妊活に必要な栄養をサプリメントで補おう!摂取の際の注意点や選び方
私たちの体を作っているのは、食事から得られる栄養です。もちろん、妊娠を司っているホルモンが正常に分泌されるためにも栄養が必要です。
ただし、食事からだけでは、なかなか目安の分量が摂れないということもありますよね。妊娠しやすい体作りのために、サプリメントを活用してみませんか?
妊娠力UPに有効な栄養を手軽に効率よく摂取できる、サプリメントの摂り方や注意点についてお話しします。
妊娠力UPの手助けをしてくれる6つの栄養素を紹介
妊活にサプリメントを活用する前に知っておきたいのが、妊娠力UPの手助けをしてくれる栄養のことです。
妊娠に有効な栄養を自分の普段の食事からは採りにくい場合は、手軽に摂取できるサプリメントで補いたいですよね。
- 【鉄分】女性には不可欠な栄養…子宮内膜の状態を整える
- 【タンパク質】細胞の材料になる栄養素…赤ちゃんの成長に欠かせない
- 【ビタミンE(α-トコフェロール)】高い抗酸化作用のある妊娠ビタミン
- 【ビタミンB6】脳内神経の伝達物質の材料となるビタミン
- 【葉酸】赤ちゃんの脳、脊髄や内臓を作るために必要
- 【亜鉛】性腺刺激ホルモンの働きを促してくれる栄養
- 鉄分が妊活に必要な理由
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赤ちゃんが育つために必要なふかふかのベッドを用意する期間が、月経周期の中の黄体期(高温期)です。鉄分は黄体期に分泌される黄体ホルモンに不可欠な栄養素です。
- 鉄分不足は黄体ホルモンの分泌低下による不妊の率が上がる
- 鉄は卵細胞にもなり、不足すると卵細胞の正常な成長を阻害する
20代から40代の方に貧血が多く、貧血の人が不妊治療を受けている場合が多いというデータもあるため、妊活には貧血の改善が有効と言えます。
- タンパク質が妊活に必要な理由
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タンパク質は赤ちゃんを迎えるために、不可欠な栄養です。低タンパク質症のために妊娠しにくい状態になる場合もあります。
- 細胞増殖などの代謝を良くする
- 卵細胞の成長の手助けをする
- 筋肉や臓器、皮膚等を作る細胞の材料になる
- ビタミンEが妊活に必要な理由
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- 黄体ホルモンの元になり、子宮内膜を厚くして着床しやすくする役割がある
- ホルモンバランスを整え、月経周期の正常化の力になる
- 血液の流れを良くする
- 妊娠を持続させる役割がある
黄体ホルモンを分泌させて、着床を維持するために必要なビタミンなので、日ごろからビタミンEをしっかり摂るようにしましょう。
- ビタミンB6が妊活に必要な理由
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- 卵胞ホルモン(エストロゲン)の代謝に必要
- ホルモンバランスを整えて、脳神経の伝達物質作る手助けをする
- 妊活中から必要量摂取することで、妊娠中のつわりの改善にも効果が期待できる
また、ママがビタミンB6をしっかり摂取していると、夜泣きが減り、赤ちゃんが育てやすいとも言われています。
- 葉酸が妊活に必要な理由
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妊娠初期時に葉酸が不足すると死産や流産のリスクが高くなるため、妊娠1ヵ月前から妊娠3ケ月の間に、必要量を摂取することを厚生労働省が通達しています。
- 妊娠中に摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害リスクを減らしてくれる
- 着床促進や受精卵の成長を助ける役割を持っている
- 亜鉛が妊活に必要な理由
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- 不妊の改善にも有効
