妊婦はオリーブオイルで便秘解消!薬に頼らず赤ちゃんも安心

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2016/10/18

オリーブオイルを取り入れて便秘解消をしようとしている妊婦さん

妊娠中の便秘に悩んでいる方も多いのでは?妊娠中はホルモンバランスの影響などで便秘になりやすくなり、産後も育児の疲れなどで便秘が続いてしまうことがあります。

便秘になると、腹痛や痔などの不調が起きるだけでなく、生まれてくる赤ちゃんが下痢や便秘になりやすくなるという影響があります。

病院で薬を出してもらうこともできますが、薬に頼らずに、できるだけ自然なお通じを心がけたいですね。妊娠中にきちんと便秘を解消することが、産後の便秘予防につながります。

ヨーロッパでは古くから便秘になるとオリーブオイルを摂取しているそうです。「自然の下剤」といわれているオリーブオイルを体に取り入れると、整腸作用があり便秘が解消されます。

ここでは便秘解消に効果があるオリーブオイルについてご紹介します。

オリーブオイルで自然なお通じ・・・便秘のときはまず排泄!

便秘解消アイテムオリーブオイル
頑固な便秘だと、食生活を見直してもすぐには排便の効果が現れないことがあります。腸の中で古い便がフタのようになって固まってしまい、なかなか簡単には出てくれません。

そのような状態になってしまうとおなかが重くて食べるのもつらくなりますが、それでも食べ続けると便秘が悪化してしまい危険です。

人間は、食べ物が胃や腸に入ってくると排泄よりも消化を優先してしまいます。便秘が長く続くときには、「出してから食べる」を頭において過食に気をつけましょう。

 

排泄せずに食べ続けると便秘は悪化する

腸には「消化吸収」と「排泄」という2つの機能があります。腸に食べ物が届くと、まずは消化・吸収の機能が働きます。

消化・吸収が終わると、排泄の機能が働き、食べたものが体外に排出されます。私たちの体では、「排出」よりも「消化・吸収」の機能の方が優先されます。

これは、飢えから身を守るための本能です。排泄が終わっていない腸に食べ物が届くと、排出機能は働かないまま消化吸収が続きます。

消化・吸収が続くと排泄にまでエネルギーまわらないため、便秘になってしまいます。

食事内容を見直してもなかなか便が出ないときは、まずはウンチを出すことを優先しましょう。

では妊婦の場合はどうやって?について説明します。

オリーブオイルは自然の下剤!溜まった便を滑らせる!

ウンチを出すにも、できるだけ自然な力で出したいものですね。特に妊娠中は、赤ちゃんのためにも強い刺激のある薬を使うのは危険です。

ここで、オリーブオイルの力を借りることをおすすめします!

オリーブオイルは古くからヨーロッパで「自然の下剤」と呼ばれて使われています。今でも便秘予防に子供にスプーン1杯のオリーブオイルを飲ませているそうです。

生のオリーブオイルは胃で消化されにくい性質をもちます。そのため、腸まで届いて働き、腸に溜まった便を滑らかに排出する力があります。

腹筋が弱っていたり、腸の動きが悪くなって便が運べない場合には、腸にたまった便をスムーズに排泄するのに効果的です。

ただし体質によっては合う合わないがあり、合わない人は下痢になることがあるので注意が必要です。

もし体質にオリーブオイルが合っているという方であれば、有機栽培で農薬不使用のオリーブオイルを手軽に摂取できる「オリーブジュースカプセル」をおすすめします。

オリーブオイルを1日スプーン1杯で健康になれる!という健康法が知られているのですが、実は、酸化抵抗成分である「オリーブポリフェノール(ヒドロキシチロソール)」はこれで得ることは難しいようです。

でも、「オリーブジュースカプセル」であれば、こちらの成分を効率よく体内に摂り込むことができます。

口コミには、毎朝スッキリできるようになったなどと喜びの声も!便秘解消という部分への働きかけだけでなく、コレステロールや血圧が気になる妊婦さんには妊娠中毒症の予防にも役に立ちそうです。

olive-oil-juice-capsule

オレイン酸とポリフェノールで健康に!オリーブオイルの効能

オリーブオイルを摂ることで得られる効果は、便通を整えるだけではありません!オレイン酸を豊富に含むオリーブオイルを摂取すると、体が健康になる効果が沢山あります!

オリーブオイルで便秘を解消し、さらに体を健康にしましょう!

