子供に記憶力や集中力がつくことが期待できる栄養素や食材で育脳を!
子どもを持つ親御さんなら、誰でも興味がある「育脳」。
教育熱心なパパやママは、習い事や本、幼児塾などを活用して、お子さんの賢い脳作りに取り組んでいらっしゃることでしょう。
でも、育脳に必要なのは本当にそれだけ?答えはノーです。
教育面に目が向いて、見落とされがちな「食べ物での育脳」。幼児期に摂るべき栄養素や食材をご紹介します。
この記事の目次
育脳には、勉強だけでなく栄養が必要
育脳と聞くと、知育玩具や習い事などが真っ先に思い浮かびます。たくさん勉強して脳を刺激すれば賢くなるはずなのに、なぜ幼児期の食事が育脳に関係あるのでしょうか?
体のトレーニングにたとえてみましょう。いくら筋トレをしたって、必要な栄養を摂っていなければ体は鍛えられませんよね。一流のアスリートは、質の良い筋肉をつけるために、栄養士の指導のもと食事の内容にも気を配っています。
栄養たっぷりで育てられた質の良い脳とそうでない脳とでは、同じ内容の学習をしても効果に差が出る、ということが容易に想像できますね。
また、人間の脳は6歳までに90%成長し、12歳までにはほぼ完成するそう。脳の成長期である幼児期に、脳に良い栄養素を摂ることがどれだけ大切かお分かり頂けると思います。
脳を育てるために摂りたい栄養・食材
賢い脳を育てるためには、実際にどのような栄養を摂れば良いのでしょう?
脳の活動を活性化する「DHA」…青魚に多い
DHAは、脳の神経細胞を発達させる脂質で、摂ることによって脳の活動が活発になります。イギリスのある研究では、DHAを摂ることで読み書きの力が伸びる、という結果が出ています。
離乳食開始前でまだ青魚が食べられなくても大丈夫。その場合はママが意識的に青魚を摂取すればDHA豊富な母乳が作られますし、ミルクにもDHAが含まれています。
青魚は他の魚に比べてアレルギーを起こしやすいため、たとえ離乳食を開始していても食べられるようになるのは1歳頃から。生後9ヶ月を過ぎると母乳の栄養も少なくなってきてしまうので、フォローアップミルクの力を借りながらDHAを摂らせてあげるようにしましょう。
思考力・記憶力がアップする「良質なタンパク質」…肉や魚、大豆に豊富
筋肉や血液を作る栄養素としてよく知られるタンパク質。実は脳の40%もタンパク質でできています。
また、タンパク質は神経伝達物質の材料でもあります。神経伝達物質とは脳の情報伝達に使われる物質で、これが多ければ多いほど思考がスムーズに行われたり、記憶力がアップしたりします。
タンパク質は、脳を構成する栄養素であると同時に、脳の働きを良くする栄養素でもあるということです。
良質なタンパク質は、肉に多く含まれます。ただし、脂肪の摂り過ぎになってしまうこともあるので、脂身の少ない鶏ささみや牛・豚のもも・ヒレ肉を使用するか、網焼きにしたり茹でたりして余分な脂を落とすようにしましょう。
魚も良質なタンパク源です。DHAも摂取できるので一石二鳥ですね。
また、肉や魚には劣りますが大豆のタンパク質もかなり優秀。肉のように脂肪の摂り過ぎを気にする必要もありません。お米と組み合わせることによって、タンパク質の質が肉や魚に近いレベルにパワーアップするので、赤飯や五目ご飯、納豆ご飯などのメニューで摂取しましょう。
記憶力・集中力を上げる「レシチン」…大豆や卵に含まれる
良質なタンパク質を持つ大豆に多く含まれるのが、「脳の栄養素」とも言われるレシチン。レシチンは、記憶力・集中力に関わる神経伝達物質の材料になります。
レシチンを多く含む食品は、卵と大豆。両方とも、質の良いタンパク源でもあります。
大豆はお米との組み合わせが良いと書きましたが、ここに卵が加わると更にパワーアップ!納豆ご飯に卵をかけるのは、理にかなったメニューなのですね。
また、レシチンはビタミンCと一緒に摂ることで吸収が良くなります。果物と食べ合わせるのが効果的でしょう。
ただし、卵アレルギーや大豆アレルギーの方は別のアプローチを考える必要がありますね。
脳の活動をスムーズにする「カルシウム」…乳製品で摂ろう
カルシウムは骨や歯を強くするイメージですが、実は神経や脳の活動をスムーズにしてくれる働きも持っています。カルシウム不足でイライラするのは、この働きが失われるせいです。
ご存知の通り、カルシウムは牛乳を始めとする乳製品に多く含まれます。牛乳には良質なタンパク質も含まれているので、ぜひ育脳に取り入れたい食材です。
牛乳アレルギーの方は他の対策を取り入れてみてください。
咀嚼も大事!
