赤ちゃんのあせもケア!ピュアな素肌を守る対策と予防法
赤ちゃんのみずみずしい素肌は、何度でも触れたくなりますよね。でもそんな素肌は、常にトラブルと隣り合わせでもあるのです。
特に汗っかきな赤ちゃんに起きやすいのが「あせも」です。ポピュラーすぎて見逃してしまいがちですが、悪化することもある肌トラブルです。
あせもは夏だけでなく、いつでも発生する可能性があります。赤ちゃんがつらい思いをする前に、できるだけケアしてあげたいですよね。
あせもから赤ちゃんを守るためには、あせもをよく知る必要があります。あせもの症状やケア・予防について詳しく見ていきましょう。
この記事の目次
- あせもの種類とそれぞれの症状…あせもを知ってケアに役立てよう
- あせもが悪化するとどうなるの?気になる症状をチェックしておこう
- あせもが出やすい条件をチェックしよう!できやすい場所と環境
- あせもが気になったら病院を受診しよう!ひどくなる前に治療して
- がんこなあせも対策!背中やおむつの中のあせもはこう防ぐ
- あせものお家ケア!悪化するまえにママの愛情で素早く治そう
- ベビーパウダーは赤ちゃんに使えます!使い方のコツが大切
- 治りが悪い、おかしいなと思ったら別の病気を疑ってみよう
- あせものメカニズム!赤ちゃんにあせもができやすい原因
- あせもの予防法!かゆいあせもはできるだけ作らないことが大切
- 基本は清潔!肌に汗を溜めないことが予防にも悪化防止にもなる
あせもの種類とそれぞれの症状…あせもを知ってケアに役立てよう
あせもは赤ちゃんや子どもに起きやすい皮膚の病気です。パパやママも子どものころに悩まされたことがあるのではないでしょうか。
あせもには主に3つの種類があります。私たちがよく目にするのは赤いプツプツですが、それ以外のあせももけっこうよくできているんですよ。
あせもの種類 | 症状 |
---|---|
水晶様汗疹 | 白、もしくは透明なプツプツができる。かゆみはない 皮膚の角層(表面部分)で起きる |
紅色汗疹 | 赤いプツプツが広がり、かゆみと刺激がある 上皮有棘層という、皮膚の少し内部で起きる |
深在性汗疹 | 日本で暮らす赤ちゃんにはほとんど見られないあせも。 熱帯や長時間猛暑の中で作業する人などに起き、ブツブツが盛り上がる。 真皮という、皮膚の深いところで起きる。 |
あせもの種類の違いは、あせもができる場所の違いで生じています。ではあせもを放っておくとどうなってしまうのでしょうか。
あせもが悪化するとどうなるの?気になる症状をチェックしておこう
あせもは誰もが経験する皮膚症状です。パパやママも通ってきた道だけに軽く見てしまいがちですが、実は悪化することもあるんです。
あせもの気になる悪化
- かゆくてむずかり、泣く・夜寝つきが悪くなる
- あせものよりができる
- 化膿やとびひになる
赤ちゃんが泣いてむずかるのに、原因がわからないことってありますよね。お腹もいっぱい、おむつも汚れていないのに泣くときは、あせもが原因になっていることもあります。
あせもができている場所に汗をかくと、かゆみが強まりピリピリした刺激や痛みを感じることがあります。赤ちゃんにとっては大きな不快感です。
夜は寝汗をたっぷりかくので、あせもの不快感が原因で寝付けなかったり泣いて起きてしまうこともあります。泣くと余計に汗をかき、悪循環にはまります。
あせもが悪化してくると「あせものより」という状態になります。すでにばい菌に感染した状態で、乳児多発性汗腺膿瘍というのが正式名称です。
かゆくて引っかいてしまい炎症が強くなったり、ばい菌が入って化膿することが原因です。さらにとびひになることもあります。とびひになると、ほかの場所にもうつります。
化膿したりとびひになってしまうと、治りも悪くなりますしかゆみや痛みも強くなります。その場合はすみやかに皮膚科を受診してください。
では、赤ちゃんの体の中でも特にあせもができやすい場所や、あせもが出やすいシーズンについて次項から詳しく見ていきましょう。
あせもが出やすい条件をチェックしよう!できやすい場所と環境
