産後の腰痛でおんぶができない…ママが抱っこだけで育児をするコツ
育児のスタイルは時代とともに移り変わるもので、以前は良いと言われていたものが否定されることもあれば、昔ながらの方法が見直されることもたくさんあります。
おんぶ育児は、そのひとつではないでしょうか。おんぶ育児とは、赤ちゃんや小さな子どもをおんぶして育てることです。
おんぶ育児は少し前にメディアで取り上げられ、脚光を浴びました。母との愛情が育つ、バランス感覚が良くなるといったことがその理由のようです。
実際におんぶ育児はとても便利です。赤ちゃんはお母さんと密着するため安心して、よく眠ってくれます。また、目を離せない時や、後追いがひどい時期にも助かりますよね。
おんぶの利点は、おぶったまま家事などの用事をこなせる点にあります。でも、おんぶが苦手、難しいママもいますよね。
そんなママに安心してもらえる「おんぶをしない愛情育児」の方法や、どうしてもおんぶをしなければならない時に役立つ人気のおんぶ紐などをご紹介します。
この記事の目次
腰痛があっておんぶが難しい…妊娠・出産で腰を痛めることも
おんぶがどんなに便利な方法であっても、どんなにおんぶ紐が進化しても、おんぶが苦手なママはいます。
- もともと腰痛を持っている
- 妊娠中に背中の筋肉や腰に痛みを感じるようになった
- 育児中に体の痛みを感じるようになった
椎間板ヘルニアや頸椎ヘルニアを持っている方、坐骨神経痛がある方など、体に負担をかけられないママは、特に避けた方がよいでしょう。
また妊娠中に、気付かないうちに腰を痛めてしまうママもいます。妊娠中は、普段とは比べ物にならないほどの負担がママの体にかかります。
重量だけでも、日々重くなる胎児の体重と、それにともなって増えていく羊水・胎盤など、大きな負荷となります。出産に向けて、骨盤の状態も普段とは変わってきます。
骨盤は妊娠・出産で大きく開き、そのあと歪みが出てきちんと戻り切らないこともあります。気付かないうちに、体の骨や筋などを痛めているママもたくさんいます。
さらに新生児期は慣れない抱っこを長時間強いられるため、肩こりやけんしょう炎・腰痛・頭痛などに悩む新米ママも多いですよね。
気付いてみたらかなり腰や肩を痛めていた、という方は多いんですよ。赤ちゃんがいると、整骨院や整形外科に通って治療したり、整体や予防法・対策をすることも難しいですね。
こうした場合は、あまりおんぶ育児はオススメできません。
私自身、骨盤の生育異常が原因となっている強い腰痛があり、また偏頭痛もひどかったので、長時間のおんぶはできませんでした。
双子のうち一人が病気になったとき、病院に連れて行く際にやむを得ずもう一人をおぶった程度です。
おんぶ育児が難しいママがだっこと工夫で愛情育児をする方法
おんぶ育児が難しい環境にあるママもいます。妊娠・出産・育児がきっかけで腰や肩を痛めてしまうママもいるんですよ。
おんぶをしなくても、育児と家事を両立できるアイデア
生活に支障が出るほど症状が重い日もあり、私はどんなに子供に泣かれても後追いされても、おんぶをしたまま家事をしたことは1度もありません。
当時は「おんぶできないことで子どもの心が育たなかったり、母親との間に愛情の行き来がなかったらどうしよう」と、とても不安で悩みました。
でも大きくなった我が子を見ても、おんぶができなかったデメリットは見受けられません。私が実際に行った工夫をご紹介します。
- 昼寝中に家事をする
- パパの出勤前・帰宅後に家事や用事を済ませる
- バウンサー・ベビーサークルでひとり遊びさせている間に家事をする
もちろんあまりにひどく泣かれる時は、抱っこで落ち着かせていました。
双子ということもあり、2人を同時に抱っこしたまま、立ち歩いてあやせる期間には限りがあります。
そんな時は正座をして、左右の太ももにそれぞれ子どもたちをまたがらせ、腕で支えて胸に抱き、あやしていました。
後追いがひどい時期はごく一時期です。何ヶ月もの間、家事もできないほど長時間ママを追い掛け回すということはありません。
赤ちゃんの好奇心は旺盛なので、すぐ別に面白いことを見つけていきます。またひとり遊びをさせることも、赤ちゃんの成長にとって非常に大切なことなのです。
言葉がけで、おんぶをしない育児に愛情をプラスしよう
おんぶをしないことで不安を感じる場合は、赤ちゃんに言葉がけをすることで愛情を補いましょう。
家事の途中で泣かれてしまうと、ママは焦ってしまいますよね。
でも少しの間なら、抱っこであやさず声掛けしながら家事を済ませてしまって大丈夫ですよ。
