子供が内股?歩き方、走り方が気になる…矯正の必要性とその方法

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2018/07/24

子供の歩き方、立ち方がどこか変。走り方が内股っぽい。何にもないところでよく転ぶ。気になることがある場合、もしかしたら内股の可能性があります。

内股にはO脚やX脚などの種類があります。先天性の病気だったり、炎症や骨折などの可能性もあります。

子供は体が柔らかいので、まだまだ十分に治すことができます。程度が軽ければ日常生活での矯正も可能です。そのためには症状をよく知ることと、正しい対応が必要です。

「内股」の種類や原因、自分たちでできる矯正方法や対応方法をご紹介します。まずはお子さんの歩き方、立ち方、座り方などをよく観察しましょう。

内股の特徴と種類

内股である場合、転びやすかったり動作がどこか不自然だったりします。

  • 何もないところでよく転ぶ
  • 歩き方や立ち方、立ち上がり方がどこか変
  • 走り方が内股に見える
  • 靴底の減り方が内側か外側に偏っている

O脚やX脚など

正常な場合は足を揃えて立った時、両足の太ももとくるぶしがそれぞれくっつきます。

膝下からのO脚
膝の下、両足のふくらはぎがくっつかない。膝の外側の骨が出っ張って、すねの外側に筋肉や脂肪がつきやすくなっている。
股関節のO脚
股下から両足がくっつかない。股関節の外側の足のつけ根の骨が、骨盤より外へ出っ張っている。
膝下と股関節のO脚
股下から両足がくっつかない。股関節の外側の骨と、膝の外側の骨が出っ張っている。
XO脚
両膝はくっつくが、股下と膝下が開いている。膝の皿が内側に向いていて、お尻と膝の外側が太くなっている。
X脚
両膝はくっつくが、膝下がハの字に開いている。膝の重心が外側になっているため靴の内側が減りやすい。
これらの症状を持つ人に多いのが外反母趾や浮き指です。歩き始めの頃から足裏への刺激が少なく、足のアーチが発達しなかったことによります。
  • 外反母趾…足の親指が小指方向へ15度以上曲がっている状態。
  • 浮き指…足の力を抜いて足の親指を反らせていった時90度以上反ること。

4〜5歳頃までの小さな子の場合

【内股の主な原因として考えられるもの】

  • O脚
  • 膝下の骨の内側へのねじれ
  • 股関節にはまっている骨の上部の前側へのねじれ

成長するにつれて自然に治っていくことがほとんどです。3歳以降で症状があっても、6〜7歳頃までには自然に程度が軽くなっていきます。

先天性の内反足
 内反足とは足の変形の総称です。足の前半分が内側へ曲がっている内転足と呼ばれるものなどがあります。重度の内反足でなければ成長とともに軽くなっていきます。
先天性の股関節脱臼(生後数ヶ月の時に発見されることが多い。)
赤ちゃんの足の長さや、太もものシワの本数や深さが左右違ったりします。足が開きにくかったり、膝を曲げて股関節を回すとポキポキ音が鳴るなどします。
先天性といっても、生後に何らかの原因で起こることがほとんどです。見た目にはわからず赤ちゃん自身も痛みなど感じません。男の子より女の子に多いようです。

上記以外でも何かおかしいと感じたら、早めに小児科か整形外科を受診しましょう。

病気や先天性異常の可能性

年齢に限らず不自然な動作には要注意です。股関節脱臼や両足の長さが違ったりする可能性があります。

小さな子の場合、症状や痛みをうまく言えないことがあります。病院へ連れていったら、炎症や骨折が見つかったというケースもあります。

治療や矯正方法、必ず病院へ行ってから

気になることがあれば、一度きちんと整形外科で診てもらいましょう。歪みの時期が長いほど矯正に時間がかかったり、ほかの発達に影響が出る恐れがあります。

病院での適切な治療や矯正が必要なもの

重度の内反足
手で患者の足を動かす矯正操作やギプスによる矯正を行います。
先天性の股関節脱臼
発見が早ければ自宅での治療も可能。医師の指導に基づき、普段から足を開かせるようにします。足をM字にして寝かせたり足の間に手を入れて抱っこしたりします。
自宅のケアで治らない時などは、装具の着用や骨を牽引する牽引治療を行います。手術まで至るケースは約3%と言われています。