赤ちゃんはあせもができやすい体ですが、特に注意しておきたい部分や、できやすい季節・条件も知っておきたいですね。
あせもが出やすいのはここ!知ってほしい注意が必要な場所
汗腺は体のあちこちにあるので、あせもはいろいろな場所に出ます。見逃して悪化させる前に、しっかり見つけてあげましょう。
赤ちゃんのあせもが出やすい場所
- 頭
- 後頭部
- おでこやほっぺなど顔
- 首周り・うなじ
- 胸・お腹
- 背中・腰
- おむつの中
- ひじの内側や膝の内側など、関節
- 内もも
おでこや胸・お腹などは見えやすいのであせもに気付きやすいのですが、後頭部や内ももなどは気付かないこともあります。よく気を付けてあげましょう。
また赤ちゃんはふっくらとしていて肉付きがよく、関節や首などくびれているところにすぐ汗が溜まります。
体温も高くて汗っかきなので、寝ていると背中にじっとり汗がにじんでくることもあります。大人が思うよりも暑がりなことも多いものです。
特に注意したいのがおむつの中です。おむつは防水性に優れているため、内部は蒸れやすくなっています。
最近はすぐにおしっこを吸収してくれるおむつも多いのですが、それでも長時間同じおむつを当てているとあせもができやすくなります。
春や秋、冬も忘れないで!夏だけじゃないあせもシーズン
あせもといえば夏!ですよね。暑くなると汗をかきやすくなるので、確かに夏場はあせもの本格的なシーズンです。
でも汗っかきな赤ちゃんにとっては、気候の良い春や秋、寒い冬であってもあせものシーズンにほかなりません。
特に冬場は注意が必要です。ママは寒いと「風邪をひかないかしら、インフルエンザは大丈夫かしら」と不安になって、つい着せすぎてしまいますよね。
赤ちゃんは意外と暑がりです。また汗をたくさんかくので、冬でも着せすぎたり暖房を効かせすぎるとたくさん汗をかいてしまいます。
汗をかくと、温度にかかわらずあせもになるリスクが高まります。冬も汗をかけばあせもになることを理解し、首周りや背中に触れて汗ばんでいないかチェックしてあげましょう。
おむつを外した時に、むわっと蒸れているようなら着せすぎです。男の子なら、発熱がないのにおちんちんの玉部分がへたり、しっとりしていれば汗ばみ警戒警報ですよ。
あせもが気になったら病院を受診しよう!ひどくなる前に治療して
悪化を放置するとますます治りにくくなるので、ママが不安に感じたら病院で受診した方が安心です。できればひどくなる前に治療をスタートしましょう。
あせも受診の目安はあせものより!できかけたら受診しよう
あせもで受診する場合、受診の目安になるのはあせもが「あせものより」になりそうな場合です。あせもが水晶様汗疹の場合は、あまり心配ありません。
赤いプツプツが広がる紅色汗疹ができて、なかなか治らない場合はあせものよりに発展することも多いですよね。そうなる前に受診しましょう。
小児科と皮膚科、どちらが良いかで迷ったら口コミも参考にして
赤ちゃんの病気は、基本的に小児科が専門です。乳児健診を受けているかかりつけ医では、赤ちゃんの成長や特性など、いろいろな相談に乗ってくれます。
でも皮膚トラブルの専門家は皮膚科です。赤ちゃんの肌トラブルの場合、皮膚科と小児科どちらにかかればいいのか迷ってしまいますよね。
小児科でも皮膚トラブルに詳しく、適切な対処をしてくれるところはたくさんあります。どちらが良いのか気になる場合は、乳児健診の時にチェックしておきましょう。
赤ちゃんには皮膚トラブルがつきものです。皮膚トラブルに関する相談受付の貼り紙がしてあれば、詳しく対処してくれるのではないでしょうか。
一般的には、皮膚の病気の専門家は皮膚科です。赤ちゃんの肌トラブルも診てくれるので、今後のことも考えて皮膚科のかかりつけ医を見つけることも大切ですね。
我が家の経験
我が家が通っていた小児科では、乳児湿疹など赤ちゃんの肌トラブルに関しても積極的な指導や治療を行っていました。
赤ちゃんのころに一度皮膚科へ行ったこともありましたがピンと来なかったので、結局小児科で相談し、治療も受けていました。