オレイン酸が7割!オリーブオイルが体に良い油と言われる理由

でも、油を体に摂ることが本当に安全なのかどうか、気になるところですよね。

油脂には「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」があります。飽和脂肪酸には体に悪い影響を及ぼす作用があるので、多く摂りすぎるのは注意が必要です。

〈飽和脂肪酸の特徴〉

  • 血中の悪玉コレステロール値を上げる
  • 血液がドロドロになる
  • 体で分解されにくいので肥満の原因となる
  • 過剰に摂取すると動脈硬化の原因となり、心筋梗塞で死亡する危険がある
  • 低温で固まりやすい性質がある
  • 動物性脂肪とも呼ばれる

マーガリン、インスタントラーメン、アイスクリーム、調理済みの冷凍食品などの加工食品によく使われる「パーム油」には、飽和脂肪酸が沢山含まれています。

このような食品を日頃から食べ続けると、知らず知らずのうちに体に害を及ぼす可能性があります。

一方、不飽和脂肪酸には「リノール酸」や「オレイン酸」をはじめとして多くの種類があります。それぞれの効能に違いはありますが全体的に健康に良い影響を与えます。

オリーブオイルの成分の約70%はオレイン酸です。残りは、飽和脂肪酸が15%、リノール酸が10%、その他の成分が5%です。

オリーブオイルには不飽和脂肪酸が多く含まれているので、体に良い影響を与える油と言われているのです。

便通を整えるだけじゃない!オレイン酸の効能

では、オレイン酸を沢山含むオリーブオイルを摂取すると、健康にどのような利点があるのでしょうか。が健康に与える影響には、

オレイン酸には、次のような作用があります。

〈「オレイン酸」の特徴〉

  • 不飽和脂肪酸の中で、最も酸化しにくい性質をもつ
  • 抗酸化作用で、過酸化脂質を作りにくくする
  • 悪玉コレステロールを下げる効果がある
  • 胃酸の分泌を調整する
  • 腸の運動を促進し、便秘を改善する働きがある
  • インスリンの分泌を調整する働きがある
  • オリーブ、菜種、アーモンド、ピーナツ、アボカドに多く含まれる

このような作用が働き、次ような健康へのメリットがあります。

動脈硬化・がん・心筋梗塞・脳梗塞の予防

過酸化脂質とは、中性脂肪や悪玉コレステロールが活性酸素によって酸化されたもののことです。体に有害な物質で、老化や動脈硬化、がんを引き起こします。

オレイン酸は過酸化脂質が作られるのを防いで、動脈硬化やがんを防ぐ作用があります。

また、動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞を起こす原因となります。オレイン酸が動脈硬化を抑制する働きをすることで、心筋梗塞や脳梗塞を予防することにつながります。

悪玉コレステロールの低下作用

悪玉コレステロールが高くなると、動脈硬化を起こしたり、血管が詰まりやすくなったりします。また、生活習慣病を引き起こしやすくなります。

オレイン酸には悪玉コレステロールを下げる効果があります。

胃酸の分泌を抑える

オレイン酸は飽和脂肪酸よりも胃に滞在する時間が短いので、胃への負担が少なくなり、胃酸の分泌が抑えられます。

整腸作用

オレイン酸は、時間をかけて小腸で吸収されます。その際に、小腸を刺激するので蠕動運動が起きやすくなります。

また、便の中にオイルが混ざることで便が柔らかくなり、腸の中をスムーズに動く潤滑油の働きをしてくれるため、排便がしやすくなります。

ダイエット効果

体に取り込まれた糖質は、体内で分泌されるインスリンによって脂肪に変換されて吸収されます。

オレイン酸を摂取することでインスリンの過剰分泌を抑制し、糖質が吸収されることを防ぐとダイエットに効果が得られます。

ポリフェノールが健康効果を促進

オリーブオイルに含まれるポリフェノールにも、オレイン酸と同じ「抗酸化作用」と「ダイエット」効果があります。

オリーブオイルの摂取が、動脈硬化・がん・心筋梗塞・脳梗塞の予防につながるのは、オレイン酸に加えてポリフェノールがその効果を促進させるからです。

またポリフェノールには、交感神経を刺激して脂肪の燃焼を促すというダイエット効果があります。

オレイン酸によって糖質の吸収が抑制され、ポリフェノールの働で脂肪を燃やすことができるので、オリーブオイルはダイエット効果のある油といえるのです。

オリーブオイルには、オレイン酸とポリフェノールの2つの成分が両方含まれるため、健康への効果が高く摂取するのに安心な油といえるのです。

オリーブオイルで便秘を解消するための3つのポイント

オリーブオイルには健康にいい成分がたっぷり含まれていますが、便秘を解消するためには気をつけることもあります。

ここでは、「オリーブオイルの摂り方・高い品質のオリーブオイルを選ぶための注意点・質を保つための保管方法」をご紹介します。

 

摂取方法…「朝食時に大さじ1杯」が効果あり!