「噛むこと」で脳に刺激が与えられ、発達を促す。根菜類や豆、小魚など、咀嚼が必要な食材をたくさん使うようにしましょう。
脳を動かす燃料「糖質」を摂って、集中力を高めよう!
ここまでは脳を育てることについて書いて来ましたが、ここからは育てた脳を動かす時のお話をしましょう。
脳を動かす燃料となるのは、糖質です。糖質が安定供給されることが脳の活動を維持するのに大事だということですね。
糖質は、炭水化物に含まれます。食事で摂取した糖質は体の中でブドウ糖に変換され、脳活動に利用されます。
朝食でガソリン満タンにして一日をスタート!
朝起きたら脳のブドウ糖は空っぽの状態。朝食でお米やパンなどの主食をきちんと食べ、糖質を摂取しましょう。
お子さんが朝食を食べないという保護者の方で、「子供がお腹が減ってないと言うから」という理由を挙げる方が多いようですが、それは生活習慣の改善で解決します。
- 寝起きすぐは食欲が湧かないので、少し早起きして体を動かしてから朝食をとる
- 早起きできるように早寝をする
- 晩ご飯を早めに食べて翌朝の胃もたれを防ぐ
以上のように、生活リズムの見直しをしてみましょう。
白い穀物は、血糖値の急上昇に注意!
白米や白パンなどの精製された穀物は、血糖値を急激に上げます。そうすると逆に脳の働きが妨げられてしまい、集中力の低下、眠気、キレやすさなどに繋がってしまいます。この場合、野菜やきのこ・海藻類と食べ合わせれば、血糖値の上昇を抑えてくれます。
精製度の低い穀物も、血糖値をゆるやかに上げてくれます 。発芽米や発芽玄米、雑穀米、麦ごはん、全粒粉パンや雑穀パンなどです。
またシリアルを選ぶ際も、玄米や雑穀を原料にしたものがオススメです。これに牛乳をかけるだけのお手軽メニューで、育脳にぴったりの朝食が出来上がります。
白砂糖には悪影響がたくさん!
読んで字のごとく、砂糖も糖質です。脳を動かすために糖質が必要なら、子どもにお砂糖をあげればいいんじゃないの?と思いますよね。
でもそれは全くの逆効果!白砂糖には以下のような弊害があるのです。
- 血糖値を急上昇させる…集中力の低下、キレやすくなる
- 糖質をエネルギーに変換する「ビタミンB1」を消費してしまう…疲れやすさや肥満に繋がる
- カルシウムを消費する…イライラしやすくなる
- 消化不良になりやすい…活性酸素が増え、脳の働きに悪影響
おやつでも育脳!第4の食事と捉えて
幼児期のおやつは「補食」とも言い、おやつと聞いて大人が想像するような甘いもの、ちょっとしたご褒美、とは意味合いが違います。
そこで、足りない栄養を補うための第4の食事として、おやつをあげましょう。不足しがちなタンパク質を摂れるメニューがおすすめです。
- 乳製品
- 卵
- 魚肉ソーセージ
- プリン
- 豆大福
また市販のお菓子であれば「赤ちゃん用・幼児用」などと記載のあるものがおすすめです。こういった商品は厚生労働省が厳しい基準を設けているため、添加物や栄養面において安心して選べます。
必死になり過ぎないで!食事を楽しむことが一番大事
育脳に必要な栄養素やそれを含む食品には、実に様々なものがあることがお分かりいただけたでしょうか。でも、全てを完璧に摂ろうと頑張りすぎなくても大丈夫。
あれもこれもと栄養を摂らせることにばかり意識が行って、ママが疲れてしまったり、食卓の雰囲気が険しくなってしまうのはとても悲しいこと。食卓でまず子どもに教えてあげるべきは、「食べるのは楽しい」ということです。
食卓でママもお子さんも笑顔になるついでに、育脳もできれば万々歳!ぜひこちらの記事を参考に、お子さんの脳の成長をサポートしてあげてくださいね。
MARCH(マーチ)では、妊娠や子育ての先輩たちが、ためになる情報を毎日配信しています!新米ママ&パパはぜひご覧ください♪
まだデータがありません。