赤ちゃんのお風呂浮き輪スイマーバは事故の危険性も!正しい使用法
「スイマーバ」という赤ちゃんがお風呂で使う浮き輪が、ママ達の間で流行っているのをご存知ですか?
芸能人が自分の子供がスイマーバを使って泳いでいる様子を公開していたり、ブログやSNSなどでもよく見かけると思います。
しかし、首が抜け落ちて溺れてしまう危険な事故が多発していて、消費者庁からも注意喚起されているのです。
スイマーバは危険な商品なのでしょうか?ここではスイマーバの事故の原因や正しい使用方法をご紹介します。購入する際は参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
スイマーバって何?赤ちゃん用のお風呂浮き輪です
スイマーバからはボディリングと首リングの2種類の商品が販売されていますが、ここでは首リングについて説明をしていきます。
この首リング、日本ではお風呂用として知られていますが、本来はプールで使用するために作られたものなんです!
海外では日本に比べると、ベビースイミングは一般的です。家庭にプールがあることも珍しくないため、エクササイズはもちろんですが転落した時の備えでもあるようです。そのベビースイミングの第一歩としてスイマーバが使われます。
スイマーバを使用すると、赤ちゃんのうちから自然と水中での動きを身につけることが可能になります。水中で手足をバタバタ動かし、自由な動きをサポートしてくれます。
いつから使える?使用期間は生後1ヶ月~18ヶ月まで
日本語公式ガイド、パッケージに記載されている使用期間は生後1ヶ月から18ヶ月まで。体重は11kgまでのお子さんは使用できます。
私の息子は生後3カ月から使用しましたが、初めての時から怖がることもなく楽しそうに手足をユラユラさせていました。
スイマーバにはベビーとママに嬉しい効果が!メリット5つ
スイマーバには赤ちゃんにもママにも嬉しいメリットが5つあるのでご紹介します。
もしかすると、寝付きが悪くて困っている、お風呂が嫌いで困っているなどの育児の悩みがスイマーバよって解消されることもあるかもしれません!
- 1.全身運動での快眠やリラックス効果
-
水中で体を動かす全身運動により、程よく体がほぐれ、快眠やリラックス効果が期待できます。
実際にスイマーバを使用した日は寝つきが良かったり、夜泣きがなくなったという話もあります。
- 2.赤ちゃんの発達を促す
- バランス感覚や持久力が鍛えられます。また、心身ともに感覚を刺激することで好奇心を促すことにもつながります。これは使用を継続することで効果が期待できます。
- 3.水への抵抗感をなくす
-
赤ちゃんのうちから水に慣れておくことで、水への恐怖心や抵抗感がなくなると言われています。
赤ちゃんはママのお腹の中で水の中にいたので水が得意とも言われていますが、1歳前後になると恐怖心が強く出てくる子が多いようです。
その前にスイマーバで遊びながら水への抵抗感や恐怖心を取ってあげるとよいでしょう。
- 4. 親子のコミュニケーション
- プレスイミングは、親子で一緒に水中で触れ合うことで、親子間のコミュニケーションを促します。ママやパパと肌と肌が触れ合うことは、赤ちゃんの脳の発達にも効果的です。
- 5. 規則正しい生活パターンに
- 毎日同じ時間帯に使用することを心掛けると、生活パターンが整いやすくなります。
スイマーバの値段は?どこで買えるの?