オリーブオイルで便秘を解消するためには、摂取方法にコツがあります。

〈便秘に効くオリーブオイルの摂り方〉

  • 品質の高いオリーブオイルを摂取する
  • 生のまま、大さじ1杯を朝食時に摂る
  • 食物繊維と一緒に摂る
品質の高いオリーブオイルを摂取する

オリーブオイルは、酸度や作られる行程によって様々な種類に分類されますが、健康に有益なのは「エキストラバージンオリーブオイル」です。

高品質のオリーブオイルでなければ、有効成分の量は少なくなってしまいます。

「エキストラバージンオリーブオイル」なら、オリーブオイルの中でも最高の品質で、オリーブの実の栄養がぎっしり詰まっています。

生のまま、大さじ1杯を朝食時に摂る

エキストラバージンオリーブオイルは高温に熱してしまうと栄養が落ちてしまうので、生のまま摂取しましょう。

腸の動きが活発になる朝食時に大さじ一杯を摂るのが効果的です。少なすぎると胃で吸収されてしまいますし、多すぎるとカロリーオーバーになってしまいます。

オリーブオイルは高カロリー食材で、大さじ1杯で120~135kcalです。お茶碗一杯の白飯(160グラム)が269kcalなのと比べると、どれだけカロリーが高いかわかりますよね。

食物繊維と一緒に摂る

オリーブオイルだけを飲むのは、慣れない人にとっては難しいと思います。その場合は、食材に混ぜて摂取するのがいいでしょう。

簡単なレシピをいくつかご紹介しましょう。

  • ヨーグルトに混ぜる
  • サラダにかける
  • キャベツに千切りにかける
  • 野菜ジュースに混ぜる
  • 納豆に混ぜる

特に食物繊維と一緒に食べると効果がアップします。 何かに混ぜればよいので、朝食が和食派でも洋食派でもどちらでも取り込みやすいですね。

本物のエキストラバージンオリーブオイルを選ぶ

では、効果の高い上質のオリーブオイルはどのように選んだらよいのでしょうか。

まずは、IOC(国際オリーブ協会)の基準を満たしたエキストラバージンオリーブオイルを選ぶことが原則です。

IOCでは、オリーブオイルの規格が細かく分類されています。エキストラバージンオリーブオイルは、バージンオリーブオイルの中の、ごく1部にしか当てはまりません。

IOCによるオリーブオイルの分類(一部)について説明します。

バージンオリーブオイル

オリーブの実から機械的・物理的な工程のみで作られたもの。さらに食用と非食用に分類される。

食用に適するもののうち、「酸度が0.8%以下、最高の品質」であるものがエキストラバージンオリーブオイルに規定される。

「酸度が0.9%以上2%以下」のものはバージンオリーブオイルと呼ばれる

精製オリーブオイル

食用にならないバージンオリーブオイルを精製(脱酸・脱臭・脱色)し、酸度を0.3%以下にしたもの。

オリーブオイル(ピュアオリーブオイル)

精製オリーブオイルにバージンオリーブオイルを混ぜて、酸度を1%以下にしたもの。栄養価は低い。

日本はIOCに加盟しておらず、JASで決められているオリーブオイルの規定は「酸度が2%未満であること」だけです。

酸度が2%未満という規定をみたせば、日本にオリーブオイルを輸入することができます。

その結果、日本に出回るのは、最高品質の「エキストラバージンオリーブオイル」か、精製オイルに風味付けされただけの「オリーブオイル(ピュアオリーブオイル)」のみになります。

しかし、IOCの基準を満たしていなくても、日本では「エキストラバージンオリーブオイル」を名乗ることができてしまうので注意が必要です。

また、外国産オリーブオイルにはラベル偽装もよくあります。体の健康のためにも、「本当のエキストラバージンオリーブオイル」を選ぶことが大切です。

オリーブオイルを購入するときは瓶やラベルをよく見て

本物のエキストラバージンオリーブオイルを選ぶのは難しいですが、ラベルやボトルから信頼できる品質のものを選ぶことで、質の高いオリーブオイルを選ぶことができます。

〈オリーブオイルを購入するときの6つのポイント〉

  1. 遮光瓶や缶に入っているもの
  2. オーガニック認証をうけているもの
  3. 酸度が0.8%以下のもの
  4. 低温圧縮製法で作られたもの
  5. 作られた国が明確なもの
  6. 1~2ヶ月で使い切れるもの

