個性的な施設が勢揃い!子供と行きたい関西地方の美術館・博物館
「子供と美術館や博物館へ」ってちょっと大丈夫?と思ってしまいますよね。静かになんて見て回れるわけがないし、周りに迷惑をかけてしまいそう…。
でも最近では小さな頃からどんどん色々な体験をさせたいというニーズに応えて、美術館や博物館も随分様変わりしています。美術館や博物館をもっと身近に感じてもらいながら本物を見る目を育てようとしているんですね。
そんな施設ならぜひ子供連れで行ってみたい!今回はその中から関西の美術館・博物館をご紹介します。
大阪府の3施設~子供が「わくわく」を体験できる~
まず大阪府。ご紹介する3施設はどれもとても個性的で一度といわず、子供の成長の過程で何度も訪れたくなるものばかりです。
キッズプラザ大阪~「遊んで学ぶ」子供のための博物館~
「キッズプラザ」と聞くとおもちゃ屋さんか何かかな?と思ってしまったのですが、そうではありません。
地下鉄堺筋線扇町駅を降りてすぐにあるこちらはとても珍しい子供のための博物館。楽しく遊びながら様々な体験ができ、いろいろなことに興味が持てるような工夫が凝らされています。
中は大きく3つのエリアに分かれています。
- 3階「つくろう階」デジタルな世界やものづくりを体験できるフロア
- 4階「あそぼう階」思いっきり遊べるこどもの街を中心としたフロア
- 5階「やってみる階」自然・科学・社会などを学べる企画満載のフロア
中でもぜひ行きたいのが「あそぼう階」。オーストリアの芸術家がデザインしたこどもの街は壁を登ったり吊り橋を渡ったりと思いっきり遊びながら子供の感性が刺激される空間です。
また赤ちゃんのためのプレイルーム「ピーカーブー」には小さなお子さんでも楽しめるおもちゃや授乳室もあり、安心してゆっくり楽しめます。
食べられるものを買ったりお弁当を作って訪れてもOK。4階多目的広場が飲食可能なスペースですのでこちらでどうぞ。
公式サイトには混雑予想カレンダーがありますので参考になさってください。外には扇町公園という遊具が充実した大きな公園もあり、お天気が良ければこちらでも遊ぶことができます。
展示や体験の内容がとても幅広くワクワクする施設ですので、お子さんが興味を持てるものが何か見つかるといいですね。
国立国際美術館~美術教育に力を入れている個性的な施設~
こちらは中之島にある国立の美術館。翼を広げた鳥のような斬新で洗練された外観のこちらの施設は、とても珍しい完全地下型の美術館。
1階から入り下へ下へと降りて行きながら美術の世界にどんどん足を踏みいれていきます。地下2階、地下3階が展示室。こちらで約3か月ごとに代わる展覧会をご覧いただけます。
イベントは対象年齢が小学生以上、高校生以上など年齢が高めのものが多いですが、過去には5歳以上、2歳以上といった小さなお子さんでも参加できるものも。こまめにチェックしておきたいですね。
また地下1階にあるキッズルームには約400冊の絵本が常設されています。少しお子さんが退屈した時に利用したいですね。芸術に触れた後には見たことのある絵本も少し違ったように見えてしまうかも!?
国立民俗学博物館(みんぱく)~世界中の文化がここに!~
子供の活動範囲は家と(通っているなら)幼稚園、保育園とその周辺辺り。世界が広いことはなんとなく分かっていても、それを体感することはなかなかありませんよね。
自分が住むこの日常が世界のスタンダードではないと知り、世界中に興味を持つ助けとなるのがこちらの施設。万博公園内にありますのでお子さん連れでも訪れやすいですね。
衣食住などの生活用品が中心なので、自分が住む日本との違いをハッキリと感じられてとても面白いですよね。
公式サイトから「みんぱく こどもパンフレット」という子供向けのパンフレットも見ることができます。「何?行ってみたい!」と興味を引くこと間違いなし!見ているだけで楽しいですよ。
日本のものも、もちろん展示されていて世界との違いを再確認することができます。大阪で世界中の文化に触れてみませんか?