レギュラーサイズ(首回り29㎝)と小さいサイズ(首回り26㎝)の2パターンあり、いずれも3,000円程度で買うことができます。
公式ホームページに無許可販売業者リストが掲載されているので、購入する前に必ず確認しましょう。スイマーバに限らず、インターネットでは育児グッズの類似品がよく出回っているので慎重に購入しましょう。
また、フリマサイトやオークションサイトでは中古品も販売されていますが、劣化していて空気がぬけてしまう可能性があります。赤ちゃんの安全のためにも正規販売店で新品を購入しましょう。
事故が多発!消費者庁から注意喚起されています
スイマーバの人気が出る一方、危険な事故のニュースも取り上げられるようになりました。
そして、平成24年7月27日、消費者庁 (独)国民生活センターより「首掛式の乳幼児用浮き輪を使用する際の注意」が発表されました。
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/120727kouhyou_1.pdf
また、同年に東京都と東京消防庁からも文書が出ています。
東京都「お風呂で「首輪型の浮き輪」をさせて目を離してしまったら、呼吸停止。救急搬送!~入浴中の乳幼児から目を離さないで~」(平成24年6月25日)
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/attention/ukiwa.html
東京消防庁「乳幼児の溺れや窒息に注意!~首輪型の浮き輪で救急搬送される事故が発生しています~」(平成24年7月11日)
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-kouhouka/pdf/240711.pdf
このように3つの機関から注意喚起されていたにもかかわらず、その後もスイマーバによる事故が続きました。
そして、2年後の平成26年10月9日、「気を付けて、浴槽での首掛け式浮き輪の事故!!-赤ちゃんは御機嫌でも一瞬も目を離してはいけません-」という文書が改めて発表されました。
http://www.caa.go.jp/safety/pdf/141009kouhyou_3.pdf
どういう事故がある?事故の例をご紹介します
消費者庁からの文書には具体的な事故例が記載されています。それらの事故はどのようにして起こったのでしょうか。ここでは平成24年に起きた事故4件の詳細をご紹介します。
- 子供二人のうち、もう一人の世話をしている間の事故
- 幼児の世話をしている間、4カ月の乳児にスイマーバを装着し、少しの間目を離していたところ顔面が蒼白で唇が紫色になっており、呼吸が停止していた。
応急措置をすると、顔色と呼吸が回復し、その後搬送された。溺れたのか首が締まったのか記載がないが、おそらく首が締まったものと思われる。
- 2ヵ所あるベルトのうち1つしか使用せず起きた事故
- 6ヶ月の乳児にスイマーバを装着し浴槽に入れ、親は2~3分目を離した。気付くと製品のベルトが外れ、乳児は鼻の下までお湯に浸かっていた。すぐに抱き上げ2回水を吐かせた後に救急搬送した。
入浴時にはいつもスイマーバを使用していたが、首の後ろにある上下2ヵ所あるベルトのうち下の1ヵ所を留めていなかった。
- スイマーバの空気が抜けて起きた事故
- 4カ月の乳児にスイマーバを装着して浴槽に入れたところ、浮き輪の上に乗るはずのあごが下がった。その為、あごが上になるように直した。
その後、親が1~2分ほどシャワーで自分の髪の毛を濡らし浴槽内を見ると、スイマーバから頭が抜け落ち、乳児はうつ伏せの状態で浮いていた。
すぐに乳児を抱き上げて手当すると咳をして泣き出した。事故後にスイマーバを水に浸すとわずかに空気が漏れた。
- 目を離している間に頭が抜け落ちた事故
- 1ヶ月の乳児がスイマーバ着用で入浴中、1分足らずの間目を離すと、頭が抜け落ち浮き輪が外れて溺れていた。すぐに抱き上げて背中を叩くと水を吐き泣き出した。
さらに26年発表の文書にも、さらに6件の事故報告があり、その中の1件は2ヵ月の赤ちゃんが重体(人工呼吸、植物状態)となったことが記載されています。
事故の原因は?正しく使用し目を離さなければ事故は防げます!
事故の報告を見ると、死亡事故はありませんでした。しかし、一歩間違えば死につながっていたかもしれません…また、身体のどこかに障害が残ることだってあります。
目を離している時間が1分足らずで起こった事故もありました。事故は一瞬の出来事だということがわかります。
なぜ事故は起こってしまったのでしょうか。原因は大きく分けて2つ。これらの事故の原因をまとめてみました。
事故は一瞬!使用中は絶対に目を離してはいけません
スイマーバは本来、プールで使用するものとして開発された商品です。
深い大人用のプールでは、赤ちゃんから目を離して一人で遊ばせておくことは考えられません。基本的に親が付き添います。
しかし、日本ではお風呂で使用すると便利という口コミが広まり、スイマーバを購入した大半の人がお風呂で使用している状況です。これが事故を引き起こす一番の原因です!