詳しく説明していきますね。

遮光瓶や缶に入っているもの

オリーブオイルは光や紫外線に弱く、透明なボトルやプラスチックの容器だと劣化しやすいです。遮光瓶や缶に入っているものなら、劣化を防ぐことができます。

一見、遮光ボトルにみえるようなものでも、実は透明のボトルに黒っぽいフィルムが巻いてあるだけのものもあります。

しっかり確認してから購入するようにしましょう。

オーガニック認証をうけているもの

化学肥料や農薬を使っていないオリーブから抽出されたものに与えられるオーガニック認証を受けているオリーブオイルなら、安心して口にすることができます。

酸度が0.8%以下のもの

IOCが定めているエキストラバージンオリーブオイルの規定である「酸度0.8%以下」を満たしているものなら、高い品質であることが期待できます。

低温圧縮製法で作られたもの

オリーブオイルは加熱すると、風味と成分の一部を失います。

低温圧縮製法はコールドプレス製法ともいわれ、オイルを搾油するときに30度以上に熱していない場合にラベルに表示することができます。

工程に必ず加熱が含まれる精製オリーブオイルやピュアオリーブオイルには表示できないので、判断の基準になります。

作られた国が明確なもの

日本に輸入されるオリーブオイルには原産国の表示があります。オリーブオイルの原産国とは「オイルを瓶詰めした国」です。

たとえイタリアで瓶詰めされたとしても、オリーブの生産地やオイルの搾油工程は別の国でされている場合もあります。

DOPマークやIGPマークがあるオリーブオイルなら、指定された地域内でオリーブオイルが作られた証拠となり安心できますね。

  • DOP 「原産地保護呼称」…オリーブの生産から加工までの工程を、指定された区域内で一貫して行われたもの。
  • IGP「地域保護表示」…DOPより規定がゆるやか。指定地域で製造されたもの。
1~2ヶ月で使い切れるもの

どんなに上質なオリーブオイルでも、時間がたてば酸化が進んでしまいます。酸化が進むと、健康への良い効果が得られるどころか、健康に害を及ぼしてしまうことになります。

お値打ちだからと大容量のボトルを購入して長期間で使うよりも、劣化する前に使い切れるサイズのものを購入しましょう。目安は1~2ヶ月で使い切れる分量です。

冷暗所に保管し劣化を防ぐ!オリーブオイルの保管方法

オリーブオイルを保管する際は、温度と光に気をつけましょう。

高温になる場所に置かない

オリーブオイルは30度以上のところに長期間おくと劣化してしまいます。「よく使うから」とガスレンジのそばに置くのは、高温になりやすいので避けましょう。

夏場は温度上昇を防ぐために、発砲スチロールで保管ボックスを作って涼しい場所においておくのもよいでしょう。

直射日光の当たる場所に置かない

紫外線にあたると品質が落ちるので、直射日光の当たらない暗い場所に保管するのが原則です。遮光ボトル(色つきボトル)でなければ、ボトルをアルミで覆うと遮光の効果があります。

冷蔵庫には入れない
オリーブオイルを冷蔵庫で保管してはいけません。オリーブオイルは5度以下になると白い結晶が出ます。

結晶が出ても品質に問題はなく、温度が上がれば消えますが、何度も繰り返すと香りが飛んでしまいます。

結晶を消すために湯煎をしてオリーブオイルの温度を上げると、成分が飛んでしまうのでやめましょう。

妊娠中は便秘になりやすい!7つの理由

妊娠中に便秘で悩む人はとっても多いです。妊娠すると便秘になりやすくなります。その理由はいくつかあり、防ぐことができないものもあれば、少し意識すれば改善できるものもあります。

ここでは、妊娠中に便秘になりやすい7つの理由を取り上げます。

〈妊娠すると便秘になる理由〉

  1.  子宮による大腸の圧迫
  2.  ホルモンバランスの変化
  3.  つわりによる食事内容の変化
  4.  水分不足
  5.  括約筋の収縮
  6.  運動不足
  7.  ストレス

妊娠前から便秘で下剤を使って出していた人は、妊娠で下剤の使用を止めたことにより、ひどい便秘で悩むこともあります。

ここからは、妊娠中の身体の変化によって便秘になる仕組みをご説明していきます。

 

【子宮による大腸の圧迫】腸の血流が悪くなり、便がスムーズに動かなくなる

おなかの中で赤ちゃんが成長する子宮と、便の通り道になる大腸はすぐ近くにあります。

子宮の中で赤ちゃんが大きくなると腸を圧迫するので、腸の動きが悪くなり便秘になりやすくなります。

また、便の通り道が狭くなり、便が動きにくくなるのも原因の一つです。

 

【ホルモンバランスの変化】プロゲステロンの分泌により腸の動きが低下する

妊娠すると、プロゲステロンという黄体ホルモンが分泌されます。これは、子宮の収縮を抑え、早産や流産を防ぐためです。

しかしそのホルモンの影響で腸の蠕動運動が抑制されてしまいます。腸の運動が止まってしまい、便が排出されにくくなってしまいます。

 