家事をしている最中に泣かれてしまったら、声掛けで赤ちゃんを安心させてあげましょう。
- ママはここよー、もう少しだから待っててね
- 寂しいねー、わかったよ、すぐ行くからね
- 飽きちゃったねー、頑張ったねー
このような言葉をかけてあげることで、赤ちゃんはママが反応してくれたと安心することができます。
泣きやまなくても、サイレントベビー防止に役立つのではないでしょうか。
- サイレントベビーとは
-
赤ちゃんが泣いたり笑ったりしても構ってあげず無視し続けることで、赤ちゃんが反応を返さなくなってしまう現象です。
ママが楽な抱っこで赤ちゃんに愛情をたっぷり伝えましょう
泣いている赤ちゃんを待たせて家事を済ませたら、思い切り抱っこして愛情を伝えてあげましょう。
- ママがソファなどに楽な姿勢で座る
- 赤ちゃんの頭を左向きにして横抱っこする
- 赤ちゃんの耳をママの左胸に当てるように密着させる
- ママもリラックスしながら軽く赤ちゃんを揺らす
- 「お待たせ、頑張ったね、もう大丈夫よ」など優しく声をかける
赤ちゃんの頭とママの左胸が密着することで、ママの心音が赤ちゃんに届きやすくなります。またママがリラックスしていれば、赤ちゃんも落ち着きやすくなりますよ。
また「カンガルーケア」のようにママのお腹と赤ちゃんのお腹を密着させて抱っこすることも、赤ちゃんを安心させる方法です。
その際はうつぶせ寝にならないよう、ママは水平に寝た状態ではなく、ソファやクッションに寄りかかり角度がついた状態で行いましょう。
さらに赤ちゃんの顔を横に向け、鼻や口などをふさがないよう、ママも一緒に寝てしまわないように注意してあげてくださいね。
腰が痛いのに歩いてあやすのはちょっとつらい…というママも、こうした抱っこなら家事の疲れをいやしつつ、赤ちゃんとたっぷりスキンシップできるのではないでしょうか。
また、黄昏泣きといって、生後3ヶ月くらいになると夕方に赤ちゃんが泣くようになります。
1ヶ月くらいでおさまる事が多いので、その間は夕方に無理に家事をせず、ほかの時間に家事を済ませるなどで乗り切りましょう。
おんぶをしない育児にもメリットはある!愛情たっぷり育てよう
おんぶをしない育児は、ちょっと不便なこともありますが悪いことばかりではありません。メリットもちゃんとあるんですよ。
- 赤ちゃんの運動不足を防ぐ
-
家事の間中おんぶをしていると、赤ちゃんが自分で動くことができません。
おんぶをせずにひとり遊びをさせたり、声掛けをしながら家事をすることで、赤ちゃんの運動にもなります。
- 赤ちゃんの昼寝のさせすぎを防ぐ
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赤ちゃんはおんぶが大好き。温かくて密着しているので、すぐに寝てくれます。
しかし昼間おんぶで寝かせすぎてしまうと、夜寝付けなくなります。さらに寝かしつけにおんぶが不可欠になってしまうことも。
- 赤ちゃんと触れ合うときに必ず目を合わせられる
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おんぶではママと赤ちゃんの目が合いませんが、抱っこや声掛けなら赤ちゃんと目を合わせることができます
- ママの身体に負担がかかりにくい
-
産後のママの身体に負担がかかりにくくなる点も大きなメリットのひとつですね。
おんぶ育児は肌の触れ合いが多く優れた点がたくさんあります。でもおんぶができなくても、抱っこや遊びで愛情を注げば、ちゃんと感受性豊かな子に育ちますよ。
おんぶができない分「もっと触れ合いの時間を持とう」「ベビーカーでお散歩に行こう」など愛情を注ぐ工夫をする気持ちが、大切なのかもしれません。
腰痛でも利用できるおんぶ紐を探して、おんぶシーンに備えよう
腰痛でも、おんぶをしなければならないこともあります。その時のために、少しでも腰に負担がかかりにくいおんぶ紐を探しておきましょう。
どうしてもおんぶをしなければならないシーンもあります
腰痛で普段はおんぶを避けていても、外出時はどうしてもおんぶをする必要も出てきます。一人目では抱っこでしのげても、二人目や双子だとそうもいきません。
ベビースリングを袈裟がけにする双子ママもいますが、私は腰と肩への負担を考えて、前で抱っこ・後ろでおんぶをしていました。
病院や上の子の参観日など、ベビーカーが入らない場所はけっこうあります。コンフォータブルな機能性の高いおんぶ紐を用意しておくことは大切なことです。
最近のものは装着が分かりやすく、しっかり理解して使えば、赤ちゃんの重さをあまり感じることなく支えることができます。
