大切な赤ちゃんにベビーベッドは必要!就寝時の窒息死を回避しよう
生まれてくる赤ちゃんのために用意するものって、たくさんありますよね。ベビーベッドもそのうちの1つです。でも、このように思われている方もいるのではないでしょうか。
- 短期間しか使わないのにもったいない
- 置き場所を取られる
- 赤ちゃんってベビーベッドでちゃんと寝てくれるの?
などなど。大人と一緒に添い寝じゃダメなの?と思う人もいると思います。
ただ、障害や病気ではない赤ちゃんの死亡原因のトップは、「窒息死」。それも、自宅での睡眠時に起こることが大半なんです!
今回はベビーベッドが必要な理由、ムダにならない選び方や、「こうやってみたら成功したよ!」という寝かしつけのアイディアまで、さまざまな情報をご紹介します。
この記事の目次
ベビーベッドがオススメの理由は?赤ちゃんの死亡事故防止に有効だから!
日本では昔から川の字で家族一緒に寝るというスタイルが一般的です。でも、添い寝には危険なこともあります。赤ちゃんの身を守るためには、ベビーベッドに寝かせることが安心に繋がりますよ。
健康な赤ちゃんの死亡理由、1位は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」
厚労省の調査によると、0歳の子どもの死亡理由のうち、1位、2位は生まれつきの疾患など、3位が「乳幼児突然死症候群」となっています。
「乳幼児突然死症候群(SIDS:Sudden Infant Death Syndrome)」とは、睡眠時に赤ちゃんが急に亡くなってしまう病気です。平成27年度には96名の赤ちゃんがSIDSで亡くなっています。
何の予兆もなく、原因も不明、予防策も絶対的なものはありません。ただ、大人が気をつけてあげられることはあります。
(1)1歳になるまでは、寝かせる時はあおむけに寝かせましょう
SIDSは、うつぶせ、あおむけのどちらでも発症しますが、寝かせる時にうつぶせに寝かせたときの方がSIDSの発生率が高いということが研究者の調査からわかっています。医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合以外は、赤ちゃんの顔が見えるあおむけに寝かせましょう。この取組は、睡眠中の窒息事故を防ぐ上でも有効です。
なお、仰向けに寝かせるのは寝かしつけるときのことです。その後自力で寝返りをしていることに対しては、あまり過敏にならなくて良いそうです。心配しすぎて赤ちゃんが寝不足になってしまわないようにしてくださいね。
死亡理由2位の「不慮の事故」、最も多い事故が「就寝中の窒息」
就寝中の窒息事故は、どういった状況で起こるのでしょうか。
- マットレスに顔が埋まってしまう
- ベビー布団を実際に見たことがある方にはわかるかと思いますが、赤ちゃんが寝るための敷き布団は固めのものです。
ふわふわのマットレスは大人にとっては気持ちが良いものですが、赤ちゃんにとっては、顔が埋まって息ができなくなってしまう危険性を持っているのです。
- 毛布や布団が顔に被さってしまう、首に巻きついてしまう
- 掛け布団の危険性を回避するためのものに、スリーパーという寝袋のようなものが市販されています。こちらを利用すれば、赤ちゃんが身動きを取ったときに顔にかかってしまうということは避けられますね。
- ベッドと壁、ベッドと転落防止柵の間に挟まれてしまう
- 転落防止柵を設置した上で、大人と一緒のベッドで添い寝をしているというご家庭もあるかもしれません。しかし、メーカーの基準では、このような柵を使って良いのは生後18ヶ月以上からとなっています。
その頃には、柵とベッドとの間に挟まれてしまっても、自力で脱出できるからです。そのため、窒息事故にまでは至らないという理由で、対象年齢が定められているのです。
安全のためにも、対象年齢は守るようにしましょう。
- ベッドの上、周囲にあった服、クッションなどで顔を覆われてしまう