- 性腺刺激ホルモンの分泌を促し、妊娠を持続しやすい体にしてくれる役割がある
- 亜鉛を原料とする活性酸素除去物質は卵子の老化予防になる
- 受精卵の細胞分裂を活発にするなどの役割もある
- 男性の精力減退、精子数が減少
胎児期は細胞分裂が最も盛んな時期ですが、この時期に亜鉛が不足していると十分な細胞分裂が行われず、成長不良、奇形などが生じる心配もあります。
各栄養素の不足の状態は?サプリメントで摂る時の注意点
必要な栄養素は分かるけど、どんな状態の時にサプリメントが必要かどうか分かりにくいですよね。
- 【鉄分】不足すると立ちくらみやめまいも!過剰摂取は内臓障害の恐れ
- 【タンパク質】不足で筋力低下に!摂り過ぎは腎臓に負担がかかる
- 【ビタミンE】不足は健康レベルの低下!天然サプリで抗酸化作用UP
- 【ビタミンB6】妊活に必要!ビタミンB6配合の葉酸サプリで効率良く摂取
- 【葉酸】妊活からサプリを活用!でも、過剰摂取はビタミンB12欠乏症を見逃す可能性も
- 【亜鉛】不足は味覚障害の元!鉄分と同時に摂ると吸収率が低下
各栄養素の不足を判断する基準と、サプリメントで摂る時の注意点をお話しします。
【鉄分】不足すると立ちくらみやめまいも!過剰摂取は内臓障害の恐れ
明かな貧血だと鉄分不足と気が付きますが、そうでなければ鉄分不足に気が付かない場合もあります。
- 鉄分不足のチェックポイント
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下記の項目に当てはまると鉄分不足の可能性があります。当てはまる場合は念のため、血液検査で確認してみて下さいね。
- 肉や魚が苦手で野菜からのみ鉄分を摂っている
- 立ちくらみやめまい、動悸息切れをしやすい
- 目の下部を裏返した時に白い
- 冷え性
- あくびの回数が多い
- 肩こり
- 爪が割れやすい
- 肌や髪につやがない
- ニキビや口内炎が出来やすい
著しい自覚症状がある場合は、他の疾患が隠れている可能性もあるため、自己判断せず医療機関を受診することをお勧めします。
- 1日の摂取量の目安
- 鉄分の成人女子推奨量(月経あり)は10.5mg、摂取上限:40mgとされていますが、妊娠中は1.7倍の20mgが必要です。
- 鉄分をサプリメントで補う場合の注意点
- 鉄分の過剰摂取が続くと、肝臓などに鉄が付着することによる内臓障害を起こす可能性もあります。
鉄分に特化したサプリメントは、過剰接種になる可能性もあるので、明かな貧血でない場合は摂取を避けて下さいね。
- 鉄分と亜鉛
- 鉄分は亜鉛と同時に摂ると互いの吸収率を下げてしまう恐れがあります。でも、どちらも妊活には必要な栄養素です。
鉄分は他の食事の影響を受けやすく、亜鉛は受けにくいという特性があります。
- 亜鉛は食前または食事中
- 鉄分は食事の2時間後
上記のように摂取方法を工夫することで吸収率を上げることが出来ますよ。
【タンパク質】不足で筋力低下に!摂り過ぎは腎臓に負担がかかる
タンパク質は摂り過ぎと感じている人もいますが、実際は不足していることの方が多いです。
- タンパク質不足のチェックポイント
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- 運動しても筋肉がつかない
- 集中力は続かない
- 髪や肌につやや張りがなくなっている
- ダイエットまたは食事は低カロリーを心がけている
- パスタや丼ものなど炭水化物が多い食事を好んでいる
下記項目に当てはまれば、タンパク質が不足していることも考えられます。
- 一日の摂取量の目安
- 成人女性および妊娠初期の摂取推奨量は約50gです。妊娠中期から徐々に増やし、妊娠後期には約75ℊ必要になります。
- タンパク質をサプリメントで補う場合の注意点
- タンパク質には窒素が含まれていて、腎臓は窒素を尿素に変えて体の外に出す役割があります。タンパク質の取り過ぎは腎臓に負担をかける場合があります。
