古武術抱っこやおんぶは楽ちん!腰痛知らずで疲れない体の使い方

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2017/01/03

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赤ちゃんの抱っこやおんぶなど、育児には体力が必要です。

毎日の無理がたたって腱鞘炎や腰痛でお困りのママもいるのではないでしょうか。

ところで皆さん、小さい力で大きな力を出せる古武術をご存知でしょうか?筋力トレーニングもいらず、難しい練習もいらないんです。

古武術の技を取り入れれば、いつもの抱っこが長時間でも楽々。腰痛も軽減されますよ。手首のひねりを加えたり体の角度を変えたりするだけで疲れが半減するんです。

古武術のワザを応用して楽な子育て

古武術とは日本古来の武術の総称で、武器を使ったものももちろんありますが、ここでは古武術の体の使い方を育児に応用した楽な育児方法をお伝えします。

武術と聞くと、なんだかいかつい感じがしますが、育児への応用はちょっと手のひらを返したり、背中の肩甲骨を意識したりするだけです。

体の連動した動きを効率よく活かす古武術

私たちの体は腕を上げたら、腕の筋肉だけでなく肩や背中の筋肉も動きます。一つの動作は様々な体の骨や筋肉を動かします。

古武術のいいところは、体の構造や骨や筋肉の仕組みを上手く使うことで無駄な体のねじれやそこからくる疲れなどを最小限にする動きのことなんです。

わかりやすい例を挙げると、スポーツで言えば柔道です。小さな体で瞬時に自分より重い大きな人を投げます。

相手の体の仕組みも利用して、瞬時に一番有効な力の発揮できる体勢で技を繰り出します。古武術の良さはこれに似ています。

もちろん本来の古武術はそう簡単に習得できるものではありません。人間の骨や筋肉など体の仕組みを使い最小限の力で瞬時に最大限のパワーを引き出す技です。

鍛錬が必要なところを、体の仕組みの使い方のコツだけを上手く育児に利用して楽な子育てに役立てるということなんです。

特別な筋トレがいるわけでもありませんし、難しい訓練も必要ありません。コツをつかめば誰でも簡単に覚えられますのでご安心ください。

毎日の赤ちゃんの抱っこで腱鞘炎になってしまった。立ったり座ったり子供の世話で腰痛になったぎっくり腰になったなど、慣れない育児で体の不調はありませんか?

古武術を取り入れると、抱っこしている赤ちゃんの重さが半分位に感じられたり、長時間のおんぶが楽々になったりと不思議な体験ができます。

騙されたと思って、ぜひ育児が体にキツイママさんたちに実践していただければと思っています。

筋力に頼らず体に負担をかけない抱っこワザは肩甲骨がポイント

子供に「だっこだっこ~」とせがまれるとどんよりした気分になったりしていませんか?「重い」「しんどい」「またか」と正直気が滅入ります。

「早く歩いてくれないかなあ」と誰もが思う瞬間です。なぜそう思ってしまうのか?それは抱き方のコツがつかめていないからなんです。

私も「子育て最中にこの古武術技というのを知りたかった…」と悔しい気持ちです(笑)。技を使うと「赤ちゃんが軽い!」「体が楽!」「赤ちゃんも安心!」なのです。

手や腕の力だけでなく背中の筋力を使う抱っこが楽!

なになに?背中の筋力を使うって抱っこなのに後ろ側?と不思議に思いますよね。

普通は腕の力や手首、手のひらで持ち上げている感じです。

これだと当然手首を痛めてしまいます。抱っこは背中とそこから続く腕、肘へと連動した力を使うといいのです。

背中の広い筋肉を使うことで抱っこの力が分散して、赤ちゃんとも一体となり安定した姿勢になります。

古武術式抱っこ

  1. 赤ちゃんを縦抱っこした時、お尻を支えている手のひらを返して手の甲で抱えるようにあてがいます。
  2. この時肩甲骨が広がります。
  3. その姿勢のまま手のひらに戻します。
  4. 胴体を支えている反対の手のひらも同じように、手のひらを返して手の甲を体にあてます。そしてまた元のように手のひらに戻します。
  • ポイント:肩甲骨が左右に広がる感じです。