【つわりによる食事内容の変化】食べる量が減ると便も減る

当然のことながら、便は何を食べたかによって決まり、食べるものによって便の硬さや量が変わります。

野菜を沢山含んだバランスのよい食事をしっかりとれれば、腸の動きがよくなりスムーズに排便されます。

しかし、つわりや体調不良などで食事の量が減ると、便のカサも減って便秘になってしまいます。

便の色にも注目です。野菜が多くすんなりと出された便の色は黄色っぽい色のことが多いです。

便の色が茶色や暗い色の場合は、消化に時間がかかり腸内に長く停滞していた証しで食事内容が肉類に偏っていることが多いです。

つわりで食事の量が減ったり食生活が乱れると便秘になりやすく、便秘になると腸に胃が圧迫されて吐き気をもよおし、つわりがひどくなるという悪循環につながることもあります。

 

【水分不足】おなかの赤ちゃんの成長には水分が不可欠!

食べ物は胃と小腸で消化吸収され、大腸へ送られます。水分は小腸で80%が吸収され、大腸についたときには摂取した水分の20%になっています。

大腸では残りの水分が吸収されて固形の便になりますが、体の水分が少なかったり便が腸内に長くとどまると、腸が水分を吸収し続けるためコロコロとした硬い便になります。

妊娠中のホルモンの影響で排便回数が減ると、便が腸の中にいる時間が長くなると、便の中の水分が腸に吸収されて硬い便になり、さらに排便しにくくなります。

妊娠中の体は、便秘に大敵な水分不足になりがちです。妊娠中に水分不足となる原因は2つあります。

〈妊娠中に水分不足となる原因〉

  • 血液循環量の増加
  • つわり
血液循環量の増加

妊娠中は、赤ちゃんに酸素と栄養を送るために、体をめぐる血液の量が増えます。多いときには通常時の1.5倍にまで増えるといわれています。

血液を増やすためにママの体内の水分を使い、血液を水で薄めるようなかたちで量を増やします。

つわり

つわりがひどく、水も飲めなかったりすると水分不足となります。また、嘔吐を繰り返すと体の水分を排出してしまうので、水分不足となってしまいます。

妊娠中は意識してこまめに水分補給をするようにし、体内の水分量を保つように心がけましょう。

 

【括約筋の収縮】流産予防のための機能が便秘の原因に

括約筋とは尿道や肛門を締めたり緩めたりして、排尿や排便をコントロールするための筋肉のことです。

大腸で余分な水分を吸収された便は、直腸に送られます。直腸の壁が刺激されると便意が起こり大脳からいきむように指令が出ます。

指令を受けると直腸は収縮して括約筋が緩んで便が排出されます。

妊娠中は、黄体ホルモンが働き、流産や早産を防ぐために括約筋がずっと締まった状態になります。この結果、スムーズに排便がしにくくなるのです。

 

【運動不足】筋力低下や自律神経のバランスが悪くなり腸の動きが鈍くなる

妊娠中はつわりや眠気、大きなおなかのために、普段よりも体を動かすことが少なくなります。腸の蠕動運動に必要な腹筋の力が落ちると、大腸の動きが鈍くなります。

さらに排便するときの「いきみ」にも腹筋を使うので、運動不足による腹筋の筋力低下は、蠕動運動の低下と排便時のいきむ力を失うことになります。

また、運動することにより副交感神経が活発になり、胃腸の動きを正常に保つことができます。

精神安定や体のリズムを整えるためには、ウォーキングなどの軽い運動がオススメです。

ただし切迫流産や切迫早産でお医者さんから運動を止められている場合は、運動は控えて安静にしましょう。

 

【ストレス】妊娠中の不安により自律神経が乱れる

妊娠中はちょっとしたことでも不安に感じてしまうもの。でも、その不安により自律神経が乱れて腸の動きが悪くなってしまいます。

腸は「考える臓器」「第二の脳」と言われるほどで、腸の筋肉には神経細胞が沢山あります。不安や緊張を感じると、腸が硬直し便が出しにくくなるのです。

逆に腸内環境が整うと、幸せを感じやすくなるといわれる「セロトニン」や「ドーパミン」が腸で作られ、日常生活で喜びを感じやすくなります。

便秘になると体の具合が悪くなる!