実際に、親が体を洗う間や、双子のもう一人や上の子供を洗ってあげている間などはスイマーバがあると助かりますね。
特に寒い冬場は赤ちゃんを浴槽から出して洗い場に置くと体が冷えてしまって風邪をひきかねません。スイマーバを使用すれば、子供を温かい湯船に浸からせたまま他の事ができるようになります。
おそらく、目を離してしまうのはプールと比較して水深の浅いバスタブは安心感があるからでしょう。しかし、浅くてもおぼれてしまう危険性があるのです。
残念な事故を防ぐためにも、本来は目を離す目的で作られたものではないということを理解して、使用する際は絶対に目を離さないようにしましょう。
2人以上の子供を一度にお風呂に入れる場合、ベビーチェアやベビーバスを使用する方法もあります。また、面倒にはなりますが、ママは後でお風呂に入るという方法を検討してみてはいかがでしょうか。
取扱説明書をよく読み、必ず正しい使い方を
事故の報告では、2ヵ所あるベルトを1つしか留めていなかった、空気が漏れていたことに気づかず使用した例があげられています。
もしベルトを2つ留めていたら、空気が漏れていることに気付けていたら防げた事故だったはずです。
大人が浮き輪を使うとなると危険を感じることはほぼありません。しかし、使用するのは赤ちゃん。溺れたり窒息した場合、自分で対処することは不可能です。
事故防止で命を守る!スイマーバは準備と安全確認を毎回必ず行おう!
これまでご紹介したような恐ろしい事故を防ぐためにも、まずは正しい使用方法を学びましょう!スイマーバ公式サイトを参考に使用方法をご紹介します。
一つ一つは小さなことですが、準備と安全確認は赤ちゃんの命を守るために必要不可欠です。慣れてくると流れでやってしまうところですが、毎回しっかり行いましょう。
空気漏れがないか、圧は適切か確認する
上下に2カ所の空気柱があるので、そこから空気を入れましょう。
空気が入ったら栓をしっかり締めて、本体の内部へ強く押し込みます。そして、60秒間水の中に沈めて空気漏れがないか確認します。
試着して位置やサイズを確認する
スイマーバを両手で広げ、顔側から優しくつけて、首の後ろの上下のベルトを留めます。カチリと音がするか確認してください。スイマーバのロゴ(Swimava)が顔側、あごの下になります。
装着できたら、スイマーバにあごが乗り、頭とあごを支えているか確認します。
浅くても深くてもダメ!水温と水深について
使用の目安は、水温35度±2度の範囲。30度以下の水温は避けて、水温計で水温を5分ごとに測ることが推奨されています。
浅い水深であれば危険を感じないかもしれません。しかし、浅すぎる場合は転倒の危険があります。
また、深すぎる場合は、体が抜け落ちたり首が締め付けられるということがあるので適切な水深を守ることが必要です。
赤ちゃんの首が座るまでは装着が難しい…大人二人での装着しよう!
装着するときには、首がしまりすぎないか常に確認してください。首が座るまでは装着が難しいので二人でやりましょう。
一人が赤ちゃんを支え、もう一人がスイマーバを広げ、赤ちゃんの首にはめ込みます。その際、上下のベルトが赤ちゃんの頭の後ろになるように優しく装着してください。
首が座り、お座りができるようになったら(公式サイトには生後6ヶ月からと記載)一人で装着も可能です。
いよいよ赤ちゃんをバスタブへ!手順と注意点
食後の入浴は消化不良の原因となるので避けて、できるだけ赤ちゃんの機嫌の良いときにお風呂に入れましょう。
- まずはバスタブのチェック!水温と温度、水抜き栓がしっかり閉まっていることを確認します。
- 脇を支えてゆっくりとバスタブに入れます。入浴中は常に水深と水温に注意してください。
- 終わるときは、大人二人が付き添います。一人がタオルを広げ、もう一人が赤ちゃんを抱きあげて、タオルを持った方にゆっくり渡します。手があいた方がスイマーバを外します。
日本語公式ガイドには、終わるときは二人でという上記の説明がありますが、装着時と同じようにお座りができる状態であれば一人でも可能です。
その場合は、事前に脱衣場の手の届きやすい場所にタオルを用意しておき、その場を離れることが無いようにしましょう。
使用方法を守って楽しい風呂にしましょう
スイマーバについてお分かりいただけましたか?今や便利なベビーグッズはたくさんありますが、一歩間違えば命の危険を招くこともあるんです。
赤ちゃんがスイマーバから顔を出し、プカプカ浮いている様子はたまらなく可愛いです。
赤ちゃんの楽しそうな表情、手足をパタパタさせて気持ちよさそうにしている様子をぜひ写真やビデオに残してあげてくださいね。
-
無記名さんさん
雑貨屋さんにあって かわいかったけど
事故には 注意なんですね
MARCH(マーチ)では、妊娠や子育ての先輩たちが、ためになる情報を毎日配信しています!新米ママ&パパはぜひご覧ください♪
まだデータがありません。