もともと腎臓に疾患があるかたは、プロテインの接種は控えた方が良いです。 健康な方も摂取上限を守って、過剰摂取にならないようにしましょう。
- 一日の摂取量の目安
- 成人女子推奨推奨量は6.0mgで妊娠中は6.5mg必要です。摂取上限は650mgとされています。
- ビタミンEをサプリメントで補う場合の注意点
- ビタミンEは健康な人の過剰摂取で大きな副作用が出たという報告は少ないですが、摂り過ぎは骨粗鬆症のリスクが高くなるという研究結果もあります。
妊娠力UPするためには、抗酸化作用のあるビタミンEを積極的に摂取するのはお勧めですが、摂取上限は守りましょう。
ビタミンEのサプリメントには天然と合成のものがあるので、サプリメント選びにも注意して下さいね。
- 天然…d-α-トコフェロール(αの部分は変わる場合があります)
- 天然型…酢酸d-α-トコフェロール(αの部分は変わる場合があります)
- 合成…酢酸dl–α-トコフェロール(αの部分は変わる場合があります)
合成のビタミンEは安定化を図る物質を、d-α-トコフェロールにつけているため、天然ビタミンEほどの抗酸化作用は期待できません。
- 一日の摂取量の目安
- 成人女性の推進摂取量は約1.2mgで、妊娠中は1.7mgで上限はともに45mgとされています。
- ビタミンB6をサプリメントで補う場合の注意点
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ビタミンB6をサプリメントなどで大量摂取した場合、まれに下記の症状を起こす可能性もあります。
- 神経障害・骨の疼痛
- 精巣萎縮や精巣数減少
- 高濃度のビタミンB6を1年に渡っての飲用で重度の神経障害
厚生労働省総合医療サイトよるとよると、ビタミンB6の安全な上限値は成人で100mℊとされています。
- 葉酸不足のチェックポイント
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- 大豆類、緑黄色野菜や柑橘系の果物をあまり摂っていない
- 喫煙をしている
- 外食が多い
- 飲酒を日常的にしている
- 便秘気味
- 摂取量の目安
- 成人女子摂取推奨量は240μgで上限は900μgです。妊活中、妊娠中は400μgの摂取が望ましいとされています。
- 葉酸をサプリメントから補う場合の注意点
- 高い用量で葉酸を取ると、ビタミンB12欠乏症を見逃してしまう恐れがあります。ビタミンB12が不足すると脳、脊髄、神経などに障害を引き起こす可能性があります。
ビタミンB12と葉酸は、ともに貧血の予防になりますが、葉酸はビタミンB12が欠乏することによっておこる、神経の損傷は改善することはできません。
また、不眠症や食欲不振などになる可能性も指摘されています。 葉酸の安全な摂取量の上限は1000μgとされています。
サプリメントの表示をみて、1日400μgを守っていれば、過剰接種になることはありません。食事から残りの600μgを摂ってしまう心配はないです。
- 亜鉛不足のチェックポイント
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下記の状態になっている場合は亜鉛不足の可能性があります。
- 爪に白い斑点が出来ている
- 味覚障害を起こしていて、口の中に苦みを感じる
- 抜け毛や薄毛が気になっている
- 視力が低下している
- 肌荒れや爪が薄く割れやすい
- 摂取量の目安
- 成人女子推奨量摂取量は8㎎で上限は35mgです。妊娠中の摂取量の目安は10mgとされています。
- 亜鉛をサプリメントから補う場合の注意点
- 亜鉛を大量摂取すると急性中毒を起こす恐れがあります。また、日常的に過剰摂取すると下記の状態が心配されます。
- 銅欠乏症からくる貧血
- 吐き気、食欲不振、胃痙攣
- 長期過剰摂取で免疫力低下
- HDLコレステロールの減少
上限を守って過剰摂取には気をつけて下さいね。また、鉄分と亜鉛を同時に摂取すると両方の吸収率を下げることが分かっています。(鉄分の項目を参照してください。)
- 赤ちゃんやママに悪影響のないサプリメントを選ぶ
