パパ育児にも色々な形があっていい!直接的でなく間接的な育児参加の重要性
仕事と育児の両立は難しいですよね。永遠のテーマです。
けれど、よくよく考えると「ママの」仕事と育児の両立についての本や特集は目にするものの、「パパの」仕事と育児の両立について謳っているものは少なく感じられます。
実際に、子どもが生まれたのは嬉しいけど、どう関わってあげればいいのかわからない…仕事が忙しくて育児になかなか参加できなくてヤキモキしている…というパパさんもいるのではないでしょうか?
“イクメン”が増えてきて、周りから遅れをとっているのではないかと何となく焦ってしまう気持ちもわかります。
でも、積極的に育児にどんどん参加する「イクメン」にはなかなかなれそうにないな…どうやって子供と接すればいいのか分からないし…と悩んでいるパパもいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな悩める子育て世代のパパさんのために、育児に積極的に関わる「イクメン」とはまた違った「間接的な育児参加」についてお話します。
育児はとりあえずママ主体にしてママのサポートに回る!産後のママはとてもデリケート…
お産を経て、ママの体の中はどんどん変化しています。母乳を作ったり、次の生理に向けての準備が始まったりする中で、ホルモンバランスも崩れて情緒不安定になりやすくなってしまっています。
マタニティーブルーになるママもいます。お産の数日後に訪れる憂鬱(ブルー)な気持ちのことです。
時間が経過すると緩和する場合が多いのですが、その時の状態を引きずってしまうと「産後鬱」になる可能性もあるのです。
自分でコントロール出来ない感情(憂鬱・不満・不安など)が渦巻き、怖かったというママもいるほどです。
周りにやんややんや言われるのは苦痛…最初のうちはママ中心の子育てを
初めての出産ならなおさらなのですが、気丈に振る舞って見えるママも心のなかではちょっと不安という場合もあります。
そんな時に、周りから「こうするほうが良い」「なぜこうしない?」などと言われることは苦痛です。
特に授乳については、周りから言われることが多いネタです。母乳が絶対にいいよ!とか、母乳足りてるの?とか、ミルクを足したら?などのアドバイスは、パパはちょっと控えた方がよいかもしれませんね。
ママはこういった事を言われてしまうと、”自分を否定されたような気持ち”になりがちなのです。
こういう子育てがしたい!としっかりとした意見を持っているパパもいると思いますが、産後数ヶ月は「ママ中心」でやってみませんか?
まずは、ママが望む方法を全力でサポート!そしてママの体調が戻ったら、「パパの思う子育てとママの思う子育て」の考えをすり合わせても遅くはないのです。
ママメインの子育て期間にパパにもできることがたくさんあります
赤ちゃん期は、授乳などほとんどがママメインの育児になることが多いので、「俺の出番なんてない」と考えていませんか?
しかし、そんな時でもパパにできることがあります。
授乳中はテレビやスマホの使用を控える
よく乳幼児期にパパのできることとして、ミルク作る、あげるといったことが紹介させますが、完全母乳だとそうはいきませんよね。
パパだけ蚊帳の外みたいで何だか寂しい気もしますが、ママが授乳でもパパができることがあります。それはテレビやスマホの使用を控えることです。
ママの授乳を側でずっと見守って欲しいというわけではなく、落ち着いた雰囲気作りをお願いしたいのです。
授乳中のテレビやスマホの使用はしないようにと母親学級や育児書によく書いてあることなので、ママは見たいテレビを我慢したり、スマホを操作したりしないようにしています。
更にできることなら、お皿を洗ったり、お風呂の準備をしたりと溜まっている家事をするととても助かります。または本や雑誌を読んで穏やかに過ごしてみましょう。
ちょっと上級編ですが、夜中の授乳や夜泣きの場合、一緒に起きて付き添うこともパパができることの1つです。
毎日だとパパの身体や仕事にも支障が出てしまうと思うので、休日前夜や休日などできる日だけでもいいので、一緒に起きてあやしたり、ハーブティーを入れたりするととても心強いですよ。
ママにも十分な睡眠時間を確保できるよう、頑張ってあやしましょう
昼でも夜でもいいので、ママが3、4時間ぐらい睡眠時間を確保できるように、パパが頑張って赤ちゃんをあやしましょう。
赤ちゃんが泣く度に2、3時間おきに授乳していると、どうしても寝不足になってしまいます。
寝不足でイライラして余計に眠れなくて、さらに寝不足になってイライラして…という悪循環になってしまうことも。