- ついつい脇にぬいぐるみを置いてしまったり、クッションをたくさん並べておいたりしていませんか?このようなものでも、赤ちゃんの顔を覆ってしまったら、窒息してしまうのです。
- 家族の腕などに圧迫されてしまう
- 家族による圧迫については、「パパと寝かせるのは怖すぎる」という意見を私の周りでもよく耳にしていました。また、ママが自分の寝相の悪さを自覚しているため、添い寝は避けているという人もいます。
ベッドの「高さ」には利点がいろいろ!ベビーベッドを使うメリット
では、安心のため以外にはどのようなメリットがあるでしょうか。
ホコリから赤ちゃんを守る
ホコリは床に1番溜まりやすく、床から30㎝くらいまでの間に多く舞っています。赤ちゃんは1日のほとんどを寝て過ごすものです。
ベビーベッドに寝かせることで、気管支の機能もまだ未熟な赤ちゃんをホコリから守ることができます。
掃除をしなくてはいけないとわかってはいても、なかなか思い通りにいかないのが赤ちゃんとの生活です。
疲れ切っているときにもベビーベッドで寝かせてあげられていれば、目をつぶりやすいのではないでしょうか。
快適に過ごせる
冷たい空気は下に降りるため、床上に寝かされている赤ちゃんは大人が感じているよりも寒い環境にいることになります。
その点、ベビーベッドだと高さがあるため、大人が感じている室温と同じくらいの温度で過ごすことができます。
おむつのストック場所が確保できる
赤ちゃん連れで買い物に行くのは大変なため、通販などで多めにおむつやおしりふきをストックするママも多いのではないでしょうか。
ベビー用品は意外とかさばるものです。ベビーベッドの下に収納スペースがあるものを選べば、ストック置き場として活用できます。
替えのガーゼや着替えも置いておくと、必要なときにさっと手に取れて便利ですよ。
おむつ替え、着替え場所として使える
ただでさえ抱っこをいっぱいしてあげてクタクタになるママの体。おむつ替えやお着替えでかがんだ姿勢を取ることは、腰に負担もくるものです。
ベビーベッドで行うようにすれば、高さがあるため、ママが楽な体勢でお世話をしてあげることができます。
ペットや上のお子さんから赤ちゃんを守れる
まだ小さい上の子どもやペットを飼われているお宅では、ベビーベッドで赤ちゃんを守ることができます。
柵を閉めておけば、少しだけ目を離していても、耳を傾けてさえいれば、安心して家事ができますね。
和室で寝るならベビーベッドはいらない?でもこんなメリットがあるんです
1人目の子どもだし、和室だし、ベビーベッドはいらないよね?と思う方もいるかもしれません。
しかし、ベビーベッドのメリットでご紹介したホコリ対策や快適さの他にも、赤ちゃん自身が動き始めたときの安全場所としてもベビーベッドは役立つんです。
そのような時期にも、ベビーベッドに入れておいてあげれば安心できますよね。
レンタルでもOK?ミニサイズは長く使える?ベビーベッド選びのポイント!
よし、ベビーベッドを用意しよう!と思った方に、ムダにならないベビーベッドの選び方をご紹介します。
ベビーベッドの機能
まずはベビーベッドにはどのような機能が備えられているか、見ていきましょう。
- 高さ調節機能
- 月齢に応じて、床板の高さを変えられる機能です。新生児の頃は1番高いところでも問題ありませんが、つかまり立ちをするようになれば、段階に応じて床板を下げる必要があります。2~4段階変えられるベッドが一般的です。
- キャスター付き
- 動かせるようにキャスターが付いているタイプのものもあります。リビングと寝室とを移動させたい場合には便利です。
ただし、実際には思ったより大きなベビーベッドをわざわざ動かすのは大変で、全然活用しなかった…ということもありますので、自宅の住環境も踏まえた上でキャスターが必要かどうか考えましょう。
- すのこ式
- 床面がすのこ式になっているベビーベッドもあります。赤ちゃんは大人が考えているよりも多くの汗をかきます。板状の床面の上に布団を敷きっぱなしにしていると、気がついたときにはカビが!なんてことも。
そのため、通気性対策にもすのこ式のベビーベッドは有効です。