兵庫県の2施設~どちらもハイセンス!子供にも刺激的~
続いて兵庫県。今回ご紹介するのは中心都市神戸の2施設。ハイセンスな神戸の雰囲気を感じられてお子さんが刺激を受けること間違いなしですよ。
兵庫県立美術館~館内だけじゃない!アートな街の空気を感じて~
JR灘駅からその名も”ミュージアムロード”を南下していくと、正面に濃いグレーの建物が見えてきます。その屋根を見ると「ん?カエル⁇」何とも可愛らしい「美(み)かえる」ちゃんがお出迎え。
さらに2013年から「美かえるカラフルプロジェクト」がスタート。阪神電鉄岩屋駅は2015年1月に「美かえるカラー」に更に装飾され、このプロジェクトのワークショップが美術館で行われることもあります。
もちろん、夏休みを中心に子供向けの様々なワークショップが行われています。ぜひ興味のあるものには参加してみてくださいね。
子供向けイベントの予定や詳しい情報は、公式サイト内「こどもプログラム」でご確認ください。過去のイベントの様子は「子供イベント通信」から見ることができます。
外にも様々なオブジェがあり、絵本「もこ もこもこ」の絵でお馴染みの元永定正さんの作品も。ただ遊具ではありませんので登らないように気を付けて。
上の子は興味を持って見ることができそうだけど、下の子はぐずってしまいそう。またママが一人でゆっくり美術を楽しむ時間を持ちたいという方は利用することも考えてみては?
もちろん展示も素晴らしいものばかりですが、美術館の中だけでなく街全体から溢れてくるアートな空気を楽しみましょう!
神戸ファッション美術館~ファッションに興味があるならぜひ~
六甲ライナー「アイランドセンター」駅下車すぐにあるこちらの施設はファッション都市神戸のシンボルとして1997年に開館しました。とても珍しいファッションに特化した美術館です。
館内ではおひめさまや着せ替えが大好きなお子さんが大喜びしそうな、古い時代の衣装や民族衣装をじっくりと見ることができます。
普段着ているような服とは違った多様な衣装を目にすることで、お子さんの中に眠っていたファッションセンスが開花するかも⁉大人もぜひじっくりと楽しんでくださいね。
京都府の2施設~古都の魅力を肌で感じよう~
次は京都。さすが京都!と思ってしまうような歴史を感じることのできる2施設をご紹介します。
京都国立博物館~「明治と平成」新旧展示館に歴史を感じる~
京阪七条駅、東へ徒歩7分のところにあるこちらの施設は1897年に帝国京都博物館として開館した、とても歴史のある博物館。
当時の帝国京都博物館本館だった「明治古都館」と、2014年に新しく開館した「平成知新館」で展示を見ることができるほか、「東の庭」「西の庭」「噴水のあるエリア」「茶室」と自然あふれる屋外の庭園も楽しむことができます。
ただ見るだけでは何がすごいのか、どうなっているのか良く分からないものが多く退屈しがちなお子さんにはピッタリ。どのようなものがあるかはこれから順次追加・更新されるのでお楽しみに。
また少年少女博物館くらぶでは、主に小・中学生向けのイベントを行っています。開催情報は随時公式HPに記載されていきますので、ご確認ください。
宇治市源氏物語ミュージアム~絵巻の世界を体感できる~
京阪宇治駅から徒歩8分のところにあるのが、その名の通り「源氏物語」の世界にどっぷりと浸かることができるこちらの施設。
また源氏物語のあらゆる場面に登場する”お香”の道具や原料も展示されています。話自体は子供には馴染みのないものですが、昔のお姫様たちがどのような暮らしをしていたのかを体感することができる貴重な場となっています。
こういった施設はやはり京都ならでは。お子さんと一緒に平安時代にタイムスリップした気分になってみませんか?
