安産体操はメリット沢山。超安産を目指すにはコツを知ってより効果的に!
出産のスタイルは人それぞれですが、「できれば安産したい!」と願う妊婦さんは多いはず。ママにとっても赤ちゃんにとっても負担が少ない、理想の出産スタイルですよね。
「でもそんなの、赤ちゃん次第でしょ?」と思うのは大間違い。実はママの努力で「安産しやすい肉体」を手に入れることも可能です!
「超安産」を目指すための体操について、方法や注意点など、知っておきたいポイントをまとめます。
この記事の目次
安産体操をするメリット5つ
安産体操は、安産を望む妊婦さんに推奨されている運動のこと。妊娠中でも無理なくできる動きが基本で、効率よく「出産力」を鍛えられます。
安産体操をすることで得られるメリットを、5つ紹介します。
出産に必要な「筋力」を鍛えます!
出産には、骨盤周辺や下半身、そして腹部の筋力が必要となります。ママの体に筋肉がなければ、懸命に生まれてこようとする赤ちゃんをサポートできません。
骨盤まわりの筋力がアップすれば、出産のときに赤ちゃんを通しやすくなります。下半身の力がしっかりとしていれば、いきむ際にしっかりと身体を支えられます。
また意外と忘れがちなのが腹筋ですが、いきむ際には腹筋を使い、体の奥深くから踏ん張ることが求められます。
こうした筋力を総合的に鍛えられるのが、安産体操のメリットなのです。
産道を柔らかくして、赤ちゃんをサポート
赤ちゃんが生まれてくるときに通る道を、「産道」と言います。通常赤ちゃんは、自身の頭で産道を広げながらゆっくりと降りてきます。
しかし中には、「産道が硬く、なかなか開かないために赤ちゃんが降りてこられない」という妊婦さんもいます。
赤ちゃんが降りてこられるようになるまで、「ただ待つ」しかありませんから、辛い時間は長引いてしまうでしょう。
反対に、ママの産道周辺が柔らかければ、赤ちゃんの動きに合わせてスムーズに出産できるはず。
安産体操では、骨盤や股関節周辺のストレッチを行い、柔軟性を高めていきます。これにより、安産できる可能性が高まるのです。
体重管理にも効果大!
妊娠中の体重増加に悩む方は少なくありません。検診のたびに、体重管理でアレコレと指摘されることに、ストレスを感じる方もいるでしょう。
妊娠中の体重コントロールで、過度な食事制限は危険です。赤ちゃんの成長にも影響が出てしまう可能性があります。
大切なのは、適度に身体を動かし、体重増加ペースを緩やかにすること!ウォーキングやスクワットもオススメですが、安産体操ならより手軽に実践できます。
関連記事:安産にはスクワットがオススメ!正しいやり方と注意点を知ろう
地味に辛い!マイナートラブルの改善
妊娠中に辛いことは多々ありますが、各種マイナートラブルも悩みポイントの一つです。
妊娠週数が進むにつれて、妊婦さんの身体のバランスは大きく変化していきます。それにより肩こりや腰痛、恥骨痛を感じるケースも少なくありません。
また、ホルモンバランスの変化で起きる便秘や、血行不良によるむくみも重大な問題。安産体操は、これらのトラブルにも良い効果を期待できます。
安産体操では、妊婦さんの身体をほぐし、全身の血流を改善させます。適度な運動で、便秘解消にもつながるでしょう。
マイナートラブルに悩んでいるときこそ、安産体操はオススメ。自分に合うメニューを探してみてくださいね。
適度な運動でストレス解消!
妊娠によって一変する生活。思い通りに動かない身体…。妊娠中の女性は、妊娠前に想像していた以上のストレスにさらされることになります。
妊娠中はとても幸せな時間であるはずなのに…ストレスが原因で、ネガティブな考えに支配されてしまうとしたら、非常に残念。
適度な運動をすれば、きっと気持ちもリフレッシュできるはずです。ゆっくりと身体を動かしながら、深く呼吸をすることで、自律神経が整います。自然と気持ちもスッキリするでしょう。
安産体操、具体的にどうすればいい?知っておきたい「正しいやり方」
メリットがわかったところで、次はいよいよ実践です。安産体操は、一つではありません。体調や気分、気になる部位に合わせて組み合わせてください。
首と肩をほぐす!
