骨盤ベルトの着用について!妊娠中~産後に使える理由や効果
妊娠が分かると、マタニティグッズや赤ちゃん用品の準備に忙しくなりますよね。その中でたびたび耳にするのが「骨盤ベルト」。
何だか良さそうだけど、いつからいつまで使うの?産後ダイエットにいいって本当?そもそも絶対に必要なの?と疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
妊娠と出産で劇的に変化するお母さんの体をサポートしてくれる便利グッズですが、使い方を誤ると逆効果になってしまう場合もあるので注意が必要なんです!
骨盤ベルトを使う時期や効果、使い方について正しい知識を持ち、上手に活用しましょう。
この記事の目次
【効果】緩んだ骨盤を支え、母体の負担を軽減してくれる
妊娠中は、骨盤の関節が徐々に緩んでいきます。これは「リラキシン」というホルモンの働きで、分娩時に赤ちゃんが産道を通れるようにするため。
「骨盤が緩む=体を支える力が弱まっている」ということ。それとは逆に赤ちゃんや羊水、胎盤など普段以上の重さが骨盤にのしかかっています。
さらに分娩後は赤ちゃんが産道を通過することで限界まで骨盤が開き、靭帯も伸びきった状態になっています。
現代の女性は運動不足やダイエットなどで、昔の女性に比べて骨盤周りの筋肉が少ない傾向にあるんだとか。筋肉が少ないと骨盤が緩みすぎてしまい、妊娠中・産後に腰痛や恥骨痛、股関節痛などの不調に悩まされることになるのです。
そこで近年、ますます注目されているのが骨盤ベルト!骨盤を正しい位置に安定させることで、体への負担を軽減する効果が期待できます。
苦しくないの?
「お腹をぎゅうぎゅうに締め付けるなんて苦しいのでは?」と心配する方もいるかもしれません。
もちろん「絶対に骨盤ベルトを巻かなくてはいけない」というわけではありません。妊娠中から産後まで不調をほとんど感じない人もいます。
しかし中には、立ったり座ったり歩くことすら困難な方も。そんな時にはぜひ骨盤ベルトをサポートに活用しましょう!
【使用時期】妊娠初期から産後3カ月頃まで
市販されている骨盤ベルトは形や用途によって、使用できる時期もそれぞれ違います。妊娠初期から使えるベルトタイプの物や、産後の体型戻し専用に使うガードルタイプの物までさまざま。
自分がどんな目的で使いたいかに合わせて、商品の特徴をしっかり確認しましょう。時期ごとに複数の骨盤ベルトを使っている方もいますよ。
注意が必要なのが「使用をやめる時期」です。心地いいからといって長く使いすぎると、自身の筋肉が鍛えられず、回復が遅れる恐れもあります。
あくまで骨盤ベルトは補助的な役割。使用はだいたい産後3カ月くらいまでを目安にして、できるだけ意識的に筋肉をつけて妊娠前の状態に戻しましょう。
赤ちゃんの位置が上がり胎動が増える
「骨盤ベルトをするとお腹が上がって見える」と感じる妊婦さんもいるようです。これは骨盤のゆがみが矯正されたことで赤ちゃんの位置が上がるためではないかと考えられます。
その結果、「赤ちゃんの動きが感じやすくなり胎動が増えた」という意見も。
逆に「胎動が減った」と感じているなら着け方を誤っていたり、サイズが合っていない可能性も。一旦使用をストップして、改めて装着方法を確認しましょう。
切迫早産予防に活用するママも
「妊娠中に切迫早産で安静を指示された」というママは意外と多くいます。そんな時にも骨盤ベルトを巻くことで「お腹の張りが少なくなった」という声が多く聞かれます。
私も長男の妊娠中期に切迫早産と診断され、2カ月以上入院することに。着けると安定感が増して歩きやすくなったので就寝時とお風呂以外は骨盤ベルトを巻いて生活していました。装着前には必ず、担当医に相談してみてくださいね。
医師によってさまざまな意見はありますが、私の担当医は「本人が効果を感じるなら着けても良い。手間がわずらわしいなら着けなくても良い」=「どちらでも良い」というスタンスでした!
