水やお茶を飲まない赤ちゃんや子供…飲まない理由や対策とおすすめのお茶
子供にこども用のイオン飲料やジュースを飲ませたら、お水やお茶などの甘味のない飲料を飲まなくなってしまったなんてことありませんか?
暑い日、乾燥している日、体を動かしてたくさん遊んだ日…水分補給が必要な場面はたくさんあります。その都度ジュースをあげるわけにもいきませんよね。
水分補給が大事だと分かっているからこそ、ちゃんとお水やお茶を飲んでほしいのに、頑なに拒否をして飲まないお子さんいらっしゃいます。
この記事では、お子さんが水やお茶を飲んでくれない理由や対策、お勧めの飲みやすいお茶等をご紹介していきます。
味に慣れることが大事!子供が水・お茶を飲まない理由
水やお茶をストローマグやコップに入れて、子供に飲ませようとすると顔を背けられてしまうことがあります。
ジュースやイオン飲料はゴクゴク飲むのに、水やお茶は見ただけで拒否!
お水やお茶に比べれば、ジュースの方がおいしいことはわかるけど、喉がカラカラになっている(はず)のに、水分補給してもらえないと「体は大丈夫?」と心配になります。
子供が水やお茶を飲まない理由としては、どのようなことが考えられるでしょうか。
本能で甘味が好き!苦味や無味は「知らない」から飲めない
子供は甘いものが大好きです。誕生日やクリスマスなど特別な日にケーキを食べたり、ジュースを飲んだりするご家庭も多いです。そんな特別な日の甘いご馳走を子供も楽しみにしています。
まだ形のあるものが食べられない赤ちゃんは母乳や人工ミルクを飲みますが、母乳やミルクにも甘味が含まれています。
ギャンギャン泣いていた赤ちゃんもおっぱいやミルクを飲むと泣き止むこと多いですよね。
何故、赤ちゃんや子供の好きなものには「甘さ」があるのでしょうか。
その理由は本能で甘味を好むからです。
人には、苦味や酸味に関しては、「毒のあるものは苦い」「腐っているものは酸っぱい」という感覚が本能として備わっている為、苦味や酸味を好むのには慣れが必要になると東京農業大学短期大学部醸造学科教授である中西載慶氏は、同大学で発行される情報誌内で述べています。
つまり、大人がビールや漬物など、苦味や酸味を好めるようになるのは「苦味や酸味のあるものが危険なものだけではない」と学習するからなのですね。
そう考えると、子供は苦味のあるお茶を嫌って当然と思えます。
苦いお茶・味のない水よりも甘い飲み物の方がおいしいことを子供は生まれつき知っているのです。
水やお茶を与えて「嫌だ」と拒絶されたら「味のないものや苦味を経験している証拠!」と思うとママの気持ちも少し楽になると思います。
いきなりゴクゴクと飲むことを目標にしてしまうと、親子で辛くなってしまいます。「少しずつ増やして飲めればいいんだ!」と思って気長に慣らしていきましょう。
急に飲めるようにはならない!少しずつでも飲ませる方法
少しずつ慣らすと言っても、本当に一口も口に含んでくれない・口に入れても舐める程度しかしない子さんがいらっしゃいます。
「一体どうやって慣らしていけば…」と親御さんは悩むことと思います。
そこで、お子さんに少しでも「飲んでみよう」と思ってもらえるようにする策をいくかご紹介します。
子供のタイミングで飲む!水やお茶は手が届くところに設置
大人は、喉が渇いたら自分の意思で飲み物を飲むことができますが、子供は意思表示がうまくできません。
だからこそ、大人が「お茶飲もうか」と飲むように促すのですが、それで飲んでくれたら苦労しないですよね。
家にいる時に限られますが、お子さんの集中力が途切れた時、目に入るところに飲み物を置いておくのが良いと思います。
水やお茶をストローマグなどに入れて、お子さんの手の届くところに設置しておきましょう。
マグやコップのデザインをお子さんが好きな色やキャラクターものにして、目を引かせるのもよいでしょう。
飲む時間を楽しい時間に!親子で同じお茶を楽しんで飲む
子供が水やお茶を飲もうとする時、「飲んで~飲んで~少しでもいいから飲んで~」という念を送りながらジーっとお子さんを見つめていませんか?
