【体験談】上の子可愛くない症候群の乗り越え方!少し離れることも必要
2012年に某ファッション雑誌で取り上げられてから広く知られるようになった「上の子可愛くない症候群」。
兄弟・姉妹を平等に可愛がることの難しさに直面しているママも多いのではないでしょうか。
- イライラする原因は分かっていても、可愛く思えない原因はさっぱり分からない
- そもそも、「上の可愛くない症候群」ってなんで起こるの?原因は?
- 早くに抜け出すにはどんなことをすればいの?
上の子可愛くない症候群の原因と対策、そして筆者の上の子可愛くない症候群の体験談をご紹介します。
この記事の目次
「上の子可愛くない症候群」とは?子供とママの気持ちのすれ違いが原因で起こる症状
下の子が産まれたら、いきなり上の子がずいぶんと大きくてしっかりした(しっかりしてほしい)イメージを抱いたことはありませんか?
一方、下の子に対しては赤ちゃんだから可愛い、守らなくてはという母性が出始めてきます。そんなママの事を見て上の子は寂しい!赤ちゃんにママを取られた!と思ってわがままを言ったり、いうことを聞かなくなったりします。
それが「上の子可愛くない症候群」を引き起こす大きな原因です。
下の子の出現によって、上の子への期待の種類が変わる
「優しい人になってほしい」「健康に育ってほしい」など、様々な期待や希望を持って育てていた最初の子。それは「子供自身のため」の期待や希望でした。
ところが、2人目、下の子が生まれるといつのまにか「ママの手を煩わせないでほしい」「わがままを言わないでほしい」「手伝ってほしい」といった「ママ(親)のため」の期待と要望に変わります。
しかしそんな期待と要望に対して、上の子のイヤイヤ期、反抗期、赤ちゃん返り…そう簡単に思い通りにはいうことを聞いてくれない、つまりママ(親)の期待や要望に応えてくれません。それどころか、下の子よりも手がかかると感じることも時にはありますよね。
上の子に比較対象ができるので、上の子は下の子より可愛くないと思ってしまう
今までは同じ年齢ぐらいの子どもが比較対象で家庭の中においては上の子の全てが一番。ところが下の子が生まれると、その比較対象が赤ちゃんである下の子になります。赤ちゃんは無条件にかわいく癒される存在。無敵です。
一方今まで同じ年齢ぐらいの子どもと比べたら可愛いと感じていた上の子は、下の子(赤ちゃん)と比べると思ったほど可愛く感じない。まず、当たり前だけど下の子より大きい。
そして、反抗期やイヤイヤ期などと重なりママを怒らせるような事ばかりしているとさらに上の子は下の子よりも可愛くないと思ってしまうのです。
小さい赤ちゃんを守らなければというママの本能
「上の子可愛くない症候群」が多く生じてしまうのは子供に2才以上の差があるとき。2才というと、着替えや食事など身の回りの事を自分でできるようになる、したがる時期ですよね。
一方生まれたての下の子はママがいないと生きていけない儚い存在です。そんな下の子に対して上の子が粗末な扱いや意地悪な事をしたら「弱い赤ちゃんを守らなきゃ!」という本能が働いて、上の子が可愛く思えなくなってしまうのです。
産後のホルモンバランスの乱れによるイライラ
女性は妊娠・出産によってホルモンのバランスが乱れ、産後些細なことでいつもイライラしたり、体調がなんとなく毎日すっきりしなかったりと個人差はありますが以前までなかった様々な症状が現れる場合があります。
女性のホルモンバランスは出産後に大きく崩れるといわれています。
それはホルモンバランスの乱れによるもので、それによって産後や育児中にPMS(月経前症候群)が悪化する場合もあると言われています。
下の子が増えてただでさえ慣れない育児。プレッシャーもあるでしょう。さらに生理前が重なり、そんなときに上の子がいうことを聞かなかったり、赤ちゃん返りなどをされてしまうと当然上の子だけが疎ましく感じてしまいます。
「上の子可愛くない症候群」の抜け出し方
様々な事が原因で起こる「上の子可愛くない症候群」。原因がわかってもこの上の子に対してのイライラから早く抜け出したいですよね。常に上の子が可愛くない、疎ましいと思ってしまうといった辛い状況から少しの時間だけでも抜け出す方法があるんです。
上の子とふたりだけの時間を過ごす
とにかくバランスよく上の子と下の子とそれぞれ離れる時間を作ることがカギです。まずは上の子。下の子と離れて上の子だけが目に入る時間を過ごすことによって、普段忙しい毎日の中に埋もれて気づかなかった成長を嬉しく感じたりするのではないでしょうか。
下の子(赤ちゃん)と離れて上の子とふたりきりだとママも心に余裕を持って接することができます。
上の子とふたりだけで過ごす時間を作ることによって少しだけママにも気持ちの余裕も生まれて、忘れていた上の子の可愛さを見つめ直すことができ、上の子の「ママを下の子(赤ちゃん)に奪われる」という不安も解消されます。
上の子と離れる時間を作ってみる
上の子と下の子、ふたり同時に視界に入るから比べてしまうものだし、上の子が可愛くなさすぎるから下の子がより可愛いと感じ、だから上の子がさらに可愛くないと感じるという悪循環になってしまうのは当然。
そして、上の子も常に下の子優先のママに「なんで自分だけを見てくれないの?!」とイライラ。そんな毎日を過ごしていたらママと上の子の関係は行き詰まってしまいますよね。
