胸が張りにくい差し乳。母乳が出てるか心配…授乳や混合育児で乗り切って！

母乳の出方を表す言葉に、差し乳、溜まり乳というものがあります。医学用語ではなく臨床的に母乳の状態を示すものとして定着しています。

差し乳になっている時ママの乳房にはどんなことが起きているのでしょうか。授乳はきちんと出来るのでしょうか。また原因はあるのでしょうか。

母乳育児をスムーズに行うために、赤ちゃんに美味しいお乳を上げるために、差し乳や溜り乳がどんな状態なのかを知りましょう。

差し乳とは胸がなかなか張らない状態を示したもの

「差し乳」とはどんな状態の乳房なのでしょうか。それは、胸がなかなか張らなくておっぱいがちゃんと出ているのか分からない状態を言います。

でも赤ちゃんに飲ませる時は胸の張りを感じられます。ですので差し乳でも母乳は作られているのです。

差し乳になるかどうかはママの体質で決まっています。順調に母乳が出る人もいればまったく出ないママも居て、どちらも自然なことです。

差し乳でも母乳が作られていないわけではない

胸が張らないからと言って母乳が全く作られていないわけではありません。母乳は常に作られ続けています。

赤ちゃんが飲む量とママの母乳の生産量がちょうどマッチしていると、胸が張った感覚がないのかもしれませんね。

こういうお乳は新鮮で美味しいものという側面があります。対して頻繁に張る胸は母乳がどんどん作られていわゆる「溜まり乳」になってしまいます。

量が少な目な差し乳は搾乳がうまく行かなかったり、授乳しづらいという悩みがあります。授乳回数や時間を守り母乳が作られるように気を付けるようにしましょう。

「母乳がでない」と授乳を止めてるのは要注意！

差し乳のママは、自分は母乳がでないのだと思い込んで授乳を止めてしまうことがあります。

ミルク育児でも赤ちゃんは元気に大きくなります。ミルクだと飲む量が分かるので上げている方も楽だというメリットもあります。

ですが、せっかく出ているお乳を赤ちゃんにあげないのはもったいないですね。差し乳のママも授乳の習慣を続けることは大切です。

母乳は定期的に飲ませて胸を空っぽにすることで、新しいお乳が作られる様刺激されるのです。これを止めてしまうと本当にお乳が出なくなりますよ。

差し乳でも乳房のトラブルは起こります！

胸が張らなくてお乳の量が少ないと、乳腺炎になる心配がないと安心しているママもいますね。

これは間違いなので注意しておきましょう。差し乳でも全く母乳がでない訳ではないのです。そして、量が少ないからと飲ませない癖が付くと古い乳が溜まります。

この残って古くなった母乳が乳腺のつまりを起こして、乳腺炎の原因になってしまいます。ひどくなると高熱が出るなどママにも赤ちゃんにも負担を強いてしまいますよ。

それを防ぐためにも、量が少なくても搾乳をしてお乳が常に新鮮な状態にあるよう努めましょう。母乳の量と乳房のトラブルは複雑な関係にあるのですから。

差し乳だと痩せないの？授乳と産後ダイエット

母乳はママの血液から作られています。そのため、赤ちゃんのお乳を上げるとママの体からはカロリーが失われていきます。

母乳育児で痩せると言われているのはこれが理由です。

仮に1回の授乳が100mlだとすると、1日に10～15回近くお乳を飲ませているママの消耗はおのずと知れますね。

差し乳の場合は胸がなかなか張らず、つい授乳を忘れてしまうこともあるようです。そのため回数が減るので消費するカロリーも少なくなると考えれます。

「おっぱいのためにたくさん食べる！」これがダイエットの妨げに

母乳が少ないのはママの取っている栄養分が足りていないから、という考え方が昔からあります。

そのため乳の出の悪いお母さんにたくさん食べるように促すおばあちゃんたちもまだまだいる様です。

しかし既に述べたように、お乳が出るかどうかは体質によるものです。いくら栄養を取っても出ない体質のママはどうしようもありません。

差し乳でも授乳を続ければ、母乳は作られ続けます

よく胸が張っていることを母乳がよく出ている事だと思いがちですが、事実は違います。差し乳のママでも母乳は作られているのです。

母乳とは24時間休むことなく作られていて、止まることがないのが確認されています。胸が張らないママでもあきらめてはいけません。

ただ差し乳の場合搾乳が出来なくて、母乳のストックが出来ないのが悩みどころですね。その場合は出来立てのお乳をしっかり飲んでもらうようにしましょう。

また胸が張る張らないは持って生まれた体質によるところが大きいです。母乳が少ないと不安になったらミルクと混合に切り替えることも大切です。