成長とともにママ友の口コミなどで良い皮膚科を知り、肌トラブルでは皮膚科を受診するようになりました。
予防接種やママ教室・赤ちゃん教室で一緒になるママ友の口コミは、病院探しに大いに役立ちます。よりよい小児科・信頼できる皮膚科を探す手掛かりに役立てましょう。
赤ちゃんのあせも治療、基本はステロイドなどの塗り薬処方
あせもの治療は、ステロイドが配合された塗り薬で行います。赤ちゃんの月齢によって、ステロイドの強さが変化します。
ステロイドは副作用がある場合があるため、ママは不安ですよね。でも小児科や皮膚科などの専門医では、赤ちゃんに合ったものを処方してくれます。
あせもを早く治すためには、処方されたステロイド薬を決められた期間だけ、決められた用法・用量を守ってしっかり使うことです。
勝手に量を減らすと治りにくくなり、逆に長期間使い続けることになってしまいます。短期決戦が治療のコツなので、きちんと使って素早く治してあげましょう。
おでこやほっぺなど、触って薬に触れ、なめてしまうような場合はミトンを使うなどして防ぎましょう。また「なめてしまう」ということを医師に伝えてアドバイスを受けてくださいね。
がんこなあせも対策!背中やおむつの中のあせもはこう防ぐ
いろいろな工夫をしても、どうしてもあせもができやすい場所もあります。そんな場所の集中ケアのコツをご紹介します。
寝返りができない赤ちゃんの背中の汗に、汗取りガーゼを!
寝返りができない赤ちゃんは、いつも背中を布団にくっつけています。体温や発汗が発散されず、あせもができやすい環境になってしまいます。
そんな時に役立つのが赤ちゃん用の汗取りガーゼです。細長い形のガーゼで、背中に1枚入れておくと汗を吸収してくれます。
汗をかいたらこまめに着替えさせると良いといっても、そんなにしょっちゅう着替えていては洗濯が追いつきませんよね。
でも、汗取りガーゼなら簡単に取り換えられますし、簡単に洗って干しておけばすぐに乾く優れモノです。
首や背中に触れて汗をかいている時に取り換えるほか、授乳のあと・お昼寝のあとなどタイミングを決めて取り換えることであせもを未然に防ぐことができます。
また、抱っこやおんぶ・チャイルドシートやベビーカーに乗せるときもおすすめです。
抱っこの場合はお腹側にも入れておくと、汗の溜まりを防いでくれますよ。おむつ替えの時に、おむつと一緒に汗取りガーゼも交換してあげましょう。
おむつの中や関節など、しつこいあせもができやすい場所は
おむつの中やひじの関節・首周りなどは、拭いても拭いても汗が溜まってしまうやっかいな場所です。その分あせものリスクも高くなります。
そんな場所におすすめしたいのが、あせもになる前からの緑茶ケアです。あせものお家ケアでもご紹介した、ペットボトルのお茶で洗い流す方法です。
本来ならシャワーが一番効果的ですが、忙しいママは何度も赤ちゃんを沐浴・入浴させることができませんよね。
そこで、汗がとくによく溜まる関節や首周り・おむつの中はあせもができる前から緑茶ケアをスタートさせましょう。
拭くタイミングは汗をたくさんかいている時、そしておむつ替えの時です。おむつ替えの際は首周りや関節をさっと拭き、最後にお尻を拭いて乾燥させてからおむつを当てましょう。
あせものお家ケア!悪化するまえにママの愛情で素早く治そう
受診するほどあせもを悪化させる前に、お家ケアで素早く治すことも大切です。あせもができたとわかったら、できるだけ早めにケアをスタートしましょう。
- かいた汗を放置しない
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汗をかくとあせもがピリピリし、悪化します。汗をかいたらすぐにガーゼで優しく押さえて吸収します。
- 起きたら汗をケア
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お昼寝など、ねんねの後は汗をかいています。肌着をかえたり汗を吸収するなど、汗ケアをしましょう。
- ぬるめのシャワーで汗を流す
