赤ちゃんスヤスヤのジーナ式スケジュールって?イギリス発の育児法
子供の夜泣きについては、たくさんの育児書があるように多くのママの悩みです。実際に育児を始めると夜なかなか寝てくれない赤ちゃんに、疲れ切ってしまうママは少なくありません。
「もう少し早く寝てくれるだけでとても助かるのに…。」「朝までゆっくり寝かせてほしい。」出産前には、自分の自由な時間に眠れていたのに、寝る事さえ自由にならない…。ママの疲労もイライラもマックスになってしまう事があります。
そんな悩みを感じた時は「ジーナ式」の育児法を試してみてはいかがでしょうか?
向き不向きには個人差があるものの、この育児法がとてもあっている!と感じているママも中にはいます。
合っていると感じたママに中には、「やってみてよかった!」と絶賛している方も多いようです。育児法の一つとしてジーナ式を紹介します。
この記事の目次
カリスマナニーが考案した育児法「ジーナ式」
ジーナ式とは、日中の授乳や睡眠時間をコントロールして、赤ちゃんが夜になるとぐっすり眠るようになる事を目的とした育児法です。
これは、イギリスのカリスマナニー。日本でいうベビーシッターのジーナ・フォードが考え出した育児法です。
彼女は、王室や著名人・上流階級の赤ちゃんのベビーシッターを任せられるほどのカリスマナニーで、300家庭以上もの子育てを担当してきました。そこで培ってきた経験を基に、生まれた育児法になります。
多くの研究者が、「赤ちゃんが寝たいといったら寝かせなさい。お腹が空いたら授乳をしましょう。」というような、赤ちゃん主導の育児方式「ディマインド・フィード」を唱えています。
ジーナの経験値より考え出された育児法は、イギリスのみならず日本でも多くのママが興味を持つ育児法となっています。
ジーナ式の成功ポイントは3つ
ジーナ式の成功ポイントは、大きく分けて3つです。
- 赤ちゃんの日中の睡眠時間を守る
- 授乳時間の管理
- 正しい寝かせ方
これがうまくいけば、赤ちゃんは夜ぐっすりと眠れるという方法です。
この生活習慣は、ジーナの経験によって作られた「ジーナ流生活スケジュール」に合わせて行っていきます。
しかしママだったらお分かりだと思いますが、赤ちゃん相手に授乳や睡眠時間を細かく守っていくのは、大変な作業です。ママの忍耐力や努力なくしてはできないでしょう。
ジーナもそれは分かっていて、1日や2日ですぐに効果が出るものではないと言っています。
特にはじめは、スケジュールを守るのが大変で苦労も多いでしょう。しかしその苦労を乗り越えたら夜中の授乳が減り、ママにとって楽な子育て生活が待っています。
今は大変でもいずれ楽な時が来るので、それを目指しながら生活習慣を身に着けていきます。
ジーナ式のやり方には、赤ちゃんをうまくコントロールする寝かし付け方法や、授乳方法などがあります。
なるべく早いスタートが、スムーズに習慣を身につけるカギ
ジーナ式を産後1日目からスタートさせると、わりと楽に生活習慣を身に着ける事ができるとされています。
ただ日本の場合、通常出産から退院までおおよそ5日間は、病院での生活になります。1日目からスタートが難しい場合も多くあるでしょう。
そんなときは、できるだけ可能な日からすぐにスタートすると良いようです。できるだけ早い時期に始める!これがスムーズなジーナ式の始め方です。
一日目から子供部屋で寝かせる。ママがいなくても寝られる子育てを
ジーナ式のポイントの1つが、母子別室です。1日目から子供部屋で寝かせるという方法です。