ママにしっかり眠ってもらうことでイライラが軽減され、母乳がちゃんと作られるので、ママだけではなく赤ちゃんにとってもプラスになります。
「ひたすら抱っこしてあやしていて!」というわけではないので、自分なりのあやし方でOKです。
例えば、ベビーカーでお買い物がてらお散歩に行ったり、車をお持ちの方はドライブに行ったりと色々な方法があります。車に揺られているうちに赤ちゃんも寝ちゃうことがあります。
6か月頃になると、夜泣きもひどくなることも…。まだ10kgに満たない赤ちゃんといえども、寝不足の身体には重く感じます。
こんな時は、パパが夜中のドライブに連れて行ってあげましょう。車に揺られているうちに、こっくり寝ることもあります。
オムツ替えやお風呂入れ、買い出しなど参加しやすい所から始める
どの育児書にも書いてあると思いますが、オムツ替えやお風呂入れなどパパが参加しやすい所から始めてみましょう。
オムツ替えやお風呂入れも1人でやるのではなく、まずはママと2人でやってみて段々に慣れていけるといいですよ。
おむつは交換できるよ!というパパにはもう少し踏み込んでもらいたいです。ここで満足していてはもったいないですよ。
おむつ用のゴミ箱がいっぱいになっていたら、「ゴミ箱いっぱいだったよ」という報告ではなく、いっぱいなら、袋にまとめて捨てるという仕事まで気付いて欲しいのです。
オムツ替えに限らず、メインの仕事はメディアや雑誌などで知っているというパパには、是非、スポットが当たらない「ママがひっそり行っている仕事」にも気づき気を回してみてください。
それから、離乳食が始まったら食べさせる役を率先してやってみましょう。作ることは難しくても食べさせることならパパもできますよね。
先に少し急いでご飯を食べて、ママと交代で子どもに離乳食を食べさせてあげて下さい。
離乳食もオムツ替え同様、余裕が出てきたら是非「子供と食器を片付ける」「食器を洗う」「歯磨きを済ませる」などとステップアップをしていけると、ママは本当に助かります。
また、赤ちゃん連れで買い物に行くのは想像以上に大変です。近くのスーパーでも買い物に行くのが気分転換になるということもありますが、重くてかさばりやすい日用品の買い出しは特にキツイもの。
例えば、トイレットペーパーやオムツ、ティッシュペーパー、洗剤などです。お仕事帰りに買って帰るなどしてくれるととても助かるので、買う前にどこのメーカーで何がいいのか把握しておくといいでしょう。
- もし朝早く子どもが起きたら着替えや離乳食を食べさせるなどする、
- 夜早く帰宅できそうな時もお風呂入れや布団敷き
- 一緒に寝かせるために絵本読み
寝かしつけについては、ママがやったから、パパがやったから絶対に寝る!というものではないので、パパなりのコツを試行錯誤してみて探してみてはいかがでしょうか。
決してママじゃないとダメ!ままじゃないと寝ない!ということはないのです。パパも長時間チャレンジして無理…交代したい場合は、ママに助けを求めましょう。
ママだけに任すのではなく、積極的に関わりを持つようにするという姿勢が大事です。
ママの話に共感する、寄りそうことも忘れずに
積極的に育児に家事にと手を広げてくれることは本当に助かるのですが、それよりもママの話に共感したり、寄り添ったりすることが大切です。
我が子は可愛いですが、上手くいかないこと、思い通りにいかないこともたくさんあるのが育児。1日中子どもと向き合っているのもなかなかハードなもの。
女性は話をすることでストレスを発散すると言われています。ママの話に耳を傾けて話を聞いてあげるといいでしょう。ポイントは正論をあまり言わないでなるべく共感することです。
ママも頭ではどうすればいいか十分わかっています。けど、それでも気持ちに余裕がないからパパに話しているのであって、正論を求めているわけではないのです。
「うん、そうだね」と共感したり、「大変な日だったね。本当にありがとう、お疲れ様」と労いの言葉をかけたりしてあげましょう。
パパも疲れていて話を聞くのは嫌だなぁと思うかもしれませんが、そんな時はパパも「今日会社でこんなことが…」と話してみて下さい。
お互い言葉にしないと相手がどれほど疲れているか気づいてあげることはできないので、話を聞く・話すというバランスが夫婦間で必要です。
協力してもらえそうな人や所をパパも把握しておきましょう
ママ向けの仕事と育児の両立について、どの本に共通して書いてあることがこの「周りにも協力してもらうこと」です。
ママはわかっているけど、パパはあまりわかっていないということはありませんか?