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汗をたくさん書いた場合は、シャワーで流すのが一番です。汗を呼ばないように、ぬるめの温度で洗い流しましょう。
- おむつはこまめに替える
-
あせもができているときは、おしっこのたびに替えるくらいの頻度で清潔を保ちましょう。
できたあせもの悪化を防ぐためには、爪を切っておくことも大切です。かき壊さないようにこまめに短く切ってあげましょう。
我が家の緑茶ケア
我が家では、おむつかぶれやあせも対策でいつも緑茶ケアをしていました。緑茶をガーゼやカット綿に含ませて、あせもができている場所を流すように拭きます。
そのあと、清潔なガーゼで水分を吸収し、乾燥させます。とびひ予防にもなりますし、あせもも悪化する前に食い止めることができました。
緑茶ケアを続けていたため、3人の子どもたちは誰もあせものよりやおむつかぶれを経験せずに成長しました。
緑茶はペットボトルのものでも十分です。冷たく冷やしたものではなく、室温のものを使いましょう。
あせもができている時は、市販のお尻拭きはあまりおすすめできません。保湿剤であっても、添加物は刺激になる可能性が否定できないからです。
あせも対策で有名なのはベビーパウダーです。でも、ベビーパウダーはあせもを悪化させるという説もあります。
そこで、次項ではベビーパウダーの謎に迫ります。
ベビーパウダーは赤ちゃんに使えます!使い方のコツが大切
ベビーパウダーは赤ちゃんに使ってはいけないものではありません。赤ちゃんのために開発されたもので、上手に使うことで大いに育児を楽にしてくれますよ。
ベビーパウダーが良くないといわれる原因は、汗腺の詰まりにある
ベビーパウダーはシッカロールとも呼ばれます。非常に細かい粒子のパウダーで、古くから赤ちゃんの素肌ケアに使われていました。
よく知られている商品「ジョンソンベビー」のベビーパウダーの公式サイトでは、生まれたその日から使えるそうです。それほどセンシティブな肌にも優しい処方で作られています。
では、なぜベビーパウダーはあせもに良くないといわれるのでしょうか。
その原因は、塗りすぎによる汗腺の詰まりにあるのです。
あせもは、汗腺から出た汗が皮膚の途中で詰まることで起きるとご紹介しました。ベビーパウダーを分厚く塗ると、汗の詰まりを助長してしまうことがあるのです。
逆を言えば、汗が詰まるほどたっぷり塗らなければ危険ではないということです。では、どうすれば上手に使えるのでしょう。
ベビーパウダーを上手に使うコツ!さらさら清潔素肌に薄く乗せて
ベビーパウダーは汗を吸収して、素肌に溜まる汗を散らす働きがあります。フルに効果を発揮する環境を整えることで、とても有効になるんですよ。
- 汗を流した清潔な素肌に使う
- 肌が乾燥した状態で使う
- ごく薄く肌に乗せる
汗や皮脂で汚れた素肌につけると、汗腺詰まりの原因になります。また汗や水で濡れている肌につけると、やはり粉がよれて詰まりやすくなります。
清潔でサラサラに乾かした素肌に、うっすらと乗せてあげましょう。肌が白くならない程度がおすすめです。
パフパフと激しくはたくと、粉が舞い上がって赤ちゃんがむせてしまいます。肌を刺激しないように、優しくそっとつけてあげましょう。
ベビーパウダーはあせもの悪化を防ぐことにも役立ちますが、あせも予防にもおすすめです。できそうだなと不安な時に活用してみましょう。
治りが悪い、おかしいなと思ったら別の病気を疑ってみよう
あせもだと思っていたのに、いつまでも湿疹が治らない…という場合もあります。赤ちゃんには、肌にブツブツができる病気も多いので、しっかり見極めましょう。
実はあせもじゃなかった!まぎらわしいコリン性蕁麻疹
お風呂上りなど、赤ちゃんのお腹や背中に、プツプツを取り囲むように赤みが広がることがあります。あちこちにできて、まるであせものように見えます。
体を拭いてケアをしているうちに自然と治ってしまうようなら、あせもではありません。コリン性蕁麻疹という発汗による刺激で出る蕁麻疹の一種です。