変化する体のバランスや、血流が悪くなることが原因で、首や肩に凝りを感じる妊婦さんも多くいます。マッサージを受けるのが不安なときには、自分で解消を目指しましょう。
姿勢を正した状態でゆっくりと首を前に倒していきます。倒し終わったら、次は後ろに傾けましょう。数回繰り返したら、次は左右に傾けていきます。
その後、ゆっくりと首を回していきます。心の中で20を数えるタイミングで時計回りに一周します。反対周りも同様に行います。全ての流れを4回程度繰り返すのがオススメです。
首がほぐれたら、次は肩!両肘を肩まであげて指先を内側に向けたら、前後に肩を回していきます。3回程度で、肩のこりがほぐれ血流が良くなります。
股関節を伸ばす!
こちらは、安産力を高めたいときにピッタリな運動です。
背筋を伸ばし、足を前に出して座ったら、お腹の前で足の裏を合わせます。このとき、かかとができるだけ身体に近付くように意識してください。
ひざに手をあて、無理のない範囲でぐっと力をこめます。ひざが床に近付いたら、手を放しましょう。
最初は、ひざと床が大きく離れている方も多いことでしょう。この距離が遠ければ遠いほど、「股関節が伸びていない」ということになります。
毎日運動を継続し、ひざと床がつくぐらいになれば、柔軟性が高まった証拠!赤ちゃんを産むときも安心ですよ。
骨盤周辺を意識して
出産には骨盤底筋群も重要な働きをします。事前にしっかりと対策を行っておきましょう。
まずは仰向けで横になり、ひざを立てます。両手で身体を支えながら、ひざを左右に倒していきます。
このときに大切なのは、肩が床から離れないようにすること。最初は倒れる角度も、ごく限られているかもしれませんが、徐々に可動範囲が広がっていきます。
また仰向けに寝てひざを立てたら、そのままぐっと足に力を入れて、腹部を持ち上げるのも効果的です。
肛門をぎゅっとしめるように意識しながら、ゆっくりと身体を持ち上げてみてください。一拍おいて、またゆっくりとおろしていきます。
心身共にリラックス!落ち着いた呼吸と共に実践を
安産体操は、心身共にリラックスした状態で行うと最も効果的です。また深くしっかりと呼吸をすることも重要なポイント!
体操に慣れていない時期には、つい運動時に息を止めてしまいがちですが、これはオススメできません。
身体の隅々まで新鮮な空気を送り込むイメージで体操をすると、リラックス効果も高まります。
筋力アップや体力増強効果と共にストレス解消効果も期待できるので、ぜひ実践してみてください。
わざわざやるのは面倒くさい!日常の中に取り入れてみて
いくら安産を目指していても、「運動を継続するのは面倒くさい」「続けられる自信がない…」と思う方におすすめなのが、日常の生活の中に妊婦体操を取り入れる方法。
具体的な取り入れ方を紹介します。
テレビは「あぐら」で見よう!
妊婦さんにとっては、「あぐら」も立派な体操の一つ!ぜひ生活の中に取り入れてみてください。
テレビを見ている時間は、妊婦さんにとってもリラックスできる時間です。座っていることも多いですから、ぜひそれを「あぐら」に変更しましょう。
ちょっとお行儀が悪いような気もしますが、股関節を柔らかくするための立派な体操!自然と姿勢も良くなりますから、腰痛改善にも効果が期待できます。
掃除は「雑巾がけ」がオススメ
掃除をするアイテムはいろいろありますが、安産を目指すなら、ぜひ取り入れて欲しいのが「雑巾がけ」です。
効率よく筋力をアップするためのコツは、「なるべく膝を床につけない」ということ!手と足で、上手に身体を支えてください。
普段使わない下半身の筋力や骨盤周りを鍛えられます。
椅子に座るなら足を組んで体操を
椅子に座ってくつろぐときにも、できる体操があります。片方の足をしっかりと床に付けたら、つま先を上に反らします。
もう一方の足を組み、足先を上下に動かしてください。その後左右の足を入れ替えます。
ふくらはぎの運動になるほか、血流が滞りやすい足先のケアにつながります。妊娠後期を迎え、足のむくみに悩んでいる方には、特にお勧めです。
お風呂の中でリラックス体操!