古武術的なポイントは①手のひらを返して甲で抱いてからまた手を返す②疲れたら手のひら返しを繰り返すです。連動している背中の筋肉の力を使います。

おんぶの方法12061

赤ちゃんともピッタリ体がくっついて安定し、軽く感じられますでしょうか?姿勢が崩れてきたら同じように手のひらを返して手の甲で抱き、もう一度手のひらに戻します。

抱っこの時の立ち姿勢は腰をそらさない

時々見かける腰を反らして胸を張ったような抱っこ姿勢は腰痛の原因です。

足を伸ばして体がしなった状態での抱っこは見た目ちょっとカッコいいかもしれませんが、毎日の抱っこ時間を考えると腰には最悪の姿勢と言えるでしょう。

腰骨や背骨が湾曲した状態になるので腰一点に重さが集中してしまいます。

それよりも着物姿の時のように腰をまっすぐにし、赤ちゃんと体を密着させる抱き方の方が重さを分散させることになり体は楽です。

下半身は、つま先を少し外に開いて膝は緩めて楽に立ちましょう。この時股関節から開くことがポイントです。

赤ちゃんとママの骨盤の位置を上下に重なるようにすれば、一体感ができて抱っこしやすい形になりますし、ぐっと体重が軽く感じられます。

立ち抱っこで疲れたら壁に背中をつけて立ってみて!

立ち抱っこが長くなると姿勢が崩れて腰や腕が痛くなってきます。そんな時の修正方法が壁に背中をくっつけることです。

壁と腰の間が空いていると腰が反った状態です。隙間をなくすように股関節と膝を柔らかく曲げながら腰を壁に沿わせてみましょう。

抱っこ方法12062

立ち抱っこの時は股関節や膝を曲げながら足の裏全体で地面を捉えましょう。あまり颯爽とした姿ではないかもしれませんが、腰への負担は軽くなります。

抱っこ紐に頼りすぎると腰を痛める

便利な抱っこ紐はママの必需品です。

平日の子供の検診などでパパがいない時、仕方なく電車で外出するのに私もよく使いました。

最近の人気筋はエルゴの抱っこ紐でしょうか。

肩紐が太めで腰ベルトがあるものは使い方を間違わなければ確かにママの腰の負担を和らげます。

ですが赤ちゃんの体重を支える腰周りの筋力が備わっているかが問題です。抱っこひもを使用中でも手が空いていれば手で支える事をおすすめします。

腰痛防止の腰ベルトがあっても腰が痛いという場合はベルトの位置がずれていたり、筋力が足りないという問題も影響しているかもしれません。

抱っこ紐を使っていても腕で支えましょう。手のひらを返して肩甲骨を広げましょう。背中も使って抱っこする感覚を忘れないでくださいね。

片手抱っこにはキツネの手の形でラクラク

電話中などに片手抱っこになる時もありますよね。

腕から胸にかけて子供が乗っている状態も辛い体勢です。

そんな時は抱いている手の形を中指と薬指を軽く曲げまて「キツネ」にします。すると背中と腕の連動した力を利用することができます。

これも古武術抱っこの一つです。

狐の手1207-3

牛乳やお茶などを買った時のスーパーの重い袋も、このキツネの手を使って指の付け根で持てば随分軽く感じられますよ。

ぜひ試してみてください。

肩甲骨の広がりが実感できないママはこの実験をしてみよう!