この蕁麻疹は子どもに多いもので、心配はいりません。お風呂のたびに出ますが、成長とともにおさまっていくことも多くかゆみもほとんど感じない場合が多いでしょう。
治療も特に必要ありません。たくさん出て気になる場合は、お風呂やシャワーの温度を低くして発汗をおさえてみましょう。あせも防止にも役立ちます。
赤ちゃんに起きる、あせもと間違えやすいブツブツが出る病気
赤ちゃんに起きることが多い、皮膚にブツブツが出る病気をまとめてみました。
- 乳児湿疹
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生後3ヶ月くらいまでの赤ちゃんに出やすいブツブツで、ほっぺやおでこなどに特によくできます。
新生児ニキビや脂漏性湿疹などの総称で、ママからもらったホルモンの影響で皮脂分泌が活発化するためにできやすくなっています。
顔にニキビ状の油っぽいブツブツができたり、皮脂がよってほっぺや髪の中に黄色いかさぶたができた場合は、乳児湿疹の場合が多いでしょう。
- 突発性発疹
-
生後6ヶ月を過ぎ、ママからもらった免疫力が低下してきたころに初めてかかる赤ちゃんが多い病気です。
熱が下がると同時にお腹や背中に赤いプツプツが現れます。発熱があってからプツプツがでいた場合は、突発性発疹の可能性が高いでしょう。
- アトピー性皮膚炎
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子どもに多くかゆみも強いアレルギー疾患で、心配するママも少なくありません。でも、赤ちゃんの診断は難しいといわれています。
- おっぱいかぶれや離乳食かぶれ
-
授乳のあとや離乳食のあと、おっぱいやミルク・離乳食がべとべとくっついた部分の皮膚が赤くただれたようになります。
赤ちゃんの肌はセンシティブなので、食べ物がついた刺激でも赤くなることがあります。水や緑茶を含ませたガーゼできれいに拭き、おさまれば心配いりません。
赤ちゃんの場合は、乳児湿疹や突発性発疹と間違える場合が多いでしょう。乳児湿疹のケアも、基本的にはあせもと変わりません。どちらも清潔が第一です。
突発性発疹の場合は、発熱に注意しておきましょう。こうした病気は発熱やおっぱいの飲み・おしっこやうんち・ご機嫌の悪さなどの全身症状のチェックで見極められます。
多くのママにとって最も心配なのは、アトピー性皮膚炎かもしれませんね。でも乳児期のアトピー診断は難しく、あてにならないという説もあります。
アトピーを心配するあまり離乳食が遅れると、成長にも悪影響が出かねません。ママにとってもストレスになります。
まずはアトピーではなく、あせもを含めたスキンケアをしっかり行って様子を見ましょう。それでもブツブツがおさまらない場合は、アレルギーに詳しい皮膚科を受診しましょう。
あせものメカニズム!赤ちゃんにあせもができやすい原因
赤ちゃんはあせもができやすく、すぐにプツプツが広がってしまうこともあります。なぜできやすいのか、その原因をあせものメカニズムから探ってみましょう。
あせもは汗の詰まりが原因!たくさん出るほど詰まりやすくなる
あせもは、汗が皮膚の中で詰まることが原因で起きる皮膚症状です。汗は皮膚内部の汗腺から分泌されます。
汗腺から分泌された汗は、汗管という管を通って皮膚表面にある汗孔という穴から外に出ます。その途中で詰まると炎症などが起きて、あせもができるのです。
皮膚のごく浅い表面部分で汗詰まりが起きると、水晶様汗疹になります。もう少し内部で汗が詰まると炎症が起きて、赤くてかゆい紅色汗疹になるのです。
汗はただの水分ではなく、ナトリウムなどいろいろなものを含んでいます。また皮膚表面には皮脂などの汚れもたくさんくっついています。
汗は体温調節機能があり、暑いとたくさん出てきます。いつもよりもたくさんの汗が出ると、ごく細い汗管のキャパシティを超え、詰まりやすくなります。
また肌が汚れていると汗の出口が詰まりやすくなってしまうのです。汗が溜まることも、汗の出口をふさぐ原因になります。
赤ちゃんの素肌には汗が詰まりやすい要因がいっぱいある!