急ぎの時に慌てずに済むよう、抱っこだけではしのげないと感じたら早めに購入しておくと安心です。また購入したら普段から使い方を練習しておくとよいでしょう。
おんぶ紐の種類と使いやすさから選ぶポイントをチェック
おんぶ紐は大きく2種類に分けられます。
- おんぶ専用のおんぶ紐
- 抱っこと兼用で使えるおんぶ紐
また、こんなポイントに注目して選ぶと安心です。
- ママの肩に紐が食い込まない
- 腰への負担が軽減される
- コットンなど肌に優しい素材
- 赤ちゃんの股関節や脚に負担がかかりにくい
- 赤ちゃんがずり落ちず安全
- 装着が簡単
ほかにも丸洗いできる・デザインが可愛い・パパも使いやすい・コンパクトで持ち運びしやすいなどいろいろなポイントがありますよ。
おんぶは首が据わってからが基本です。多くのおんぶ紐は、生後4ヶ月から使えるようになっています。
中には腰が据わる生後6ヶ月以降でなければ使えないものもあるので、適応する月齢にも注意して購入しましょう。
ランキングや通販サイト・口コミなどで人気の高いおんぶ紐
おんぶ紐は、優秀なものが近年たくさん販売されるようになってきました。ママたちの間でも人気があり、ギフトにも選ばれているんですよ。
昔のお母さんたちは、一本の幅広の紐で器用におんぶしていましたが、今は機能性に富んだおんぶアイテムが主流になっています。
- バディバディ・デニムおんぶひも
- おんぶと抱っこに使える2wayタイプ。比較的お手頃価格で、肩も楽とランキングで人気の商品。
- 北極しろくま堂・昔ながらのおんぶひも
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昔から伝わる型紙で作られているロングセラー商品。色合いもポップなものが多く、使いやすくて可愛い。
- エルゴベビー・ベビーキャリア360
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対面抱き・腰抱き・おんぶ・前向き抱きの4wayで使える機能性おんぶ&だっこひも。パパにも使いやすい。グッドデザイン賞受賞の人気商品。
- アイアン・おんぶっこファーラベビーキャリー
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ママの肩や腰、赤ちゃんの脚によいと評判の口コミで絶賛されているおんぶ紐。通販サイトのランキングでも人気が高い。
- リュプラス・胸元がクロスにならない昔ながらのおんぶ紐
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昔ながらのデザインで、しかも胸元がバッテンにならないので、スタイルが気になるママから非常に人気を集めています。
我が家では昔ながらのおんぶ紐と、抱っこ用にベビービョルンのベビーキャリアを愛用していました。
機能的なものも、昔から愛されるデザインもどちらにも利点がありましたよ。
長く使えるおんぶ紐の特長は、抱っこもできるという点です。新生児は首がしっかり据わっていないので、おんぶやたて抱っこ用のアイテムは使用できません。
首が据わり始めるころから、赤ちゃんの調子を見ておんぶができるようになります。
外国製のものは腰が据わってから使用というものもあるので、チェックしてから購入しましょう。
骨盤矯正ベルトやストレッチ・骨盤体操などで腰を保護する
腰痛持ちのママや反り腰(女性に多い腰が反り骨盤が前傾している状態)のママなどは、骨盤ベルトなどで腰を保護しておんぶしましょう。
腰をサポートするだけで、ぎっくり腰などの危険を少しでも避けることができます。普段から中腰姿勢をとらないなど、気を付けたいですね。
また骨盤体操やストレッチなどで腰や肩甲骨をしっかり動かし、コリや疲れがたまらないようにすることも、ギックリ腰や頭痛を防ぐコツです。
おんぶができなくても愛情たっぷり&家事と育児は両立可能!
おんぶができなくても、お昼寝の時間を活用したり、声掛けで乗り越えるなど工夫ひとつで愛情は注がれます。そして育児が快適かつ便利になります。
また、抱っこや添い寝をしたり、絵本や歌を一緒に楽しんだり、ベビーとママの間にも温かな愛情をはぐくむことは十分可能です。
おんぶをしない育児にも、赤ちゃんにたっぷり運動させられるなど利点もありますよ。おんぶ育児にとらわれすぎず、自分に合った方法を見つけましょう。
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