子供が物を大切にしない・失くす…物を大切にするための対策
物を大事にしなかったり、しょっちゅう失くしたりする子がいます。しかも、怒ったり指摘したりしても慌てもせず全く気にしない子も少なくありません。
失くしても買ってもらえる、どうにかしてもらえると思っていることも少なくありません。
「叱られる事を我慢すれば、また買ってもらえる」と平気な顔をしている子供に、物を大切にする心を芽生えさせるにはどうすればよいのでしょうか。
そして、そんな状況が続いてしまうと将来どんな影響が出てくるのかについても一緒にご紹介していきたいと思います。
物を大切にしようと思えないのは、子供の環境にもよります
そもそもどうして物を大切にできないのでしょうか?親御さんが物を大切にしようとしているご家庭であっても物を大切にできないお子さんはたくさんいます。
今の子供たちの置かれている状況にその要因が含まれているかもしれません。
【物を大切にしない】誰かに言えば買ってもらえる状況だと大切にしなくなる可能性も
ちょっとわかりにくいタイトルですが、以前読んだ新聞で「今の子供たちはたくさんの財布を持っている」という記事を読みました。
これは子供自身が持つ財布のことではなく、パパやママ、おじいちゃんおばあちゃん、さらに叔父叔母などの財布のことを意味します。
つまり、「欲しい物があったら今度はおじいちゃんに言おう」、「あれはおばあちゃんで、こっちはママ」というふうに子供は子供なりに賢いことを考えています。
要因は色々ありますが夫婦でのお金の管理がバラバラな事が増えたことや、家庭の子どもが1人2人と少ないのでつい買ってあげちゃうなどがあげられるようです。
いずれにしても今の子供たちは「誰かに言えば必ず買ってもらえる」状況にあるという場合が多いのです。
なので、「もし失くしてもこっそりまた誰かに買ってもらおう」という発想が生まれてくるのです。
【物を失くす】お片付けが苦手だと失くしやすい!元に戻す習慣からつけてみよう
お片付けができないと、どこに物があるのか分からなくなります。そうなると物を失くしてそのまま行方不明に…ということの繰り返しとなるため、物を大切にする心は育ちません。
お片付けが苦手という親御さんもいらっしゃると思いますが、まずは物の定位置だけは決めておきましょう。
幼稚園のカバンと園服は玄関のハンガーラック、おもちゃの入れ方は適当でもいいから1つの衣装ケースに収める、脱いだ服は洗濯カゴへなど子どもと一緒にルールを決めましょう。
“おもちゃ”や”洋服(ズボン・スカート)”と書いた紙やテープを貼っておくと「ここはおもちゃの所だ」と子どももわかってくれるので書いて貼ってみて下さい。
もし、定位置に物が収まりきらなくなってきたら整理整頓のチャンス。「入らなくなったから整理してみようか?」と、もう使わないおもちゃや物を子供に吟味させるいい機会になります。
物を大切にしないと、将来忘れ物の常習者になる可能性が…
「また買ってもらえばいい」という発想が根付いてしまうと小学校や習い事先での忘れ物が増え、忘れ物や落し物の常習者という不名誉なレッテルを貼られてしまう可能性があります。
学校や習い事だと忘れても大体貸してくれますよね。
「忘れても貸してもらえる」という発想にも繋がるため、余計に自分の物を大切にしようと思ったり忘れないようにしようと思ったりする気持ちがなくなってしまいます。
また落し物も増えます。最近では100円単位の文房具だけでなく、1000円単位の服や上着などを失くしても落し物BOXに探しに来ないということを聞きました。
貸してもらえる!買ってもらえる!という気持ちから、物を大切にしない、失くしても気にならないという子供が増えているようです。
園で物を失くしてきたら?叱るのではなくアドバイスを与えましょう
園で物を失くしてきたらどう対応すればいいのでしょうか。怒鳴ったり叱ったりしてもあまり効果はありません。
冷静に「園の机やロッカー、そして落し物入れをきちんと探してきてみて」「先生にも聞いてみてね」などとアドバイスを与え様子を見ます。
それでもなかったという場合は、「ならどうすればいいと思う?」と問いかけてみましょう。
ここで「買って」と言われたら、「すぐ失くすものをまた買うのは無駄じゃない?物は大切にしないといけないってママは思っているから。どうしたらいいかな?」と話をしてみましょう。
物を失くしたら「失くしちゃったらもう無いの。仕方がないね」と言って、冷静な態度で対応しましょう。
その時、子供の対応をしっかりと見ておいて下さい。それを言われた時に平気な顔をしていたら、すぐに買ってもらえると思っているのだと思います。
この考えを改めさせないと、物を失くすこと、大切にしないことを悪いことだと思わないためその後もきっとずっと続いてしまいます。
これではいけませんよね。すぐに対策を考えていきましょう。
子供が物を失くしたときこそ物の大切さを教えるチャンスです!
