幼稚園や保育園で学級閉鎖や登園停止…この期間の過ごし方について
インフルエンザやノロウィルスなど感染力の強い感染症を発症した園児がある一定の基準以上に達すると、幼稚園や保育園では学級閉鎖を行うことがあります。
この学級閉鎖の間、どのように過ごせばよいのか迷うママも多いですよね。
実際に自分の子どもが病気のために学級閉鎖になった場合と、自分の子どもは元気なのに学級閉鎖になった場合の過ごし方を紹介したいと思います。
この記事の目次
学級閉鎖中にわが子が病気の場合はしっかりと休養を
学級閉鎖になるほど感染力が強い感染症にかかってしまっているときには、お家で十分な休息を取ることはもちろん当たり前の事になります。
とくに看病を主に担うことが多いママやパパに感染してしまうと大変ですよね。
- インフルエンザ
- 胃腸風邪(ノロウィルス・ロタウィルス)
- おたふくかぜ
学級閉鎖になることが多い感染症であるこの3つの看病の仕方をご紹介しましょう。
インフルエンザ
インフルエンザは飛沫感染といってインフルエンザにかかっている人の咳やくしゃみなどによってどんどん感染していきます。
そのためできるだけインフルエンザにかかってしまった人を個室などに移し、基本的にはインフルエンザにかかってしまった人と看病をする人以外は接触をしないようにします。
- お部屋はしっかりと加湿をして、あったかい状態をキープしてあげる。
- 高熱が出ると汗もたくさんかくので、汗をかいた下着、パジャマなどはこまめに着替えさせてあげる
食事も基本的には少し寂しいかもしれませんが個室で食べてもらいます。おうどんや雑炊など胃腸に負担がかからず消化が良いものを中心いしていきましょう。水分もたっぷりと取らせてあげます。
看病する人は、マスクの着用とエプロンの着用を行います。できれば三角巾や帽子などで頭も覆ってしまうことをお勧めします。
お世話をした後は必ず手洗いとうがいを行い、自分自身の感染防止を徹底することが必要です。
病院から処方されたお薬は必ず飲み切るのが原則です。お薬を飲み始めると早いお子さんですと翌日には解熱しますが、必ず処方薬は全部飲み切ります。万が一身体の中にウィルスが残っていたら、また再発してしまいます。
熱によって水分は失われがちになります。また体力も非常に取られてしまいますので、胃腸に優しく栄養が取れ、暖かく、水分が多めの食事を食べさせてあげて、子ども自身の免疫力UPにつなげていきましょう。
できればこの期間も個室で過ごすようにして、家族への感染を防いでいきましょう。とくに兄弟姉妹がいる場合には少し寂しいですができるだけ別々に過ごすようにします。
この登園停止期間を守り、園にまず連絡を入れて登園許可をもらってから登園となります。
胃腸風邪(ノロウィルス・ロタウィルス)
インフルエンザに続いて学級閉鎖になりやすいのが胃腸風邪です。ノロウィルスやロタウィルスなどが原因になるウィルスになりますが、非常に感染力が強いことで有名です。
吐しゃ物や下痢などにウィルスが入り込み、処理をする人が感染してしまうケースが多くなります。
洗面器に大きめのビニール袋をかけ、さらにその中にトイレットペーパーを敷いて嘔吐した場合に備え枕元に用意しておきましょう。年齢的におむつを卒業している子でも、この期間だけは紙おむつを使うのもお勧めです。
吐き戻してしまったものはビニール袋に入れて完全に密閉してごみとして排出します。ビニール袋をかけた洗面器をできれば複数個用意しておき、使ったとは台所用の漂白剤(塩素系)で徹底的に消毒をします。
胃腸風邪の間は無理に水分を取らせるのではなく、ティースプーン一杯ずつくらいの水分を長い期間をかけて取らせるようにします。基本は生理食塩水になりますが、子どもには飲みにくいので砂糖水に少し塩分をプラスしたものでもOKです。
食事は無理に取らせる必要はありません。嘔吐症状がある程度収まるまでは、逆に食事を与えずに脱水症状を起こさないよう少量の水分を少しずつ、そして暖かいものを与えるようにします。