ただでさえ、妊娠中は体の不調がおきやすいもの。そこへ便秘が続くと腹痛やつわりの悪化など、体の具合がさらに悪くなってしまいます。

体への影響が出る前に便秘を解消して、快適な妊娠ライフを送りましょう。

便秘が及ぼす体への影響には次のようなものがあります。

腸内環境が悪化する

便秘が続くと、腸の中の悪玉菌が増えて腸の働きが悪くなります。腸の動きが悪くなり、便秘を繰り返すことになります。

お腹が痛くなる

便秘になると、たまった便が腐敗してガスが発生しお腹が張って痛むことがあります。お腹の痛みは子宮の収縮による場合もあるので、注意が必要です。

下痢になる

便秘が続いたあとに下痢になる場合があります。ひどい腹痛を伴うこともあり、立っていられないことも。

下痢になると子宮も収縮しやすくなりますが、便秘が原因の下痢の場合は、すぐに流産につながることはないと言われています。

胃痛がする、げっぷが増える

腸が便でいっぱいになると、胃の中の食べ物が腸へ送られなくなり胃の調子が悪くなります。また、便から出たガスが口からも出るようになるので、げっぷが増えます。

痔になる

便が腸に滞在する時間が長くなると、便が硬くなります。無理に排便しようと長時間いきむことは、痔の原因なります。特に妊娠中は下半身の血流が悪く痔になりやすいので気をつけましょう。

免疫力が低下する

便秘によって増えた悪玉菌は強い毒素を発生させ、免疫機能を低下させます。免疫力が下がると風邪をひきやすくなってしまいます。

まずは食事内容の見直しを!便秘に効果のある5つの対策

当たり前ですが、便は何を食べたかで決まります。便秘で困ったときには、まずは食生活を見直してみましょう。

便秘を解消するには、食物繊維と水分を沢山とってください。また、腸内環境を整えるための食品も積極的に摂りましょう。

ただ、つわりのときは、食べられるものが限られるので無理のない範囲で取り組み、つわりが治まったら本格的に食事内容を改善してみてください。

また、「適度な運動」と「排便しやすいトイレ習慣」を心がけると、便秘が解消されやすくなります。

詳しく説明をしていきます。

 

1.食物繊維を多くとる

便秘対策のために食物繊維を摂取することが良いとされているのはよく知られています。

実は、食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれの役割が異なります。

不溶性食物繊維

水分を吸収して膨らむ食物繊維。便のカサが増えるので、腸を刺激して蠕動運動を促します。

とうもろこし、さつまいも、きのこ、かぼちゃ、ココア、豆に多く含まれます。

水溶性食物繊維

水に溶けてゲル状の成分になる食物繊維。便をドロドロにし、腸内の有害物質や老廃物を排出しやすくする作用があります。

わかめ、こんぶ、こんにゃく、寒天、イチゴ、りんご、バナナ、山芋に多く含まれます。

便秘解消のためには、2種類の食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。食物繊維の理想的なバランスは、不溶性:水溶性=2:1と言われています。

不溶性食物繊維で便のカサを増やし、水溶性食物繊維で便を柔らかくして排出を促します。

特に便が硬くなって出にくい場合は、不溶性食物繊維ばかりを摂取すると便の水分がさらに少なくなってしまうので逆効果です。

不溶性食物繊維を摂るときには、水分もしっかり摂取するように心がけましょう。

また、納豆、ごぼう、オクラ、ライ麦には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方を含むので、便秘を解消したい方にはオススメの食材です。

 

2. オリゴ糖、プロバイオティクスで腸内環境を整える

便秘の人の腸内環境は悪玉菌が優勢になってしまっています。

悪玉菌が優勢のままでは、食事に気をつけても便秘が再発しやすく、また免疫力が低下して病気にかかりやすくなってしまいます。

便秘を根本的に治すには、腸内環境を整える必要があります。腸内環境を整えるには、オリゴ糖やプロバイオティクスとよばれる細菌を摂取することが効果的です。

オリゴ糖

オリゴ糖は糖の一種ですが、胃で消化されにくく腸まで届きます。腸では、善玉菌であるビフィズス菌のエサとなり、悪玉菌を減らすことができます。

オリゴ糖を単体で摂取しても悪玉菌を減らすことはできないので、腸内環境を改善するにはオリゴ糖とビフィズス菌を一緒に摂取しましょう。

プロバイオティクス

プロバイオティクスとは、生きた微生物で、腸内にいる細菌のバランスを整えて、腸内の異常を改善してくれます。 また、プロバイオティクスを含む食品のことを指すこともあります。

代表的なプロバイオティクスには、乳酸菌、ビフィズス菌、ガセリ菌、ラブレ菌などがあります。しかし、乳酸菌やビフィズス菌でも、腸まで届かないものは健康への効果が薄いためプロバイオティクスには含まれません。