一日の終わり、お風呂の中でリラックスした状態で、少しだけ身体を動かしてみるのも良いでしょう。
首や肩を回す他、身体をねじったり、手で身体を支えながら、腰を浮かせてみたりしましょう。優しく前屈をしたり、後屈をしたりするのも腰痛改善に効果的です。
お風呂の中では、浮力により、体の負担が小さくなります。「臨月に入り、地上では運動する気にならない」という方も、水中なら無理なく行えるはず。意識してみてくださいね。
骨盤ストレッチや柔軟体操を上手に習慣化できれば、無意識のうちに安産力を高められます!
デリケートな妊娠中、安産体操で注意するべきポイントとは?
安産を目指して行う安産体操ですが、妊娠の経過は人それぞれで、非常にデリケートな時期でもあります。
無理な運動が原因で、お腹の赤ちゃんに負担をかけてしまうこともあるので注意しましょう。特に気を付けるべきポイントをまとめます。
妊娠中期以降、医師の許可が出てから
安産体操をスタートするのは、早くても妊娠16週を迎えてから。妊娠5カ月の第1週にあたります。
妊娠初期、つわりが軽い妊婦さんの場合「元気だから運動したい!」と思うかもしれません。しかし体調はまだまだ不安定なので、決して無理はしないでください。
またもちろん、妊娠の経過や現在の状況は、妊婦さんによって異なっています。数字だけに注目するのではなく、自身の体調をしっかりと見極める必要があります。
安定期に入ったら、担当の医師や助産師さんに軽い運動を行っても良いかどうか尋ねてみましょう。健診で産婦人科の先生にOKをもらえば、安心してスタートできます。
痛みやハリ、違和感があるときは中止
医師にOKをもらっていても、妊婦さんの体調は毎日異なります。お腹の痛みやハリ、「いつもと違う」感覚や症状があれば、体操は中止。すぐに横になって休んでください。
痛みやハリをそのままにして体操を進めると、赤ちゃんに負担がかかってしまうことも…。家の中で行える妊婦体操なら、すぐに中断可能です。
体を鍛えることも大切ですが、何より重要なのは、無事に赤ちゃんを産んであげること!無理は禁物だと心得ておいてください。
出血したら、医師に相談!
もしも安産体操で出血してしまったら、まずは医師の指示を仰ぎましょう。産婦人科に電話をして、状況を伝えます。
医師が「診察の必要あり」と判断したら、病院に出向き、状態をチェックしてもらいます。
少量の出血で、すぐにとまれば問題がないケースがほとんどです。ただし「万が一」ということもあり得ます。自分を安心させるためにも、医師に相談するのがベストです。
「一日ですぐに安産できる!」というわけではないので、できるだけ続けることがコツとなります。
「体力不足」「体が硬い」…こんなママには特にオススメ!
最後に、安産体操を特にお勧めしたいママのタイプについて紹介します。自身に当てはまる点がないかどうか、ぜひチェックしてみてくださいね。
- 妊娠してから、動く機会が減った。運動不足で体力低下が気になっている。
- 妊娠前から身体が硬い!柔軟性に自信がない…。
- とにかく痛いのが嫌!陣痛やお産に対して不安がいっぱい!
- ウォーキングをしたいけれど、雪国で難しい。
- 産後早期に仕事復帰を考えているため、スムーズに身体を回復させたい。
- もともと運動や筋トレが苦手で、身体を動かす習慣がない。
妊婦さんの身体面でも精神面でも、安産体操にはたくさんのメリットがあります。
自分にできることをして、万全の状態で分娩を迎えることができれば、出産の瞬間も落ち着いて迎えられることでしょう。
お腹の赤ちゃんと向き合って、心豊かな時間を
マイナートラブルや「もし難産になったら…」という不安も大きい妊娠期。しかしお腹の赤ちゃんと、母子一体で過ごせる特別な時間でもあります。
せっかくなら、できるだけ良い状態、そして前向きな気持ちで、予定日までの日々を楽しみたいものです。
安産体操は、きっとその助けになってくれるはず。ぜひ出産準備の一つとして、お腹の赤ちゃんと対話するような気持ちで、心穏やかに挑戦してみてくださいね。



MARCH(マーチ)では、妊娠や子育ての先輩たちが、ためになる情報を毎日配信しています!新米ママ&パパはぜひご覧ください♪

まだデータがありません。