できれば物を失くしては欲しくないのですが、何回か物を失くすようならその時こそしっかり物を大切にすることの意味を教えましょう。
物の大切さを教える絶好のチャンスは、この失くしたり大切にしなくて問題が起きた時なのです!
ゲーム機やおもちゃを失くしても、すぐに買い与えないようにしよう
ゲーム機やカードは小学生以上の遊び道具のようなイメージがありますが、低年齢化が進み、男女問わず未就学児の子供でも所有している子が増えています。
おもちゃとはいえ、ゲーム機類やカード・メダルは集めて遊ぶものもあるため結構お金がかかっています。
しかし、それでも平気で失くしたり床に放置したり、お友達にあげたり交換してしまったりすることも珍しくありません。
忘れ物・失くし物が多い子にゲーム類を買い与える前に、失くした時のこともふまえてルールを作って家族でそのルールを共有しましょう。
- 失くしても次の誕生日までは買わない
- おこづかい制であればおこづかいが貯まって買えるようになるまで親は購入してあげない
上記を必ず約束しできれば紙に書いておきましょう。もちろん、失くした際は約束をしっかり守りすぐには買い与えないように固く約束します。
「床などにおもちゃを放置していたら即捨てるよ!」という方法もあるようですが、個人的には物を大切にするという考え方とはズレていると思うので、この方法はオススメしません。
その代わり、「放置していたらパパがもらうからね」や「他に大事にしてくれる人に譲るからね」と言うほうが効果があるように感じます。
また、カードやメダルなどお友達に「交換してよ」と言われたとしても、交換したくなったとしても絶対に交換しないで、必ずママやパパに報告するというルールを決めておくといいでしょう。
持ち物すべてに名前を書くことで、自分の物という意識をつけて!
園の持ち物や洋服などの他にもおもちゃや文房具など外にあまり持ち出さないような物でも、すべての物に名前を書きます。
そうすると、「これは自分の物だ」という意識がついて、物に愛着が湧いてきます。兄弟がいる場合、「これはお兄ちゃんので、こっちは僕の」と区別がつくので喧嘩になりにくくなるそうです。
文字がまだ読めない場合でもとりあえず名前を書いておきます。
子供自身が自分の名前が書かれているけど、いまいちピンときてなさそうな場合は、簡単なイラストを描いたり、シールを貼ったりするとわかりやすくなります。
年長児ぐらいになると自分の名前を読み書きできるようになる場合が多いので、自分で物に名前を書かせるともっと効果的です。
失くした体験から学べるのは小学校に入る前までと思っておきましょう
子供ですから、たまには興味があるほうに引かれてしまっておもちゃを片づけないで放置したり失くしたりすることもあります。
しかし、そのままのしておくのではなく、こういった失敗の体験を次にどう活かすのかが大切です。何度も何度も物を失くしたり、忘れたりを繰り返していると、親もそのことに慣れてきてしまいます。
しかし、今は失くしたり忘れたりということが問題になっていなくても、将来的に困るのは子供本人です。
小学校入学前ならどこに片づけるべきなのか、物を大切にする手段がわかっていないだけなので、失くしたときこそ「失くさないためには次はどうしたらいいと思う?」と一緒に考えてあげましょう。
物を失くしてもすぐに買ってもらえる、という意識を根底から変えていきましょう。
物を大切にする気持ちは一朝一夕では育たないものなので、根気よく一緒に考えて少しずつ子供の意識を変えていくことが近道だと思います。
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