滋賀県の2施設~子供と楽しんで欲しい!という熱意を感じる~
15歳未満の人口の割合が沖縄に次いで全国2位(平成23年)である滋賀県は、美術館・博物館もお子さんと一緒に楽しめる施設となっています。
滋賀県立近代美術館~子供向けイベントが充実~
名神・新名神高速道路、草津田上インターを降りて約5分。電車ではJR瀬田駅からバスで約5分のところにあるこちらの施設は若い子育て世代が多い滋賀ならではの子供向けイベントがとても充実しています。
多くの美術館では子供向けのイベントは夏休みに集中しているんですが、こちらでは年間を通じて多くの体験プログラムを実施しています。
申し込み不要のものもありますので、気軽に体験できますね。過去のイベントの様子や今後の予定などは公式ブログでも確認できます。子供たちの真剣な表情も見ることができて「行ってみたい!」という気になりますよ。
滋賀県立琵琶湖博物館~親子で参加できるイベントが多数~
こちらはその名の通り「琵琶湖」についての展示を行っている博物館。
JR草津駅からバスで約25分、または名神高速栗東インターから車で約20分のところにあります。博物館利用者は駐車場を無料で利用できますので、お車で出かけるのが便利かも。
子供が参加できるイベントは当日受付でよいものも多く、実際に足を運んでからお子さんが興味を持てそうなものを体験してみるといいですね。
館内だけでなく外での化石観察や里山を歩き自然に触れるなどのイベントも盛んなので、ぜひお子さんと一緒に参加してみてください。
ただこちらの施設は2016年夏のリニューアルに向けて、2015年9月1日から水族展示が、11月9日からはC展示室が閉鎖されますのでご注意を。詳しくは公式HPでご確認ください。
奈良県の1施設~古都の雰囲気を肌で感じてほしい~
次は「これぞ奈良!」と言いたくなる博物館をご紹介します。歴史を知らなくてもお子さんが何か感じるものがあるのでは?
奈良国立博物館~国宝級の文化財に歴史の重みを感じて~
東大寺や春日大社、また鹿で有名な奈良公園の中にあるこちらの博物館は、さすが奈良とうなってしまうような国宝級の仏像など主に仏教美術を中心とした展示を見ることができます。
お子さんが興味を持てるかどうかは行ってみないと分からないところがありますが、そのものの意味が分からなくても(むしろ意味なんてどうでもいいんでしょうね)何かを感じてじーっと見入ってしまうかもしれません。
公園で鹿におせんべいをあげるのも、もちろんいい思い出になると思いますが、こういった普段はめったに目にすることがないものこそ積極的に直に見せてあげたいですよね。
和歌山県の1施設~「子供とゆったり」が実現~
最後に関西の南端、和歌山県の美術館をご紹介します。自然豊かなこの地ならではのゆったりと流れる時間の中で楽しむことのできる施設です。
和歌山県立近代美術館~美術教育に力を入れている~
JR和歌山駅からバスで約10分。和歌山城のすぐ南にあるのがこちらの美術館。
これまでに大学生をガイドとした鑑賞ツアーや夏休みの子供向けワークショップが行われてきました。
同時に県内の小学生~高校生まで子供たちが学校単位でとても多く訪れていて、様々な体験学習をしていて美術教育への熱心さが伝わってきます。その様子は公式Facebookで確認することができますよ。
印象的なのが「美術館」という少し敷居の高い施設にもかかわらず、子供たちの楽しそうに、熱心に取り組む姿。こういった取り組みはもっと広がってほしいですね。
目の前にある和歌山公園は緑豊かでお城を含め雰囲気のいいところなので、美術館で楽しんだ後はゆっくり散策してみるのもオススメです。
これだから子連れは…と言わせない!守るべきマナー
例えば京都国立博物館では「マナーが悪い人がいる」との声を受け、HP内で禁止行為について詳しく載せているんです。
国内外から観光客が訪れるこちらのような施設ではなかなかな全ての人にマナーを守ってもらうことは難しいかもしれません。だからといって自分も気にしなくていいのではなく、親子共にいつでも決められたルールを守ることを徹底していきたいですね。