赤ちゃんが少し大きくなってきた時に、「今日から一人で寝てね。」と言っても、今までママと寝ていた子供にとっては見捨てられたようで受け入れられないことも。
1日目から別室であれば、「ママと寝なくても当たり前!」という感覚が育ち、一人でも時間になれば眠れるようになります。
ただ部屋数が限られている日本では、なかなか難しい育児法かもしれません。
難しい場合は、添い寝でなくベビーベッドで寝かせたり、おむつ替えの時だけでも子供部屋を使うなどして、子供部屋に慣れさせたり、ママと一緒でなくても大丈夫。怖くない!という環境に慣れさせる必要はあります。
スケジューリングに沿って育児を進める
ジーナ式の最大の特徴が、「ジーナ流スケジュール」に合わせて1日の生活をしていくことです。
朝7時には、スケジュールを始める事がとても重要で、最終の授乳時間も決まっています。
1日のお昼寝の長さは月齢別に決まっており、具体的な内容では、授乳方法や搾乳方法も決まっています。
はじめのころは大変なママも後の長い子育てはとても楽になる。というのがこのジーナ式のメリットです。
正しい授乳方法がジーナ流スケジュールを続けるコツ
ジーナ式を続けるのに、とても大切なのが授乳方法を行う事です。
正しい授乳方法は、様々なメリットがあり、ジーナ流スケジュールを守るのにとても役に立ちます。
<正しい授乳のメリット>
- 母乳のトラブルを避ける事ができる
- 母乳がよくでるようになる
- 赤ちゃんの腹持ちをよくする
授乳は正しい姿勢で母乳トラブルを防ぐ
授乳の姿勢が間違っていると、おっぱいのトラブルに見舞われ授乳ができなくなってしまったり、痛みで続けられなくなってしまう事もあります。
母乳のトラブルを避けるためにも、授乳を正しい姿勢で行う事はとても大切です。
授乳は、完全に片方が無くなってから次のおっぱいへ
ジーナ式での授乳は、片方が完全に無くなった状態でもう片方のおっぱいを飲ませるのも大切なポイントです。
もしも片方のおっぱいが残った状態で飲み終わってしまっていたら、次の授乳は残っている方からあげます。
片方を完全に飲みきってから、もう片方のおっぱいをあげるようにしましょう。
この方法をとる理由は、最初に出る「前乳」と呼ばれる母乳の成分と「後乳」と呼ばれる母乳の成分が違うからです。
「後乳」…量は少ししか出ないが、腹持ちが良い
前乳ばかり飲んでいる赤ちゃんは、腹持ちがわるく「飲ませたのにすぐにお腹がすいた~。」と泣きだしてしまう事があります。
しかし最後の方に少しだけ出る、後乳は脂肪分が多く腹持ちが良くなります。
授乳間隔をスケジュールに合わせるためにも、腹持ちが良くなるような母乳の飲ませ方も必要です。
授乳や搾乳をマメにする事で母乳の出がよくなる
スケジュールを守るうえで、赤ちゃんがぐっすり眠れるように「母乳の十分な量」というのはとても大切です。
母乳は与えただけ作られる、「需要と供給の関係性」があります。
スケジュールを守りながらマメに授乳や搾乳をする事で、母乳の出もよくなり、完全母乳育児へつなげる事ができます。
月齢に合わせたスケジューリングで赤ちゃんのリズムを作る
ジーナ式のスケジュールは、月齢によって異なります
1週目、2~4週目、4~6週目、6~8週目、8~12週目、3~4カ月目、6~9カ月目
9~12カ月目の8パターンに分かれており、授乳時間やお昼寝時間が月齢によって徐々に変わっていきます。
午後6時半に授乳が終わり、赤ちゃんがぐっすり寝てくれたら…ママが夜中に赤ちゃんが泣いて辛いという事もなくなりますね。
ジーナ流スケジュール例(1週目)
では、ジーナ式はどのようなスケジュールで進められていくのでしょうか?