腸内環境の改善のためには、きちんと腸まで届く働きがある食品を摂取することが大切です。

ぬか漬けや納豆、みそも、プロバイオティクスの食品に含まれます。

3.目標は1日に2リットル!水分を沢山とる

妊娠中の水分不足を解消するには、1日に2リットルの水分を摂る必要があると言われています。

水ばかりを飲むのが難しい場合は、麦茶やルイボスティー、タンポポ茶やタンポポコーヒーで味の変化を楽しむのもオススメです。

紅茶、コーヒー、緑茶を沢山飲むのは危険です。これらの飲み物に含まれているカフェインは赤ちゃんに影響を与えるだけでなく、利尿作用があるために飲んでもおしっこで排出されてしまい脱水の危険もあるからです。

ただ、朝、目が覚めたときに一杯の飲み物を飲むと便秘に効果があると言われています。何を飲むと効果があるかは人それぞれです。

腸に刺激を与えて蠕動運動を促したい場合には、冷たい水を、腸が冷えて動きが悪くなっている人には、温かい白湯がいいといわれています。

4.腸の動きを促す!姿勢を正し、適度な運動を心がける

妊娠中は、お腹をつきだして背中を反らせる姿勢をしてしまいがちですが、この姿勢は骨盤が歪みやすく腸の動きを悪くしてしまいます。

頭・肩・背中・おしりがまっすぐになるような姿勢を心がけると骨盤のゆがみを抑えることができます。

また、胃腸の働きを良くするには適度な運動が大切です。ウォーキングやストレッチなど妊婦でも負担が軽い運動をしましょう。

適度な運動は体重の増えすぎも防げます。ただし、切迫気味やお腹が張りやすい場合は無理をせずに安静にしましょう。

5.決まった時間にトイレに行く!排便しやすいトイレ習慣

便秘になると便意がおきるまでトイレに行かないことが増え、トイレに行く回数が減ってしまい便秘が悪化してしまいます。

便意がなくても時間を決めてトイレに行くと、脳や身体が排便のリズムを作ってくれます。

また、トイレでのいきむときは、前屈みの姿勢をとりましょう。 肛門と直腸の角度が緩んで、便が出やすくなります。

長時間いきむと痔になりやすいので、トイレに行っても便が出ないときは3分位でいきむのをやめましょう。

薬の服用は慎重に!妊娠中に使える便秘薬

オリーブオイルの効果効能について説明しました。これで便秘が改善されるといいのですが、 体の不調がひどくてどうしてもの場合は使用を控えたい”薬”に頼るしか仕方がないということも出てくるかもしれません。

ただし、自己判断で薬を服用するのは危険です。

市販薬で手に入れることもできますが、妊婦であることを伝えて受診した病院で処方されたものを服用するようにしましょう。

病院で処方される薬の中には刺激が強いものの場合もあります。処方されたものだからといって”飲み過ぎる”のはよくありません。

便秘薬のことをしっかり知り、あくまでも一時的な使用にとどめられるようにしましょう。

 

作用が穏やか!妊娠中に使える便秘薬

妊娠中に使える便秘薬には3タイプあります。産婦人科で相談すると、処方されることが多い薬です。

〈妊娠中に使える便秘薬〉

  • 「マグミット」「マグラックス」(塩類下剤)・・・酸化マグネシウム製剤。
  • 「ラキソベロン」(刺激性下剤)・・・主成分はピコスルファートナトリウム。
  • 「新レシカルボン座薬」(刺激性下剤)・・・主成分は炭酸水素ナトリウム。
「マグミット」「マグラックス」(塩類下剤)

腸の中に水分を引き寄せて、便の水分量を増やす役割があります。便のカサが増えるので蠕動運動が起こりやすくなります。

おなかの赤ちゃんへの影響がなく、妊娠中でも安心して服用できます。 また、胃粘膜を保護する作用があるので、胃の調子が悪い場合にも効き目があります。

ただし、長期間飲み続けると高マグネシウム血症を引き起こす可能性があります。高マグネシウム血症を起こすと、血液中のマグネシウムの濃度が濃くなり、心停止を起こすこともあります。

高マグネシウム血症を引き起こしやすいのは、「長期間服用している人」「腎臓に病気がある人」「高齢の患者」です。

たとえ、用量を守っていても長期間服用を続けると、健康な人でも発症しやすくなりますので、必要最小限の使用にとどめましょう。

「ラキソベロン」(刺激性下剤)

大腸を刺激し蠕動運動を起こして排便を促します。 効果は高く、服用してから7~12時間で排便することができます。

夜、寝る前に飲むと、翌朝の排便が期待できます。

妊娠中でも医師の判断で必要最小量を使うことができます。産後も便秘が続くからと安易に飲み続けると、薬に頼らないと排便できない体になってしまいます。

排便リズムを整えるための一時的な使用にとどめましょう。

「新レシカルボン座薬」(刺激性下剤)