女性のピュアで美しい素肌のことを「赤ちゃん肌」と呼んだりしますが、実は赤ちゃんの肌はとてもセンシティブでトラブルが起きやすいのです。
赤ちゃんの肌は大人の半分ほどの厚さしかありません。バリア機能も低く、赤ちゃん自身の免疫力や抵抗力もまだまだ未熟です。
特にあせもの原因となるのが、汗腺の数と開通状況です。赤ちゃんには、大人とほとんど同じ数の汗腺がすでに存在しています。
でも、まだしっかり機能していません。たくさん汗腺があるので汗はいっぱい出ますが、きちんと開通していない汗腺も多いので詰まりやすいのです。
新陳代謝が活発で、皮脂もたくさん分泌されます。また母乳・ミルクやおむつなど、刺激になるものも肌につきやすいので、トラブルが起きやすいのです。
あせもの予防法!かゆいあせもはできるだけ作らないことが大切
赤ちゃんにとって、あせもはかゆくて痛くてとてもつらいものです。悪化させないことも大切ですが、早めの対処で発症させないことも重要ですよ。
1.基本は清潔を保つこと!汗をいつまでも肌に残さない工夫を
あせも予防の基本は、素肌に汗を残さないことです。
- 汗をかいたらこまめに吸収させる
- 吸汗性・通気性の良い肌着・ベビーウエアを選ぶ
- 汗ばんだらこまめに着替えさせる
- 毎日シャワーを浴びさせる
- おむつはこまめに替える
あせもの予防は、あせもケアと同じです。つまり、あせもができる前からケアをしていれば、あせもを予防することに大いに役立つのです。
真夏はもちろん、季節にかかわらず「汗ばんだらケア」が基本です。
以前にもご紹介しましたが、常に首筋や背中で汗をかいていないかチェックしてあげましょう。
2.スキンケアで肌のバリア機能をアップ!あせも予防にも
素肌がとっても薄いのにたくさん汗をかく赤ちゃんは、肌トラブルが起きやすい環境にあります。そこでスキンケアでバリア機能をアップさせ、あせもも予防しましょう。
赤ちゃんのスキンケアの基本は、しっかり皮脂を洗い落とすことです。新陳代謝が活発な分、肌には汚れがたまりやすくなっています。
また、新生児期から生後3ヶ月くらいまではママから受け継いだ女性ホルモンの影響が出続けます。それを排出する大切な期間です。
ベビー石けんなどで顔や頭・関節などをしっかり洗い流しましょう。肌トラブルが起きやすい子は保湿成分配合の沐浴剤より、シンプルで添加物が少ない石けんの方がおすすめです。
汗っかきな子は、しっかり汚れを落として水分をきっちり取り除いた後で、ごくごく薄くベビーパウダーを使ってあげましょう。
3.エアコンや扇風機を上手に使って、ダラダラ汗や熱中症を防ごう
年々夏の暑さが増しているような気がしますよね。夜になっても気温が下がらず、熱中症になる人も少なくありません。
夏場は、赤ちゃんにとってつらい季節です。脱水症状にもなりやすく、肌トラブルも起こりやすい困ったシーズンです。
大人よりも汗っかきな赤ちゃんの肌を守るためには、暑い時間は無理をせずにエアコンや扇風機で温度調節をしてあげる必要があります。
赤ちゃんは大人よりも暑がりです。あせもだけでなく熱中症のリスクも高いので、早めに温度や湿度を調整しましょう。
夜寝ている間も寝汗をたくさんかくので、寝室もエアコンで温度を調整しましょう。明け方も暑くなりやすい要注意タイムです。
4.適度な発汗で汗腺の成長をうながす!涼しい時間を活用しよう
暑さはあせもの大敵といっても、一日中エアコンの冷たい空気の中で過ごすことは、体によくありません。
また赤ちゃんは発汗することで汗腺が発達していきます。涼しすぎる環境に長くいると、汗腺が発達せずよりあせもや熱中症が起きやすい体質になってしまいます。
そこで、お風呂に入る前の夕方など、比較的涼しい時間を利用して自然の風の中でお散歩するなど適度な発汗も経験させましょう。
明るさや暗さ・暑さや涼しさといったメリハリを経験することで、赤ちゃんの体の機能や自律神経も成長が促されます。
基本は清潔!肌に汗を溜めないことが予防にも悪化防止にもなる
あせもケアの基本は清潔を保つことです。といっても潔癖になる必要はありません。肌に汗を溜めないことが大切です。
汗をかいたらこまめに拭いたり汗取りガーゼを交換する・毎日シャワーを浴びさせて汗が溜まりやすい場所は緑茶で拭く、といった基本的なケアでも十分防ぐことができます。
といっても、赤ちゃんの肌はとても弱いのであせものよりになるペースも早いですよね。治りにくいな、機嫌が悪いなと感じたらすぐに皮膚科や小児科で治療してもらいましょう。
あせもをしっかり予防することは、ほかのブツブツが出る病気の早期発見や肌トラブル回避にもつながります。
赤ちゃんのスキンケアは、今後成長した後の素肌の丈夫さにもつながっていきます。健やかな成長をバックアップするためにも、しっかりケアしてあげましょう。
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