切迫早産と診断されて不安に思っている方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
産後ダイエットの強い味方に
妊娠中にひっぱられたお腹の皮や大きくなったお尻は出産してもすぐに戻るわけではありません。産後ダイエットにも骨盤ベルトが効果的と言われていて、専用の商品もたくさんのラインナップがあります。
分娩直後から着用できる物もあるので、出産準備品に加えることを検討してみてはいかがでしょうか。
使用方法を間違えると逆効果!NG行為をチェック
正しい装着方法をしてこそ効果が発揮される骨盤ベルト。間違った使い方をすると、逆に体に負担を掛けてしまうこともあるので注意が必要です。やってしまいがちなNG行為をしっかりチェックしましょう。
間違った場所に巻いてしまうと骨盤がさらに開く
まずは着ける位置がとても重要です。
「恥骨」と「大転子」という骨を両方とも通るラインに巻きましょう。それより上の位置に巻いてしまうと骨盤の上側に力が加わることになり、本来はしめるべき下側が逆に開いてしまうように力が働いてしまいます。
恥骨は両方の親指をおへそからまっすぐ下におろしていって固くあたる骨。さらに親指を恥骨から真横に移動させた先にあるでっぱった骨が大転子です。
ももの付け根付近に巻くことになるので、始めは「思ったより下だな」と思うかもしれません。
きつく締めすぎると血流が悪くなる
骨盤をしめる効果を高めようときつく巻きたくなりますがこれもNG。強く巻きすぎると血流やリンパの流れが悪くなり、冷え性や肩こり、むくみなどの悪影響が出てきます。
目安は仰向けになった状態で手のひらが骨盤ベルトと体の間に楽に入るくらい。座ったり立ったりした時に苦しくないように調整しましょう。
立ったまま外すと一気に負荷がかかる
立ったままの状態で骨盤ベルトを外すと、一気にしめつけがとれてすっきりするかもしれません。しかしこれは危険な行動なので絶対にやめましょう。
特に妊娠中の腹部は胎児や羊水などの重さで通常より重くなっています。それまで骨盤ベルトが支えていた負荷が一気にかかると、骨盤にとってはダメージになります。
お風呂やトイレ、就寝時に外すときも必ず横になったり座ったりした状態で緩めてから、ゆっくり立つようにしましょう。
寝る時やトイレの時はどうすればいい?
商品によって24時間着けられるものや、日中だけ巻くものまで使い方はさまざま。必ず説明書を確認しましょう。
一日中装着できるタイプでも、動いているうちにどうしてもずれたりベルトが緩んだりしてきます。一日に数回は位置を確認して巻き直しましょう。
就寝時は寝返りでずれやすいので対策を
特に寝ている時は寝返りなどで無意識のうちにずれやすいので注意。
「寝るときだけは外していた」というママも多かったですが、ずれ防止パーツが付属している商品やガードルタイプを選べば、寝ている間も安心して骨盤ケアができますよ。
トイレの時は毎回位置を確認
ほとんどのベルトタイプの骨盤ベルトは、トイレの時に外して再び巻きなおす必要があります。「外出先で巻き直すのは難しい…」という場合は、お出掛けの時にはガードルタイプにするなど複数のベルトを使い分けるのがおすすめ。
また、口コミで評価が高い「トコちゃんベルトⅡ」のように、下着の下に着用できるのでいちいち外さなくていい商品もあります。その際もトイレの後には毎回、正しいラインに巻けているか確認しましょう。
過信は禁物!骨盤ベルトにだけ頼らず体をいたわろう
骨盤ベルトは正しく活用すると母体をサポートしてくれる効果が高いことが分かりましたね!最終的な目標はあくまで、ママ自身の筋力をつけて妊娠前の体に回復すること。
妊娠中に適度な運動をして筋肉を維持していると分娩もスムーズに進みますし、産後の戻りも早いと言われています。
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