では美術館・博物館でのマナーの基本を押さえておきましょう。
館内は撮影禁止が普通と考えて!フラッシュは絶対禁止
まずは写真撮影について。お子さんとお出かけとなるとどこでもパシャパシャと撮りたくなってしまうんですが、基本撮影はNGと思っておきましょう。
特にフラッシュの光は作品に影響を与えてしまうほどの強いものなので厳禁です。お子さんの表情だけを撮りたい気持ちも湧いてくるんですが、作品を撮らなければOKということではありませんよね。
施設によってはOKのところもあります。どちらか分からない時には必ず確認しましょうね。
飲食は決められた場所で!「子供だから」は通じません
館内を見て回っている時に少しぐずったからとおやつを持たせたり、少しお茶を飲ませたりしたくなりますが、ちょっと待って!飲食は決まった場所以外はNGですよ。展示を見て回る前に必ず場所を確認しておきましょう。
もしお茶がこぼれて作品にかかってしまったら…考えただけでゾッとしますよね。ぐずり始めたらすぐに休憩できるスペースへ移動するようにしましょうね。
「静かに・走らない!」難しいけれどしつこく教え込みたい
ゆっくり作品を楽しみたい人にとって騒音ほど邪魔なものはないのではと思います。子供を連れて行く上で一番気を付けたいのはここ。
今回は比較的子供連れでも行きやすい施設をピックアップしていますが、だからといって大きな声を出していいということではありません。もちろん走り回ることも厳禁ですね。
館内では子供を自由にさせないことが原則。必ず手をつなぐようにしましょう。すると迷惑になるようなことを防ぎやすく、すぐに対処もできますね。
館員の方や他の来館者から注意されることもあるかもしれません。迷惑をかけたことを素直に謝りましょう。でもそれも含めて「良い経験」ととらえるようにして、親として子供に徹底的に公共でのマナーを教え込んでいきたいですね。
大変なことにもなりかねません!作品に触らせないこと
触ることのできる作品を置いてあるところもあったりと、子供が自分で判断するのが難しい「触らない」ですが、館内では必ず手をつないで手を伸ばすようならすぐにストップを掛けられるようにしたいものです。
その上で「ダメでしょ!」と叱るのではなく「触りたくなっちゃうよね。きれいだもんね」と子供の目線まで下がって落ち着いて話をしましょう。ここできつく叱ってしまうのは子供を泣かせて騒がしくなってしまう元です。
触りたくなってしまったことはちゃんと受け入れた上で、でも触ることができないんだよと伝えれば子供の心にはしっかり届くものです。もちろん泣いて騒ぐようなら休憩スペースまで移動して落ち着くまでゆっくりしましょうね。
短時間でギブアップするかも⁉遊べる場所を探しておこう
最初から「美術館で2時間過ごす」とプランを立ててしまうと、お子さんがそこまで頑張れなかった場合に困ってしまいますよね。
美術館・博物館のあるような場所は大きな公園が隣接してキレイに整備されていることも多いですので、外で遊ぶことも視野に入れて無理に館内で長時間過ごそうと思わないようにしましょう。
楽しめる部分を見つけて少し長めに滞在出来たらいいな…くらいに思って出かけた方がいいですよ。
子供の心は好奇心で溢れてる!どんどん刺激を与えよう
関西の美術館・博物館はその地の個性がハッキリと出たものばかり。ここなら行ってみてもいいなと思える施設が1つでもあれば幸いです。
子供とお出かけというと気軽に出かけられる動物園や水族館、テーマパークなどになってしまいがちですが、無限の可能性を秘めた好奇心旺盛な子供時代だからこそ美術館や博物館に足を運んでもらいたいんです。
そこで何を感じるかはお子さん次第。きっと本物に出会ったからこその刺激を受けることができますよ!勇気を出して出かけてみてくださいね。
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