肛門に入れると二酸化炭素が発生し、腸を刺激することで蠕動運動を引き起こします。即効性があり、15~30分で効果が現れます。

妊娠中の使用もでき、副作用や依存性が低いと言われています。

今すぐに、便秘のつらい症状から解放されたい場合に使うのがよいでしょう。

 

妊娠中は控えたほうがいい!刺激が強く子宮収縮などの危険がある薬

便秘薬の中には、妊娠中は使用しない方がよい成分を含むものがあります。ただ妊娠中でも、副作用のリスクよりも治療に有益だと考えれる場合は処方されることがあります。

妊娠中は、基本的に「酸化マグシウム」「ラキソベロン」「新レシカルボン座薬」以外の薬は、使用する際に必ずお医者さんに確認をしてからにしましょう。

病院でもらった薬だからと言って、安易に飲み続けるのは危険です。

〈妊娠中は使用を控えた方がよい便秘薬〉

  • 刺激性下剤(ラキソベロン以外)・・・センナ、アロエ、アントラキノン系には、子宮収縮作用がある
  • 浣腸・・・刺激が強く子宮が収縮しやすい
刺激性下剤(ラキソベロン以外)

センナやアロエという植物から作られた便秘薬は、とても強い下剤の作用があります。服用すると、強い腹痛とともに便意が起こり、下痢状の便がでます。

センナやアロエから、腸の運動を促すセンノシドという成分が作られます。センノシドを含む薬には「アローゼン」や「プルゼンド」などがあります。

これらの薬は大腸に刺激を与えて排便を促しますが、その際に子宮も収縮させてしまうので、原則的には妊婦への投与は禁忌とされています。

アロエには骨盤内充血を起こしたり、子宮内膜を刺激して流産の危険を高くする作用があります。

妊娠中以外でも、女性が服用すると生理の間隔が短くなったり、生理中の使用が月経過多につながったりするので、注意が必要です。

また、センナ・アロエ・大黄などの生薬から抽出される成分でつくられる、アントラキノン系とよばれる下剤の服用も避けましょう。

子宮収縮の作用があるのはもちろん、常習性があるので、使い続けると効かなくなって服用量が増える、という怖い結果が待っています。

アントラキノン系には「大腸メラノーシス」を引き起こすという、副作用もあります。

繰り返される下剤の刺激によって大腸が色素沈着を起こしてしまう病気です。色素沈着を起こした部分の機能が低下してしまい、さらに便秘が悪化してしまいます。

浣腸

主成分はグリセリン。肛門から薬剤を注入して腸のすべりを良くし、腸に刺激を与えて排便を促す薬です。

薬の刺激を受けたときに大腸がけいれんをおこし、子宮を圧迫して流産につながる危険があるので、妊娠中の使用は医師に相談することになっています。

しかし、浣腸の使用については、産婦人科医の中でも賛否両論があるようです。

浣腸の使用が胎児に害を与えることはありませんが、流早産の危険を避けるためにも、自己判断で使用せずお医者さんに確認するようにしましょう。

便秘は生まれてくる赤ちゃんに影響を与える!

ママが便秘になると、おなかの赤ちゃんに悪い影響を与えてしまわないか心配ですね。

実は、ママのおなかにいるうちは無菌状態で守られているので、便秘が胎児の成長に影響を与えることはありません。

しかし、自然分娩で産む予定の方は注意が必要です。赤ちゃんはママの産道を通るときに、「腸内環境に似ている」といわれる産道の細菌を取り込んで出てきます。

便秘のママの産道には悪玉菌が多く棲息していますので、赤ちゃんは生まれてくるときに悪玉菌を取り込んでくることになります。

その結果、生まれてきた赤ちゃんの腸内環境が悪くなり、便秘や下痢を起こしやすかったり、風邪を引きやすくなってしまいます。

生まれてくる赤ちゃんのためにも、早い段階で便秘を解消して腸内環境を整えましょう。

継続が力なり!出産までに便秘を解消して腸内環境を整えよう

妊娠中に便秘になってしまったら、自分のためにも生まれてくる赤ちゃんのためにも早めに改善策を取り入れましょう。

たまってしまった便はオリーブオイルで排出し、バランスのよい食事とたっぷりの水分補給を心がけましょう。適度な運動と、便が出やすくなるトイレ習慣も試してみてくださいね。

これらの改善策はすぐに効果が出ないことも多く、また一度効いたからといってすぐにやめてしまうと、また便秘になってしまうことがあります。

辛い便秘から解放されて快適な妊婦生活を送るためにも、毎日続けて腸内環境を整えましょう。

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