- 保育園の連絡先
- ママやパパ両方がお迎えに行けない時に代わりにお迎えを頼む人
- ファミリーサポート
- 自治体の子育て支援センター、
共働き家庭なら尚の事、どういう場合に自分はどうしたらいいのかを事前に話合っておき、連絡をまめに取って情報を共有しておくことも大切な育児の一環です。
できることなら家事の分担もしましょう
「家事育児」と育児と家事はセットにさせがちですが、特に初めての子育ての場合、はっきり言って、よほどのきれい好きでない限り家事にまで気は回りません。
しかし、できる範囲でいいのでできそうな所からトライしてみて下さい。
最低限、自分のことぐらいはできるようにしておこう
家事の分担と聞くと料理に洗濯、掃除に…と大変ですが、全部分担して、全部やって欲しい!というわけではありません。
自分のことは自分でしようと思うと自ずと家事をすることに繋がっていきます。
畳んだ洗濯物を自分の引き出しの所に戻す、食べ終わった後の食器は自分で洗場に置く、自分の部屋は自分で片づけるなどがあります。
「靴下どこー?」、「ご飯まだー?」など大きな子どもにならないように、自分のことは自分でできるようにしておきましょう。
厳密に分担してしまうと却ってストレスになるので、臨機応変力が大事
共働き夫婦の場合、家事の分担は必須です。完全な五分五分でフェアに分担することは難しいことですが、これは避けては通れない問題です。
家事の分担と聞くと月曜日はパパが洗濯、ママは料理など分担というよりも当番制をイメージする方も多いかと思います。明確でわかりやすくていいのですが、実はそこに落とし穴が。
仕事も育児も日々の状況によって変化します。急に残業が入ってしまったり、子どもの具合が悪く病院に行ったりと日によって予定は変わりますよね。
そこで、はっきり今日は○○担当!と決めてしまうと、「決めたのにまだやっていないの?」、「家に帰れば家事が残っていて憂鬱」とストレスの原因になってしまいます。
また、相手の家事の仕方が気に入らなくてケンカになってしまったという話はどこの家庭でもあります。
「こうじゃなきゃ許せない!」ということがない限り、その日のお互いのスケジュールによって、家事をどうするのか話し合っておくほうが効率的です。
便利な家電やサービスを賢く利用して負担軽減!
便利な家電やサービスを賢く使いましょう。
子供が生まれたのをきっかけに家事の効率化を見直すいい機会です。
便利なものに頼ることに罪悪感があるという方もいると思いますが、便利なものを使うのは手抜きではなく、家族との時間や自分が休む時間を多く確保するためです。
買い物の請負宅配のサービスや食器洗い機、お掃除ロボなど必要性や予算などを考えて購入を検討してみて下さい。
休日の1時間だけでもいいから子どもと思いっきり遊ぶ
休日ぐらい朝寝坊したり、自分の趣味に時間をかけたりしたいところですが、子育てには平日も休日もありませんよね。
休日の24時間のうちの1時間だけでもいいので子供と遊んであげて下さい。
子供と公園や図書館、お散歩に出かけるのも育児の一環
何も遠くに外出しなくてもいいのです。近くの公園や図書館に行く、コンビニに一緒に行くなど、近場に子供と一緒に行って帰ってくるだけでもいいのです。
仕事でどんなに忙しくても、1週間に1日だけでもパパと思いっきり遊んだ!という記憶は子供の中にしっかり残ります。
その記憶があるかないかはとても大事なことで、パパ大好きになるかどうかの分かれ道となります。
ちょっと余裕があるときは、お馬さんごっこや飛行機ごっこなど、ママとは違う体を使ったダイナミックな遊びをしてみましょう。パパの力の見せ所です。
ママはその間に家事をしたり、コーヒーを飲んで一休みしたりできるので、とても助かるはずです。
育児休業取得も1つの選択肢です
国のほうでは、イクメンプロジェクトやイクメン企業アワード、男性の育児休業の取得を推進する活動がされています。
実際にパパが育児休業を取るとどんなことがあるのでしょうか?