- 自分の体調や必要と思われるサプリメントを選ぶ
- 摂取量を守って飲んで過剰摂取にならないように気をつける
- 飲み合わせなど自分で判断できない場合は薬剤師に相談する
- 飲んでいる薬があれば相性を確認する
- 口コミを確認して自分合ったものを選ぶ
- サプリメントを使用するために重要なこと
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- 自分の体の状態を把握する
- サプリメントは安全なものを選ぶ
- 飲む合わせや常備薬など薬剤師・医師に相談する
- 考えすぎてストレスをためない
- 飲んで異常を感じた場合は使用を止め、医療機関を受診する
【ビタミンE】不足は健康レベルの低下!天然サプリで抗酸化作用UP
ビタミンEが不足すると体内の酸化スピードが速くなり、健康レベルが低下する恐れがあります。但し、日本人の通常の生活では欠乏することはまれです。
【ビタミンB6】妊活に必要!ビタミンB6配合の葉酸サプリで効率良く摂取
ビタミンB6は腸内細菌によって合成されているため、通常では不足しにくいですが、タンパク質を多く摂る人や、妊娠中の女性には多く必要な栄養素です。
【葉酸】妊活からサプリを活用!でも、過剰摂取はビタミンB12欠乏症を見逃す可能性も
下記の状態に心当たりがあれば、葉酸不足の可能性があるので、妊活時に積極的に葉酸取り入れることをお勧めします。
【亜鉛】不足は味覚障害の元!鉄分と同時に摂ると吸収率が低下
亜鉛不足が起きると性機能低下が起きるため、妊活中にはどうしても不足を避けたい栄養素です。
サプリメント選びは安全に!自分にあったサプリメントを選ぶ
妊娠しやすい体に整えるために、食生活で不足しがちな栄養素をサプリメントを有効に取り入れるのはいいのですが、やみくもにサプリメントに頼るのはお勧めできません。
この3つについて説明しますね。
赤ちゃんやママに悪影響のないサプリメントを選ぶ
サプリメントには必要な栄養素以外に、添加物も含まれています。選ぶのなら極力体に害がなく、添加物の少ないサプリメントを選びたいですよね。
サプリメントはどんな工場で、どんな環境の中、どんな工程で作られているか分かりませんよね。
赤ちゃんやママに安全なサプリメント選ぶ際に「GMP」というき基準が参考になります。Good Manufacturing Practiceの略で製造優良規範と訳されます。
GMPと記載されたサプリメントは、医薬品に準じた管理工程で作られたものです。
表示されている添加物を確認して、赤ちゃんやママにも安全なサプリメントを選んでくださいね。
自分の体調や必要と思われるサプリメントを選ぶ
サプリメントは自分の体調や用途にあったものを選ぶようにしてましょう。妊活に良いからと、手当たり次第に飲むのは過剰摂取の元になります。
普段から薬を飲んでいる、体調を崩したときに薬を処方してもらう場合も、飲んでいるサプリメントを薬剤師や医師に告げることが大切です。
摂取量を守って飲んで過剰摂取にならないように気をつける
体に良いものでも過剰摂取すると、害が及ぶものが多いです。食品から得る場合、過剰になる心配はあまりありませんが、サプリで摂取すると過剰になることがあります。
妊活に必要な栄養は食事から…足りない部分をサプリメントで!
妊活を始めるからすぐにサプリメントを飲まなくちゃ!と、慌てる必要はありません。食事から栄養が摂れていれば、サプリメントに頼る必要はなくなります。
とは言え、日々の食事の中から妊活に有効な摂取量の確保は難しく、バランスの良い食事だけにこだわると、ストレスになる場合もありますよね。
その場合に少しサプリメントの力を借りるくらいのスタンスがお勧めです。
食事は体を作る基礎になっています。食事内容の見直しと足りない栄養をサプリメントに助けてもらい、妊娠力UPで元気な赤ちゃんがやってきますように!
▼妊活中におすすめのレシピについてはコチラも参考にしてみて!
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