実際は月齢に合わせて8パターンあるのですが、ここでは参考程度に生後1週目の赤ちゃんのスケジュールを紹介します。
スケジュールを詳しく知りたい方は、失敗しないためにも詳しく書かれたジーナの本を読んでいただく事をお勧めします。
<1週目の授乳スケジュール>
- AM 7時 1回目の授乳
- 7時前に赤ちゃんを起こしてオムツを交換。1回目の授乳をします。次の授乳を考えて午前8時以降の授乳は控えるようにしましょう。
- AM8時15分1回目のお昼寝
- 赤ちゃんのオムツをチェックして寝室へ。午前9時までにおくるみにくるんで、ベッドにおろして寝かせてあげてください。睡眠時間は1時間半を越してはいけません。10時には完全に目を覚ましているようにしましょう。
- AM10時45分 2回目の授乳
- 赤ちゃんの体を拭いて洋服を着せ、クリームを塗ってあげましょう。その後授乳を始めます。
- AM11時30分~PM2時 2回目のお昼寝
- オムツを交換して寝室へ。11時30分までにおくるみにつつんで寝かせてあげましょう。この時、2時間半以上寝かせないように注意しましょう。
- 正午
- ママは搾乳機などの洗い物を済ませ、ランチをします。
- PM2時 3回目の授乳
- 午後2時になったら、赤ちゃんを起こしてオムツを交換し、授乳を始めます。次の授乳に差支えがでるので、午後3時15分以降の授乳は控えるようにします。
また7時に就寝がうまくいくためにも、3時30分までは赤ちゃんを寝かせないのもポイントです。
- PM3時30分 3回目のお昼寝
- オムツを交換しておひるねをさせます。5時以降は赤ちゃんが寝ないようにしましょう。
- PM5時 4回目の授乳
- 赤ちゃんをおこして、授乳をします。片方のおっぱいは、お風呂を出るまであげません。
- PM5時45分 お風呂タイム
- 6時までにお風呂に入れるようにしましょう。6時15分までにマッサージとお着替えを終えます。
- PM6時15分 5回目の授乳
- 6時15分までには授乳を始めましょう。薄明りで、なるべく目を合わせないように授乳をすると良いでしょう。
- PM7時 就寝
- 赤ちゃんを寝かしつけます。
- PM8時 ママの夕食タイム
- ママもゆっくりと休息をとりましょう。
- PM9時45分 6回目の授乳タイム
- 明かりをつけ、おくるみを開き自然と目が覚めるように促します。しっかり目が覚めてからおっぱいをあげましょう。授乳には1時間以上かけないようにし、最終的には明かりを少しずつおとし、眠りを促しましょう。
朝7時までにスケジュールを始めることが成功のポイント
8回にわたって、徐々に変わっていくスケジュール。成功させるために全ての期間を通して、絶対に守らなくてはならないことがあります。それがスタート時間です。
ジーナ式を成功させるためには、必ず朝7時までには、必ず赤ちゃんを起こして、スケジュールを開始しましょう。
少しミルクが飲めるようになったら、AM7時~PM11までに一日に必要量のミルクを完全に飲み終える必要があります。
少し大変かもしれませんが、7時に起こすこと!これは大切なポイントです。
できないときは次の日からまた頑張る!無理をしない事も大切
ジーナ式は、かなり細かいスケジュールが組まれています。慣れるまでは大変ですし、時にはうまくいかないこともあるでしょう。
そんな時は、できなかったことを悔やむ必要は全くありません。できなかったときは、次の日にもう一度チャレンジしてみればOKなのです。
また実際にやってみて辛くなってしまったり、「自分には合わない。」「難しい…。」と感じる事もあるでしょう。
ジーナ式は、すぐに結果が出る育児法ではありません。そのため辛いと感じるママや、できない。と感じるママも多いようです。
難しいと感じたら無理をする必要はありません。また「やってみたい。」と思う時期や、「必要」と感じる時に始めればいいのです。
「ジーナ式」始める前に、本を読んでみて!
ネットで「ジーナ式」と検索すると「スケジュールピッタリになんてできない!」「なかなか子供がジーナ式に慣れてくれません!」「逆に疲れ切ってしまいます」というような声もあり、賛否両論です。
私もネットなどで最初見た時は、子育てをしたママとして「こんなにきっちりスケジュールをこなすのは、ちょっと難しいかも…。」というのが第一印象でした。
しかしジーナの本を読んでみると、お母さんに寄り添ってくれる言葉でつづられていました。
ジーナの知恵は、ここでは紹介しきれないくらいあります。
本には詳しいやり方も書かれているので、興味を持たれた方は始める前に「カリスマナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」を読んでみるのがベストだと思います。
寝てくれなくて困ってる…というママさんだけでなく、出産前のママさんも知っておくと良い内容がたくさん書かれていました。
慣れるまでに少し時間がかかる方法ではありますが、「やって本当によかった!」というママ達の声もあります。
育児法の一つとして、参考にしてみてくださいね。
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うえはらあいさん
たのしい
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