ギャングエイジの対応は?学童期の心理に寄り添う親の対応方法
小学生中学年くらいになると、成長とともに仲間を作りようになったり、親よりもお友達とのルールを大切にしたり、秘密をもったりするようになってきます。
これはもしかしたら、お子さんが「ギャングエイジ」と呼ばれる心の年齢に差し掛かったのかもしれません。
ギャングエイジ。とはいったい何でしょうか?この時期の子供の行動の特徴は?そして、親がすべき対応は?多くの子供が迎える、ギャングエイジ。その乗り越え方について紹介します。
自我が芽生え、仲間を作る時期「ギャングエイジ」
「ギャングエイジ」という言葉をしっていますか?「ギャング…」初めて聞く方の中には、このネーミングに悪い印象を受ける方がいるかもしれませんが、これは子供が成長する中で経験する過程の一つです。
「ギャングエイジ」を直訳すると「ギャング」=集団・群「エイジ」=年齢・世代・時代という意味があります。つまり「仲間時代」という意味になります。
「仲間時代?」なんだか不思議な言葉ですが、子供は成長とともに自我が芽生え、自ら仲間や集団を作り、群れをつくるようになります。
そのため、「子供が全然言うことを聞いてくれない!」と、親が子供と衝突をすることも多くなる時期でもあります。
「ギャングエイジ」とは、決して悪い意味ではなく、子供が成長する上で大切な過程です。
どう対応したら良いのか?親は悩んでしまいますが、まずは大人としてどっしりと構えて見守りましょう。
「ギャングエイジ」は、8歳ごろ~小学校6年生ごろまで
ギャングエイジと呼ばれる時期は、約8歳ごろ(小学校3年生~4年生)のうちにはじまります。
幼稚園や低学年の頃は、子供の友人関係はその場だけのもので、長く続くものではありませんでした。
例えば公園で遊んでいて、近くにいた子とすぐに仲良くなって、一緒に遊ぶ光景をよく目にすると思います。確かに遊んでいる時は、お互いお友達と認識していますが、その場を去ると、友人関係が消滅してしまうのが、小さい子供の特徴です。
学級全体でも自立や何かへの挑戦をすることのできる時期でもあり、親よりも友人との約束を重視するようになってきます。
そして小学校5年生~6年生になってくると、趣味の合う友人や性別など、更に小さなグループに分かれていきます。自我もかなり強くなり、仲間外れなど排他性の感情や、教師への反抗をもつようにもなってきます。
このように小学校でピークを迎え、中学生になるとギャングエイジの特性は少しづつ少なくなっていきます。
この時期に、集団生活に適応する能力を身に着ける
ギャングエイジの時期は、親も子育てに悩んだり、子供自身も友人関係に悩んだりと困った時期のように感じますが、子供が社会での集団生活に適応するためにも、大切な時期になります。
この時期をうまく乗り越えることで、得るものも大きいのです。
<子供が学ぶこと>
- 社会に関心をもつようになる
- 自発的にいろいろなことに関わる人へ
- 与えられた課題をコツコツとこなし、それが周囲に認められる喜びや勤勉性を手に入れることができる。
この時期は、子供にとって親では教えることができないような貴重な体験をすることができるのです。
ギャングエイジの時期をうまく過ごすことができないと…。
ギャングエイジの時期を上手に乗り越える事ができないと、子供が自信を失ってしまう事になります。
仲間や集団が作れない人になってしまったり、いじめや非行に走ってしまう可能性もあります。
「ギャングエイジ」の子供にみられる行動や特徴
ギャングエイジの子供の行動には、どのような特徴があるのでしょうか?
<特徴>
- 自我が強くなる
- 周りの意見などを素直に受け止めることができない
- 自分の意見を言いたい時期。親や教師に反発をもつ
- 親と衝突が増える
- 今まで以上に自分が主体的になりたいと感じる
- 子供扱いを嫌がる
- 大人ぶった行動や不良顕示的な発言をよくする
子供がこのような態度をとるようになると、大人は「生意気だ!」「間違っている!」と注意したくなり、ぶつかることも出てくるでしょう。
この時期をうまく乗り越えるために親ができること5つ
子供がギャングエイジと呼ばれる時期は、子供との衝突も増えるなど、親も悩みがちになります。その時期をうまく乗り越えるために。
親ができる対応やサポートにはどの様なことがあるのでしょうか?