嘔吐の症状が治まってくると下痢症状に移ってくるのがこの胃腸風邪の厄介なところです。ただ、下痢がメインの症状になってくると、胃腸風邪自体は快方に向かっていると考えてもう一息頑張りましょう。
吐き気が収まり、下痢がメインになってきたら、便の状態に合わせて食事を提供し始めます。
- 水様便の場合:経口補水液やりんごのすりおろし汁、野菜スープのうわずみなどの水分。
- 便がすこしドロドロになってきたら:パンがゆやバナナの裏ごし、野菜を煮つぶしたもの。
- 便がいつもよりも柔らかい程度になったら:おうどんやおかゆ、脂っぽくないお魚の煮つけ、野菜の煮つけ。
体調が戻ってくるとどうしても子どももおなかがすいているので沢山食べたくなりますが、胃腸風邪はおなかをしっかりと休ませることで早く回復します。
看病をした後は、必ず流水での手洗いとハンドソープなどを使いしっかりとした手洗いを実施し、ぶくぶくうがいとガラガラうがいの両方をします。可能なら洗顔もした方がより感染しにくくなります。
胃腸風邪は非常に感染力が強いため、学級閉鎖期間が終了しても、普通の食事がとれるようになるまではお休みするようにしましょう。
おたふくかぜ
おたふくかぜはちょうど4歳から5歳くらいでかかりやすい感染症で、幼稚園や保育園に通う年齢の子どもたちがかかりやすい病気です。
学級閉鎖になるほど大流行することは少ないのですが、園内で感染者が増えると学級閉鎖になる可能性はあります。
おたふくかぜの場合、まずパパはおたふくかぜになったことがあるかどうかを確認しましょう。成人男性がおたふくかぜにかかると生殖機能に支障をきたす合併症にかかってしまう可能性があります。
ママがおたふくかぜになったことがない場合、マスクなどで感染しないようにしながら基本的には近くで寄り添って看病をしてあげるようにします。
まだ甘えたい盛りの年齢でもあるので、たっぷりと甘えさせてあげましょう。
食事はのど越しがよく消化が良いものを与えるようにします。柑橘類は唾がたくさん出てきて飲み込むときに痛いので、柑橘類は控えるようにしましょう。
学級閉鎖の期間が終わっていても、まだ登園許可が下りないときにはゆっくりとお休みをしましょう。
また学級閉鎖中に症状が回復したり、登園許可が下りた場合でも、まだ園に行くことはできませんので、学級閉鎖が終了するまでは病み上がりの状態と思って外出を控え、お家で過ごすようにします。
学級閉鎖中とはいえ、わが子が病気になっているときには学級閉鎖期間は関係なく、基本的に症状をケアすることが優先です。
胃腸風邪などは症状が長引きやすいのでママやパパが感染しないようにして頑張りましょう。
わが子は元気だけど学級閉鎖になった場合!同じクラスのお友達と遊ぶのはNG
一番厄介なのは、学級閉鎖になったけどわが子は元気という場合です。
お友達と一緒に遊ぶ楽しさや、お外で遊ぶ楽しさを知った子どもたちにとって、学級閉鎖になったからと言って大人しくお部屋で遊ぶというのは非常にストレスがたまることになります。
園からは多くのケースで不要不急の外出は控えてくださいというお知らせがきますが、この不要不急の外出というのはどのようなケースなのでしょうか?
これは差し迫って必要ではない場合の外出ということになります。
学級閉鎖になったということは、同じクラスで沢山のお友達が感染症にかかってしまったという事です。自分の子どもももしかしたらウィルスをすでに持っている保菌者の可能性も高く、学級閉鎖中に病気になる可能性は高いということです。
感染症は症状が出る2~3日前にはすでに人にうつす可能性もあります。学級閉鎖になったという事は、もしかしたらすでに誰かにうつす可能性がある状態になっているということになります。
またいつ子どもが感染症を発症してしまうかわからないので泊りがけなどで遊びに行ってしまうのは危険ということもできます。そのため、不要不急の外出は控える必要があります。
できれば自宅でゆっくりと過ごすことが一番良い方法になりますが、それぞれの家庭の事情によってはどうしても家でゆっくりと過ごすことが出来ないこともありますよね?