子供が1歳になるまでが取得できるけど、その取得の仕方は様々です
ママが産休育休であっても、ママが専業主婦であってもパパが育児休業を取得することは可能性です。
育児休業というと、ママが働きに出るかわりにパパがお休みを取るというイメージを持っている方も多いと思います。
- 育児休業は原則として…
-
子供1人に対して1回で子供が1歳になるまで(1歳のお誕生日の前日まで)ですが、条件によっては子供が1歳2か月や1歳半になるまで取得可能です。
出産後8週間以内(つまり、ママの産休中)に、パパが育児休業を取得した場合には、特例として再度育児休暇を申請することができます。つまり、2回取得できるということです。(ただし、1年を超えない範囲内で)
また、夫婦共に育児休業を取得した場合、子供が1歳2か月になるまで育児休業を取得できます。これがいわゆる「パパ・ママ育休プラス」です。
1歳半の延長が可能なケースとしては、保育園に入所できなかった、病気などといった場合に延長が可能です。
もちろん、パパにも育児休業給付金が休業開始時の給与の67%支払われますし、社会保険料等免除させることもあるため実質手取り金が8割ほどになることもあります。
育児休業を取得するメリットは沢山あります
育児休業を取得すると、デメリットの部分が大きいと考えている人も多いと思います。
- 出世できない
- 周りに迷惑をかける
- 家にいても役に立たないのではないのか など
確かに、最近ではパタにティーハラスメントなる言葉があるほどなので、会社であまり良くない状況を生んでしまいかねないとう場合もあります。
ただし、メリットも沢山あります。最大のメリットは家族とより親密な時間を過ごすことができることです。
更に取得期間等にもよりますが、育児休業を取得するメリットには次のようなものがあります。
- 仕事復帰または就職活動などの準備期間に妻が専念しやすい
- 子供との絆が深まりやすい
- 育児の大変さも楽しさも実感しやすく、育休明けも育児に積極的に参加する意欲がわきやすい
- 仕事から一旦離れはするものの、自分の仕事に対して客観的な視点を持つことができ、復帰後効率的になることがある
このようなメリットがたくさんありますが、家庭や仕事の都合で取得するか否かはそれぞれなので、一つの参考としてもらえると嬉しいです。
ちなみに厚生労働省によると、平成23年度(2011)日本の男性の育児休業の取得率は2.63%と女性の87.8%に比べるとかなり低い結果となり、国が推奨しているわりにはまだまだ横ばい傾向にあります。
昔からの社会的な風潮から脱却するにはまだ時間がかかりそうですが、育休を取得することにもたくさんのメリットがあることを是非知って欲しいと思います。
育児休業以外にも仕事と育児を両立させるための支援制度はあります
育児休業制度はあるのは知っているものの、会社側や家庭環境によって取得するかしないかの選択はもちろん自由です。
育児休業以外にも仕事と育児の両立する支援はあるのでご紹介します。
- 短時間勤務等の措置
- 子の看護休暇制度
- 時間外労働の制限
- 転勤についての配慮
- 所定外労働の免除
- 不利益取扱いの禁止
- 深夜業の制限
ただしこれらの支援制度はこちらから申請しない限り使うことはできません。
事業主側がはこれらの申請を拒否することは禁ぜられていますが、会社の雰囲気によっても申請しづらいという現実は未だにあります。
しかし、知っておいて損はないことです。もっと詳しく知りたいという方には厚生労働省が設置しているこちらのサイトがオススメです。
育てる男が、家族を変える。社会を動く。 育MEN イクメンプロジェクト
厚生労働省
http://ikumen-project.jp/index.html
無理のない範囲でお互いに気持ちを言葉にして話し合うことが大切
パパもママもお互い仕事や育児に疲れているとついつい感情的になって話し合う気にもなれないということもあると思います。
しかし、そんな時こそ「このくらいならできるけど、これはちょっと厳しいかな」ときちんと言葉にして話し合うことが大切です。
そうでないと、お互いに「こんなに大変なのになんでわかってくれないの!?」と感情がすれ違ってしまうこともありますし、理不尽なことを言うことも生じてしまいます。
お互いに無理のない範囲で、ママと一緒に貴重な子育て期間を楽しんでくださいね!
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