生意気な発言も、成長の証。子供の発言を受け止める
この時期の子供は、自我がとても強くなり思いやりのない言葉や自分の意見や行動を正当化したような生意気な発言もよくでます。
親が何を言っても受け入れられない。反発ばかり…そんなお子さんもいます。
お子さんの中には、「悪いことを言っている。間違っているとわかっているのに、思わず親にあたってしまう。」そんなお子さんもいます。
お子さん自身も自分の心をコントロールできない、とても苦しい時期を迎えているのです。生意気な発言も、成長の証と親はどっしり構えて受け止めてあげましょう。
まずは子供の主体性を受け止めて。親の意見はそのあとで
子供の反抗的な態度がすべてOKなわけではありません。中には間違ったことを言っていることもあります。
そんな時は、まずは子供の言いたい意見を受け止めてあげましょう。
その後で親は「でも、●●だとおもうよ~」「そんな言い方してると嫌われるよ~。」と、重く話さずさらっと伝え、子供自身で時間をおいて考えさせてあげましょう。
子供自身も、反抗的な態度の時は聞く耳をもちません。頭ごなしに否定しても、逆効果なので避けるようにしましょう。
人間としてよくない事など、これは!と思うときはきちんと叱る
この時期は善悪の区別がつかず、のりで友人と悪いことをしてしまう子供もいます。
中には、悪ふざけで万引きや、お友達をいじめてしまったり、先生に反抗的な態度をとって迷惑をかけることもあるでしょう。
いくら「ギャングエイジ」と呼ばれる時期だとしても、人間的にそれは許されない!という行為については、親がきちんと叱るべきです。
子供が毎日反抗的な態度である場合、怒ってばかりでは、いざ叱らなくてはならない場面で子供が親の話を聞いてくれないケースもあります。
子供の友達関係に介入しない
子供が仲間を作って、ルールを作り出す時期です。この時期に仲間になったお子さんとの関係で、遊び方や友人関係も大きく変わってくるでしょう。
グループの中に悪ふざけをする子供が多くいれば、大人に怒られるようなことをしてしまう場合もあるでしょうし、気が強いお子さんがいればいじめや、仲間外れにされることがあるかもしれません。
子供が仲間を作るようになると、親は「どのようなお子さんと付き合っているのか?」「自分の子供に悪影響を与えないか?」心配になることも多いでしょう。
しかし親が子供たちの中を割いたり、介入したりすることは良くありません。
ですが、もしもお子さんが困った状況に陥っていたり、精神的に追い込まれている様子があるようであれば、親は見捨ててはいけません。
子供の秘密やウソもあまりとがめない
子供は成長とともに、親に秘密を持ったり、自分を守るためのウソをつくようになります。
中には明らかに「今、ウソをついてるな~。」と、分かってしまうものもあります。
しかし「その嘘はまずいでしょ。」という嘘や秘密でなければ、あまりとがめないようにしましょう。
あまりに細かく子供のウソや秘密についてとがめると、「もう絶対話さない。」「何も言いたくない」と話しをしてくれなくなる可能性があります。
「話してくれるだけOK!」と大したウソや秘密でなければいちいち重く叱るのではなく、「そんなことをやってると、嫌がられるよ」など、さらっと一言忠告するくらいにとどめておきましょう。
大人として余裕をもって対応しよう!
「ギャングエイジ」と呼ばれる時期は、いつの間にか突入していきます。
気が付けば、「子供が全然言うことを聞かない!」「ほんとに生意気!」と叱れば叱るほど、子供も言い返してきたり、衝突が増えていきます。
我が家もそんな家庭の一つですした。子供も友人関係で悩んだり、親の言うことを素直に受け入れられなかったり…。
子供も泣きながら、「悪いとわかってるけど…言っちゃうの。」と話してくれたこともありました。
私たち大人も、そんな道をたどってきたはずです。
子供たちも迷っているからこそ、親は大人としてどっしりと構え、子供が辛い時サポートしてあげることができる関係。なんでも悩みを話せる関係でいることが大切です。
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