子なしハラスメント対策を!子供まだ?産まないの?と言わせないコツ
1980年代のバブル期に脚光をあびた「DINKs」という言葉を知っていますか?
ダブル収入・ノーキッズ!つまり2人分の収入を得て子供がいない人生のこと…。当時はとても斬新で素敵な生き方と憧れる夫婦も多数いました。
約30年経った今ではDINKsの夫婦に対し「子なしハラスメント」という言葉の方が大きく取り沙汰されています。
子なしハラスメントとは子どもを持たない人を不快な思いにさせる言動のことですが具体的にどんな嫌がらせなのでしょうか。
心無い言葉の暴力を受ける年代別の感情や、返し方、おこさまなしの人生の良い点までお話します。
この記事の目次
子供を持たない理由は大きく分けて2つ!
結果的に子供は持たない人生となった経緯には、それぞれの夫婦によって様々な背景があります。
大きく分けて自ら子供なしの生き方を選んだのか、子供を望んでも叶わなかったのかの2パターンに分かれます。
子供を持たないことを自ら選んだケース!
女性だからとすべての人が子供を生み育てる人生を選ぶとは限りません。
結婚すらしない一生独身を貫く女性から、結婚してもあえて子供を作ることを避ける女性まで、自ら子供を持たない人生を選択した理由は様々です。
- 子供を生むより仕事のキャリアをつみたい
- 子供が苦手
- 子供に縛られない生活がしたい
- 自分自身の幼い頃の思い出がトラウマで作る気になれない
- 子供を育てるよりも自分自身を磨いていきたい
- この時代に子供を育てる自信がない
- 金銭的に余裕のある人生を歩みたい
- 夫婦二人の時間をずっと楽しみたい
このような理由で気がつけば妊娠のタイミングを逃した人達も含め、自分自身がお母さんになることを選ばなかった人にまで、子なしハラスメントは及びます。
欲しくても子供が持てなかったケース!
赤ちゃんが欲しい願望があったにもかかわらず、結果的に子供はいない人生となった女性も多くいます。
どちらかというと自ら選んだケースより多い傾向にあり、それにも様々な事情や背景があります。
- 不妊治療の結果授からなかった
- 子供を授かったが流産や死産で失ってしまった
- 子供を幼いうちに亡くし、新たな子供を作る気持ちになれなかった
- 自分自身の持病などで子供を作ることができない
- 経済的事情で生んでも育てられない
- パートナーに恵まれなかった
- パートナーとのセックスレス
女性が妊娠可能な年齢には限りがあるため、人生80年とするとその半分を自分の念願と違う子供がいない人生を送らなくてはいけません。
子なしハラスメントは様々なところで起きている…
子供がいない状況を事情も知らずにその結果だけをみてデリカシーのない言葉をかけられることは、様々なところで起きています。
妊活中の女性へのマタハラは気をつけていても、結果的に子供がいない人へはおかまいなしの言葉かけとなってしまう傾向にあるようです。
友人から受けるハラスメント!
年齢を重ねると友だちにも結婚している人・していない人、結婚して子供がいる人・いない人など状況が違ってきます。
同じ境遇ではない友人からの何気ない一言は、心に引っ掛かりときには立ち直れないほどの気持ちになることも…。
まるで子供を持たないことが女性として失格・半人前とでも言わんばかりの、完全に上から目線の言い方をされると、一生顔を見たくないとまで思います。
- 子供がいない人にはわからない!
- 子供がいないと帰省したとき何してるの?
- 親から何か言われない?
- 子供は自分の分身になるよ!
- 子供は作らないの?(作らなかったの?)
- 女は子供を生んでなんぼだよ!
- 子供がいないと離婚されそう!
- 老後はどうするの?
- 子供がいないと自由でいいね!
- 子供なんて心配ばかりでいないほうが楽よ!
- 子供を生まなかったから若い頃の体を保てるんだね!
- 子供にかかる費用を全部使えて余裕だね!
子供の愚痴などは、なぜ子供がいない自分に言うのかと一切聞きたくない心境にさえなりますね。
家族から受けるハラスメント!
会いたくない友人からは遠のくことはできても、家族・親族となるとお正月や法事などの集まりで義家や実家で会う機会が多くあり関係を絶つことができません。
両親(義両親)だけでなく、兄弟姉妹やいとこなど年齢の近い親戚で子供がいる人たちと久しぶりに会ったときに受けるハラスメント!
子供を持つ親族と持たない自分たち夫婦を比べられるなど、一緒の空気を吸っている事すら耐えられなくなります。
- そんなに仕事が大事なの?
- 年取るともっと子供ができにくくなるよ!
- 嫁はきたけど孫はこない!
- 息子はパパになれなかった!(姑から)
- 〇〇の子供を見たかった!
- 長男だったのに…!
- 子供がいないから親の気持ちがわからない!
- 〇〇の子供はおばあちゃん孝行だという自慢
- 〇〇の子供は〇〇大学に合格した自慢
- 水が違ったらできるんじゃない?
