんがたくさん参加します。出産予定が同じ時期だったり、住んでいるところが同じ地域の方ばかりです。
多くのクラスでは参加者同士で交流する時間を設けていることが多く、そこでママ友づくりや情報交換をしたりすることができます。
場所によっては同時期に行われている産後の育児クラスと交流し、先輩ママの出産体験談などを聞けるところなどもあります。
両親学級で学ぶ主な内容
夫婦二人が主役の両親学級で学ぶ内容には以下のようなものがあります。
- 妊婦がどんな感じなのかを実体験できる
- 妊娠・出産・育児を夫婦でどう取り組むべきかについて
- 分娩時のサポートのポイント
- 赤ちゃんの抱っこ、オムツ交換、沐浴などの実習
ひとつずつ見ていきます。
妊婦がどんな感じなのかを実体験できる
妊婦体験専用のジャケットやベルトなどをパパが装着し、お腹の重さや動きにくさを体験できます。
妊娠することのないパパが、ママの体の大変さや気持ちを理解するきっかけになります。
妊娠・出産・育児を夫婦でどう取り組めばいいのか?について
両親学級では夫婦のために二人で協力することの意味、そのやり方のコツやポイントを教わる講義を受けることができます。
分娩時のサポートのポイント
出産するのは女性ですが、そばにいる男性にもできることがたくさんあるというのを学ぶのがこの講義です。
- 出産時の呼吸法
- マッサージ
これらののサポート方法を学びます。
赤ちゃんの抱っこ、オムツ交換、沐浴などの実習
両親学級では赤ちゃんの人形を使って抱っこやオムツ交換、沐浴の実習を経験できます。産後すぐに自分の赤ちゃんのお世話を体験しながら教わることのできる女性に対し、男性にその機会がないことを考慮しての体験学習です。
いざ自分たちの赤ちゃんをお世話することになった時、その経験がきっと役に立ちます。
▼両親学級の詳しい内容についてはコチラも参考にしてみて!
母親学級と両親学級はどちらも大切
紹介してきた通り、母親学級と両親学級ではその内容と目的が異なります。どちらがいいということではなく、どちらにもメリットやデメリットがあるでしょう。
夫婦の価値観や考え方によっても変わってきますが共通して言えることは、男性も女性も妊娠・出産・育児についての知識を得ておいて損はないということです。
幸いなことに、ほとんどどこで行われている母親学級、両親学級も無料で受けることが可能です。費用がかかっても高額になることはまずありません。
▼両親学級に参加するメリットについてはコチラも参考にしてみて!
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