それでは子供もプレッシャーを感じてしまいます。ドリンクタイムは、緊張感漂う特別な時間でなく、楽しいティータイムという感じにしましょう。
うちの子も、1歳頃熱を出した時に飲ませたイオン飲料がきっかけで、一時期水やお茶をほとんど飲まなくなってしまいました。
- イオン飲料とは
- カリウムやナトリウムなどの電解質が含まれる飲料で、体液と浸透圧が同程度なので体への吸収が早いのが特徴です。吸収が良いので、汗をかいた時の水分補給としてよく飲まれています。
イオン飲料には糖分も含まれており、飲みやすいのですが、常習的に飲むと虫歯になりますし糖分の摂り過ぎになります。
もちろん、発熱中にイオン飲料を与えてはいけないということでは決してありません。
私の与え方で間違っていたと思うのは、熱が出ている間、水やお茶を差し置いてイオン飲料メインで与えてしまっていた点です。
お茶や水を見せるだけでプイっと横を向かれてしまい、絶対に口を開けようとはしませんでしたし、スプーンで口に運んだり、ストローを使って口に入れようとしたりしてみましたが、全然飲もうとしてくれませんでした。
「どうしよう」と思っていたのですが、ある時、子供が飲まなかった水を私がストローで飲んだ時、最後の水を吸い上げるのにズズゥ~と音がしたのがおもしろかったようで「やりたい!やりたい!」のジェスチャーがありました。
そこで、コップにわざとごく少量の水を入れて、ストローで簡単に飲み干せるようにして渡すと喜んでチュルチュル吸っていました。
ママのように大きな音が出ないと悔しがって「もう1回」と要求されました。
このように、飲む時間が楽しいものであれば飲んでくれるということがわかったので、それからはゲーム要素を取り入れて飲ませるようにしてみました。
いきなりコップ1・2杯は飲んでくれませんでしたが、その間子供は楽しむことに夢中で水やお茶の味を忘れているようでした。
お茶やお水を見せると顔を背けていた子が、3口も4口も飲めるようになったのですから、大きな進歩です。
もちろん、お子さんが少しでも水・お茶を飲めたら、オーバーなくらいに褒めてあげてくださいね。
上にイオン飲料について書きましたが、子供に熱があり、「嘔吐を繰り返している」「尿の出が悪い」「口の中が渇いている」など、脱水症状の危険がある場合は、イオン飲料よりも経口補水液を飲ませた方が吸収が早いです。
経口補水液は、イオン飲料よりも電解質が高く糖分が低い為、より素早く体に吸収されます。
市販のOS-1が有名ですが、自分で作ることもできます。
これを混ぜ合わせれば完成です。レモン果汁やオレンジジュースなどを少量混ぜるとより飲みやすくなります。
イオン飲料や経口補水液は、電解質を含んでいるので身体に浸透しやすいのが特徴です。
「飲ませてはいけないもの」ではなく、糖分を含んでいるので「日常的に飲ませるものではない」飲料なのです。
見た目を変える!牛乳を水やお茶で割る方法
水やお茶を見ただけで拒否する、絶対に口を開かないお子さんには、水やお茶の見た目を変えることもお勧めします。
最初は「ほぼ牛乳」というレベルから始めて、徐々に水やお茶の量を増やしていき味に慣らせていくと良いでしょう。
ただし、ジュースを薄めたりお茶で割って飲ませるのはやめましょう。ジュースには糖分が多く含まれていますので、水やお茶で割っても虫歯の原因になりますし、糖分の過剰摂取になります。
虫歯のことや糖分のことを考えると水やお茶に優るものはないと思い焦ってしまいますが、焦りがあると親子で辛くなりますので、スモールステップで味に慣れることを目指しましょう。
水・お茶しかないという選択!冷蔵庫の中身を子供に見せる
子供が見ていないようで見ているのが、冷蔵庫の中身です。自分で開閉できない状況であっても、親が開けた瞬間に中を見ていたりするものです。
子供が「ジュース!ジュース!」と騒いでうるさい時は、子供に冷蔵庫の中を見せて「ジュースはない!」ということをわかってもらいましょう。
そうです。その為には、冷蔵庫の中からジュースを排除しなくてはなりません。
子供は賢いので「うるさくすればジュースが出てくる」ということを学びます。「いくら泣いてもジュースは出てこない」という状況を作りましょう。
お父さんやお母さんも「出したくても出すジュースがない」という状況でがんばってみましょう。
牛乳でも同じようなことが言えます。大きな牛乳パックが冷蔵庫に入っているのを見ると、子供は「たくさん牛乳が飲める」と思ってしまうかもしれません。
牛乳は1回の量が分かりやすい小さいパックを買っておき、1日に飲んでもよい分だけを冷蔵庫の見えるところに置いておくのも良いです。
「飲んでもよい量はこれだけ」「これが終わったら水かお茶」と子どもに目でわかってもらいましょう。
お子さんも大変ですが、ママやパパもある意味自分自身との闘いですよね。「それしかがない」という状況に親子で慣れることが大事なのです。
「不味い」から「飲みたい」に!子供に飲みやすいお茶