実は私もぜい肉のせいか?肩甲骨の広がりがよく感じられませんでした。眉唾な話のように感じているママの為に先にこの実験にトライしてみてください。

私はこの実験で「なるほどスゴイ!」と目に見えにくい効果を実感した一人です。ぜひやってみてください。

肩甲骨が広がると腕の長さが伸びる実験

  1. 壁と向かい合って数センチ離れた状態で片腕を前に伸ばします。
  2. 腕を伸ばしたまま肩を引き上げて耳にくっつけます。
  3. 肩が腕を乗り越えるようにそのまま前へ伸ばします。

届かなかった指先が壁につきませんか?何度やっても腕が伸びているように思えます。これは肩甲骨が広がった分腕が伸びたようになるんですね。

この一動作で腕が長くなるんですから、窓ふきや隙間に落ちたモノを拾う時など家事にも応用ができますよ。

肩甲骨をよく動かすことで、肩こりもほぐれ、背中のラインや後ろ姿もスッキリすること間違なしです。

おんぶは背中全体で支え、赤ちゃんと密着するのがポイント

おんぶも曲げた腰が痛くなりますし、後ろに回した腕や手がキツいものです。子供が後ろから首にぶら下がったようになり、自分の首が絞まる苦しい思いをしたことも…

おんぶでママの背中が反ると子供は不安定で怖さを感じやすくなります。ママは上半身前傾姿勢で骨盤と腰骨あたりを真っ直ぐにしましょう。

古武術式おんぶ

  1. 膝は軽く曲げて股関節から上半身を前に倒します。下半身足元は柔らかくクッションのように使いましょう。
  2. 赤ちゃんの体重を広く分散させることで腰への負担が減り、腰痛になりにくくなります。
  3. 腰を前後にフラフラさせず、前傾姿勢でピタッと腰を決めましょう。

おんぶ12063

背中の赤ちゃんとの接着面が大きいほうが安定感があります。体重はほとんど背中に乗せてしまい後ろに回す手は添える程度がいいですね。

古武術的なポイントは、①前傾姿勢で腰を決める②膝を曲げることです。こうすることで赤ちゃんと密着でき体重が広く分散します。

赤ちゃんの重みが広い面積に均等に掛かるということで、軽く感じられるという仕組みなんですね。

おんぶ紐は体をぴったり合わせるのにいい補助具です。目の離せない時期はおんぶしながら家事をこなすことも多いと思います。

各メーカー、ブランドからいろんなタイプの商品が出ていますので、ネットの口コミなどで対象年齢・値段・機能・使用感を調べて購入するのもいいですね。

ベビーカーを軽く押すコツは倒れる力を利用する

ベビーカーも子供だけでなく荷物を積んでいたり、坂道だったりすると押すだけとは言え足腰・腕に結構こたえます。

ベビーカーを押す姿をショーウインドウに写して見てみましょう。肘が曲がってベビーカーにもたれかかるように体重をかけていませんか?

これでは腕にかなり力が偏り前へ進ませる推進力が弱まります。楽に押すためには倒れる力を使い肘をしっかり伸ばすことです。

ベビーカーの楽な押し方

  1. 肘を伸ばしてハンドルを持ちます。
  2. つま先を少しあげて前に倒れる力をベビーカーに伝えながら押します。

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古武術的なポイントは、

  • 肘を伸ばすこと
  • つま先を上げること

です。

体の仕組み上最小限の力で最大のパワーをベビーカーに伝えます。

体の倒れる力を利用して、その力が腕を通ってベビーカーにストレートに伝わります。そのためにも肘をしっかり伸ばしましょう。

坂道でもつま先をあげて肘を伸ばせばベビーカーが軽く感じられます。腕力だけでなく体全体の力を利用するといいようです。

古武術を育児に活かす3つのキーワード

古武術の体の仕組みを使った力の出し方は、聞いただけでは「ちょっと嘘でしょ!?」と疑いたくなるところは否めません。

古武術育児のキーワードは「肩甲骨」「腰」「股関節」の3つです。腱鞘炎や腰痛に悩む皆さんにぜひ取り入れていただければとご紹介しました。

他にも子供との遊びや家事にも応用できますので、さらに詳しくお知りになりたい方はこちらをご参考になさってください。

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カンタン古武術だっこで育児がグンと楽になる
https://goo.gl/0kg15t

著:岡田慎一郎 出版:河出書房新社
出版社: 河出書房新社

最近では体の負担が軽くなるということで、介護現場で役立っているようです。この技を育児に生かさないのはもったいないですよね。

騙されたと思って実際にやってみると、キツネにつままれたような不思議な結果が出ます。

是非試してみてくださいね。

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