- お買い物
- 習い事
- 通院
- 児童館・子どもセンター
- 子どものストレス対策
これらは不要不急の外出には当たらないのではないかと考える方もいるのではないでしょうか
お買い物
普段の食料品を購入しに行くという程度のお買い物は、不要不急というわけではありません。
少しまとめ買いを心掛けることや、マスクをしっかりとしてお買い物に行くというのは問題がないということができます。
出来るだけすいている時間帯にお買い物に行くようにすることや、公共交通機関を利用せず可能であれば自家用車で行くようにするなど、大勢人がいる場所に行かないようにすることも大切ですね。
習い事
幼稚園や保育園の子どもでも習い事をしているという子は多いですよね。まず習い事をしているお教室に確認を取ってみることがお勧めです。
学級閉鎖中でも通ってよいというお教室もありますが、同じ園に通っている子どもが多い場合などは、自主的にお休みをするという選択をした方が良いケースもあります。
感染症によっては今は症状がなくても人にうつしてしまう危険がある場合があります。大勢子どもが集まるお教室で、万が一自分の子どもが感染源とされてしまうとあとあと厄介なことが起こることもあります。
個別指導や少人数クラス制などで、周りのママ達の理解を得られるようなお教室であれば問題はないと思いますが、できるだけお休みをさせるようにした方が大きなトラブルを起こしにくくなりますし、感染拡大を防ぐこともできます。
通院
学級閉鎖になった理由の病気以外にも、定期的に通院が必要な疾患を持っていたり、子どもではなくママの体調不良や兄弟姉妹の体調不良で病院に通院する必要があったりする場合があります。
とくに妊娠中のママなら、産婦人科に定期健診に訪れる機会もありますよね。
学級閉鎖中の子どもがいる場合で、どうしてもその日に受診しなければならないというわけではない場合には、受診日をずらすこともお勧めです。とくに産婦人科の場合には周りにも妊婦さんがいますので配慮を必要とします。
定期接種などは予防接種のスケジュールを考えた時にずらすと後が厄介…という場合もありますよね。
このようなときにはまず予防接種を行う病院に連絡をしてみて、病院の判断を仰ぎましょう。
感染症によっては、同じ園のクラスで感染症の子がいたというだけで打てない予防接種もあります。
歯医者さんの場合も予防接種と同様の考えで、まずは歯科医院に連絡をしてみて、学級閉鎖中でも通院が可能かを確認してみましょう。
病院ではほかの病気をもらってきてしまう可能性もありますので、基本は通院をずらすか学級閉鎖中の子どもは連れていかないようにします。
児童館・子どもセンター
児童館や子どもセンターは地域の子どもたちが安全に遊ぶことが出来る施設として人気ですよね。ママ友との交流の場出会ったり、情報交換の場としても利用をしている人は多くいます。
学級閉鎖中に児童館や子どもセンターを利用するのは基本的にNGです。多くの地域で学級閉鎖中は児童館や子どもセンターの利用は自粛してほしいという方針となっています。
やはり感染症を広げないために行われる学級閉鎖なので、子どもたちが集まる児童館や子どもセンターで遊ぶことは控える必要があるということになります。
子どものストレス対策
元気な子供がおうちにずっといなければならないと言われれば、大きなストレスとなってしまいます。やはりストレス対策を考える必要はあります。
好きなDVDやゲームをこの時だけは思う存分見させてあげる、遊ばせてあげる。というのは、もっともお勧めのストレス対策となりますが、身体を動かすことが出来ないとどうしても子どものストレスはたまる一方です。
必ずマスクをすることや、体調が悪くなった場合には速やかに帰宅すること、また他のお友達が来たときには帰宅することなどの配慮を行ったうえでということになります。
車の運転が苦にならないというママの場合には自家用車でのドライブなどはママの気分転換にもなりますよ。
できればお弁当などを作って、車の中からなるべく出ないようにしたり、人気が少ないところでお弁当を食べるようにすれば感染拡大を予防することが出来ます。
実家に連絡をしてみてご両親の体調がよく、子どもも感染の心配があまりなさそうということでしたら、ご実家に遊びに行ってみてはいかがでしょうか?いつも会う機会が少ないおじいちゃんやおばあちゃんに会えるのは子どもも喜びます。
学級閉鎖中の過ごし方としてNGなのは、学級閉鎖中のクラスのお友達と一緒に遊ぶことや、人ごみの中にわざわざ外出をするということです。
学級閉鎖期間中に病気になってしまう子どもも多いので、健康管理はいつも以上にしっかりと行ってあげることも大切です。
急なのでママが仕事が休めない…こんな時頼れるサービスについて
幼稚園に比べると保育園で学級閉鎖になることは稀と言われています。これは保育園は保育にかける子どもが通う場所であり、基本的に働いているママが多いためです。
ですが、最近では働くママでも幼稚園に通わせていたり認定子ども園に通わせているケースもありますよね。突然お休みと言われても、シフトが代われない、休めないというケースもあります。
幼稚園や認定子ども園で学級閉鎖に突然なってしまったものの、お仕事をお休みできないときにはどうしたらいいのでしょうか。
次のようなものを活用するという考えが出来るのではないでしょうか?