パパがお休みの日やおじいちゃん、おばあちゃんに上の子だけを遊びやお泊まりなどに連れ出してもらってママが上の子とあえて離れる機会を作ることで上の子もママも気持ちがリセットされることもあります。
赤ちゃんのお世話を一緒にする
下の子のおむつを替えているとき、おっぱいやミルクを飲ませているとき。
上の子はママが赤ちゃんのお世話をしている時間はママと下の子だけの時間に感じて、もしかしたら少し疎外感を感じているのかもしれません。
だから寂しくて、下の子のお世話をママがしているときに限って邪魔をしてきたりします。赤ちゃんのお世話を一緒にすることで、上の子はママから必要とされていると感じるし、「ママと一緒にやっている」と思い、疎外感や寂しさもなくなります。
そして、実際にお世話をすることで下の子は守ってあげなくてはいけない存在ということに気づくようになります。お世話はできることからでいいんです。「お陰でママ助かった!」とママから頼りにされたら嬉しいし、自信にもなりますよね。
上の子をぎゅっと抱き締めて「大好き!」と伝える
「上の子可愛くない症候群」で悩む原因は、「自分の子供だから愛しい、可愛いと思って当たり前なのに今の自分はそうじゃない…」と感じてしまうことにもあります。
もしかしたら照れて表面的には嫌がるかもしれませんが大好きなママに「大好き!」と言って抱き締められるのは上の子にとってはきっと絶対に嬉しいはず。
ママ自身も大好き!と言って抱き締めることによって「ああ、ちゃんと可愛い、愛しいと思えているんだな。大丈夫。」と思うことができます。
上の子もまだまだ小さい子供なんだなという気持ちで接してあげる
生まれたて赤ちゃんの小さい小さい下の子と比べたら上の子はもう大きい子供。でも、下の子との年齢差が2才差や3才差などの場合はもちろんですが、上の子が小学校低学年など6才差ぐらいでもまだまだ小さい子供。ママに構ってほしいし、甘えたい時期です。
本当はひとりでできるようなことでも「ママやって~できない~」と言ってくることも。そんなときはもしも余裕があったら「やってもらいたかったんだね」と言って少しだけ甘えさせてあげる事も必要です。
そんな気持ちを大好きなママにわかってもらえたという経験は子供の心の元気を増やすと同時に心を穏やかにさせるものです。
上の子の心が元気で穏やかになれば少しずつ自由な行動やイヤイヤも少なくなってきて、ママも「上の子可愛くない症候群」から抜け出す道が見えてくるのではないでしょうか。
【体験談】筆者もなった「上の子可愛くない症候群」
我が家は4才差の男子ふたり兄弟。私の場合は次男が生まれてすぐの頃は長男に対してのイライラは全くありませんでした。とにかく赤ちゃんの次男はもちろんですが、それを一生懸命かわいがる長男もふたりとも本当にかわいくて。
私自身がひとりっこだった事もあり、兄弟を育てるということが新鮮で楽しくて、そして毎日が穏やかでした。
ところが、次男が2才を過ぎた頃ぐらいのちょうど小学校に入学した長男が言うことを聞かない、次男にちょっかいを出したりするようになるなどで毎日長男を怒ってばかり。怒りで体が震える、という体験もこの時期に初めてしました。
一番思い出に残っている出来事は、私が少し疲れて横になっていたときに「ママ、大丈夫?」と言って長男が横に来たとき、とっさに「宿題終わったの?!学校の準備は終わったの?!」ときつく言ってしまった時には本当に落ち込みました。
長男は私が疲れている様子だったのが心配で元気付けようと横に寄り添ってくれたのに。。私ってば本当にどうしちゃったんだろう。。。?こんな気持ちがいつまで続くんだろうと悩みました。
どんどんいろんな事ができるようになっていく次男の事が可愛く思うようになっていき、それとは正反対に長男はできないことばかりに目がいってしまって…。
今思えばちょうど長男が入学するタイミングで新しい土地に引っ越しをして、慣れない環境、初めての小学校という生活の中で今まで感じた事のなかった種類の育児のプレッシャーに対してストレスもあったのだと思います。
そんな日々が1年以上も続き長男との関係も本当に行き詰まり、もう私は母親として長男の事は好きになれない、母親失格だと半ば長男を可愛いと思えなくなっている原因を考えるのも諦めかけていた頃、たまたまネットで目にした「PMS(月経前症候群)」。
また、その頃には3歳を過ぎていた次男を実家に預けて長男とふたりで習い事などに出掛けたりする時間を作ることができたことで、再び長男の良いところや成長を温かく見守ることができるようになりました。
上の子可愛くない症候群という後ろ向きな出来事も期間限定
まだまだ子育ての時間は続きますが、上の子との11年、下の子との6年という時間を振り返ってみると、前向きなことも、後ろ向きなこともひとつひとつがいつか終わるものばかりだった気がします。
「上の子可愛くない症候群」もいつか終わってしまう期間限定。
前向きなことも、後ろ向きなことも、いつか終わる。終わってしまう。育児に家事に仕事に、めまぐるしく過ぎていくママの毎日の中でもしも「上の子可愛くない症候群」という壁にぶつかったなら、子供との関係のあり方を見つめ直すチャンスです。
いつか終わりが来てしまう期間限定の子育ての時間。一歩一歩大切に、そして楽しみながら子供と歩いていきたいですね。
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