- 友達と会うと孫の話ばかりするから会いたくない!
職場から受けるハラスメント!
職場では子育て支援として子供がいる人を優遇する制度が多くあります。
子供を持たず黙々と働いている身としては、産休や育休、時短勤務や子供の発熱など突然の欠勤で、そのしわ寄せをくらうこともしばしばですね。
子供がいないだけで業務の負担が増え、同僚や後輩までも仕事に穴を開けられると、自分だけが損をしているような不公平さを感じることもあるでしょう。
また職場仲間や上司との子供ネタの話に入れなかったり、取引先など職場関係のお付き合いの人と家族の話で近づくことができない悩みもあるようです。
医師から受けるハラスメント!
子なしハラスメントは意外なところで病院の医師から受けることも…。それをドクハラと呼びかなりの問題発言もあるようです。
特に婦人科や不妊治療専門クリニックは、たくさんの不妊治療や婦人科系の病気を診ているからか心無い言葉で女性患者を傷つけることがあります。
それに対して意見を言うと来なくてよいというような態度をとられ、よりショックを受けるという声もあるようです。
- もう子宮はいらないでしょう?
- あなたの年齢で妊娠の可能性はゼロですよ!
- 使わなかった卵巣だし、おいといても仕方ないね!
- 遊んでいるからこんな病気になるんだよ!
- 妊娠するような覚えないでしょ?
SNSやメディアなど日常生活で受けるハラスメント!
特定の人から直接受けるハラスメントとは違った形ですが、SNSやメディアから、もしくは日常生活で何気ない瞬間に味わうハラスメントもあります。
それは本人の置かれた現状にもよりますが、直接人に言われるよりも深く傷つき、暗黒面に落ちたような気持ちにさえなることも…。
- ブログ等で更新される子供の動画
- 子供の写真つき年賀状
- 街中を歩く子連れの家族
- 芸能人のおめでたのワイドショー
- 子供虐待のニュース
- 子供のいる幸せな印象のCM
- ワーキングママ達を称えるメディア
子供はまだ?など子なしハラスメントをされた時の対策
家族から、友人から、職場でも受ける子なしハラスメント!対人関係が多ければ多いほど、無情な言葉に日々悩まされます。
あらゆるシーンであらゆる人からハラスメントを受けたとき、どのような対策をとると良いのでしょうか。
自分自身を守るためにとる態度や方法!
子供がいない状況は様々な事情がありますが、それを相手に正直に話すと余計厄介なことになりがちです。
例えばこんな感じに相手の価値観で返され、どんどん追い込まれていく可能性があります。
- 「仕事をしたいから」→「仕事は子供生んでからでもいくらでもできる」
- 「子供を育てる自信がなくて」→「親なんて子供と一緒に成長するものよ」
- 「経済的に余裕がなくて」→「健康でいれば何とでもなるはず」
それがわからない人には正直には言わず「欲しいけどできない」と言い続けていれば、そのうち何も言わなくなるでしょう。
また職場での子なしハラスメントは、早い段階で部の管理職やハラスメント対策委員会などに報告をする必要もあります。
このようなハラスメントの被害は決して続いてはいけないこと…。然るべき部署に対処してもらうことも方法の一つです。
子なしハラスメントを受けたときの返し方!
同じ境遇の人はどんな答え方をしているのかおすすめの一言を集めてみました。
- 新婚を楽しんでます!
- やることやってないもので!
- こればかりは授かりものですから!
- コウノトリが運んでくれません!
- 欲しいんですけどね、なかなかできません!
- 妊活中です!
- まだです!(一言)
- 頑張ってるけど難しいですね!
【年代別!】子供がいない女性が抱く感情と状況!
夫婦ふたりの人生を歩んでいる女性の中でも子なしハラスメントを受けたときの感情は、結婚生活の長さや状況により微妙に違ってきます。
また年代によって、抱える悩みや周りの人間との関わり方にも変化があるようです。
30代から60代までの、気持ちの移り方を見ていきましょう。
悩める30代!
30代はまだ子供を授かることができる時期。不妊症 であれば余計子なしハラスメントは精神的にダメージを受けます。
次から次へと友人や同僚の妊娠報告が入り、そのたびに自分だけが置いていかれる焦燥感や素直におめでたを喜んであげられない自分にも嫌悪感を抱く年齢です。
また反対にキャリアを積むために仕事に没頭している人や趣味を堪能している人にとっては、子なしハラスメントは余計なお世話!
ほっといて!と怒りを覚えることもあるでしょう。
好きな仕事や趣味を好きなだけできる一方、パートナーもずっと同じ気持ちでいてくれるのか妻として男性の本音に不安を感じることもあります。
自分の気持ちを理解、尊重してくれているはずが、いつか子供が欲しいと心変わりするのではという不安や子供を望む女性との浮気まで心配になることも…。
果たして本当にこのまま子供なしの人生で良いのかと、一旦立ち止まるのが30代の特徴でしょう。
葛藤が続く40代!
