赤ちゃんの人見知りの原因。赤ちゃんの特徴や感じ方などをチェック
赤ちゃんを抱っこしてお出かけ中、出会った人に「あら、かわいいねえ」と話しかけられたとたん、赤ちゃんが「ビエーン!」と泣き出してしまって気まずい思いをしてしまった経験はありませんか?
中には、おじいちゃん・おばあちゃんだけではなく、パパに対してもパパ見知りをして大泣きしてしまう赤ちゃんも少なくありません。
泣かれてしまう側にとってはショックな赤ちゃんの人見知り。とはいえ、すべての赤ちゃんの人見知りが激しいわけではありません。
どうして人見知りが起こるのでしょうか。
この記事の目次
人見知りが強い赤ちゃんが持つ特徴3つ
赤ちゃんが人見知りをする理由は、明確に判明しているわけではありません。
これまでは、人見知りが起き始める時期に、「ママと他の人との区別がつくようになるから」というものが理由として挙げられていました。
そのため、「ママと他の人との区別がつくようになるから人見知りが始まる」というわけではないということになるのです。
赤ちゃんが人見知りをするメカニズムの研究結果から、人見知りの激しい赤ちゃんには、いくつかの共通する特徴があることがわかってきています。
人やものから離れていく「怖がり」気質と気になって近づいていく「接近」気質
人見知りが激しい赤ちゃんが持つ特徴のひとつが、「怖がり」であるということ。
人やものから離れていきたがる行動から、どれくらい赤ちゃんが「怖がり」であるのかということがわかります。
また、人見知りの激しい赤ちゃんが同時に持っている特徴に、相手に近づいていく「接近」気質があります。先ほどの「怖がり」気質と正反対の気質です。
一見、「接近したい気質が強いのならば、人見知りはしにくいのでは?」と思えますよね。
しかし、この「近づきたいけれど怖い」という心の葛藤が赤ちゃんにあることが、人見知りが強い赤ちゃんの特徴だと考えられています。
人見知りが激しい赤ちゃんは、このふたつの特徴を、「両方とも強く持っている」と考えることができますね。
思わず相手の目を見てしまう
人見知りの激しい赤ちゃんは、人の顔を見るときに、つい相手の目を中心的に見つめてしまうということがわかっています。
「相手の目を見る」という行動は、人間にとっては自然と行えることです。しかし、動物の世界では、「相手を威嚇するとき」に行なうもの。
それは人間も同じこと。そのため、相手の目を見てしまうと、反射的に恐怖を感じてしまうのだと考えられています。
一方、人見知りが中程度以下の赤ちゃんは、目ばかりを見るのではなく、鼻や口など、顔の他のパーツ部分に注目している時間の方が長いということがわかっています。
相手の視線が逸れた時に相手を観察する傾向が!
先ほどの「目」にも通ずる特徴ですが、人見知りが強い赤ちゃんは。相手の顔がまっすぐ自分を見つめている向きよりも、斜めを向いている顔を好むという特徴を持っています。
つまり、相手が自分を向いているときはあまりそちらを見ないのに、よそ見をしたら、見つめる時間が増えるわけです。
真正面を向かれていると、つい目を見つめる時間が長くなり、怖くなってしまうという理由が考えられますね。
その人が嫌いだから人見知りを起こしているわけではない
見知らぬ人に対しての人見知りはともかく、これまでかわいがってきたパパやおじいちゃん・おばあちゃんに対しての人見知りが激しさを増してくると、ママもパパもつらいですよね。
しかし、上記でご紹介した研究からもわかるとおり、赤ちゃんの人見知りは、その相手への興味関心と怖さの両方を持っているからこそ起こるもの。
つらい時期ではありますが、赤ちゃんに人見知りをされて悲しいパパは、「この子は、本当はパパのことが気になっているんだ」と捉えてみてくださいね。
人見知りの程度が弱まれば、「パパ大好き!」という時期がやってきますよ。
家族と他人が違うという区別がつくようになる
ママと「他の人たち」との区別は、かなり早い時期から判断ができているとご紹介しました。
しかし、赤ちゃんによっては、「ふだん近くにいる家族」と「他人」との区別がつくようになってきたために、人見知りが激しくなる子もいます。
この判断がつき始める時期が、人見知りの始まる生後4~6ヶ月から。
パパやふだんよく会う人への人見知りが軽い赤ちゃんでも、初対面の人への人見知りは激しいことはよくあることです。
これは「はじめて」に反応して、不安を感じてしまっているわけですね。
親の遺伝や育て方のせいではない!個性だと受け止めて
親が人見知りだと、生まれてきた赤ちゃんの人見知りが激しいときに、「自分の遺伝のせいかもしれない…」と思うこともあるでしょう。
ほかにも、以下のようなことを思う親もいるのではないでしょうか。
- 自分の子育ての仕方のせいで、人見知りが強いのかも…
- 私が積極的に人と関わる環境に連れて行けば、 この子の人見知りもましになるのかも…
どれもこれも、親が自分自身や子育て方法を責めてしまいがちな感情です。
赤ちゃんの「気質」が人見知りに関係しているとご紹介しましたが、「気質」には遺伝も関わっているため、人見知りの原因に遺伝がまったく関係ないとはいえません。
しかし、遺伝で赤ちゃんのすべてが決まるわけではありません。性格や性質は、赤ちゃん本人が持って生まれてくるものだけではなく、その後の環境でいくらでも変化を持ちます。
また、同じ環境下で育っている兄弟姉妹であっても、片方の人見知りが強く、もう片方は人見知りをしないというケースもみられます。
「遺伝」や「育て方」が、赤ちゃんの人見知りの原因のすべてではありません。赤ちゃんの個性だと割り切ることも大切です。
ママの気持ち(強い不安や緊張など)を感じてしまう
赤ちゃんの人見知りを個性だと割り切って欲しい理由のひとつは、ママが強く不安や緊張を感じていると、それが赤ちゃんにも影響を与えてしまうからです。
- 泣いてしまったらどうしよう…
- うまくママ友ができないかもしれなくて、不安だなあ
など、ママが強く不安やイライラを感じていると、赤ちゃんに伝染して泣いてしまうことがあります。
どーんと構えて、リラックスすることを意識したいですね。
「場所見知り」の可能性も視野に入れてみて!
- ようやく人見知りが収まってきたと思っていたのに、お出かけをしたら、突然大泣きされてしまった…。
- 特に誰かが近づいてきたわけでもないのに、泣き出しちゃった…。
こういうケースでは、赤ちゃんは人見知りをしているのではなく、「場所見知り」をしているという可能性があります。
はじめて行く場所に対して不安を感じて、泣き出してしまう赤ちゃんは多いです。
その場所に何度か出向いて慣れていけば、徐々に増しになっていくでしょう。
「泣かないで」「人見知りしないで」と思わずに、自然体で接しよう
赤ちゃんが人見知りをして大泣きしていると、つい「泣かないでー!」と思ってしまったり、実際に声に出して言ってしまったりすることもあるでしょう。
でも、人見知りは決して「いけないこと」ではありません。
人見知りが激しすぎると、どうにか軽くできないものかと思ってしまいたくもなりますが、人見知りの時期は、赤ちゃんの成長のために必要な時期でもあるのです。
ママやパパが過敏になりすぎてしまわずに、赤ちゃんを丸ごと受け入れて、人見知りの時期を乗り越えていきたいものですね。