おしっこ漏れ対策として有効な防水シーツですが、こちらは通気性という点から考えると使わない方がベターです。使う場合は必ず防水シーツの上にベッドパッドを敷くようにし、パッドはこまめに洗ったり干したりしましょう。
1日中ベッドに寝かせておく日ばかりではなく、日中天日干しをすることも大切ですね。
- 折りたたみ式
- わずかな部品を取り除くだけで、簡単に折りたためる商品もあります。来客時や、1人目と2人目の出産期間が空く場合、保管しておく際には便利です。
ただし、日常的に開いたりたたんだりということは実際には厳しい人が多いかと思います。
普段の生活のスペースを考慮するならば、後ほどご紹介するミニサイズのベビーベッドを選ぶようにしましょう。
また、折りたためるタイプのものには、木製のものではなく、プラスチックと布地、メッシュ生地で作られた商品があります。こちらに布団を敷いた上でベビーベッドとして使うことも可能です。
折りたたみ式ベビーベッドよりもさらに折りたたむ手順が簡単な点が魅力となります。しかし、柵の上から床面までが深いため、寝かせたり抱き上げたりするときの負担は大きくなります。
そのベビーベッドは安全?PSCマークやSGマークが付いているかチェックしよう
日本で販売されているベビーベッドには、「PSCマーク」と「SGマーク」が付けられていることが必要となります。
PSCマークとは、国が定めた安全基準です。
消費者の生命・身体に対して特に危害を及ぼすおそれが多い製品については、国の定めた技術上の基準に適合した旨のPSCマークがないと販売できず、マークのない製品が市中に出回った時は、国は製造事業者等に回収等の措置を命ずることができます。
引用…経済産業省
SGマークは製品安全協会が安全を保障した証です。
SGマークは、1973年10月にその年に施行された「消費生活用製品安全法」に基づき通商産業省の特別認可法人として設立された製品安全協会が、安全を保証するマークとして産み出したものです。
引用…一般財団法人製品安全協会
これらは義務づけられているものですが、念のため用意する前に1度確認しておくと安心ですね。
外国製のベビーベッドはどうなの?マークがあれば、まずは安全
日本製にこだわった方がいいのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
安全面に関しては、上でご紹介したマークが付いていれば、まず保障されていることにはなります。
ただし、赤ちゃんがアレルギー体質の場合、安全とされていたとしても、塗料が原因となり発症する可能性もあります。
このように、無塗装の木製のものがより良いなど、日本製のものにこだわった方が安心というケースもあります。
また、外国製品の場合、気をつけたいのはサイズです。外国製の場合、日本製のものとはサイズが異なる場合があります。
そのため、外国製を選ぶ場合は、寝具のサイズもそれに応じたものを用意する必要があります。
買う?借りる?どちらの方がお得なのか比較してみよう
ベビーベッドを用意する場合、必ずしも買わなくてはならないわけではありません。レンタルで済ますという方法もあるのです。では、どちらの方が良いのでしょうか?
買う | 借りる |
---|---|
衛生的(新品購入の場合) | 買うと高額なものを安価で借りられる場合がある |
2人目以降も使えるため結果的に経済的 | 必要な時期を過ぎれば撤去できるので処分に困らない |
レンタルのベビーベッドも、レンタル会社がきちんと消毒を行ってくれてはいますが、やはり新品の安心さが1番と思うママもいるのではないでしょうか。
また、お試しでレンタルをしてみて、気に入ったら買い取ることができるレンタル会社もあります。いきなり買うのは心配な方は、まずはレンタルしてみても良いのではないでしょうか。
中古品を買うという方法もあります。しかし、中古品の場合、傷み具合や不備、衛生面に対して、リサイクルショップがきちんと行っているかが重要になります。
置き場所に困る!ミニサイズのベビーベッドはいつまで使える?