日常での矯正が可能なもの

子供がまだ小さかったり、内股の程度が軽い場合などです。

日常的な矯正方法も、医師に相談してから行うようにしましょう。素人判断で行うと間違った矯正方法であるかもしれないからです。

日常生活でできる矯正方法

内股解消のために股関節を柔らかくしましょう。歩き方、立ち方に気をつけ、脚を鍛えてバランス良い発達を促しましょう。

座り方に気をつけよう!あぐら座りが有効

ぺちゃんこ座り(とんび座り、割り座)をしすぎていないか気をつけましょう。ぺちゃんこ座りは体が安定するので、子供はついしてしまいがちです。

正座から両足を両外側に崩したぺちゃんこ座り。股関節を内側に捻っている状態になっています。この状態を続けていると股関節の可動域が狭まってしまいます。

歩きや蹴り出しは股関節が外に開くことでできる動作です。股関節の可動域が狭いと内股になり、早く走れず蹴り出しの動作もしにくくなります。

ぺちゃんこ座りばかりだなと思ったら、足を伸ばしたり体育座りやあぐらをさせるようにしましょう。あぐらもぺちゃんこ座りも両方できると柔らかさを保てますね。

靴の右と左を逆に履く

内股ではない子は歩きにくいですが、内股の子はうまく歩けて矯正効果があるそうです。効果が大きいので、必ず医師の指導を仰いでから行ってください。

矯正用のインソールも販売されています。衝撃吸収やアーチサポート効果があり、O脚やX脚矯正などと表示されています。

股関節を柔らかく!ストレッチや運動

内股の矯正と予防になります。股関節の可動域を広げ、足の付け根にある骨を正常な位置に戻す効果があります。

  • 開脚(股割)…床に座り両足を伸ばして大きく広げ背筋を伸ばしてゆっくり前屈
  • ヨガの合せきのポーズ…足裏を合わせて座り背筋を伸ばしてゆっくり前屈
  • 膝閉じ屈伸…両膝をつけたまま腰を落としゆっくり伸ばすを繰り返す
膝閉じ屈伸は20回1セットで朝晩2セットずつ。軽度のO脚であれば改善する。

歩き方、立ち方を意識する

歩き方
踏み出す足の高さを少し高くするようにします。膝を1、2センチあげる意識です。着地は足の指先、付け根、かかとの三点が着くようにします。
立ち方
膝を緩めて立つ癖をつけます。背筋を伸ばし膝を少し曲げて、足全体に余裕を持たせるようにします。骨格ではなく筋肉で姿勢を保つイメージで。
膝が緩んでいると足裏全体で着地できます。膝の緩みがクッションになり、地面から受ける衝撃と捻れが和らぎます。

内股にならないために、予防と対策

内股になる原因には様々あります。小さな頃に足裏への刺激が少ないこと、体を使った遊びをあまりしなかったことなどです。

ハイハイや歩き始めに気をつけること

ハイハイは身体的発育のために大切です。骨盤や体幹の筋肉を発達させます。

1歳前に歩き始めたら、ハイハイもさせるようにしましょう。遊びも兼ねて親が一緒にしてみせると真似します。

歩き始めたら、平らでないところも歩かせるようにしましょう。時には裸足で砂場などで遊ばせてもいいです。靴や靴下などで足を保護しすぎないようにしましょう。

平らでないところを歩かせると、足でぎゅっと踏ん張れる力を鍛えられます。足のアーチが発達し外反母趾や浮き指を防止します。

体を使って遊ぶ

体を使った遊びは足だけでなく体全体の発達のためにとても重要です。小さな頃からスマホやゲームを与えると、どうしても体を動かす機会が少なくなります。

自転車は屈筋を使い、乗りすぎると体が固まりやすくなります。小学校に入るまではなるべく自分の体を使って、歩いたり走ったりするようにしましょう。

靴選びは歩きやすく底が柔らかいものを

底が柔らかく足にフィットして、無理なく動ける靴を選びましょう。靴が合っていないと必要のない筋肉を使い、必要以上の力で歩くことになります。

サンダルはかかとが安定せず歩きにくいです。ブーツなど底が固い靴は足裏や足首の自由がききません。脚に不自然な力が入ってしまうと正しく歩けません。

靴を選ぶ時は履いて立ってみて、O脚になっていないかチェックしましょう。靴は毎日履いて体を支える重要なものです。ほかのものよりお金をかけていいものです。

おかしいなと感じたらまずは病院へ行き、早めの対策を

内股は体の能力を存分に生かせない状態です。脚が歪んでいると姿勢や全身のバランスも悪くなります。肩こりや冷え性など大人になってからの不調の元にもなります。

すぐ転んでしまうような状態は、内股が進んでいるとも考えられます。怪我の恐れもあるので早めの対策が必要です。

子供の様子でおかしいと感じたら素人判断せずに、まずは病院で診てもらうことです。医師と相談してしかるべき処置をしましょう。

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