40代になると妊娠出産が難しい年代になります。不妊治療に励んでいた人も子供を望むことをあきらめなくてはいけない最も辛い時期です。
子供がいる人生を夢見ていたところ、真逆な生き方に方向転換することは多くの時間も必要となり、鬱状態など精神的にもかなり不安定な状態に…。
専業主婦や夫の扶養範囲内でのパート勤務等で子作りに専念していた人は、あと約40年ある自分の生き方や夫婦のあり方を見つめ直す年代です。
これから先、できるだけ楽しく充実した日々で、自分らしくいられるようにと葛藤の40代でしょう。
友人関係が変わる50代!
50代になると子供がいない生活が安定してきますが、昔ながらの子供がいる友人も子供の受験など子育てが一段落し自由な時間ができてきます。
そこで久々に近況報告で会ったとしても、価値観が違ったり子供の話題にはついていけず楽しい会話ができないことも…。
子育てをしていた人はどうしても子供の話が中心になりがちなので、ママ友や子供がいる友人同士で会うようになっていく傾向にあります。
未婚、既婚には関係なく、子供を持たない人は子供がいる友人と疎遠になり、独身やおこさまなしの友人同士で旅行など自由な時間を楽しむ50代となります。
先が不安の60代!
子供を持たず生きてきた60代には、子なしハラスメントという言葉は無関係と思われがちですが、子供が欲しかった人はもちろん孫も欲しかったわけです。
孫自慢を平気でされたり成人した子供と仲良くしている姿は、もう慣れたとはいえ、自分には持つことができなかったものだとあらためて思わされます。
また旦那が先に逝ってしまったら1人ぼっちになってしまうという不安感がぬぐい切れない60代ですが、それは子供がいる人でも同じこと。
子供は子供の生活があり、最後は夫婦二人になるのですから老後の不安は同じでしょう。
おこさまなしは良いこともある
自ら子供を持たない選択をした人も、希望と反して子供がいない人生となった人も、夫婦二人のDINKsには良い点もたくさんあります。
やりたいことを自由にできる
子供は小さければ小さいほど、人数が多ければ多いほど母親の自由は皆無に等しい状況です。
子供がいなければ、自分中心の生活リズムが作りやすく、好きなときに好きなことができるのでストレスもたまりません。
お金が溜まりやすい!
子供がいると子供の数だけお金がかかり、節約生活を余儀なくされ経済面での苦労が絶えません。
夫婦二人だけなら稼いだお金はすべて自分たちのことに使うことができ、住宅ローンも繰上返済が可能、貯金もできるのは大きなメリットです。
仕事のキャリアをつめる
育児のため仕事を諦めた女性は、社会と繋がっていたいという焦りが常にあるものです。
子供を持たなければ、妊娠・出産・育児で時間をとられず、好きな仕事がバリバリできもちろん社会からも認められ充実感があるでしょう。
夫といつまでも仲良くいられる
夫婦喧嘩の原因の一位は子供の教育問題です。
その子供がいないわけですから喧嘩の理由もなくなり、夫婦二人の時間を上手に作って食事や旅行などいつまでも仲良くいられる傾向にあります。
子育てで悩む心配がない!
子供がいる女性の悩みは、子供の友人関係・受験・反抗・非行・引きこもりなどほとんどが子供のことで悲鳴をあげています。
子供がいなければそんな心配や悩みとは全く無縁…。子供によるストレスがたまりません。
若い頃の体型を保てる
妊娠や出産経験はどうしても女性の体にはダメージを受けます。出産を機に体型が崩れたり、育児に没頭している間はお洒落に気遣うこともできません。
子供を生まなければ体型も崩れにくく、自分磨きにお金も使えるので若さを保ち安いメリットが。
お互いの立場を考えれば子なしハラスメントはなくなる!
よく言われるセクハラやパワハラは、立場の強い人が弱い人へ攻撃をする状況ですが、子なしハラスメントはそうではありません。
子供を生んで育てる人生も、子供は生まず他のことに生き甲斐を感じる人生も「素敵」なことはたくさんあり「素敵」な内容がただ違うだけ!
どちらにも「幸福感、喜び、楽しみ」と「不安、悲しみ、悩み」が存在し、どちらが良いとは言えません。
お互いが相手側の立場になって一回考えてから言葉を発するようにするだけで、二つの立場が平和に共存できるのではないでしょうか。
そしてどちらの立場でも、いま自分が歩んでいる生き方に自信を持ってキラキラと生きていく人が増えれば、他人を中傷しない世の中になるでしょう。
-
ももさん
そうですね…、この記事が子育てのサイトにあると見つけづらいかもしれないです。でも子供がいる人にも見て欲しいから、これはこれで良いとも思います。子ナシハラスメントは、シングルからも子供がいる人も老若男女問わず職場、親戚、友人とどの方向からもあります。私という人間を役割りではなく、人としてみてくれる人が如何に少ないかとてもよく分からようになりました。
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