ベビーベッドにはミニサイズのものもあります。一般的なサイズのものと比較してみましょう。
- 通常サイズ 縦120㎝横70㎝
- ミニサイズ 縦90㎝横60㎝
一般的な使用期間は、通常サイズのもので2歳くらいまでとなります。お子さんの成長の程度によってはもっと長く使える場合もあります。
対して、ミニサイズは1歳半くらいまでの使用が可能となっています。1歳半まで使えれば、あとは添い寝で寝かせることも可能なため、部屋が狭い場合はミニサイズを用意しても良いでしょう。
気をつけなければならないのは、ベビー布団の大きさです。一般的に市販されているベビー布団は通常サイズのものになりますので、ミニサイズを用意する場合はベビー布団もミニサイズ用のものを用意するように気をつけてください。
長期間使える!チャイルドベッドに組み替えられるベビーベッド
ベビーベッドには使用後に組み替えられるタイプのものが出ています。
- ベビーサークル
- チェア、ミニソファ
- チャイルドベッド
この中でもオススメなのが、チャイルドベッドです。
我が家でも実際に使っているのですが、我が家のベッドの場合、チャイルドベッドに組み替えると、体重55キロ、小学校6年生まで使用可能となっています。
私は小柄なため、早々チャイルドベッドに組み替え、現在次男とともにこのベッドで寝ています。耐荷重をクリアできている短期間だけですが、このような使い方もできちゃうんです。
我が子たちは小さめなので、兄弟でこのベッドに寝てもらう時期があってもいいかな、とも考えています。
寝かせたら起きちゃう…赤ちゃんの寝かしつけのアイディア
抱っこして、ようやく寝ついてくれたと思ったのに、ベッドにそっと寝かせてみたら、「ウギャー!」、経験ある方は多いですよね。うまく寝かしつけるためのアイディアをご紹介します。
タオルや毛布で包んで寝かせる
赤ちゃんの背中スイッチをだますために、あらかじめタオルや毛布で包んだまま抱っこして寝かしつけ、そのまま寝かせる方法です。
その際、ゆらゆらしながら寝かしつけた場合、置く前にしばらくゆらすのをやめ、それでも起きなければ寝かせてみる、という段階を踏んだ方が成功率が上がります。
ゆらゆらがなくなった!というだけで起きてしまう赤ちゃんもいるものです…。
巻き方ですが、単純にぐるりと包むだけでもいいのですが、「おひなまき」という赤ちゃんの包み方があります。低月齢の赤ちゃん向けですが、試してみてはいかがでしょうか。
包まれた皮膚からの刺激により、脳の発達が促されたり、包まれた状態で手足を動かすために筋力が発達したりと、寝かしつける以外のメリットもあるそうですよ。
抱っこひもやスリングで寝かしつけ、そのまま寝かせてみる
こちらも背中スイッチ対策です。長時間抱っこで寝かせる場合、腕だけで抱っこすると疲れてしまいますよね。抱っこひもやスリングで抱っこして寝かしつけたいというママもいると思います。
赤ちゃんが寝ついたら、そのままベッドに覆い被さるようにしながら抱っこひもやスリングをママの体から外します。ひもなどが危なくないようにベッドの柵に結んでしまうなどしておきます。
ドライヤーの音を聴かせながら寝かしつけ、聴かせたまま寝かせてみる
胎内音という言葉をご存知でしょうか? 赤ちゃんがママのおなかの中にいた頃に聞いていた音です。
この胎内音に、ドライヤーの音やテレビの砂嵐、掃除機の音などが似ているそうです。
そのため、赤ちゃんによっては、ドライヤーの音などを聞かせると落ち着いて眠りやすくなるのです。また、昼寝中に掃除機をかけても、全然目を覚まさないという例もあります。
その酷使の結果、安物ドライヤーが1台壊れました…。ただ、ドライヤーがあれば寝てくれると言ってもいいくらい、我が子にはぴったりの寝かしつけ法でした。
予算やスペース、家族計画も考慮して、ムダにならないベッドを選ぼう!
住環境や予算など、事情は各家庭でさまざまです。出産準備には他にもいろいろとお金もかかるため、購入に迷われているママもいるでしょう。
ですが、ベビーベッドを使用する重要さ、メリットは数多くあるため、赤ちゃんのためにも使ってあげたいですね。
優先順位を考えて、我が家にぴったりのベビーベッドを用意してあげましょう!