大人でも「ビールの銘柄は決めている」「コーヒーはこの豆がいい」と言う人がいるように、好みがありますよね。
子供にも「このお茶おいしい!苦味がない」と感じるお茶があるかもしれません。
「子供の好みでお茶を選ぶなんて、そんなの贅沢!」と思われるかもしれません。もちろん、幼稚園・保育園などで出されるお茶をこちらから指定できるわけではありません。
幼稚園・保育園は「みんなが飲んでるから自分も飲む」という集団生活ならではの効果も手伝って飲めることがあります。
ならば、せめて就園前や家では美味しいと思えるお茶を飲んで少しでも「無糖のお茶」に慣れておいてもらうのも良いでしょう。
お子さんにも飲みやすいお茶をいくつか挙げてみました。
実は牛乳とも相性が良い!ノンカフェイン麦茶
子供が飲むお茶として定番なのは麦茶です。
市販のものには、赤ちゃん用・こども用の麦茶が多くありますが、お茶嫌いの子の中には赤ちゃんやこども用よりも、大人と同じ麦茶を好む子もいます。
伊藤園の健康ミネラル麦茶、アサヒ飲料の六条麦茶、サントリーのGREEN DA・KA・RA麦茶などが有名ですよね。
ノンカフェインですが、濃さが気になる方は少し薄めてお子さんに飲ませてみると良いでしょう。
我が家では、お茶を見ただけで子どもが「イヤ!」のジェスチャーをした時期、市販のノンカフェイン麦茶を牛乳で割って飲ませていました。
最初は牛乳の方が多いくらいでしたが、少しずつ増やし9割くらい麦茶にしてもゴクゴク飲んでくれるようになりました。
私は牛乳で割ってもおいしいお茶というと紅茶くらいしか思い浮かばず、近所のお茶専門店に麦茶を探しにいきました。
「子供がお茶が苦手で…。飲みやすい麦茶や牛乳と合う麦茶はありますか?」と聞いたところ「ありますよ~、これなんていかがでしょう!」とアッサリ牛乳と相性の良い麦茶を教えてもらえました。
その時教えていただいたのが、熊本の「鉄窯炒り麦茶」でした。そのままでも飲みやすく、牛乳で割ってもよいとのことで試しに1パック購入してみました。
子供もゴクゴク飲んでくれましたし、牛乳割りのお茶から100%お茶に切り替える時、このお茶を出したらすんなり飲んでくれました。苦味がなく飲みやすいお茶で「やさしい」感じがしました。
天然甘味料の甘さが嬉しい!飲みやすい甜茶
花粉症の季節になると注目されるのが「甜茶」です。甜茶のポリフェノールに抗アレルギー作用があると言われていますが、ヒトへの臨床試験は「進められている」段階です。
甜茶を飲んだことがある方なら分かると思いますが、甜茶には「甘味」があります。
甘いのにノンカロリーなのは嬉しいですよね!しかも、甜茶の甘さを出す甘味料はルブソシドと呼ばれる天然甘味料なのです。 人工甘味料でないのも安心です。
ノンカロリー・ノンカフェインなのに甘味のあるお茶なので、お茶を飲んだ時に「苦い!」とした顔をしてしまい2口目以降飲んでくれないようなお子さんにおすすめです。
ただ、甜茶は見た目普通のお茶なので、見ただけで「イヤ」としてしまうお子さんには、スプーンやストローを使って最初の一口を飲ませると良いでしょう。
赤みのある色が綺麗で飲みやすいルイボスティー
便秘に効く、美肌効果、安眠効果、生殖機能を高める、胃腸にやさしい…など言われていて人気があるのがルイボスティーです。
妊活中、妊娠中、授乳中に飲んでいたママさんも多いのではないでしょうか。
ルイボスティーもノンカフェイン・ノンカロリーでミネラルが豊富なので小さいお子さんも安心して飲むことができます。
見た目が紅茶のように赤みがかっていて綺麗なので、お茶を見た目で嫌がるお子さんにもおすすめです。
お茶を嫌がるお子さんには茶色いお茶とルイボスティー両方をそれぞれコップに注いで「どっちがいい?」と選択させても良いかもしれません。
そのままで飲んでもおいしいルイボスティーですが、牛乳との相性も良くミルクティーのようにして飲むこともできます。
また、ルイボスティーは抗酸化作用が高いので、夏の暑い日に持ち歩いても安心なのも、小さいお子さんがいるママに嬉しいですね!
慣れれば飲める!おいしさに気づくまではスモールステップ
子供におすすめのお茶として、麦茶・甜茶・ルイボスティーをここではご紹介いたしました。
他にもノンカフェインでお子さんも安心して飲めるお茶はたくさんありますので、是非色々なお茶を試してみてください。
大人でも思い当たることがあると思います。今や毎日ビールを飲む人でも、初めてビールを飲んだ時は「これのどこが美味しいの?」と思ったはずです。
ブラックコーヒーや抹茶やビターチョコなど、昔は苦手だったものでも年齢を重ねるにつれて「おいしい」と思えてきたものありますよね。
味に慣れれば、最初は「何これ?」と思った味でも好きな味になることがあるのです。
子供が「イヤイヤ」言っているのは、まだ水やお茶の味に慣れていないからです。
MARCH(マーチ)では、妊娠や子育ての先輩たちが、ためになる情報を毎日配信しています!新米ママ&パパはぜひご覧ください♪
まだデータがありません。