- 一時保育
- シッターサービス
- 病児保育室
- シルバー人材センター
- ファミリーサポートセンター
- 実家や親せきを頼る
- ママ友を頼る
利用方法、注意点などをまとめてみます。
一時保育
保育園や保育室などでは一時保育を実施しているところがあります。学級閉鎖の場合には、保育園によってはお断りされてしまう可能性もありますが、定員に空きがあれば一時保育が可能な場合もあります。
日ごろからリサーチをしておき、一時保育が可能な保育園や保育室をチェックしておけば、預け先を確保することが出来るケースも多くなります。
一時保育の利用料は自治体が運営している場合には1時間当たり500円程度からで、一日でも2000円から5000円ほどのことが多く、食事代は別になります。
民間の場合は1時間当たり1500円程度からで、一日あたりは6000円から15000円ほどになることがあります。
シッターサービス
一時保育とはことなり、シッターさんに自宅に来てもらうことが出来るサービスなので、学級閉鎖の時にも対応してくれることが多くなります。
働くママにとってはとてもありがたいサービスということが出来ますが、一時保育に比べるとやはり料金面では高くなってしまいます。
自宅に訪問するという事もあり、シッターサービスも事前登録が必要なケースが多くなります。
料金は1時間当たり1000円から4000円ほどで、サービス提供会社によってはほかに交通費などが必要になるケースがあります。入会金や年会費などが必要になる場合もあります。
病児保育室
病児保育室は子どもが病気になってしまったもののママもパパもお仕事が休めなかったり冠婚葬祭などでどうしても子どものケアをすることが出来ない場合に利用することが出来る保育施設になります。
多くのケースで事前登録が必要で、さらに子どもが病気であるという条件で受け入れをしてくれることが多くなっています。学級閉鎖中に病気にかかっている場合には利用できますが、元気な場合には利用はできません。
利用方法は、事前登録済みの病児保育室にまず受け入れ可能かを確認し、その後かかりつけ医に診断書もしくは利用連絡票などを記載してもらい、病児保育室に持参して利用することになります。
地方自治体に委託されて運営している病児保育室の場合には一日2000円~3000円程度で預けることが出来ます。事前登録の時に詳しい説明を聞いておくと安心ですね。
シルバー人材センター
意外と知られていませんが、シルバー人材センターでも子どもの位置的なお世話をお願いできるケースがあります。
利用者の自宅で2時間から3時間程度であればお世話をしてくれることがありますので問い合わせをしてみることもお勧めです。
ただ、急な場合には手配がつかない可能性もありますので、こういうサービスもあるという事程度覚えておくといいと思います。
利用料は1時間当たり1000円程度です。シルバー人材センターによっては元保育士さんのシルバーさんを派遣してくれるところもあります。
ファミリーサポートセンター
市区町村単位でサービスを提供する提供会員と、サービスを利用したい依頼会員を募集し運営しているサービスになります。
センターに登録をすることが必要になり、またサービスを提供する会員との事前協議なども必要になるケースもありますが、一定の研修会を受けた提供会員さんにお世話をお願いすることが出来ます。
料金は市区町村によっても異なりますが、おおむね800円から1000円の間くらいになります。
実家や親せきを頼る
もっとも心強い味方となるのはやはり実家や親せきではないでしょうか。子どものことをよく理解しれくれている実家の両親や親せきに頼ることが出来るときには甘えてお願いすることもおすすめです。
お願いしたときには身内といえども、必ずお礼はするようにしましょう。
ママ友を頼る
幼稚園や認定子ども園に子どもを通わせるようになるとママ友も沢山出来ます。中にはお互いの自宅を行き来するようなママ友もできる可能性もありますので、思い切って相談をしてみることもお勧めです。
姉後肌のママ友などの場合には、少しくらいならいいよ、と言ってくれるケースもあります。
もちろん、無理やりお願いするようなことはせず、お互いに助け合えるような関係を築くことが出来たらいいですよね。預けたときにはお礼も忘れないようにしましょうね。
過ごし方の最終的な判断保護者の考え方
学級閉鎖になる理由は感染症の拡大を予防するためです。その意味を考えれば、不要不急の外出は極力控えるべきということができます。
ですが、基本としては外出の判断は保護者の考えによってということになります。
以前に比べると学級閉鎖中に外出をしていると、周りからは非常識といった視線を向けられることも多くなってきています。
学級閉鎖は感染症の拡大を防ぐための措置です。逆に言えば、1人1人が感染症にかからないように対策を取っておくことで、学級閉鎖を防いでいくことも可能になってきます。



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