つわりに葉酸は効く?妊婦に欠かせない葉酸の効果とつわりの関係

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2018/03/09

葉酸を摂取している妊婦さん

妊娠を考え始めたその時から、葉酸をはじめた方が良いとの話を聞いたことはありませんか。

妊娠・出産に関する情報がネットに出回る昨今では、葉酸が良いと知る妊婦さんは多いです。ただし、葉酸とつわりの関係について詳しく知る人は少ないのではないでしょうか。

葉酸が妊婦さんに良い効果をもたらすとの漠然とした知識のみで、葉酸の正体や特徴、さらには本当につわりと関係があるのかについてはほとんど知られていません。

葉酸のことをもっと詳しく理解することで、より快適なマタニティライフを送ることができるとしたら?葉酸について知らない手はありません。

葉酸がつわりに効くと言われるのはどうして?葉酸とつわりの関係

葉酸を定期的に摂取している妊婦さんやプレ妊婦さんは少なくありません。それほど葉酸の認知度はここ数年で、高まってきています。

厚生労働省が発表している葉酸摂取量は一日240μgで、妊娠中は440μgです。通常時と比べるとほぼ2倍量必要とされる葉酸です。

そこから派生してきたのが、葉酸がつわりに効果的なのかといった問題です。

妊婦さんと赤ちゃん、それぞれ多種多様なつわり事情に医者も頭を悩ませるところがあり、詳しいことは謎のままです。ただ、妊娠初期に分泌される女性ホルモンの一つがつわりのカギを握るのではないかといわれています。

つわり自体が謎に包まれている以上、葉酸が直接的につわりに何らかの効果を及ぼすといったことを医学的に証明することは、いまだ成し得ていません。

けれども「葉酸がつわりに直接効く」というのは不明ですが、葉酸が妊婦さんに良い効果をもたらすことは事実です。

葉酸の正体とその効果

葉酸はビタミンの一種で、ビタミンB12をつくるのに欠かせないものです。ビタミンB12は赤色をしていて、水に溶ける水溶性のビタミン。

赤血球に含まれるヘモグロビンをつくるのに欠かせません。

つまり、葉酸が不足するとビタミンB12がつくられず、その結果、赤血球がつくられなかったり異常な形の赤血球ができたりしてしまいます。私たちが感じる症状としては、悪性貧血や疲れやすさ、食欲不振や消化不良などです。

貧血予防

健康的な食生活をしていれば葉酸が不足することはまずありえませんが、アルコールや喫煙、緑黄色野菜不足により現代人の身体は危機に瀕しています。

妊婦さんも同様です。お腹の中の赤ちゃんにとられがちな妊婦さん、特に日頃から貧血に悩まされている人は注意が必要です。

元気な赤ちゃんの誕生

核酸といわれる遺伝情報をもとに赤ちゃんの体がつくられていることがわかっています。葉酸は核酸の生成に必要なものです。

例えば、葉酸が不足した場合には核酸が正常につくられなくなります。

さらには、核酸の情報を赤ちゃんへ正常に受け渡すことが間々ならず、異常な細胞をつくりだしてしまうことも。「葉酸不足が奇形を招く。」といったことがいわれるのはこのためです。

ホルモンバランスをとのえてつわり予防

つわりの原因は特定されていないものの、妊娠によるホルモンバランスの変化がつわりの発生と関わっているのではないかといわれます。

葉酸を含むビタミンB群にはホルモンバランスを整える効果があるのです。

月経前のイライラや頭痛の症状がある人はいるでしょう。月経前症候群(PMS)も同じくホルモンバランスの崩れが原因で起こります。緩和には、ビタミンB群の摂取が勧められています。

ビタミンB6との併用で吐き気を抑制

つわりがひどくて病院にかかった場合は、ビタミンB6を点滴処置が行われるくらい、つわりの緩和にビタミンB6は効果を発揮します。

ビタミンB6はセロトニンやドーパミン、アドレナリンの神経伝達物質や赤血球をつくるなど60以上の酵素反応に関わっているのです。

ビタミンB6は水溶性ビタミンなので体内にためておくことができません。ビタミンB6が必須の妊娠中は特に、こまめに摂取するよう心がけましょう。

食事では、まぐろやカツオといった赤みの魚やゴマに含まれていますが、つわり中は思うような食事がとれないこともあるでしょう。

葉酸サプリメントには葉酸と一緒にビタミンB6を含まれています。吐きつわりの際は、必要な栄養素を葉酸サプリで補う生活を意識すると良いですね。

リラックス物質のセロトニンをつくる

妊娠初期から中期にかけて、ママは気分が落ち込みがちです。つわりによる気分の変化も影響していると思います。

妊娠中はリラックスして過ごすことがママにも赤ちゃんにもベストな効果をもたらします。
そのリラックスを得るには、脳内物質のセロトニンが欠かせません。

葉酸はセロトニンの生成にもかかわっている重厚な栄養素なのです。

葉酸と一緒に摂取することで効果が期待できる栄養素

  1. ビタミンB12
  2. ビタミンB6
  3. たんぱく質

ビタミンB12が葉酸と一緒に摂取することで貧血予防になるのは、赤血球の生成に両者が欠かせないものだからでしたね。

ビタミンB12が不足するとめまいや、動機息切れにもつながります。栄養素が不足しがちな妊娠時期には積極的に摂る必要があります。

つわりで病院に搬送される妊婦さんには、ビタミンB6を点滴するといった処置が行われるくらい、ビタミンB6はつわりの症状と大きく関係がある栄養素です。

それは、つわりによる嘔吐でビタミンB6が不足する妊婦さんがいるからです。

ビタミンB6はたんぱく質をアミノ酸に還元したり、赤血球を生成したりするのに関わっている大事な栄養素なのです。

ビタミンB6との関係で、身体をつくる元となるたんぱく質の摂取が欠かせません。たんぱく質はストレスにさらされた際、身体を守るホルモンの分泌を助けます。

たんぱく質不足はストレスの耐性を弱めることにつながるということ。つわりの原因は解明されないままでも、精神的な面が関わっているのではないかとの研究がなされています。

http://www.jsog.or.jp/PDF/50/5006-143.pdf target=”「妊娠悪阻にまつわる諸問題」では、つわりの治療には精神状態の安定を図るのが効果的で時には精神科医の診断も必要との意見が出ています。

妊婦さんは良質なたんぱく質を摂り、ストレスに対する耐性を強めておくことも重要だということですね。

葉酸の摂取は妊婦さんに良い効果をもたらす!

葉酸がつわりに効くという話に医学的根拠はないものの、葉酸が妊婦さんの身体に様々な面で良い効果をもたらすということはわかっています。特に、葉酸とつわりの関係でいえば、主な働きは2つです。

  • 精神面:ストレスに打ち勝つ強さを引き出す
  • 身体面:妊婦の身体に欠かせないビタミンB6の補給
葉酸が直接つわりに作用するということではなく、つわりを予防するという意味で葉酸は必須栄養素なのです。

前述の研究で言われているように、つわりには妊婦さんの体調が少なからず関係しています。

強いメンタルと肉体をつくるたんぱく質はまさに戦うための栄養素。それを分解してアミノ酸にする助っ人ビタミンB6の存在はより多く必要です。

それら2種類がスムーズに機能する裏にはさらにもう一つ大事な栄養素、『葉酸』が欠かせません。つわりの特効薬が存在しない中、妊婦ができることは良い栄養素の力を借りて「体調を万全にしておくこと」です。

つわりで食事が少量しかとれない場合は、サプリメントを併用すると良いでしょう。

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